11月11日にあった外環道路地上部話し合いの会を傍聴してきた。東日本大震災を受けて東京に大規模な道路(外環ノ2)を作るよりも東北にお金を回すべきでは、防災により使うべきではとの住民委員からの提案があったが、防災上でも大規模道路は必要と考えられるとの都の担当者の意見とはかみ合わず、進展は何もなかった会だった。

 
 外環道路は武蔵野市の東側を南北に通過する計画の大規模道路。高速道路と側道でもある都道(外環ノ2)で計画されていたが、住宅街の中に計画されていたこともあり、高速道路は大深度地下に作ることに計画変更がされている。
 ところが、本線である高速道路が地下に計画変更されたのにも関わらず、側道であった外環ノ2が地上部の道路として残ったままとなっている。そのため、この道路を建設すべきかどうか。廃止することも選択肢としてそもそも必要なのかを国、都、市と沿線住民とで話し合うのがこの外環道路地上部話し合いの会だ。
 これまで何度となく開催されているが、議論が進展しない状況が続いている。

 今回は東日本大震災をうけて、道路行政や財源の使い方をどうすればいいか。都の防災対策はどうなっているかのという住民からの投げかけにたいして、都から返答する予定だったが、提出された資料は「東日本大震災を踏まえた地上部街路の必要性について」とのタイトルであったことから、これでは作ることへとつながってしまう。議論の発展がないとなり、会の冒頭から議論へ入れないでいた。

 その後、都が用意した資料のタイトルを変更し、防災対策についての一般論としてまずは聞いてみるとなったのだが、説明を聞いた後でも住民委員からは、外環ノ2よりも優先すべき防災対策があるのではないか。廃止すれば、道路予定地に住む人の立ち退きをしないで済むという機能も計算すべき。道路交通のためという当初の目的ではなく、防災など次々と機能を付けていったら違う道路になってしまうのではないか。道路が必要というなら今できていない道路を進めるほうが、予算がかからず先決ではないか。帰宅難民への対策としても必要としていたが、津波対策や液状化などへの対策が必要で帰宅難民対策は二の次で沿岸部に住む人への防災対策が優先されるべきではないかなど道路を作ることを考える前に優先されるべきことがたくさんあるとの指摘が続いていた。

 結局、廃止の前提として代替機能が必要としているのなら、具体的に何のことなのか示して欲しい。そうでないと議論ができない。信頼できる資料が出てきていないという発言に象徴されるように、今回も議論に入れないで時間となり会は終了となってしまった。

 これらのことについて、課長レベルで判断できることではなく返答は難しいとは思うが、可能な範囲で答えるように努力すべきと思った。そのためにも、司会者も指摘していたが、求めている資料が何なのか、事前によく調整することも必要だと思った。というよりも、住民側が求めている資料が出ないのであれば、議論する必要があるのかという疑問も残った。次回は年明けに行われる予定。

 東日本大震災、そして、国の現在の財政状況を考えれば、この場所に道路が必要なのか。しかも、地下に作り、さらに地上部までもだ。何度も書いているが、本当に地上部に必要ならコストのかかる地下の本線は必要ないはずだ。それが当初の計画でもあるのに、なぜ2つも作ろうとしているのか。全く分からない計画だと思う。一度決めたら止めることは考えていない。とにかく作るという計画の考え方を改めるべきだ。財政も大きな問題なのだ。これは担当者レベルで判断はできないこと。政治判断が必要だと思った。


【参考】
東京リングステップ (外環道路の公式サイト)