五日市街道の拡幅や吉祥寺の住宅街を突き抜ける道路、桜堤庭園フェイシアすぐ横の道路が五日市街道と接続する計画などがあることをご存知だろうか。


武蔵野市都市計画図
■道路計画は知られていない

 東京都は、武蔵野3・4・24号線を優先整備路線とし、今後10年間に整備を進める計画を公表した。この道路は必要ないと私は考えているが、武蔵野市内には他にも道路計画が多く残されている。これも整備しなければならいのだろうか?

 武蔵野3・4・12号線の計画を知らなかったという市民が多かったことを考えると、これらの道路も考えておくべきだろう。


■真逆の道路への考え

 武蔵野市は、公共施設等総合管理計画で道路の将来管理コストも計算しようとしている。施設というハコだけでなく、道路も管理コストや買収時のコストがかかるのだから不要なものは作らないほうがいいと考えれば、当然のことだろう。この視点は以前、提案したこともあり評価したい。

 現在、公共施設等総合管理計画は案として、今後、市民意見を聞きながら検討されることになっているが、注目したいのが道路のことだ。

 案の25pには、「主要施設の量的視点」があり、道路についても考察されている。その主な内容が下記だ。


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●道路(都市計画道路)
・広域的なネットワークを形成するため、長期的かつ広域的な視点に立った着実な整備が必要
・計画延長:約 39,470m 整備率:約 61%

●道路(区画道路)
・未着手路線については、地域の状況を踏まえた必要性の検証と、変更もしくは廃止も視野に入れた見直しが必要 ・未着手路線延長:約 5,000m
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 都市計画道路は、複数の自治体を通過する道路で区画道路は武蔵野市内だけの道路というのが大きな違いだが、同じ道路なのに、着実な整備としている道路と廃止も視野に入れた見直しが必要と書かれており、考え方が真逆だ。

 どちらの道路であっても、不要なのは廃止、必要なら整備と明確にすればいいのに、普通に考えるとおかしなことになっている。


■市役所目線

 その理由となるのが、お金をどこが出すかの判断だろう。都市計画道路は、基本的には東京都の予算で行なう(都施行)。そのため、接続道路の整備は必要としても市の負担はほとんどない。これに対して、区画道路は市負担となる。

 つまり、武蔵野市の財布(財源)が痛まない道路はウエルカム。自ら出費し維持管理コストを負担する道路は、廃止も視野に入れて慎重に考えます、となっているのだろう。

 市役所の立場から言えば賢いと言えるのかもしれないが、お金は税金、税金を負担するのは市民だ。
 都が作る道路だから市が負担しないとはいえ、都民が負担する。武蔵野市民は都民でもあるのだから、実は市民にとっては、自分たちの税金を使うことになる。市が作ろうが、都が作ろうが関係ない。どうも、市はこのことを理解していないように思えてならない。

 納税者の立場にたって、不要なものは不要と明確な立場になるべきだ。市役所目線で考えるべきでない。


■進捗率は61% 盛りだくさんの道路計画 

 このことは差し置き、道路計画は、都市計画図を見ると道路計画が分かる。

 紙の地図は市政センターなどで販売されているが、武蔵野市の「用途地域」のページに地区を分割した電子データがあるので、これを見るのが分かりやすいだろう。

武蔵野市都市計画図_west 図は、分かり安いようにこの都市計画図を加工したもの。西部地域では、武蔵野3・4・24号線が境橋まで延ばす計画であることが分かる。さらに五日市街道の拡幅が計画されており、玉川上水南側の道路に面した住宅まで広がる道路計画があることも分かる。

 さらに、大型マンションの桜堤庭園フェイシアの西側には幅広の道路が現在でもあるが、この道路は五日市街道に抜け、南は東小金井駅方面へと抜ける計画であることも分かる。児童が多い地域に車を呼び込むような道路を作るべきではないと私は考えるが、計画は残っており、いつかは出来るのかもしれない。

sseast 市の東部には、外環の2(大深度を通るのは高速道路で地上部には幅40mの計画がある)があるだけでなく、第三中学校の東端から南へ、井の頭公園駅へ結ぶ幅16mの道路計画や成蹊大学のグランドを突き抜ける道路計画もある。現在の美大通りの拡幅ではなく、このとおりの西側に新たに作ろうとしている道路計画だ。

 公共施設等総合管理計画案には、これらの道路のうち、都市計画道路について、着実な整備が必要と書いている。

 すぐにではないかもしれないが、いずれは必要としているのだ。


■本当に必要ですか?

 総合管理計画は、人口が減り大幅な税収増が見込めないこれからのことを考え、公共施設の再編、廃止、複合化や改修を見直すなどにより維持管理コストを下げ、持続可能な市にしていくことが目的だ。

 維持管理コストは市民の税金を使うのだから、このことは当然のことだ。

 しかし、同じ市民の税金を使う都市計画道路は建設推進では、一体誰のために計画を作るのかになってしまう。市役所のためにではなく、市民のために、で考えていくことが必要なのだ。

 先にあげた道路が本当に必要なのか。今だからこそ、考え、態度を明確にしていくことも必要だ。市役所だけでなく、市民も。そのために、この図を参考にして欲しい。

【参考】

武蔵野市公共施設等総合管理計画