2805_ページ_2 武蔵野市議会は9月30日の本会議で「地方議会議員選挙における政策ビラ頒布の解禁を求める意見書」の採決を行い、全会一致で採択(賛成)した。法律を改正し、選挙期間中に政策を書いたビラの頒布を可能にすることを求める内容だ。
 
 

 
 地方議員は選挙期間中に政策や自分の名前、写真などを書いたビラを頒布することは公職選挙法で禁止されている。しかし、以前の改正で首長はできるように改正されており、二元代表制の一翼である首長は頒布できるのに議員は頒布できないのが現状だ。
 そのため地方議員の選挙では、大きな音で演説するか電話、口頭で政策を訴えるしかない。
 
 ビラの頒布が可能となれば政策を伝えやすく、有権者にとっても政策で投票先を判断できることになり、地縁血縁縁故を頼りにした選挙から政策競争による選挙となり、選挙を変え政治を変えていく大きなきっかけになる。そう考えての意見書だ。
 
 この改正は、私が事務総長をしているローカルマニフェスト推進地方議員連盟の運動としても取り組まれており、同様の意見書は、甲府市議会、可児市議会、伊勢崎市議会、東村山市議会、富士見市議会、静岡県議会でも可決されている。古くは、長野県議会、熊本県議会でも可決されている。
 


■議長会、参院でも可決

 同様の要望は、全国市議会議長会の要望書で政府に求められており、参院でも決議が全会一致で可決している。議長会と国会で改正すべきとなり、当事者の地方議会からも意見が上がり続ければ、改正はそう遠くないと思われる。
 早期の法改正が求められている。 
 
 
 
●全国市議会議長会
 平成26年7月、政府並びに国家に対する要望の中、『地方議会の権能強化等』の項目で地方議会議員選挙における法定ビラ頒布の制度化、として、『地方議会議員選挙における住民と候補者の接点の拡大と政策本位の選挙の推進を図るため、公職選挙法第142条に規定する法定ピラの頒布を地方議会議員選挙においても認めること。』と改正を要望。


●国会
 平成28年4月1日、参議院政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会は、『有権者が候補者の政策等をより知る機会があることは、選挙において有権者が適正な判断を行い、投票行動に活かすことができるなど、参政権の行使にとって重要であることに鑑み、地方公共団体の議会の議員の選挙においても、選挙運動のために使用するビラを頒布することができるものとすることについて、今後各方面の意見を聞くなど速やかに検討を進め、必要な措置を講ずるものとする』とした「公職選挙法改正に関する付帯決議」を全会一致で可決。




 以下は意見書の内容。意見書原文はこちら
 
 
 地方議会議員選挙における政策ビラ頒布の解禁を求める意見書

 平成12年に地方分権一括法が施行されて以降、国と地方は対等、協力の関係へと大きく転換し、地方の自主性、自立性が高まるとともに、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現に向け、地方政治の責任は一層重くなった。同時に、人口減少、超高齢化という大きな課題に直面しており、首長とともに二元代表制の一翼を担う議会の役割が大きく問われている。

このような状況を背景に、具体的な政策を競い合う選挙への体制づくりが進み、国政選挙では平成15年の公職選挙法の改正で政党の政権公約を記載した冊子の頒布が可能となり、地方政治では、平成19年の公職選挙法改正で地方首長選挙において政策ビラの頒布が可能となった。だが、地方議会議員選挙においては、政策ビラを頒布することが認められておらず、候補者の政策を有権者に対して伝えることが難しい状況がいまだに続いている。

 地方創生の鍵となるのが、各自治体の地域活性化につながる自立したさまざまな政策であるならば、地方議会の選挙においてもそのあり方を政策本位にしていくことが欠かせない。地方議会議員選挙において、選挙期間中に有権者に対して政策ビラを頒布できない現状は、この趣旨から大いに逸脱している。

 特に、18歳まで選挙権が拡大された今、未来を担う有権者に政策を届けられないことは必ず改善されなければならない。

よって、武蔵野市議会は、貴職に対し、地方議会議員選挙においても公職選挙法第142条に規定する法定ビラの頒布を認めるよう、公職選挙法を改正することを強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。