議会意思の決め方は、じつは規定がない。すべて本会議で議決しないと議会意思にならないのか? この疑問から制定されたのが滋賀県大津市議会の議会意思決定条例だ。

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 議会意思決定条例は、平成29年4月1日から施行されている。制定直後に川名が事務総長をしているローカルマニフェスト推進地方議員連盟が定例で開催している早稲田勉強会で大津市議会議会局の清水さんを招いて内容を伺った。


■執行部にはあるが議会にはない

 この条例が制定されるきっかけは、大津市議会議会局の清水次長が執行部から議会局へ移動してきたさい、執行部には決裁規定があるのに議会にはないことに違和感を持ったことからだ。行政文書には、市長名で出されるとしても、部長や課長決裁で行われることもある。議会の意思決定は、本会議での議決に行うのが通例だが、研修講師の謝礼など細かなことまで議決をすべきか、議長による決済や議会運営委員会での決定で決めてもいいようにするために、制度化したのがこの条例となる。


■決め方が不明確

 また、地方自治法には地方議会についての記載があるが、

  議会は〜できる
  議会の同意を得て
  議会の承認を得て
  議会の意見を聞いて

 などと書かれているが、例えば、意見を聞くとしても、全議員の意見なのか、代表者なのか、一部の議員でいいのかも不明。議会は昔からやってきていることとして、議会の"常識"となっているかもしれないが、具体的にどうするのかが不明確となっている。


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■本会議だけが意思決定か

 多くの有識者にも聞いたが分からないとの返事だったこともあり、議会意思の決定手法の明確化と、本会議を開催しなくてもけってできるように機動性を確保することを目的に条例にしたとされていた。

 より具体的な事例を聞くと、他の議会でも再検証が必要に思えてきた。

 例えば、視察や友好都市訪問などでの議員派遣は本会議で議決するが、全議員が了承していれば議長決裁でもいいのではないか。議会報告会を公務とするためにも本会議での議決が必要なのか(武蔵野市の場合は委員会で決める)などは議決でなくでもいいようにした。

 大津市議会の議会意思決定は、この条例により、本会議、議長(議運などに確認はする)、議会運営委員会の3つのパターンがこの条例で明確となっている。詳細は大津市議会意思決定条例文をご覧いただきたい。

 議会の常識は、社会の非常識とも言われることもある。議会ルールは、ひとつひとつから見直すことも必要だ。