超党派の自治体議員の組織、自治体議員立憲ネットワークの世話人会議で希望の党の玉木雄一郎代表に憲法改正や安全保障について話を伺った。常識的な線の話が多かったが、それでは希望の立ち位置はどうなるか? とも思えてしまった。

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■憲法9条

 世話人会議は12月19日に衆議院議員会館の会議室で行われた。多忙ということもあり玉木代表の話は30分程度。詳細な質問などはできなかった。聞きたいのは憲法改正と安保法制など安全保障のことでしょうと自ら語り始めていた。
 
 多方面にわたる内容だったが、私が気になったのは以下のことだった。

 憲法9条については、問題意識をこれまでももっていた。現在党で検討しているのは、護憲的改憲があっていいのではないかと考えてのもの。権力を縛るという立憲主義に基づいての検討で、立憲主義の原点に戻るべきだ。
 権力者が変われば解釈が変わるのであれば、明文化しておかないと第二第三の安倍総理がでてきたら危ない。歯止めをすべきと考えるようになった。

 代表として、自衛権は必要最小限にするにせよ個別自衛権でも制約が必要。きちんとした議論をして憲法に明記すべきか、否かを議論してほしい。立憲主義に基づいて深めてほしいと伝えている。議論の結果として今のままで良いとなれば変えないとなる。現状では、変えないほうが良いという人が多い雰囲気だ。ただ、代表がどちらとは言えないので議論をしてもらっている状況だ。


■安保法制

 安保法制については、民進党の時は反対をしてきた。問題は、法律を束ねていた法制であったこと。10数本をまとめてのものだったので、個別にみればいい法案もあったが、違憲の疑いもある法案もあったことだ。我が国が関係ないところでも武力行使ができることは問題で、今も同じ意識を持っている。

 しかし、法律が施行されている以上、法的に廃止はできない。そのため、違憲の部分をそぎ落とすようにより厳格化する改正案を出せないかと考えている。


■今後と小池知事

 今後は、来年の4月が統一地方選挙から一年前になることから、会派の問題もある。国、地方で民進党や立憲民主党と、どう連携が取れるかは遅くとも年度内に公党間でなんらかの連携をとりたい。国政では民進党から提案がきている。

 野党がバラバラでは話にならない。できるだけ協力体制を築きたいが、選挙での傷が深いので、時間はかかるが連携の姿を模索したいとしていた。

 また、私が就任してから小池知事から指示はまったくない。独立した体制になっているとも話されていた。


■立ち位置不明

 議論の結果、9条を含めた憲法改正はしなくても良いとなるかもしれない。党内は、変えないほうが良いという人が多い雰囲気だ、との話は興味深い。

 そうであるなら民進党とたいして変わりがなく、希望の党としての立ち位置はどこになるのかとなってしまうからだ。

 報道によると、9条について「玉木代表から『自衛隊明記も含めて議論してほしい』といわれている」と希望の党の憲法調査会の会長を務めている細野氏が語っているという(産経新聞12/20)。どちらが正しいのか分らないが、方向性は違うように思えてならない。

 関係者の間でささやかれているのは、希望の党の改憲派と民進党に近い人で党が分かれる。分かれた一派と民進党が新党をつくり合流するというシナリオだ。希望の党で選挙を戦った国会議員は他の党に移れないが新党であれば可能であるからだ。

 希望の党の支持率が上がらないため、資金が豊富と言われる民進党と元の鞘に戻りたいのは分るが、それでは、立ち位置不明の党に逆戻りになってしまうのではないか。立ち位置不明だから支持が広がらなかった経験を覚えていないのだろうか。同じ道を繰り返すことになる。


■ハッキリさせよう

 民進党を離党していない自治体議員に話を聞くと、立憲民主党の国会議員がいないので地域組織がなく移ることができない。あるいは、連合から動くなといわれているので様子見といったことが多い。

 立憲民主党の地域組織は、今月に東京都連が立ち上がったように各地で広がりを見せている。連合から言われたとしても、このままの民進党で議員が戦えるのか。特に再来年には労働組合出身の参院議員の選挙があるが、労働組合だけの組織票では当選がおぼつかない現実がある。参院選は政党名での投票が多いため、所属政党の支持率に大きく左右されてしまうからだ。希望の党や民進党でいったい何人の議員が当選できるのか?

 遅かれ早かれ、このままでは民進党も行き詰るに違いない。

 枝野立憲民主党代表が言うように永田町の数合わせで政党をつくるのではなく、主義主張を明確にする。立ち位置をハッキリしたうえで国民に真価を問えるようにすべきだ。

 民進党は主義主張が違う混在政党だったのが、希望の党と立憲民主党に別れことでスッキリした。今後は、別の政党として存在し、野党として共闘できるときは共闘する。それが一番ハッキリすることだ。民進党も立場を明確にして進む道を決めるべきだろう。

 玉木代表とは、民進党の代表選挙で応援したことや何度か話す機会もあり、今でも期待をしている国会議員のひとりだ。代表として党内事情へ配慮するのもいいが、ハッキリさせないと、“希望”がなくなってしまうと思えてならない。