10月1日投開票の武蔵野市長選挙で松下玲子さんが当選した。武蔵野市初の女性市長の誕生だ。

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 得票数は、松下候補=34,166票、高野候補=17,933票でWスコアでの松下玲子さんの当選だった。投票総数は、53,120票。投票率は、44.26%(前回=41.29%)だった。

 今回の市長選で大きな争点はなかったように思うが、初の女性市長という印象の強さや二年以内の待機児ゼロなど政策の分かりやすさ。何よりも落選したとはいえ、7月の都議選で戦っていたことでの知名度の高さが当選へ結びついたと考えられる。

 今回は立候補したのは2名であったため、どちらに投票していいか悩み、結局、知っている人へと投票したとの話を聞くので、同様の票は少なくなかったのだろう。

 また、松下さんが、選挙最終日で訴えていた武蔵野市は市民自治、市民参加の伝統があるまち。対立や排除ではなく、悪口を言うのではなく違いを認め他者も受け入れる市長になるとの想いが伝わったように思えている。

 一方で、高野陣営の街頭演説を聞くと、邑上市政への批判が多く、今回の市長選との結びつきが弱いように思えていた。批判ばかりで困惑したとの意見を聞くことが多かったことを考えると戦略ミスとも思えてくる。




■中間層票の行方

 今回の市長選挙では、公明党と都議選で大きなうねりを作った都民ファーストが自主投票としたことで、この票の行方も気になっていた。

 得票数を見ると、3人が立候補した前回(平成25年)の市長選で自民系候補の得票数14,203票、前々回(平成21年)に1対1の2名対決だった時の14,567票よりも高野候補は票を増やしてはいたが、国政でいう自公系と野党系ではない中間層・無党派からの票を、さほど得られていないことが伺える。

 逆に松下候補は、都議選では都民ファーストの候補に入れた票も取り込んでいたのだろう。2名対決だった前々回の市長選挙で邑上市長が得た33,668票、3名対決だった前回の市長選で邑上市長の25,573票と自民系ではないもう一人の候補の7,164票を足した32,737票にも近い得票だったからだ。
 
 市長選挙と国政は違うことは十分承知しているが、自民系だけでは票が固定していることも伺える。今後の国政選挙への影響があるかも気になるところだ。


■今後の課題

 さて、当選はゴールではない。今後、公約したことの実現が求められ、市政をどのようにハンドリングしていくかが松下玲子さんには問われてくる。

 まずは片腕となる副市長人事をどうするか。概算は固まっているとはいえ来年度予算にどのように松下色を出せるか。10年という大枠の市政の方向を固める次期長期計画の策定…。
 何よりも11月に行われる本会議での施政方針と会派代表による代表質問、市長選で審査を伸ばしていた決算審議での答弁など山場は数多く訪れる。
 答弁能力だけでなく、市長としての理念やマネジメント能力が問われてくる。新たな市政の本番はこれらだ。


 私は松下さんを応援した一人であり、まずは新たな市政のスタートを喜びたい。だが、これからは、誰かが言っていたように「リセット」として、二元代表制の一翼である議会からの立場として対応し、武蔵野市をより魅力的になるように活動していきたい。


※写真は、邑上現市長から市政の「バトン」を受け取る松下玲子さん(当選が決まった直後の選挙事務所で)
※動画は、2017年9月30日吉祥寺駅北口の街頭演説から