武蔵野市の学童クラブに入所している障がい児を6年生まで延長する条例改正案が全会派一致で可決された。来年度の平成30年4月から5年生まで、31年4月からは6年生までが入所できる。

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■陳情可決も4年まで

 障がい児の学年延長については、これまで、保護者の団体である学童協(武蔵野市学童クラブ連絡協議会)から要望が出されていたなど、長年の課題だった。

 例えば、「学童クラブに在籍する障害を持つ子どもたちの小学校6年生までの入所資格の延長を認めること」を求める「障害を持つ子どもたちの学童クラブ入所資格の緩和に関する陳情」が平成17年(2005年)12月に議会に提出され全会派一致で採択(可決)となったが、『障害児の学童クラブ入所延長は、低学年児童との体力差や心理面にも十分に配慮するなど、学童クラブにおける集団生活に配慮した上で慎重に取り扱われたい』との意見が付き、課題はあると議会も判断していたからだ。

 平成18年(2006年)4月から4年生まで延長されたが、「それぞれお子さんに違いはございますけれども、体力的な問題が多いと。低学年中心の学童保育の中で、集団生活にはやはり5年生、6年生はなかなかなじめないというふうなことで、4学年が適切というふうに定めた」と当時の子ども家庭部長が議会で答弁し、その後、4年生までが続いていた。


■今年になり対応が動き出す

 しかし、この答弁から11年たった平成29年(2017年)5月に「保護者からはやはり学童クラブでの対応もとってほしいという要望をこの間いただいております(中略)まずは今の地域子ども館あそべえの中で一定対応をとらせていただいておりますけれども、学童クラブの入会に当たっても早い段階でその対応をとっていきたい」と担当課長から含みのある答弁が出され、今回の改正へとつながっている。

 延長は歓迎すべきとだが、実際の運営や施設的に課題がないのだろうか? この点について審議があった12月14日の文教委員会で薮原議員から質問があった。
 答弁は、国のガイドラインも変わったので、市も対応したいと考えた。何より、より監護が必要と判断して段階的に対応することにしたというもの。具体的にどのような変化があったかは答弁では分らなかったが、必要な子どもに対応したいとの市の考え方は高く評価できる。


■4,5年生の転校も対応可能に

 また、これまでは、3年生まで学童に入所していた障がい児だけが、4年生でも入所できるというものだった。もし、市外から4年とか5年で転校されてきた障がい児害から入所申し込みがあった場合はどうするかについても質問があった。
 答弁では、これまでのそのような事例はないが、今回の改正で、対応できるようにしたとしていた。この対応も評価できる。

 今後は、障がいを持った子ども自身と保護者、学童クラブ保護者と連携をしながら、よりよい保育環境にしてもらいたい。保護者との協議はこれからとしていたので、施設面も含めて、子どもが生活する環境としてよりよくするために協議をしてもらいたい。

 なお、現在4年生の障がい児で学童クラブに入所しているのは4名。3年は10名程度。6年まで延長すれば15名程度は入所するのではないかと市は答弁していた。

 
■障がいがあるからではなく、必要だからで判断を

 障がい児の学年延長は私が現役の保護者で、学童協の会長だった頃(2002年度)も問題となっていた。
 だが、当事者の子ども自身に聞くと、なぜ自分だけが3年で卒所しないで学童に通わなくてはいけないの? 障がいを持っているから? と聞かれたことがあり、障がいがある、なしで判断するのではなく、その子どもにとって必要であれば4年生や5年生、6年生でも入所できるようにしたほうがいいのではないかと考え、必要な子どもが誰でも6年生まで入所できるようにすることが必要として、障がい児のみの4年生まで延長を求めなかった経緯もある。

 今回の延長は評価したいが、本来は、障がいがある、ないで判断するのではなく、その子どもにとって最善は何かで判断して、障害にかかわらず入所することが最善であれば入所できるようにするべきだと思う。
 現状の施設面積や児童が増えていることを考えると、今すぐには出来ないと思うが、中期的に考えていくべきことだ。今後に期待したい。


【参考】
武蔵野市の学童クラブ  障がい児の入所学年を拡大へ