地域の軋轢になる、現実的に開園できないことから特定の場所に保育園の開園を求める陳情が3月7日の市議会文教委員会で否決となった。

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 審議されたのは、『東町の市有地・民有地等に保育園設置を求めることに関する陳情』と継続審議となっていた『東町1丁目「平井医院跡地」市有地及び南町3丁目市有地等を活用し、「緊急待機児童解消に向けて、公募選定での地域から信頼の置ける事業者による認可保育所設置」を求めることに関する陳情』だ。

 特定の場所とは、「東町1丁目そよ風緑地」(吉祥寺東町1−23)、「本宿東公園」(吉祥寺東町4−8−13)と同じく吉祥寺東町にある「平井医院跡地」と吉祥寺南町の「旧日本銀行社宅跡地」だ。いずれも市有地となる。

 審議では、平井病院跡地は、テンミリオンハウスを想定した高齢者施設を考えている。南町については、保育園開園に向けて周辺住民と協議中。平成29年度予算案に盛り込まれている5園の認可園の場所は、この陳情書で示されている東町の場所ではないとの答弁が市からあった。

 また、同公園と「本宿東公園」は、都市計画公園となっており、規制緩和で保育園などの開園が可能とはなったが、広場機能の面積の30%までしか建設できないことから保育園施設を建設できるほどの面積が得られないことも答弁のなかで分った。

 さらに、吉祥寺東町は緑地面積が少ないこと。市としても公園や緑を増やす計画としていることもあり、公園をなくして保育園にはできないとの意見が委員からは出されていた。



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■指摘された公園

 「東町1丁目そよ風緑地」(691平米)と「本宿東公園」(697平米)を実際に見てきた。公園面積からすると保育園は可能だろうが、公立保育園、例えば南保育園の1,419平米と比較すると半分の面積となってしまう。
 また、近接して住宅があり公園から保育園に変更することを理解してもらえるだろうかと疑問を持ってしまった。

「東町1丁目そよ風緑地」は、法政高校が移転し跡地に高層マンションが建設されるさい、近隣住民とマンション事業者との間に大きな問題がおきていた。その結果として周辺住民が参加し跡地をどのようにすべきかの地区計画をつくり、公園として整備した土地だった。計画をつくるさい、保育園が必要との意見はなかったと答弁ではあったが、その経緯を分って保育園に変更できるだろうか。

「本宿東公園」は、かつては学童クラブがあった場所なので校内へ移転するさいに保育園にするのであれば、同じ子ども施設なので周囲の理解は得られたかもしれない。しかし、公園となって親しまれていること。外環道路(その2)の計画線上にあるので建築制限がかかっていることも考えると現実ではないだろう。


■特定場所による軋轢

 何よりも、公園周辺の住民の方々から保育園にして欲しいとの要望であればまだしも、同じ町内とはいえ、近隣に住んでいない人から保育園にすることを要望され、議会も認めたと説明して理解を得られるとは思えない。

 吉祥寺南町の市有地で保育園が想定されている場所でも、なぜ東町の人が南町の特定の土地に保育園を求めるのかと疑問視する意見や平井病院跡地には高齢者施設がいいとの意見も聞いているのでなおさらだ。 

 陳情文には「等」と書かれ例示したと陳情者の方は話されていたが、陳情への討論では、保育園を否定するものではなく早期に必要だが、具体的な場所を示すことで住民同士の軋轢になってしまうとの反対意見が述べられていた。待機児解消へ保育園を一日でも早く開園すべきだが、この配慮も大切だ。


 いずれにせよ、慎重に進みながらも保育園の開園に向けて進んで欲しい。横槍は不要だ。



 写真上が「東町1丁目そよ風緑地」。下が「本宿東公園」