IMG_1247 4月17日に武蔵境駅北口広場の完成式典が行なわれ、長年にわたった武蔵境駅周辺の工事が終わり、127年ぶりに武蔵境駅が生まれ変わった。問題はこれからのまちづくりだろう。





■まちづくりは時間がかかる

 式典は熊本地震への配慮から予定されていた内容が変更されていたが、長年にわたってかかってきた人たちの挨拶があり、まちづくりには時間がかかること。時間がかかるとはいえ、時には決断がないと進まないこと。何よりも人づくりがまちづくりにつながることが、口々に述べられ、そして、完成したから終わりではなく、より良いまちにするのは、これからが問われているとの言葉もあった。

 そのとおりなのだろう。

 では、どうすれば良いのか。その具体策は見えてないのが現状ではないだろうか。
 式典の挨拶のなかで、賛成派も反対派も一緒にまちづくりを考えていたメンバーには、すでに鬼籍に入った方も多いとの話があったように、今の姿を思い描いていた人たちとその頃の思いを知らない人が多くなっているのが実情だろう。昔の思いは大切だが、今の人たちや、これからやってくる人たちに、いいまちだと思ってくれる工夫が必要なのだと思う。

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■昔と今と未来

 その工夫をどうすればいいか。行政だけではなく、商業者だけでもなく、住む人、やってくる人、関わる多くの人で考えていくしかないのだが、具体的な手法が見えてないのも現状だと思う。

 そのヒントになると思えるのが、3月5日に市民会館で開催された、「武蔵境 いま、むかし、未来」というワークショップだった(主催・ジモッピーN)。

 ふるさと歴史館の田川館長から武蔵境地域の歴史、現在子育て中の保護者から今の魅力、都市観光を専門とする研究者から今後の可能性への意見を聞いた後、グループに別れ意見交換する内容だった。武蔵境の歴史を知り、今の魅力と課題を考え、どうしたら、もっといいまち、住みやすいまちにできるかを参加者同士で話し合った。

 参加者には、夫が武蔵境駅の駅員だったという高齢者から最近になって引っ越してきた人、住んでいないがプレイスや市民会館を利用することがあり、外からの視点も取り入れたグループワークとなりバラエティな内容となっていた。結果も興味深いものが多く、まちづくりのヒントがたくさんあった。

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■国鉄らしい武蔵境

 ワークショップの結果から言えば、農地や雑木林が残るなど緑が多く住みやすいまちだが、住民同士の関係が薄い。吉祥寺や三鷹とは違ったまちづくりをするべきだとなった。そのなかで、面白いなと思ったのが、「国鉄らしい武蔵境」というキーワードだった。

 意味としては、新しさを求めるのではなく、昭和の香りを残すことや人間同士の関わりが深いまちづくりというものだろう。発言された本人にもっと良く聞けばよかったが、私はこのように受け取った。

 その人間関係をどうすれば深まるのか。再開発という大きな課題があれば、集まる場はできるが、完成した今ではそう集まる機会はない。となれば、このワークショップのように、いろいろな立場の人が集まり、話合う場を設けることで広がりと深まりができるのだと思う。この場づくりを考え、動き出した後は市民に任せることも行政のひとつの役目ではないだろうか。


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 ちなみに私もここにすんで半世紀を超えており、昔と今の武蔵境を比べると驚くばかりの昨今だ。いろいろな思いが出てくる武蔵境駅北口の完成。駅舎や中央線立体化工事も終わった。駅東側の高架下利用の課題は残るものの、住民としても今後を考えて行きたい。

 
写真は上から
・北口広場(スイングビルから)
・北口にできた噴水
・駅に設置された境の昔を伝えるレリーフ
・市民会館で開催されたワークショップ