RPA(Robotic Process Automation=仮想知的労働者)の現状について話を伺った。働き方改革につながるかもしれないが、仕事がなくなっていく可能性もありそうだ。

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■RPAとは?

 RPAとは、データ処理などの事務作業を自動化することで、人が敬遠する面倒な業務を代行させることができるソフトウエアのことだ。導入費は安価で一般的なパソコンに導入することができる。このことで、人が単純作業を繰り替えることをせず、より創造的な仕事を担えるようになり、業務改善とコスト改善を実現し、働き方改革にもつながるとされている。

 RPAにより人間が携わる業務の25〜50%が削減できると言われており、三菱UFJグループは、従業員の3割に相当する9500人相当の労働力を削減し業務改善をめざしているほどだ(NIKKEI ITPRO 2017/09/20)。人手不足が深刻な介護業界などにも活用ができるとも期待されており、地方自治体への導入も検討されている。いわば、工場にロボットが導入され単純作業の人手が少なくなったように、パソコンで行う単純事務作業をソフトウエアで行い人手を補うというもの。


■導入は進む

 例えば、ネットで商品を注文しても、そのデータをエクセルへのデータを入れていくだけの作業など事業者側で使うフォーマットへコピー&ペーストする作業が意外に多いのだそうだ。

 会社などで言えば、営業交通費精算、従業員や顧客情報の修正などがあり、インターネット上では、オークションへの不正商品の監視や口コミ収集などもあり、ニュースサイトやSNSサイトなどのオープンソースを収集・分析し、暴動の原因を分析することも可能だという。

 また、データのコピー&ペーストだけでなく、これまでの事例からロボットによるネット上でのコールセンター機能も可能となっている。


■横浜市の事例

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 すでに横浜市資源循環局では、ごみの出し方を対話形式で案内する「イーオのごみ分別案内」の実証実験をNTTドコモと共同で行っている。ごみの品目を話しかけると、分別品目や出し方を答えてくれるものだ。
WS000 「旦那を捨てたい」とか話してみると、その対応で楽しめてしまう“課題”もあるが、分りやすく使いやすいもので費用は分らないものの他でも普及が進むのだろう。通販サイトで商品を選ぶと、この商品を買った人はこれも買っています、と勝手に推薦されてしまうのもこの仕組みともいえる。


■今後は業務改善? 格差拡大?

 現状では、プログラムを作る時や管理側の人材は必要になるが、業務改善につながるのは確かなようだ。人手が頼りの作業を自動化することで人件費は大幅に少なくなる。単純作業の代行がメインだが、今後、AIと連携することで情報の重要度を判断し、適切な対応を指示するということも十分考えられる。
 そうなると、人はどうなるか? 他の創造的な業務に振り向けられるとはうたい文句だが果たしてそうなるのか。

 システムを作る人などは生き残るだろうが、かつての工場で対応していていたような単純作業を担う労働者の行く先がみえていない。やがて人口減になるとはいうが、誰もが創造的な仕事ができるのではないので、結局、格差社会がさらに広がらないかとの不安もある。

 とはいえ、注目すべき技術だろう。


 
 今回の話は、川名が事務総長をしているローカルマニフェスト推進地方議員連盟の早稲田定例会で12月19日に西川裕也さん(早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員/NTTアドバンステクノロジ株式会社)から概要について聞いたもの