武蔵野市の広報誌「季刊むさしの」の2016年春号に平成28年度予算案の市民1人あたりの支出先が掲載されている。予算書よりも分かりやすいこの手法の経年変化も見てみた。


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 予算は歳出(支出)する目的で分けられているが、その分け方は、大項目から款項目節で分けられている。例えば、総務費(款)、総務管理費(項)、児童対策費(目)、報償(節)のような分け方だ。これは、総務省で統計を取ることもあり、予算書は、この構成で作成されている。

 しかし、市民目線で考えれば、総務費が、「増えている」「減っている」ではワケが分からないのではないだろうか。

 その点、「季刊むさしの」での分け方は分かりやすい。目的別に「高齢者・障害者」「子育て支援」「教育・スポーツ」「道路・公園」などに分けられているからだ。予算審議もこのような分け方でやった方が良いのではと思ったほどだ。

 担当の財政課に確認したところ、款項目の目で予算を分けて作成したとしていた。

 予算を比較するサイトがあるが、たいていは款ごとの比較で、実は詳細までは分からない。例えば、子育て支援で比較しようとすると民生費で見ることが多いが、武蔵野市の場合は、総務費に全児童対策費(あそべえ)が入っていたり、教育費にも入っていたりと民生費だけでは分からないのだ。
 本来であれば、個別事業ごとに目的を分けて積み上げたほうが良いのだろうが手間を考えると、この目だけでも十分に分かりやすいと思う。

 しかし、この分け方は武蔵野市独自の手法だという。市によって、款項目のどこに個別事業を入れるかは異なるので、単純に比較はできないのがじっさいだからだ。本来であれば、他市と比較することで予算配分が分かりやすいのだが、これは今後の課題だろう。

 28年度の予算は図のとおり。

 この分け方を23年度から経年で追ってみたのが下記の図だ。

1人あたりの支出先推移




 こうしてみると、目的ごとに予算の増減が分かりやすい。増えている分野とあまり変わらない分野があることが分かるだろう。

 また、28年度で文化とごみ・環境の予算が増えているが、これは、市民文化会館の改修とクリーンセンターの建替え予算が増えているからと分かる。待機児対策が行われているので子育て支援も増えている。

 今後は、このような予算の見方で、どの分野を手厚くするか、少なくしてもいいかを考えることも必用だと思う。もっと活用ができないだろうか。



【参考】
季刊むさしの (バックナンバーはここにあり。予算は毎年の春号に掲載)