3月29日に「市民と議員の条例づくり交流会議 2008プレ企画 予算改革をはじめよう!」が開催され、200名を超える参加者が集まり、盛況のなかで幕を閉じました。

この会議で基調講演「市民自治と予算改革」を行った福嶋浩彦さん(前我孫子市長/中央学院大学客員教授・東京財団研究員)の話を伺っていると、武蔵野市でも大きなヒントに
なる思えたことがいくつもありました。

今回はそのひとつ。補助金について。

「市民と議員の条例づくり交流会議」は、2001年から始まった市民と議員、研究者が地域の課題解決を目指すために、互いの経験や提案を発表し交流しようとを毎年行われてきた会議です。
この会議の中から、昨年より始まっている「変えなきゃ!議会」キャンペーンが生まれました。

昨年までは、年に一回か二回のイベント的な会議としていましたが、今年からは継続的に活動を開始しようとの思いから、団体の発会式の意味も含めたのが今回の会議です。

そのため、「変えなきゃ!議会」キャンペーンとの連動を含めて、今回の企画内容となりました。私は企画の担当をしており、当日の司会もしていたことから、当日の内容を全てメモできていませんので、以下は概略ですのでご了承を。



福嶋さんは改革派の市長として知られており、数々の改革手法には以前から注目していました。今回の基調講演で武蔵野市にも大きなヒントになると思ったのが、協働と補助金見直しへの考え方です。

福嶋さんは、我孫子市単独の補助金2億円の中には、交付が始まった頃とは時代が変わり、必要性が低いのにも関わらず、既得権となっているものがあった。その一方で、新たなに始まった市民活動などで補助金を必要している人たちもいるが、補助金の申請をしても予算がないと断らざるを得ないものもあった。

そこで、全ての補助金を0にし、新たに公募を行い、審査して必要であれば交付する制度にあらためのだそうです。

この制度は、
・審査は、補助金等検討委員会で行う。補助金等検討委員会の委員は5名で任期3年。委員は、市内のどの補助団体にも属していない客観的に判断できる立場にいること、我孫子市OBを除く学識経験者・行政経験者と市民で構成され、男女比はほぼ同率。

・交付機関は3年。3年を過ぎれば、0となり、さらに必要であれば、再び公募に応募して審査を受ける。

・委員会は、独自の審査判定基準(時代度、目的達成可能度、創造性(もしくは独創性)、我孫子らしさの4項目)ついての審査を行い、ランク付けを行い提言書としてまとめる。

・提言書で評価の低かった団体が、再度、PRをする場として公開ヒヤリングを実施する。

というものです。

この制度により我孫子市では、111件の補助金を一切の聖域・例外を設けずに審査したところ、従来からの補助金27件が廃止され、新規の補助金は12件となっています。




武蔵野市でも20年度予算で補助金の見直し予算が盛り込まれており、担当部長も選任されています。本気で行うとの意味になりますが、手法については現状では明確ではありません。

先の代表質問で、いったん0に戻して考え直すこと。一定の期間で終了するサンセット方式で補助金を見直すべきと提案したところ、市長も同じ思いであることが答弁で分かりました。今後に期待をしたいと思います。



■昨年、事務事業・補助金見直し委員会が設置され報告書がだされており、20年度はこの報告書を元に具体的な作業に入ることになります。

この報告書によれば、
・武蔵野市の補助金総額は年25〜30億円(国や都からのも含む)。

・全補助金157件中、補助開始から現在までの期間が50年以上2.5%。30年以上50年未満の補助金が約17%。

・対象の事業や団体の補助金依存率を見ると、4割が依存率50%以上。100%が11%。90%以上100%未満が約6%。

補助金を辞書で引けば、不足を補うために出す金銭。特定の事業・産業や研究の育成・助長など行政上の目的、効果を達成するために交付する金銭とあります。このことを考えると、補助金と言えるのか疑問があるのは武蔵野市の補助金です。ばらまき、既得権となっていないでしょうか。

補助金には、福祉事業など必要な事業が多いことは十分承知しています。しかし、必要であれば、補助ではなく、業務委託や運営委託などに変更し、明確な使途や成果がわかるようにするべきです。補助金は税金であるという認識の上に行うべきだと思います。特定団体だけではなく、市民全体の利益として考えるべきだと思います。


また、協働を考えていくうえで最も重要なことは何かと考えると、市民や団体が市役所の下請け機関と考えるのではなく、対等のパートナーとして位置付けられなくてはならないはずです。対等とは、自立していること。互いに寄りかかっていては対等ではなく、協働にもつながらないと思います。

と考えていくと、本来は補助金がない方が本当のパートーナーになるはずです。
とはいえ、簡単に自立はできませんから、自立を促すための補助という制度として考えるべき。いつまでも続けるのではなく、一定の期間で終了することが大前提と考え直すべきだと思います。


【参考】
我孫子市補助金交付制度