厚生労働省の平成29年度予算概要とポイントが公表された。この中に『0歳児期の育児休業終了後の「入園予約制」の導入と0〜2歳と3〜5歳の保育園に分けていく補助金が設定されていた。
  
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■予約制

「予約制」について、具体的にどのようなことなのか、説明資料だけでは分からないが、例えば育休を一年間取り、終了時が11月となる場合、この時期では保育園に入れないため、翌年の4月には入れるように保育園の予約ができるとの制度としている。4月までは、一時預かりやファミリー・サポート・センターなどの代替サービスを利用することで対応し、その間の利用料を支援する補助金を設定している。
 
 育休を使うためには有効な制度とは思うが、何よりも全体の保育定数が不足している状況では、そう簡単に「予約制」はできないのように思えている。しかし、ある程度、定数が増えたさいには必要になるので、今から検討は必要だろう。


 
■フル装備から0〜2と3〜5へ分ける

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 比較的建設が容易な小規模保育園が増え2歳までの保育定員は増えたものの3歳時になると入れる保育園が少ない「3歳児問題」が武蔵野市などで問題となっているが、3歳児以降の子どもの受入れを重点的に行い、小規模保育事業所と接続を行った場合にインセンティブ(補助金増)を付与することも29年度予算には盛り込まれている。
 
 いわば0歳から5歳までのフル装備保育園から「0〜2歳の小規模保育園」と小規模保育園からはそのまま入れるようにした「3〜5歳保育園」を二つの分けようと考えているようだ。
 
 より具体的な内容などは国会審議などで今後、明らかになるのだろう。現状の国会厚生では予算の修正はないと思えるので、これらの事業が29年度には実施されていきそうだ。
 
 フル装備保育園の方が0歳児をみながらこどもが成長するため情操教育にはいいが、一人あたりの保育面積が広い0歳児を認可保育園で預かると保育定員を増やせない課題もある。定員を増やすことに着目すれば、年齢で分けることも選択肢になり、今後、議論しなくてはならないことのだろう。

 ただし、この事業が入る『多様な保育の充実』の予算額は93億円。国内で待機児のいる自治体数は386市区町村だ(厚労省報道発表資料平成28年9月2日より)。一自治体あたり約2400万円になるが、学童クラブの指導員の待遇向上や施設整備への補助金もあるので、実際にはこの方向性が進むかは分からない額だ。
 
 
 
 武蔵野市議会には、予約制や年齢によって保育園を分けることの検討を求める陳情が提出されている。2月の委員会で審議されるが、国の動向も含めて注目されそうだ。
 
 厚労省の予算には、保育園等の設置の際の地域住民との合意形成をはかる人員への補助も計上されている。こちらも内容はまだ分からないが、注目の内容だ。
 
 
 今後、より詳しく分かりましたら続報します。
 
 
 
 
 画像は、厚労省資料より
 
 
【参考】
平成29年度厚生労働省予算案の主要事項