2016年01月11日

第94回全国高等学校サッカー選手権大会・決勝戦 東福岡vs國學院久我山

2016年1月11日(月・祝) 14:05キックオフ
埼玉スタジアム2002

東福岡高校 5-0(1-0、4-0) 國學院久我山




TV観戦で済まそうと思っていた決勝戦だが、
珍しく友人に誘われたので埼スタまでお付き合いすることにした。
今年は高校サッカーでも東浦和からのシャトルバスが出ていたので、
埼玉低速鉄道は使わずにバスでスタジアムに向かう。
1時間半前に会場に到着した時点で1階席の見易い席は埋まっていたため、
慣れたバックアッパーの前目の席での観戦となる。
例年のこの時期だと寒さとの戦いになるのがこの時期の常だが、
暖冬の為か、風も吹かずに絶好の観戦日和だった。


友人とおしゃべりしながら見ていたので細かい所は覚えていないが、
スコアが示すとおりに実力差はあった。
象徴的なのが4点目のシーン。
足元で繋ごうとする久我山のパスを東福岡のCB15がコースを読んで
前に出てカットすると、そのままの勢いでボールを運んで最前線まで行き、
最後は右サイドからの折り返しで6番のゴールを完璧にアシストした。
足元、足元で勝負したがる久我山に対して、タイトなマークから東福岡の
DFが前向きで相手ボールを奪うシーンが何度もあった。
相手は前向きでボールを奪っているので勢いを落とすこと無く攻撃に移れ、
速攻から上手にスペースのあるサイドに展開してチャンスを作っていた。
久我山も中盤で上手く前を向けたり、前線の選手がドリブルで相手マークを
剥がしてフリーななった時は良い形につながったけど、
システム的に4-2-3-1と4-3-3のぶつかり合いでマークが掴み易い事もあって、
少しでも攻撃が遅れるとタイトな東福岡の守備にボールを絡め取られてしまった。

同じようにパスサッカーを志向しても、
東福岡はよりパスレンジが長く、左右にも広い。
そのためにピッチのサイズを一杯に使ったダイナミックなサッカーが出来ていた。
フィジカル的にも相手を上回り、上に上がったボールの競り合いは完勝。
球際の争いでも東福岡の選手が優位に立っていた。
こうなるとサッカーの相性的にリードされた久我山が挽回するのは難しい。
久我山も前半の立ち上がりや終了間際にリズムの良い時間帯もあっただけに、
そこでシュートで終わる攻撃が出し切れなかったのが惜しまれる。
パスにこだわるにしても、常に足元でなく、相手ラインの背後のスペースを
突くパスなども織り交ぜる工夫が欲しかった。


個人で気になった選手は、東福岡の1トップ9餅山。
サイズがある上に攻守に献身的なハードワークが出来る。
相手にとって本当に嫌らしいプレーを86分に交代するまで続けていた。
試合を決めた2点目はラインとの駆け引きで裏に抜けようとした
彼が倒されて得たものだったし、
5点目もサボらずサイドのスペースでボールを受けて起点になり、
中でフリーの味方を見逃さずきっちりとアシストをする。
攻撃に切り替わった時の動き出しの良さと、
上手に味方を使える器用さで東福岡の攻撃をけん引していた。
ああいうでかくて上手くて動けるトップがいるとチームは本当に助かる。
今日は彼とCBのマッチアップの所で久我山の完敗だった。

もう一人、東福岡の10中村も中盤を幅広く動いてボールを引き出して
前線と後方をつなぐリンクマンとして完璧な役割を果たした。
セットプレから繰り出されるキックの質も高く、
2点目のゴールは試合を決める一発だった。

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2016年01月10日

第11回東京都ガールズU-14サッカー大会・予選リーグ(1月10日)

2016年1月10日(日) 
清瀬内山グラウンド

第1試合 

FC SERUM 2-0(1-0、1-0)  大田ホワイトベアーズ



新しいシーズンを迎えての最初の公式戦であり、
U-15選手権予選の前哨戦でもあるガールズU-14が今年もスタート。

その前に簡単に昨年の振り返りをしとくと、
U-15の全国大会では十文字中がベスト4、スフィーダがベスト8と健闘を見せた。
また、国体でも東京のU-15カテゴリーで育ったOG選手達が活躍を見せて
東京都は見事に準優勝を果たした。
また、協会の主催する代表事業にも青梅やベルタの選手に声が掛かるなど、
全国の舞台でのプレーを通じて色んな選手にチャンスが出て来ている。
足立LFCから村田女子→ベレーザと進み代表GKへと上り詰めた山下選手に
続く選手がこれからも出てくることを期待したい。


ということで、ガールズU-14大会に話を戻すと、
今日の6チーム中4チームがなでしこのW杯制覇以降に活動を開始、
もしくは再開したフレッシュなチームというのが東京都の今を表している。

1試合目に登場の大田ホワイトベアーズは昨年度に発足したばかりのチームで、
ひょっとしたら東京都の公式戦は今日が初めてかもしれない。
発足間もないチーム、新入生もまだ入ってこない時期ということで、
今日のゲームはギリギリの7人での試合となる。
ボロ負けしてもおかしくないシチュエーションだったが、
最後まで集中した守りを見せたCB2人の頑張りもあって、
チームは前後半ともに1失点のみの0-2と踏ん張った。
後半最後のカウンターからのチャンスでゴールが決まってたら満点の試合だろう。
何より、選手たちが人数の少ない中で試合をやることにネガティブにならず、
サッカーをする事自体を楽しんでいるのが伝わってきたのが良かった。
可能性ある中学生にサッカーをプレーできる場を与えること、
そのための環境を整えることがいかに大事なことか、思い返させられた。

SERUMは少ない相手にも雑にならずに丁寧にサッカーをしようという
姿勢は伝わってきた。
試合開始からチーム全体として声も良く出ていた。
あとは、組織で行く所と個人が勝負する所の判断というか、
相手ゴール前で勇気を持って個人で仕掛けるという部分が磨かれてくれば。


第2試合

欅SC女子サッカー部 1-1(1-1、0-0) 東京八王子FCアトリース



2試合目の東京八王子FCアトリースも2014年に活動を再開したばかりの
新しいチームで、個人的にゲームを見るのは初めてとなる。
試合前の練習でも良くオーガナイズされていて、
大人のスタッフの人数も多く、組織がしっかりとしたチームだなと思わされる。
試合内容的にも、欅SCと1点ずつを取りあって1-1と互角の内容。
多分、新チームの最初の試合ということで、
練習通りに行かないこと、思い通りに出来ないプレーなども多かったのだろうけど、
それを試合を通じて経験するのもこの時期の試合の大切な意味でもある。
出足良く、守備範囲の広さを見せたGKの頑張りは目についた。

欅は前線の選手達の仕掛けも良かったし、
ボールを失ってからの切り替え、相手ボールへの寄せも速く、
攻守にチームで連動したプレーが出来ていた。


第3試合

ジェファFC Sonho 1-3(0-1、1-2)  府ロクレディース



お互いに攻守の切り替えも速く、球際の攻防も激しく、
見応えのある試合だった。
勝った府ロクはラインを上げてコンパクトな布陣からのプレスが機能し、
ボールを奪ってからの攻めも、上手に空いているスペースを攻略出来ていた。

相手のジェファFCといえば、長く國學院久我山を率いてきたイ・ジェファさんが
創設したクラブチームで、男子のU-15チームからは國學院久我山をはじめ
高校年代で活躍する選手を多く輩出している。
ちょうど、高校サッカーで初の決勝進出を果たした久我山のエース・澁谷選手も
このチームの出身である。
そのジェファFCに新たに創設された女子チームがジェファFCSonho。
1年前に見た時よりもずっと逞しくなった印象で、
今日は府ロクの守備が良かっただけに、イメージ通りの攻撃が沢山出せるという
感じでは無かったものの、ボランチを経由して上手くパスがつながった時などは、
こういう攻めがやりたいんだろうなというチームの目指す形は伝わってきた。

今日の2試合目、3試合目の競った試合内容を見るにつけ、
今年の東京都の大会も、
どのチームが抜け出すか全く分からない混戦になりそうだ。

go_ladies at 20:35|PermalinkComments(0)女子サッカー 

2016年01月03日

第94回全国高等学校サッカー選手権大会・3回戦 星稜vs中京大中京

2016年1月3日(日) 12:05キックオフ
浦和駒場スタジアム

星稜高校 1-0(0-0、1-0) 中京大中京高校

左サイドFKからゴール前混戦を4が押し込む (1-0)




お互いに攻守の切り替えが速く、
激しいボールの奪い合いからめまぐるしく攻守が入れ替わる展開。
その中でもキッチリ攻撃の形を作ってフィニッシュまで
持ち込んだ星稜が押し気味に試合を進めた。
得点こそセットプレーでの1得点にとどまったが、
あと2、3点は入っていてもおかしくない場面があり、
スコア以上の強さを感じさせられた。

星稜はボランチや最終ラインから速くて正確なロングボールで
サイドに展開して両サイドから厚みのある攻めを見せたかと思えば、
サイドを意識させた次にはFWに当てたボールから中央を
短い縦パスのつなぎで崩したりとピッチの幅を上手く使って攻撃する。
これは今年のチームのみでなく、例年の星稜に見られる持ち味であり、
チーム作りの過程でしっかりとした意識づけ、約束事の徹底が
図られているのだろう。
チーム全体に見られる球際での強さ、つなぎのパスの正確性、
オフザボールの動きの質の高さなどから星稜らしさが十分にうかがえた。
年度が変わっても対人に強くてロングフィードも正確なCBや
ボールを動かす力に優れたダブルボランチがいるのを見ると、
チームの方向性に適った選手を適材適所に起用しているのだろう。

今日のゲームを見る限り攻守における安定感は抜群で、
特に受けに回った局面で相手の攻撃を受けきる守備の堅さはさすがのもの。
2点目を取り切れなかった決定力の部分と、
自陣深くでミスからボールを失うシーンが散見されたのが気がかりな点か。
次に当たる明徳は右サイドの19番が攻撃の起点になるだけに、
左MFキャプテン阿部、左SB2番の2人がどう相対するのかが見所になる。


中京大中京もボランチ7番を中心に、
奪って速いカウンターとサイドからのクロスからの攻めで見せ場は作る。
前半のGKとの1対1のチャンスを相手GKのファインセーブで
防がれたのが惜しまれる。
連戦の3試合目という相手よりも1試合多い不利な条件下でも、
後半のラストまで足が止まらずに攻め続けた姿を見ても
良く鍛えられているし、気持ちの強さも伝わってきた。

go_ladies at 18:48|PermalinkComments(0)アマチュアサッカー 

2015年12月31日

第94回全国高等学校サッカー選手権大会・1回戦 青森山田vs大社

2015年12月31日(木) 12:05キックオフ
ニッパツ三ツ沢球技場

青森山田高校 3-2(1-2、2-0) 大社高校

右サイド2のクロスからファーで8がヘッド、
GKが弾いたボールを押し込む (0-1)
中央6番からのスルーパスに8が抜け出してGKとの1対1を冷静に決める(0-2)
前半終了間際、右サイドからのロングスローのこぼれを7番がつなぎ、
最後は10番がボレーで決める (1-2)

中盤でこぼれたボールを拾った7番が持ち込んでミドルシュート (2-2)
後半アディショナル、左からのロングスローがファーサイドに流れ、
待っていた7番が蹴り込む (3-2)



大晦日は、母方の田舎である島根県の代表校であり、
いとこの姉妹の母校でもある大社高校の応援に横浜まで足を延ばす。
前回出場した第90回大会では鈴木武蔵の桐生第一に完敗を喫したが、
今回の初戦の相手も優勝候補の一角の青森山田と強敵である。


結果から言うと、非常に惜しいゲーム。
チーム自体は、前回よりも地に足着けて落ち着いたサッカーが出来ていた。
試合の入りがとっても良かったし、相手のプレッシャーをいなしつつ
ボールをつないで行けるポゼッション力も見られた。
始めの10分をセーフティーにやり過ごすと、
徐々に落ち着いてボールをつなぎだし、
中央から上手にサイドに展開してクロスから先制点を奪って見せた。
この先制ゴールは山田を動揺させるには十分なものだったし、
その浮足立った相手から中央を完璧な崩しで奪った2点目などは
理想のゴールと言えるものだった。

守備でも落ち着いたラインコントロールと球際での身体を張った頑張りで
流れの中からは山田にシュートチャンスを与えず、
唯一、ヒヤリとさせられるのは相手のロングスローがゴール前に入る時くらい。
それだけに、前半ラストの相手ロングスローから失点したのが惜しまれる。
出来るなら、後半の遅い時間まで2-0のスコアを引っ張って、
山田の焦りを誘いたかった所だけど、あのゴールによって山田に一息つかせて、
後半に立ち直れる余裕を与えてしまった。


後半も出だしは悪くなかったけど、50分を過ぎたあたりから疲れから
出足が鈍くなってセカンドボールを拾えず、ラインも下がってしまい、
山田にポゼッションを握られる展開に。
勝敗のポイントの一つが前半ラストの山田のゴールとすると、
もう一つの勝敗の分け目は両チームの選手層。
山田は後半の開始から一人を入れ替えてエースの10番を左サイドに
置いて大社の右サイドからの攻撃をけん制してきた。
さらに9番、17番と前線の選手を次々に交代し、チームの活性化を図る。
後半にボランチの位置から大きな展開でチームの攻撃にリズムを
生み出していた8番も4枚目の交代選手としてピッチを後にした。
最後まで攻撃の足が止まらなかったのは早め早めの交代が奏功したものだし、
キーになるような選手を入れ替えても力の落ちない選手層は、
プレミアイーストという厳しいリーグを戦う中で培われてきたものだろう。
逆に、大社の方は、後半の途中には多くの選手が足に疲労が見え、
特に積極的な攻撃参加を見せていた左SBなどはきつそうだった。
ただ、大社の交代は3-2と逆転された後半のアディショナルタイムで
2人を投入したのみであり、疲れた選手を積極的に交代するものでは無かった。
それは恐らくはスタメンとサブとの間に少なくない力の差があるのだろうし、
そこの部分が両チームの地力の差となって結果に表れた。
交代が4名まで認められるこの大会では、
選手層というのは重要な要素になるのは間違いないし、
今日の山田の交代策などは、その利点を上手く活かした形だった。

敗れはしたものの、大社自体のサッカーは非常に良かった。
スコアのみでなく、内容的にも自分達のやりたいことは出来ていたと思うし、
前回から比べたら見ていても格段に面白いゲームだった。
一人一人のボールを持った時の技術、身体の使い方などは
山田に比べても見劣りしないものがあったし、
中盤での息の合ったコンビネーションなどは、
長らく時間を共有してきた選手同士ならではといったものだった。
個人の選手では、トップの8番は非常にクレバーな動きを見せ、
的確に空いてるスペースを見つけて走り込んでチャンスを生かしたし、
味方が上がった後のスペースもいち早く埋めていた。
少ないチャンスを確実に生かし2ゴールを奪った決定力も見事。
中盤の10番もゆったりとしたボールキープでリズムの違いを生み出し、
味方の上がる時間を上手に作っていた。

ちょっとした試合の機微、相手の底力などで結果は負けとなったが、
間違いなく、全国で勝てる力を持ったチームだったと思う。
前回から今大会で大きく進歩したように、今大会で得られたものを次に生かし、
また良いチームを作って全国の舞台に帰ってきて欲しい。
そして、是非とも次こそは全国での勝利を。
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2015年11月28日

2015プリンスリーグ関東・第17節 浦和レッズユースvs川崎フロンターレU-18レ

2015年11月28日(土) 11:00キックオフ
浦和駒場スタジアム

浦和レッズユース 2-3(1-1、1-2) 川崎フロンターレU-18

左サイドでの仕掛けから中へのクロス、ゴール前こぼれたボールを
14が拾ってドリブルで持ち込んでの左足シュート (1-0)
中央から10がドリブルで仕掛け、こぼれたボールを再び10が拾って
左サイドフリーの3へ、3が落ち着いてシュートを決める (1-1)

中央をつながれて左サイドからシュート (1-2)
8の右サイドでの仕掛けから得たFK、8のボールをファーで4が折り返し、
混戦からのシュートを川崎が手で止めてPK、14が決める (2-2)
右CKのこぼれから左サイドからのシュート性クロスをGKの前で
ワンタッチしてゴール (2-3)



高円宮杯以来のタイトルを獲得したJユース杯決勝から2週間。
優勝の喜びの余韻に浸る間もなくプリンスリーグの戦いが再開した。
ポイントは、6週間に渡るカップ戦での戦いからリーグ戦への切り替え。
一度ピークを迎えたフィジカル・メンタルのコンディションを整え直し、
再びリーグに向けて気持ちを持って行くのは簡単ではなかっただろう。
時期的には期末テストの勉強も重なってくる難しもある。

先週の試合の敗戦を受けての今日の試合だったが、
カップ戦で見た時と比べると、やはり若干の緩さというか、
個々の選手の気持ちのバラツキを感じた。
左サイドの2川上のように立ち上がりから集中して緩みの無いプレーを
見せた選手もいれば、どこか集中しきれず、ボールロストの目立つ選手もいた。
チーム全体としても、球際の厳しさであったり、ルーズボールへの反応、
相手ボールへの出足などJユース杯の時に比べるといずれももう一歩。
優勝に向かってポジティブに試合に臨めたカップ戦に比べると、
リーグでの生き残りを懸けた戦いというのは動機づけがネガティブであり、
どうしてもモチベーション的に差が出てしまうのは致し方ない。
監督の言う日替わりメンタルの悪い部分が見て取れた試合だった。
どんな状況においても目前の試合に全力を出し切れるのが一流選手であり、
そうした試合毎の波を出来る限り小さくしてい行く事が、
選手個々としても、チームとしても克服していくべき課題であろう。

試合展開としては、ポゼッションを相手に握られながらも、
少ないチャンスを確実に生かして何とか競った試合に持ち込めた。
2-2となってからも、レッズにも決定的なチャンスもあったし、
どちらのチームにも勝つ可能性の有る試合だった。
ただ、お互いのゴール前での攻防におけるボールへの執着心、
球際での粘りという点ではフロンターレがわずかに勝っていたと思うし、
そこのちょっとの差が最終的な結果になって表れた。
何度、相手エリア内でのシュートをフロンターレの選手にブロックされた事か。
また、フロンターレはレッズのサッカーの特徴も良く把握していた。
レッズの長身CBコンビがいる最終ラインに単純なボールを入れることはなく、
その前のスペース、CBとボランチの間にFW9やサイドの10が侵入して
グラウンダーのボールを受ける。
彼らは技術が合って、相手を背負ってボールを収めるのも上手いので、
レッズのCBの強さも上手にいなされた。
彼らが起点になって中央からのコンビネーションを使った崩しも、
サイドの展開からSBの上がりを生かした攻めも、
両方が効果的に展開されたのでレッズも守備の的を絞れなかった。
特に左サイドで10番と9番に左SBの3番が絡んだ攻めは強力で、
左から10が中に入って空けたスペースに3番がどんどんとオーバーラップを
仕掛けてくるので、レッズの8影森も守備に押し下げられる時間が長くなり、
高い位置でボールを受けて起点になることが出来なかった。
また、攻撃でも新井君がボールを受けてドリブルで仕掛けようとすると、
すぐに相手の厳しいチェックが入り、簡単にはボールを運ばせてくれなかった。
そうしたレッズの良さを出させない戦い方が川崎はしっかりと出来て来た。


試合展開は接戦なれど、サッカーの質としては両者にはかなりの差を感じた。
どちらのサッカーが見ていて面白かったか、
または、やっている選手も楽しそうだったかといえば、断然川崎の方。
悔しいけど、これは認めざるを得ない。
レッズが必死で前からボールを奪いに行っても落ち着いてボールを回す技術。
短いパスだけでなく、長いボールでのサイドチェンジも織り交ぜての大きな展開。
中からも外からも攻められる攻撃のバリエーション。
技術力が高く、ピッチの幅を存分に使った攻撃にレッズの守備も翻弄された。
特に中央の狭いエリアをコンビネーションで崩していく攻めは見事だった。
今年1年というよりは、2年3年と築き上げてきたものが
着実に実を結んでいるのだろうなというチームの成熟度の高さを感じた。
残念がら、そこは今のレッズユースはだいぶ劣っている部分。
何とか今年はリーグ残留を果たして、
来年以降にまた一から魅力のあるチームを作り上げて行って欲しいものだ。

go_ladies at 22:57|PermalinkComments(0)浦和レッズ 

2015年11月08日

第94回全国高等学校サッカー選手権埼玉県大会・準決勝 西武台vs昌平、浦和東vs正智深谷

2015年11月8日(日)
浦和駒場スタジアム

第1試合 11:35キックオフ

西武台高校 2-1(1-0、1-1) 昌平高校



昌平の周囲のハイ・テンションに惑わされない、地に足付いたパスサッカーも
魅力的だったけど、その昌平の技術力を前からのプレスで
長時間発揮させなかった西武台が勝利を飾った。

ポイントとしては、立ち上がりからの15分間、昌平がペースを握った時間帯に
西武台が失点せずにしのぎ切ったこと。
緊張によるものか、濡れたピッチコンディションに戸惑ったのか、
西武台の選手はなかなか足にボールが付かず、ボールロストが目立つ。
逆に、昌平は雨を感じさせないボールコントロールでボールを支配し、
厚みのある攻めで相手陣内に迫る。
この流れで西武台が失点していたら、流れが一気に昌平に傾きそうだったが、
守備陣が頑張って無失点で耐えきった。
15分を過ぎると西武台の選手もゲームに慣れて来て、
イージーなミスも出なくなり、前からの守備でリズムが出てくる。
先制点も良い守備から生まれたゴール。
相手が低い位置から繋いで来る所をプレッシャーでミスを誘い、
高い位置でボールカットした17がそのまま持ち込んでシュートを決めた。
この1点で西武台は完全にゲームを自分のものにして、
出足の早いプレスで後ろから繋いで来る昌平に自由を与えなかった。

もう一つは、後半の左SB3番のゴールに見えた相手の弱点を突く強かさ。
昌平の右サイドの選手が中寄りにポジションを取ってプレーするのを見て、
前半から左サイドの3が空いたスペースに積極的な上がりを見せた。
2点目もまさにその狙いがハマったゴールで、
昌平9番が中に入ってドリブルで仕掛けた所でボールを失ったのを見て、
西武台の3番が長い距離を一気に駆け上がってゴール前に進出すると、
味方からのボールを受けて角度の無い所からニアを抜くスーパーゴール。
前半から狙っていたスペースを見事に突いたゴールだった。

個人で印象に残ったのは、西武台ではエースの9番。
西武台のエースナンバー9を背負う選手らしく、
上手い、強いというだけじゃなく、前線でファイト出来る選手。
攻守に身体を張ったプレーでチームを引っ張り、
リードして迎えた後半の開始直後には、果敢なアプローチで相手DFに
プレッシャーを掛けに行き、守りに入らないぞという姿勢を先頭に立って見せた。
アンカーの位置で相手10番をマークしつつ、セカンドボールを確実に回収して
ピンチを未然に防いでいた6番の落ち着いたプレーも良かった。



第2試合 13:35キックオフ

浦和東高校 0-0(0-0、0-0、ex0-0、0-0、PK2-4) 正智深谷高校



久しぶりに見た浦和東がとても良いサッカーを見せた。
球際でのファイトだとか、確かな走力とかは以前の面影そのままだけど、
それに加えて、攻撃面では新しい側面も沢山見られた。
ただドカンと蹴ってダーッと走るで終わらないで、
持てる時はしっかりと後ろでボールを持てるし、
良い形でボールを奪えた時はショートパスをつないだカウンターで
一気の攻めを見せるなど、メリハリの有る攻撃が出来ていた。
中盤でも簡単にはボールを失わない技術があるし、
後ろの選手も精度の高いロングボールを持っている。
今日は雨でパスコントロールが難しくなったが、
その中でもワンタッチでのパスワークを積極的に用いるなど、
つなぎの部分の練習は相当に積んで来たと思わされた。
何より、選手の個性がチームとして上手に生かされていて、
一人一人の顔が見えるサッカーが表現されていた。
守備も出足の良さと切り替えの速さで相手を上回り、
常に相手よりも先にボールを触ることが出来ていた。
自陣内で無駄なファールをせずに、
粘り強く相手の動きに対応していたのも好印象だった。

流れの中でのチャンスは少なかったものの、
精度の高い左足を持つ4からのセットプレーは得点の匂いが漂い、
後半の終盤にはCKからのヘッドであわやゴールという場面もあった。
浦和東としては試合を通してやりたいサッカーは表現できたと思うし、
勝つチャンスも十二分にあった試合だった。
出来たら、ワンチャンスを生かして80分で勝負を決めたかった所だろう。
PK負けは悔しさもあるかもしれないが、
見せたサッカーの内容は胸を張って良いものだったし、
今日のサッカーを見て、ここでやりたいと入ってくる中学生も多くいるはずだ。
光ったのはボランチの位置から精度の高い左足を武器に
攻撃をコントロールした4番。
ロングボールの精度の高さは特筆もので、つなぎのショートパスも上手かった。
守備では粘り強い対応で対人プレーに強さを見せたCB7番。
ファールをせずに上手に相手の攻撃をストップしていたし、
奪ったボールを味方につなぐロングフィードの精度も高かった。


正智深谷は苦しい試合を何とかものにした印象。
本当に、負けていてもおかしくないゲームだった。
理由はあまり分からなかったが、
チーム全体に前半からどこかピリッとしないプレーが続き、
攻守にアグレッシブさを欠いて浦和東にリズムを握られてしまった。
後半に前線の選手を入れ替え、10番を中心としたパスワークで
ようやく動きのある攻撃も見られるようにはなったが、
試合終盤まで前半に失ったリズムを取り戻しきれなかった印象。
苦しい中でも無失点でしのぎ切った守備陣の頑張りがPK勝ちにつながった。
気合の入ったプレーで空中戦で強さを見せたCB3番の孤軍奮闘が目立った。



PS
東京都の準決勝にも行きたい所だったけど、
雨の日にサッカーを見るなら駒場のバックスタンドに限る。
屋根の下で雨には当たらないし、後ろに壁があるおかげで風もあまり無い。
レディースの試合でもバックを開放して欲しい所だが、
今の入場者数ではコスト的に難しいだろう。

go_ladies at 19:25|PermalinkComments(0)アマチュアサッカー 

2015年11月07日

2015Jユース杯・準決勝 大分トリニータU-18vs浦和レッズユース

2015年11月7日(土) 14:00キックオフ
味の素スタジアム西競技場

大分トリニータU-18 0-2(0-1、0-1) 浦和レッズユース

左サイドのロングスローから、ゴール前こぼれたボールを
影森がシュート、GK弾いたボールに新井が詰める (0-1)

右CK、影森のボールからファーで小木曽がヘッド、大分DFが
ゴール内でクリアするも副審が旗を上げてゴールを認定 (0-2)

大分
GK1真木
DF14宮原、4中畑、27吉平、3戸高
MF7鷺原、5江頭、29岩田、10宮地
FW8浅原、9吉平
4→26酒井、8→20野上

浦和
GK18山田
DF20関慎、36橋岡、4小木曽、7高橋
MF5中塩、14渡邊、8影森、2川上開
FW13新井、21時里
21→伊藤、13→シマブク、2→24松高、8→35長倉




Jユース杯の名前を聞くと、もう今年も終わりかという感覚になる。
以前は3年生がこの大会でラストゲームを迎えることが多く、
レッズユースにとっても、笑顔よりも涙の思い出が多い大会でもある。


プリンスリーグでは苦しい戦いが続いているレッズユースだけに、
この大会でのベスト4進出というのは嬉しい驚き。
準々決勝までの4試合で失点がわずかに1、
今日のゲームでも2-0の完封勝ちと、守備の安定が光る。
試合を見ての印象としては、特に守備面でチームとしてやるべき事が
整理されていて迷いが無い。
前線からの相手ボールへのプレッシャーを徹底し、
相手が蹴って来たボールは両CBを中心とした最終ラインで確実にはね返す。
奪ったボールは時間を掛けずにシンプルに前に送り、
そこでマイボールに出来れば、攻撃陣が少ない人数で攻めきる。
相手ボールになれば、またそこに対して前からプレスに行く。
攻撃で難しいことをやらない分、選手達も守備に集中して、
90分間気を緩めずにプレーすることが出来ていた。

勝利に大きな貢献を果たしたのがサイズに恵まれた両CB。
大分が前線の9番に入れてくるボールに対して、
183の小木曽と182の橋岡が確実に競り勝って起点を作らせなかった。
小木曽は試合を決める2点目も叩きだして攻守に存在感を見せ、
橋岡は空中戦の強さのみでなく、
機動力を生かした前後左右への素早いカバーリングも光った。
橋岡は試合中にも大きな声で味方に指示を飛ばすなど
キャプテンシーに溢れ、1年生とは思えない貫録があった。
先制ゴールにつながったミドルシュートを放ち、
2点目のCKでも小木曽のゴールをアシストした影森もMVP級の働き。
攻撃に割く人数が少ない中で、レフティらしい独特のキープ力で上手に
時間を作って味方を助けていた。
その他の選手達も、全員がサボらずボールにプレッシャーを掛け続け、
自陣ゴール前では身体を張ってシュートコースにブロックに入るなど、
一瞬たりとも集中の切れないプレーで相手に得点を許さなかった。
特に、先発で6人がピッチに立った3年生達の頑張りは特筆に値する。

大分もとても力のあるチームだった。
もしも、開始直後のバー直撃のシュートが決まっていたら、
試合の流れは全く別のものになっていただろう。
チームとしてボールを動かせる力があるし、
前にボールが入った時の後ろの選手達のサポートも速かった。
FWの9番にボールが収まった時は中盤の選手が前向きでボールを
もらって良い形を作られた。



例えば、リーグ戦などで確固たる攻撃の形を築き上げていたら、
自分達の攻撃に絶対の自信を持っている状態であったのなら、
このトーナメントでの戦い方もより攻撃的で、
よりリスクを冒す形のものになっていたのかもしれない。
ただ、今年のレッズはリーグ戦で苦しい戦いを強いられてきただけに、
まずは攻撃よりも守備からという戦いが意識づけられていて、
それがトーナメントを勝ちぬく上で上手くはまっていると言える。
内容と結果で言えば、トーナメントでより求められるのは結果の方。
特に、リーグ戦で良い結果を残せていないレッズユースにとっては、
一つ一つ勝ち星の積み重ねが、何よりも自信につながる。
一つ勝つことで手にする自信が、
次のゲームで選手達が積極的にアタックを仕掛ける勇気を与える。
この大会で最高の結果を手に入れることが出来れば、、
チームとしても、選手個人にしても、大きな自信を手にすることが出来る。
今のチームにとっては、無理に内容を追い求めるよりも
シンプルに結果を目指すことが正解だろう。


PS
試合後、相手側サポーター席に挨拶に行ったレッズユースの選手達に
大分サポーターから「頑張れ」「優勝しろよ」と大きな声が掛けられていた。
2点目のゴール判定が分かりづらかったりして、負けたチームの
サポーター的にはモヤッとした思いが残るゲームだったはずなのに、
それをおくびにも出さずに声援を送る大分サポの優しさに胸が熱くなった。
温かいエールを受けたレッズのユースの選手たちは、
大分U-18の選手の分も背負って、決勝戦を頑張って欲しい。

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2015年11月03日

2015年度東京都女子サッカーU-15リーグ・2部 FRIENDLYレディースvs府ロクレディース

2015年11月3日(火・祝) 15:45キックオフ
下宿第三運動公園サッカー場

FRIENDLYレディース 3-1(1-0、2-1) 府ロクレディース



西が丘の試合が終わった瞬間に会場を飛び出して、
バスと電車を乗り継いで清瀬まで移動。
何とか1時間以内に移動を完了することが出来たので、
15:45キックオフのU-15リーグの試合に間に合った。


試合は力の差がそれほどない両チームの接戦で、
こちらも身を乗り出して見入るくらいに面白い試合になった。
立ち上がりはフレンドリーがペースを握り、
中盤のエレガントな7番のパスを起点にチャンスを作る。
何度かチャンスを逃し後に、カウンターから7のパスに17が抜け出し、
GKとの1対1を冷静に決めてフレンドリーが先制。
ただ、府ロクも先制を許した後はネジを巻き直して反撃に出る。
最終ラインのキャプテンが絶えず味方を大きな声で鼓舞し、
それに勇気づけられたチームも球際での当たりを強めて、
徐々にボールを持つ時間が増えてくる。
府ロクは両サイドMFが高い位置をキープして、サイド攻撃が中心の攻め。
両サイドの突破からチャンスが生まれるも得点には至らず。

後半も拮抗した展開の中、府ロクがCKからのこぼれから右から左に大きく展開し、
ファーからの折り返しを中で合わせて同点に追い付く。
先制ゴールの後は、府ロクの前に出る勢いと球際に押されていたフレンドリーも、
同点を許したことで逆にやらなきゃという気持ちが芽生えたのか、
味方同士での声掛けも大きくなり、チームに活気が出てくる。
そこからはどちらに点が入ってもおかしくない攻防で、
府ロクがサイド攻撃から攻め込めば、
フレンドリーも得意のパスのコンビネーションで中央からゴールに迫る。
勝負を分けたのは、府ロクの見せた一瞬の隙。
フレンドリーのCKの場面で、ハンドをアピールした相手の声に反応して
府ロクの選手が一瞬足を動かすのを止めてしまい、
ルーズになったボールを蹴り込まれてフレンドリーに2点目を許す。
ハンドだったのかどうかは良く分からなかったが、
いずれにしても、最終的に判断する審判が笛を吹く前にセルフジャッジで
プレーを止めてしまった事が失点につながってしまった。
さらに中央からのスルーパスに抜け出した17がゴールを決めて
フレンドリーが3-1と突き放す。
府ロクも最後まで徹底したサイド攻撃から諦めずに攻め続けるも
得点には至らずにフレンドリーの勝利で試合は終わる。

府ロクは6月に見た時に比べたらずっと良い内容。
得点シーン以外にも惜しいチャンスをいくつも作れていたし、
結果的に2点差はついたけど勝つチャンスも十分にあったゲームだった。
最終ラインのキャプテンは味方を勇気づける後ろからの声と
粘り強い対人守備で存在感あるプレー振りだった。
彼女以外にも要所要所で個の力のある選手が活躍していた。
セルフジャッジでの失点はもったいなかったが、
次の機会に同じミスを繰り返さないようにすれば良い。
ミスから学んで次に生かしていくのがリーグ戦の意義。

フレンドリーは強力なエースが抜けた後の年でどうかなと思っていたけど、
2部リーグでもしっかりと結果を残せているし、
今日もコンビネーションで中央を崩したり、スペースを意識したパスで
サイドを崩したりと、らしいサッカーは見られた。
先制を奪った後に、球際で少し相手に押されて受けに回ったのと、
同点になるまであまり味方同士で声が出てなかったのが気になった点か。

go_ladies at 22:29|PermalinkComments(2)女子サッカー 

2015なでしこリーグ2部・第27節 スフィーダ世田谷vsFC吉備国際大学Charme

2015年11月3日(火・祝) 13:00キックオフ
西が丘サッカー場
1,065人

スフィーダ世田谷FC 2-0(2-0、0-0) FC吉備国際大学Charme

左CKの流れから、右サイドでこぼれを拾った冨山が中へクロス、
GKが被ってクリアできず、中で橘木が合わせる(1-0)
深い位置からのFK、冨山のボールを橘木がダイレクトボレー(2-0)

世田谷
GK石野
DF福原、田中麻、田中真、伊藤
MF冨山、森、中村
FW永田、山本、橘木
冨山→薄田、田中麻→村上、中村→林

吉備国大
GK藤田
DF間明、ハドソン、野間、吉武
MF吉田、橘、濱本、池尻
FW門田、倉員 
門田→菅原、濱本→田島、倉員→岡




今シーズン最後のホームゲームが行われた西が丘には、
昨日の荒天が嘘のようにスフィーダブルーの空が広がった。
サッカーをやる側にとっても、
サッカーを見る側にとっても絶好のサッカー日和。
天気が一日ずれて、昨日のような天候だったら、
観客数は100人単位で客入りが違っていただろう。

1,000人を超えるホームの観客を前にして、2-0の完封勝利、
4位という順位でリーグ戦を終えられたのは、
ホームチームとしての最低限の責務を果たしたと言える。
守備に関しては、切り替えの速さ、球際の頑張りも文句無し、
何度かGKと最終ラインの連携ミス、GKの飛び出しの遅れがあったが、
結果的に0で終われたのでOKと言える。
攻撃は、伊藤、冨山と優れたキッカーが2人いるセットプレーから
2得点は計算通り。

欲を言えば、もう少し会場が湧くような、
流れの中から良い形でパスをつないでの崩しが見たい所ではあった。
という要求をしたくなったのも、バックスタンドにスタジアムパートナーとなっている
「三井住友海上あいおい生命保険(株)」様の社員の皆様が沢山いらしてたから。
200名を超える社員の方々が試合を見に来ていたが、
その中の大多数がスフィーダの試合を見るのは初めてだったに違いない。
そうした多くの一見さんのハートを鷲づかみにするような、
スフィーダのサッカーってこんなに面白いんだってアピールするような、
エンターテイメントとしての魅力に溢れたゲームが提供できたかと言えば、
出来たとは言えない内容だっただろう。
結果も内容もと両立するのは難しいものではあるが、
今日の相手の吉備国大は3日前にホームゲームを戦って、
中2日で遠距離のアウェーを戦うという体力的なハンディをもらった中での試合。
であれば、少なくとも走力で相手を上回って、
相手よりも動いてパスをつなぐことは出来なきゃいけない。
難しい要求なのは承知の上で、
有料試合を開催して、多くの観客を呼ぼうというのであれば、
チームとしても、選手としても、一期一会の気持ちを持って、
もっと貪欲に魅力あるサッカーを追及して、
見に来た観客の心を掴みに行って欲しい。


前半の出遅れから考えると、最終的な4位という順位自体は悪くない。
後半戦の選手、スタッフの頑張りが素直に反映されたものだと思う。
ただし、現実に目を向けるべきは、
1位長野との27の勝ち点差であり、55の得失点差。
また、3位日体大との16の勝ち点差に31の得失点差である。
詰まる所、上位3チームと他チームとは明確な差があったのが今シーズンの
なでしこ2部リーグであり、上位相手に1勝8敗という成績のスフィーダも、
明らかな線引きのラインの下にいるチームであったのは確かである。
これは、素直に上位3チームとの実力差を認めるほかないだろう。

来シーズンに向けて、この差を埋めて行くには、
まずは、しっかりとした戦力を整えてシーズンに臨むこと。
今シーズンのように、控えGK無しでシーズンインするというのは、
リスキーというよりも無謀に近い。
どこかの段階でGK石野選手が故障していたら、
その段階で昇格は諦めなきゃいけなくなっていたはずだ。
最終ラインに計算の立つCBの選手、前線に個の力の有るストライカー。
出来たら、ここ数年埋まっていないウィークポイントを埋めた上で
来シーズンのスタートに立ちたい所。

あとは、選手のコンディション調整の改善。
今シーズン見た試合の中で、相手チームよりも走れているなと
感じられたのは数えるほど。
何でこんなに足が動かないのだろうと心配になるくらい、
キレの無い選手の姿を見る試合が多かった。
シーズン序盤からずっと調子が上がって来なかったのは、
明らかにシーズン前の身体作りに問題があったとしか思えない。
加えて、シーズン中の労働環境とトレーニング内容。
どう試合にピークを持って行くのかの部分で、
身体に負担の少ない環境を作れているのか否か。
土曜の試合は負けが多いという結果が出ている中で、
金曜日のトレーニングはどう行われているのか。
経済的な事情など、現実的に改善するのが難しい部分はあるだろうけど、
最低限、選手が試合で最良のパフォーマンスを発揮できるように、
プレーヤーズファーストで環境を整えてあげて欲しい。

最低限の選手層を確保することと、選手の為の環境整備。
まずは、この2つをしっかりと整えるのが昇格を目指す上での大前提で、
采配だとか、細かな戦術はその次に来る話。


ポジティブな部分に焦点を移すと、観客動員の安定した数字からは、
少しずつチームの人気が根付いて来ているのを読み取れる。
有料試合ながらコンスタントに500人を超える試合があり、
最終節にはスポンサーのアシスト付きながら1,000人を超える来場があった。
実際、スタンドでの感触としても、一観戦者というよりも、
よりのめり込んでチームを応援しようという姿勢の観客が増えてる実感がある。
これは、ホームページ等を通じての情報発信など、これまでのクラブの努力が
実ったものであろうし、来シーズン以降も同じ努力を続けて行くのが大事。
惜しまれるのは、せっかく多くの観客に見に来てもらった中で、
満足にホームゲームで勝ち星を上げられなかったこと。(4勝7敗2分)
逆に考えれば、ホームの勝率が上がってくれば、
まだまだ観客動員が伸びる伸びしろがあるともいえる。


少し辛口の言葉が多くなってしまったが、
決して、チームの現状をネガティブに捉えているのではない。
なでしこ2部を戦うことになって、相対的に相手のレベルが
著しく上がってる事を考えれば、チームの力が下がっているとは思わないし、
昔と比べたら、選手個々の力は間違いなく上がってきている。
ただし、チームが本気で1部を目指すのであれば、
1部に上がってからも安定して戦えるチームになるためには、
クリアすべき課題がいくつかあるということ。
何度も言う様に、焦る必要はない。
課題を一気にクリアできないのであれば、数年かかっても仕方ない。
大事なのは、何よりもチームが地域に根付き、存続し続けること。
急いては事を仕損じる。
この10年の間にも色んなチームの興亡を見て来た自分はそう思う。

go_ladies at 20:50|PermalinkComments(0)スフィーダ世田谷 | 女子サッカー

2015年11月02日

2015Jユース杯・準々決勝 FC東京U-18vsヴィッセル神戸U-18

2015年11月1日(日)
味の素スタジアム西競技場

FC東京U-18 1-0(0-0、1-0) ヴィッセル神戸U-18

左サイドスローインの流れからワンタッチでゴール前つないで、
最後は7が右足シュート (1-0)




今日は午後から府中に行こうと思っていたので、
その前に試合を見られる場所という事で味スタ西に行くことにした。

前半はほぼ互角の展開。
お互いのポゼッションも、決定機の数も、ほぼ同じくらいだった。
どちらのチームも後ろからしっかりとつないで行くだけの技術があり、
一方が圧倒的にボールを持つという事はなく、
マイボールにしたらどちらのチームも自分達の時間を作れていた。
後半になるとFC東京が押し込む時間が長くなり、
神戸は徐々に足が止まって攻撃に枚数を掛けられない。
最後はスローインの流れからワンタッチでのコンビネーションできれいに崩し、
7が決勝ゴールを決めてFC東京が勝利を飾る。
立ち上がりから積極的に攻撃に人数を掛けた姿勢が最後に実った。


神戸はあまり無理して前から奪いに行かず、
きっちりとブロックを作って相手にスペースを与えない守備。
奪ってからは攻め急がずに両ボランチを中心としたボール回しで
後ろから丁寧にビルドアップしていく。
後方でボールを回しつつ、隙を見つけての大きなサイドチェンジから
左サイドの11、右SBの4のサイド攻撃からチャンスをうかがう。
CB3から左11へのロングフィードが一番の攻撃の形だった。
両CBはフィジカルもあり、対人にも強くて足元の技術も安定している。
その前のボランチコンビも展開力があり、ボールを動かす力がある。
一見して、バランスの良いチーム、大崩れしなそうなチームとの印象を受けた。

ただ、今日のゲームでは両ボランチに加えて前線から44も中盤まで下がってきて
ゲームの組み立てに参加する場面も多く、後ろでは安定してボールを回せる分、
肝心の相手ゴール前の人数が不足気味。
サイドを突破してチャンスという場面で
中の枚数が足りないと感じるシーンが多かった。
特に、FC東京に攻められる時間が長くなった後半は後ろの足も止まりがちで、
攻撃は前線の11、13の個での突破に頼る形になってしまった。
そこが、時には4人、5人とエリア内に入って攻撃に絡んでいたFC東京との
スコアの差になって表れたのかもしれない。
先制を許し、9番を入れ、CB3番をトップに上げてパワープレーをした時の方が
攻撃に迫力を感じただけに、
もう少し早い段階で選手交代なりで攻撃に変化をつけられていたら。
個人では、対人守備に強さを発揮し、
攻撃でも鋭いロングフィードでチャンスを生み出していたCB3番が素晴らしかった。
左サイドから積極的な仕掛けを見せていた11番も良い活躍。
FW13番はトップの小川選手のように俊敏で機動力があり、
ボールを受けての素早いターンからドリブルで持ち込んでシュートと
自分のシュートパターンを持っている。


FC東京は特定の個人というよりも、チーム全員の技術レベルが高く、
ボールを持てて、ドリブルでの仕掛けも出来る選手が揃っていた。
その中でも独特のリズムとキープ力で攻撃の起点になっていた8番の
プレーは印象に残る。
彼がゴール前でボールを持つとチャンスが生まれた。
後は、前半にビッグセーブ2本でピンチを防いだGKも雰囲気があって良い選手。

go_ladies at 06:15|PermalinkComments(0)アマチュアサッカー