これまでにないごみ焼却施設としてのデザインを実現したことから、武蔵野クリーンセンターがグッドデザイン賞を受賞した。塀で囲まれていないことやエネルギーの地産地消をめざしていることなどが理由だ。詳しく調べていないが、おそらく、ごみ焼却場としては初受賞ではないだろうか。


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 武蔵野クリーンセンターは、用地選定をどこにするかを市民参加で決め、市役所の隣、住宅街の中に建設したことで、市民参加のモデルとして海外からも注目されている施設だ。
 また、当初から建て替えを想定して用地を隣接に最初から確保していたことも市民の知恵として評価されるべき施設だろう。

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 受賞理由については、審査委員の評価を下記に転載させていただくので、ご参照ください。先日、ある地方議員とこの施設を訪れたが、「迷惑施設と考えるのではなく、市民にもメリットがある施設。誇れるデザインにすることで受け入れやすくなるのだろう。その前に市民に必要不可欠な施設であり、よそにはいいけど自分の家の近くには嫌だと思われないような市民力の醸成も必要ですね。武蔵野市がうらやましいといわれてしまった。

 これまの市民の英知の結集ともいえるのが武蔵野クリーンセンターともいえる。今回の受賞を契機に、あらためて市民参加とは何かを考えてはどうだろうか。参加するだけ、文句をいうだけでなく、参加者が自分事として考え、時間がかかっても最善の結果を生み出すために熟議することが重要であることを再認識したい。



【審査委員の評価】

 ゴミ焼却施設は、現代を生きるすべての人々にとって必要な施設でありながら、その使用用途から地域にとっての迷惑施設になりがちである。実際、旧施設は周囲を緑で覆った隠すデザインだった。今回は、塀をなくし、周辺の広場と繋がる開かれた施設としている。建物内部にも巨大なガラス面からごみ処理の流れが体験できる見学ルートを設置。市民がごみの問題を見て見ぬ振りすることなく、向き合える施設としている点が評価された。


 詳細は、グッドデザイン賞のサイトをご覧ください。

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