注目されていた普天間基地のある宜野湾市の市長選挙は、1月24日に投開票が行なわれ、現職の佐喜真淳氏が当選した。辺野古が争点しなかった戦略が結果につながったのだろう。
ginowan_ページ_1 宜野湾市長選挙は、自民党、公明党が支援する佐喜真淳氏とオール沖縄を掲げ、辺野古基地への移設に反対する翁長雄志知事が支援する志村恵一郎氏の一騎打ちとだった。

 実際の選挙は、現地にいないと分からないため、選挙公報のみで政策の違いをみると、普天間基地を5年以内に運用停止を公約としているのは両候補とも同じ。志村氏が、県内移設条件なし(辺野古移設反対)で一刻も早く閉鎖、変換と記載していたが、佐喜真氏は、普天間基地だけの閉鎖なのか、どこかに移転かは示していなかった。辺野古という争点をみごとに消していたことになる。佐喜真氏の支援団体「宜野湾市の未来を創る市民の会」にある政策も同様だ。

 他には、佐喜真氏のみがディスニーリゾート誘致を掲げており、昨年12月には菅義偉官房長官と首相官邸で面会し、誘致へ政府の協力を求めていた。中央政府の力を借りる姿勢と政府と対立する翁長知事陣営の構図がここにも映し出されていた。

 選挙の結果は民意のひとつの表れ。尊重をしなければならない。しかし、そもそもで言えば、市長選挙はひとつのテーマだけが争点にはなりにくい。他の公約や実績での判断も大きく影響する。
 今回の市長選挙で、普天間基地の閉鎖は両候補とも一致していたが、辺野古基地移設(新基地とも表現されるが)については争点にはなっていなかった。これをもって辺野古への移設が民意とはいえないだろう。負け惜しみ的な考えかもしれないが、佐喜真氏の当選で、辺野古移設推進を宜野湾市民が認めたとはならないはず。だが、どう使われていくのか不安は大きい。

 辺野古は別課題として、普天間基地の停止だけをすべきではないだろうか。ジャーナリストの堀田佳男さんが「米国も実は不要と思っている普天間基地」と指摘するように、普天間基地の機能が本当に必要なのかも考えるべきだ。佐喜真氏には、辺野古ありきではなく、普天間基地の一刻も早い停止、除去を実現してもらいたい。