他の自治体に負けない子育て支援を続けた結果、親が行政任せになる弊害も出てきた…。子育て支援もいずれは限界が来る。考えさせられる実例を伺った。

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■日本一子どもを産み育てやすい町    

 衝撃ともいえる話をされていたのは、筒井敏行香川県三木町長だ。ローカルマニフェスト推進地方議員連盟主催による四国勉強会での講演での話だった。

 三木町は、若い世代の女性の多くが働き、出生率が低い状況が続いていた。さらに人口減少と高齢化というどこの自治体でも課題となっている現状もあった。
 そこで、「日本一子どもを産み育てやすい町」をキャッチフレーズに施策を展開をした。
 具体的には、妊娠から出産、子育て支援を最重要課題として取り組んだ。自治体で全国初の24時間預かり保育や一時保育。病児。病後児保育での子どもの送迎。産後ケア、家事サポートサービス。専業主婦のための一時預かり。1年以上居住している世帯で新生児が生まれたさい、1万円分の子育て支援券(第3子以降20万円)の交付。15歳までの医療費無料化などだ。
 その結果、自然減による人口減少が続いていたが、子育て世代の転入により転入は増え、時には人口増となり減少カーブは緩やかになっている。


■行政任せ

 しかし、子育て支援には限界があるとも話されていた。

 県内でトップといわれるようになったが、やがて他の自治体に追いつかれ、場合によっては追い越されることもある。競争には限界があることになるが、結果として県内や国内の子育て支援がよくなるので、そのことは良い。

 だが、親が行政任せになる「弊害」もでてきたとの話もされていた。

 そのために、現在は「子育てパーク」を構想しており、用地はすでに確保している。国の補助金が得られないためすぐに動きだせないが 子育て支援をワンストップできる施設として実現したいと話されていた。

 まだ構想段階とされていたが、子どもが遊べる施設だけでなく、町内に点在している一時預かりを集約化するなど事業の見直しとともに、カフェを併設するなどで世代を超えた交流ができる施設をつくりたいのだという。

 これは、昔は近所や家庭でできていたこと。
 
 それを、あえて行政がやる、つまり、行政任せになることになる。民活でやるそうだが、費用はどうするのかなど詳細まで聞くことはできなかったが、そこまでやるべきだろうか。

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■公共施設の考え方

 しかし、昔はこうだった、今の若い人は…、というのは簡単だが、今はできないのだからやってしまう。それが結果的に市民交流を促進し、人口増など将来の町のためになるなら、確かに必要はありそうだ。

 公共施設マネジメントが注目され、公共施設の統廃合が求められているが、実はそのことで将来的な可能性を閉ざしていないか、とも考えさせられた講演だった。今後の参考にしたい。