沖縄県東村高江でヘリパッド建設が進められている現場を訪れた。基地反対派の10倍もいるかのような機動隊に守られて工事のダンプが出入りする状況だった。異様なこの風景の解決策はないのか。


 高江は、沖縄県の北部、ヤンバルとよばれる亜熱帯森林のなかにある小さな集落だ。米軍海兵隊の北部訓練場があり、過去にはベトナム戦争を想定された戦闘訓練が行われ、現在ではオスプレイを使った訓練を行うと考えられている。

 この北部訓練場は、1995年に起きた少女暴行事件により沖縄の基地負担軽減が考えられ、1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で約4000ヘクタールが返還されることになった。高江周辺にあるヘリパッドは7カ所で、これが6カ所に「軽減」されることになったのだが、移設する先が高江の集落を取り囲むように建設することになり、訓練センターの中で暮らすようなものと住民は憤り、反対運動を続けてきた。
 普天間基地すぐ近くに住む方に聞くと、普天間基地でのオスプレイ発着する場所と居住地の距離は、普天間基地よりもかなり近く、暮らしていくことができないだろうと話されていた。


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■基地がどこまで必要か

 本土から離れた沖縄に米軍基地が集中し、さらに沖縄の中心地から離れた高江に訓練基地を作る。このことの是非を本土の人間として考えることがまず必要だ。

 そもそもで考えてみると、航空機やミサイルが先に飛んでくるような時代に海兵隊を投入する戦争が行われるのか。以前の記事に書いたが、沖縄に駐留する米海兵隊は止力ない"幽霊師団"。沖縄から戦地へ運ぶ輸送手段がなく沖縄に海兵隊を配備する必然性はない。宜野湾市の伊波洋一市長(当時)の独自調査では沖縄海兵隊のほとんどをグアム島に移転する計画があり普天間基地も辺野古もほとんど必要ないとの指摘など在日米海兵隊の無用論があるからだ。
 
 このような状況も考えれば、高江に作るべきではないと私は思う。少なくも居住地から離れた場所を考えなかったのかと疑問が起きる。


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■最善策は他にないのか

 そして、なぜ、住民と機動隊が、もみ合うかも疑問だ。
 
 先にあった「土人」発言もあったことからか、当日は反対派がゲート前に集まって封鎖しても、機動隊が時間をかけて反対派住民を「ごぼう抜き」し、道路横に「排除」。パトカーに先導されてダンプカーが出入りして工事が進められていた。
 まるで暗黙のルールがあるかのように抗議活動と警備活動が行われ大きな騒動にはなっていなかったが、それでも異常な状況としか思えない。
 
 2000年の地方分権一括化法で国と地方は対等な関係となっている。法律を元に考えれば、地元自治体、住民との合意の努力が行われたのか。100%の合意は無理かもしれないが、どれだけ努力し最善策を導き出したか、落としどころを考えなかったのかと思えてならない。

 辺野古の新基地でいろいろと調べ、話を聞くと、反対派は、沖縄の基地すべてをなくすことを求めているのではなく、海兵隊の基地をなくす、少なくしてほしいとの論調が強いことを感じた。米軍にとっても、空軍の嘉手納は最重要だが、海兵隊の基地は上記に書いたように必要なのかと受け取れることが多々ある。

 賛成か反対ではなく、間にある最善策を考えるべきではないのか。このままででは、国が決めれば地方に主権はない。国という王様へ国民は下僕として従うのが日本国、と示しているように思えてならなかった。特に沖縄にはだ。
 先の「土人」発言は、この感覚から出てきてしまったのではないだろうか。「植民地」と掲げられていた登り旗が心を刺す。このことを強く高江で思った。
 


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■国と地方の関係、地方自治が問われる
 
 武蔵野市議会は、地元合意を優先させること。基地建設を強行しないことを求める意見書を可決しているが、この意義は大きいとあらためて認識した。翁長知事も発言していたが、民主主義と地方自治が問われているのが沖縄の基地問題なのだ。

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※高江には、超党派の地方議員で構成されている自治体議員立憲ネットワークの仲間と訪れた。