1月23日に立憲民主党江ネルギー調査会と原子力市民委員会との対話集会が行われ、原発ゼロ基本法案の骨子が公開された。

IMG_0611

 対話集会は、原発に関係する市民団体などと行われているもので、先日は、小泉純一郎、細川護熙両元首相が顧問を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連、会長・吉原毅城南信用金庫元理事長)とも行われている。

 この日に対話を行った原子力市民委員会は、脱原発へ向けての調査研究や意見・情報の交換を行い、政策提言をまとめることを目指す民間団体だ。


■再稼働は必要か

 参加したメンバーから、骨子について、さまざまな角度から意見が出されていたが注目したいのは、「きわめて例外的な場合を除き運転しない」としながらも、原発の再稼働がありうるとの文面だった。

 この項目を入れたのは、中長期的に電気が不足する場合の想定。原油の輸入が半年もできないなど極めて例外的なことを想定している。調査では、即時よりも段階的にゼロを求めている人が多い。これは、東日本大震災で計画停電が行われたことで電気がなくなることを不安視する人が多いことが理由のひとつと説明されていた。

 しかし、参加者からは、緊急時に運転しにくいのが原発だ。止めることもすぐにできないのは、震災時に政権にいた人もいるのだから分かるだろう。電力不足には使えない。あてにならないのが原発だ、との指摘があった。

 このことを考えると、緊急時とは言え、法案で再稼働を認めるかが今後の焦点となりそうだ。

 さらに、ゼロへの推進体制は第三者委員会が良いのか。政府主導で良いのかの論点もこの日には出されていた。政府とすると、政権が変わると方向性が変わってしまうことや政治的な圧力の可能が懸念されるからだ。

 また、原子力ムラを解体すべきだ。補償を付けて電力会社が廃炉したほうが利益になるようにすれば早く進む。高濃度の使用済み核燃料のほうが原発より危険だ。プールに入れたままなので津波や地震で高濃度のどうなるか分からないことを認識してほしい。世界的な潮流は省エネだ。骨子よりの増やし、目標を半数以上にすべきだなどの意見が会場参加者から出されていた。

 
■まだ固まっていない法案

P2260580 これらの意見に対して福山幹事長は、「緊急時の再稼働をしなくてもいい具体的なプランを考えたい。また、意見もいただきたい」と述べ、エネルギー調査会の逢坂会長は、骨子から「場合によっては落ちる」項目もあると発言していたので、今後に変更される可能性は高そうだ。


 福山哲郎立憲民主党幹事長は、この法案について、国民の皆さんの声を聴くために各地でタウミーティングを開催すると述べていた。これからのタウンミーティングでの意見で法案が変わっていく可能性は高そうだ。
 
 すでに書いているが、東京では、1月27日(土)に永田町(千代田区)。2月9日(土)に武蔵境(武蔵野市)のスイングホール11階のレインボーサロンで行われる。こちらへのご参加をお待ちしています。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 原発ゼロ基本法案(骨子)の内容
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■原発稼働をすみやかに停止し、原発ゼロ(廃炉決定)を実現

〇原発の稼働をすみやかに停止し、原発の廃炉決定(〇〇年までに、法施行後〇ねんまでに)を行う

〇中長期的に電力が不足する場合のみ、きわめて例外的に稼働(廃炉決定後の再稼働は無し)

〇原発の「国有化」も検討


■原発ゼロを実現するための基本方針

〇省エネルギーの徹底(2030年に2010年比電力消費−30%)

〇再生可能エネルギーの最大限導入(2030年に電力の40%以上)
→省エネ支援、建築物断熱化、熱利用徹底、電力系統強化、エネルギーの地産地消、ソーラーシェアリング(規制緩和)、エネルギー協同組合制度などにより省エネ・再エネを強力に推進

〇原発に関する方針
・新増設。リプレースは認めない
・運転延長は認めない(40年で必ず廃炉)
・きわめて例外的な場合を除き運転しない(事実上ゼロ状態)
・使用済み核燃料再処理と核燃料サイクル事業は中止する
・原発・関連施設立地地域への支援を行う(雇用・地域振興策など)
・廃炉への支援、電力会社への損失補てんを行う


■原発ゼロを実現するための仕掛け

〇政府に内閣総理大臣を本部長とする「推進本部」を設置

〇「原発ゼロ推進計画」を策定し政府一丸となって原発ゼロを推進

〇原発ゼロに必要な法改正(原子炉等規制法など)を期限を切って実施(〇年以内)

〇原発ゼロに伴う政府組織のあり方(「エネルギー環境省」の創設など)を検討

〇年次報告書(白書)の発行

以上

(上位の法案骨子は当日配布された資料より)

【参考】
立憲民主党 「原発ゼロ基本法タウンミーティング」のお知らせ