平成26年度の決算審査を市議会で行っているが、その前提としての財務状況が公開されている。多摩地域と比べても、全国の自治体と比較しても、健全、というよりかなりいい状況だ。


財務
 財政状況を知る指数として財政力指数がある。その自治体の標準的な支出額(財政需要額)に対して、収入(税収)があるかを示すもので、三か年の平均で計算され1.0を切ると国から地方交付税が支給され、自治体運営の費用を補う仕組みとなっている。1.0を超えると不交付団体と呼ばれ、財政的には自立した“裕福な”自治体と言え、標準的な自治体運営よりもより独自政策ができる自治体となる。不交付団体は、総務省データによると全国で60の自治体しかなく少数派なのが実情だ(東京都と59の自治体。23区は特殊な仕組みなので省かれる)。

 図は、武蔵野市の平成26年度財務報告書に掲載されている多摩地区の自治体との比較だ。

 市の借金となる市債残高の少なさは多摩市に続く2位だが、他の指数は武蔵野市が1位となっている。経常収支比率は、人件費や福祉費用など固定的な経費が市の予算に対してどの程度あるかを示すもので、低ければ低いほど新規や政策的な事業ができることになる。基金残高は、市の貯金だ。

 市民ひとりあたりで考えると、25万5000円の貯金がある一方で13万7000円の借金があるとなる。

 さらに、消費税増税による税収増が約3億8800万円(22.2%増)、大型マンション建設による人口増による個人市民税増が約6億円増(3.9%増)。事業所からの税金となる法人市民税は、約2億5000万円(8.3%増)と税収が増え、一般会計全体の収入である歳入は、前年に比べ約34億8000万円(5.6%増)と増えている。

 これに対して支出となる歳出は、前年に比べて約19億4000万円の増(3.2%増)だ。
 
 歳入が約34億8000万円が増えたのに対して歳出は約19億4000万円の増。結果として約15億4000万円を使わなかった額となり、このような額は毎年ある。赤字にならなかったのはいいことだが、結果として基金残高がかなり多くなっている。

 このような状況で財政難を理由に規事業ができない、子どもや高齢者政策を拡充できないとはなかなか言えない状況とも言える。

 一方で、今後の上下水道や学校施設の建て替えで約1600億円が必要と見込まれており、基金はそのための備えとなっている。

 将来を考えれば、現状のような健全な財政状況は続けるべきだが、短期的に必要な政策、例えば待機児対策や子ども施策は現状よりさらに加速すべきではないかと思う。

 26年度の決算は、使った額に対しての成果を審査し、次年度の予算に反映させるもの。こまかな審議内容は後日。