11月24日に代表質問があり、今後四年間の施政方針について各会派から代表質問が行われた。松下市長初めての本会議での論戦でどのような答弁になるか注目されたが、結果は安全運転のスタートだった。


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■待機児ゼロと18歳まで医療費無料に質問が集中

 施政方針は、主に市長選での政策をまとめた内容となっており、数値を示しての政策や詳細な事業内容まで示していないことから、代表質問は、これからの政治姿勢や理念、見解を問うものが多くなっていた。
 そのなかでも質問が集中したのが、2年以内に待機児ゼロと18歳までの医療費無料化だった。

 待機児ゼロについては、具体的なロードマップと吉祥寺南町市有地で保育園を建設する気持ちがあるのか。18歳までに医療費無料化については、「国や都に働きかけるとともに、市としても調査研究を行う」としていたことから、市長選で訴えていた内容よりも後退している印象があったからだ。

 答弁では、30年4月に新たな保育園が開園することで保育定員が約400名増える。企業主導型保育園(事業所内保育)も検討されているので、30年4月の推移を見てその後の保育園増設は判断したい。南町市有地は、住民と対話を続けて理解を得たいとの答弁で、必ず保育園にしたいとの意思は示さなかった。

 18歳までの医療無料化は、市での単独も考えているが、第六期長期計画のなかで国や都の補助金がなくとも市独自で行うかも含めて議論したい。ただし、任期の4年以内には判断するというものだった。


■変わらない答弁と変わった答弁

 他にも吉祥寺駅南口の公会堂建替えを含む再開発についての質問も多かったが、総じて現状の方向性を踏襲するもので劇的に何かが変わるとは受け取れない答弁が多かった。
 いろいろな事実を示し、感情的にならない邑上市長の答弁と同じような内容といえる。

 行政には継続性が必要であり、邑上市政を受け継ぐ立場でもあるので、致し方ない答弁であり、無用な混乱を避けるための安全運転の答弁だったと言えるだろう。

 一方で、ある議員の質問にはもっと具体的に質問して欲しい、プライベートなことは答弁しませんなど強気な答弁があったことは邑上市長と変わった点だ。委員会でも質問している議員に野次ともいえる不規則発言を市長席から行っていた。このようなことは邑上市長ではほとんど行わなかったので、前々の土屋市長以来ともいえる出来事だった。議会の議論が変わるかも? 思えた興味深いやり取りだった。


■市民参加はステップアップの予感

 答弁で分ってきたことは、これまでの市民参加方式だけでなく、少人数で一緒に考えていくような方式。まず、聴くことから始める対話を進めたいなど市民参加の新たなステップが生まれそうなことがあった。次期長期計画にもつながることであり、その参加がコミュニティにもつながると思えるので期待したい内容だった。

 また、コンテンツ産業については、クリエーターやファンとの協議、周辺自治体とも連携して武蔵野市の有力な産業になるようにしたいとの答弁もあった。この点は、これまでの活動から独自のネットワークを松下市長なので期待したい分野といえる。

 そして、私から確認したのは、保育園や子育て支援を拡充することはいいことだが、そこには、子どもの権利条約で示されている「子どもの最善の利益」の理念を持って行っていくのかと質問をしたところ、その考えであり、保育の質などに反映したいとしていた。


■方向性はいい。もっと書き込めばよかった施政方針

 質問することで、施政方針の中身が見えてきた。方向性に間違いはない。
 それなら、もっと踏み込んで表明しても良かったと思えた施政方針だった。今後は、施政方針を具体的に示す予算が注目される。

 私の質問への答弁で、いまひとつだったのは、30年4月の状況を見て保育園増設を考えるというもの。
保育園の待機児ゼロは、保育定員が400名増えるとはいえ、4歳児、5歳児の定員を含めてだ。待機児の中心となる0、1,2歳の定員が400増えるわけではない。さらに、認可保育園を望んでも入れない「隠れ待機児」も考えれば、400名の定員では足りないはずだ。平成29年4月の待機児数120名という数字は、この背景にまだまだ保育園を求めている人たちがいることを分って今から対策は考えておくべきだ。このことは考えてもらいたい。
 
 その前に、前市長の元で執行されたとはいえ、決算委員会が12月1日から始まるので、各事業についての松下市長の見解も問われそうだ。こちらも注目が必要だ。


【参考】
松下玲子市長候補の政策パンフレット(討議資料) 公式サイトのリンクより

※画像は市長選挙の政策「2年以内の待機児ゼロ」と「18歳までの医療費無料化」を伝える民進プレス