12月10日に武蔵野市役所で開催された東京外環(関越〜東名)の大深度申請に係る国と市民の話し合いの会を傍聴した。内容的には、これまでと同じようなことが繰りかえされ、住民にとっては何も進展がないような印象だった。


 外環道路は、現在の大泉ジャンクションから東名高速までを結ぶ高速道路で、ジャンクション以外は地下40mを通ることで大深度法により地上部への補償をしないで済む道路だ。昭和41年に計画された当時は地上部の道路として計画されていたが、住民などの反対運動で計画が凍結されていた。しかし、昭和19年に用地買収が少なくすむことから大深度地下にする計画に変更され事業認可がおり、オリンピックに間に合わせるという追い風もあり、急激に計画が進んでいる。

 この話し合いの会では、住民から事前に出されていた質問への回答が行われた。外環の2(地上部)については、定期的に話し合の会が開催されているので、この日は外環本線にみに質問が限られていた。

 質問内容は多方面にわたっていたが、多くはこれまでにも懸念となっていた地下水への影響や地盤沈下が起きないか、地震や事故が起きたら大丈夫なのか? などだった。

 疑問への回答を抜粋すると次のようになる。
 計画地の近傍には活断層は確認されていない。シールドトンネルなので地盤沈下(地盤変位)は少ない。これまでにも地震に対しては地下トンネルには影響が少なく兵庫県南部地震でも被害は軽微であった。低周波の影響については基準がないが、技術基準に照らし合わせて対応する。PM2.5については、予測手法が確立されていないが、浮遊粒子物質なので通常のSPM対策で行う。大気汚染については、環境基準に収まる。事後調査も行う。排ガス 換気所から出る排気ガスなども環境基準よりも大幅に少なくなる。地下水に対しては影響の少ないシールドマシンにより工事を行うため、トンネル構造の密閉性が高いことや解析を行ったところ、深層地下水の水圧低下はわずかで保全させるものと考えられる。事故への対応は、道路の床下へ避難できることや反対側本線トンネルに逃げることができる横連絡抗で安全性を確保できるなど問題はない。大深度でのトンネルは地下鉄大江戸線の例があり、現状では問題がでていない…などなどだった。すべてを聞き取れていないので、メモできた範囲としていただきたい。

 
 推進する側の返答なので大きな問題があるとは言うとは思わない。そのため、問題はないという言葉のオンパレードだったが、早口の返答ばかりで煙に巻いているような雰囲気はどうだろう思う。時間がないのは分からないことはないのが、根拠があっての返答なのだろうから、もっと分かりやすく説明し、なるべく理解と納得を得られるようにすべきではないだろうか。面倒なことが起きないように、さっさと片付けてしまいたいかのような印象を持った。

 外環道路、特に武蔵野市で最も関心が高いのは外環の2(地上部)だろう。地上部で作ることができないから地下に計画変更し、地下で問題ないというのなら、なぜ地上部にも道路を作るのか。地上部に作るのなら、地下にわざわざ道路を作る必要がそもそもない。外環の2の事業主体は、国ではなく東京都はいえ、理屈にまったく合わない。
 この日は大深度地下の本線だけの質問と限定されていたため、質問を取り上げていなかったが、この根本的な疑問を解消することが本線建設の前に必要なのだ。

 想定された時間となったことで終了となったが、何人かの参加者と話をすると、口々に今までと同じだね、と話されていた。これが参加者の感想だろう。オリンピックという追い風を受けて、住民の疑問は解消されずに進む外環道路本線。進めるためのアリバイ作りに加担したのかとも思い、スッキリしない会だった。どうすればいいのか解決策を見つけられないのも、もどかしい。



 外環道路本線の大深度使用認可に対する利害関係人の意見書を受けてつけている。問い合わせ先、提出先は下記。


東京都都市整備局都市基盤部調整課(〒163-8001 新宿区西新宿2−8−1 第二本庁舎22階南側)へ郵送または持参

提出期限 平成25年12月19日(木曜日)まで(必着)
問合わせ先 電話:03−5388−3275(同課)

詳しくは、東京都都市整備局ホームページで。





【参考】
Tokyo Ring Step_外環・外かん_東京外かく環状国道事務所
(事業計画、場所はこちらをご参照を)

【資料】
問実配布された資料(19.8MB)
 2013年12月10日外環道路_大深度申請に係る国と市民の話し合いの会.pdf