今のままの電力会社を残すのはダメ。いっそのこと立憲民主党で電力会社をつくってはどうか? 「立憲電力」をつくって全国の市民とつながることができる。こんな魅力的な提案が2月9日に行った原発ゼロ基本法案タウンミーティングで飛び出した。

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P1460052■日本の再エネ普及は遅れている

タウンミーティングは、立憲民主党エネルギー調査会とつながる本部が主催し、近く国会に提案予定の原発ゼロ基本法案について、国民からの意見を聞いて修正し提出しようと全国各地で開催されている。9日は、1月27日に引き続き都内で二回目の開催となり武蔵境にあるスイングホール11階のレインボーサロン(武蔵野市)が会場となり100名近くが参加した。

発電比率国際比較_経産省資料_原発ゼロTM-2 冒頭にエネルギー調査会事務局、山崎誠衆院議員から原発を稼動しなくとも電力が足りている。原発の発電コストは火力、水力も高く、明確にされていない事故コストも含めれば経済的にみても必要がない。世界的な潮流は再生可能エネルギーの拡充が進んでおり、特に中国が突出している。再生可能エネルギーの発電比率を国際比較するとドイツ、スペイン、イギリス、フランスに劣っている14.6%。再エネ導入目標比率も劣っている(画像参照。経産省資料より

 再エネが進まないのは、「政策障害」によるものだ。特に「電力系統」(送電線など発電から送電、配電などへつなぐ設備)の利用率は20%未満なのに接続ができず立ち往生している。原発の電力は「予約済み」としてすぐに使えるのに、再エネ用は入れさせないようにしていることが象徴的だ。

cdpj-zero_001 そこで原発ゼロ基本法により、原発ゼロを決め、省エネ、再エネへシフトする。再エネにシフトすることで新たなエネルギー産業が伸びることになり、海外や地域外に流出していたお金が国内、地域内で回ることになる新しい仕組みができる。これは社会変革のプログラムだ。原発ゼロは政治判断であり、政治が決めれば社会と経済は変わっていくと、法案の意義を説明した。

 その後、参加者は6人程度に別れグループワークにより法案への意見や提案を話し合った(法案骨子は、画像参照。元データはこちら


■法案のいいところ、悪いところ

 グループワークは、自己紹介の後、法案のいいところ、悪いところ(不足しているところ)。そして、理念を実現するために参加者と立憲民主党は何をすべきかを話し合った。当日は8名の国会議員も参加し、国会議員もグループワークに参加しての話し合いとなった。話し合いの結果の概要は下記となった。


P1460137P1460138○いいところ
・やめると言い切ったところ
・止めた後のエネルギー政策を打ち出したところ
・タウンミーティングで法案づくりをしているところ
・エネルギーの地産地消、地域のエネルギーをめざしているところ

●悪いところ
・理想主義で実現できるとは思えない…
・事故保障を明確にすべき
・立地自治体への保障も考えるべき
・プルトニウムへの考えがない
・例外的でも再稼動はダメ
・コストの明確な説明がない
・メガソーラーの被害もふれて欲しい
・もっと具体的にこうなったら良くなると目的に書くほうがいい
・原発輸出の禁止がない
・原発政策の失敗を書き込む

P1460161▼これからできること
・立憲民主党を使い捨てにしない(民主党政権の失敗を学べる)
・東京都(電気の消費地)でできることもあるのでは?
・今ある電力会社を活かしていかないと廃止はできない
・立憲民主党で電力会社をつくってみたらいい。全国の市民とつながって
・友人、知人、まわりの人に話をしていく
・自民、公明、希望、維新も合意しての成立が望ましい
・原発コストをもっとアピールして経済性のためにも廃炉が必要と訴える
・身近な自治体議会にもアピールする
・アイドルを使ってアピール
・ヨウソ剤を配る
・小中高で教育をしていく(中学生からの提案)
 などなど

 意見や提案を受けた山崎衆院議員は、可能なものは現在作成中の前文に入れる、明るい未来、前向きな目的になるよう考えたいと話し、党の最高顧問、菅直人衆院議員は、来年の参議院選挙の全国区で原発ゼロ候補を当選できる運動を広げたいので協力して欲しいと話し、この日のターミーティングは修了した。

P1460122P1460091P1460082■草の根からの立憲電力

 この日の意見のなかで印象的だったのは、「立憲電力」をつくったら良いとの提案だ。現在の電力会社に問題があるのなら、理想的な電力会社を政党が自ら作るのも良い発想だ。ご当地電力は各地で広がっている。生活クラブが秋田県にかほ市で風力発電を行っている例もある。政党でつくっても意義はあり、何よりも夢が持て楽しめそうなことがいい。草の根からの発想であり、草の根電力にもなりそうだ。

 1月27日に永田町で行ったタウンミーティングでは、原発をなくした社会に未来があることを居酒屋談義でも話していくことが必要との意見が出されていた。
 原発立地への支援や今後の地域経済のあり方。都市での電力の使い方など草の根から考え、行動し、成果を出していくことこそ、今必要だ。タウンミーティングは、法案説明だけでなく、このようなめざすべき未来を共有化できたことように思う。

 また、主にネットからの情報発信だったこともあり、中学生も参加する(保護者同意)など比較的若い世代の参加がこの日は多かった。これからの社会をつくる人たちへのアプローチが党としても求めれているなか、今回の手法は大きな意味があったと思えてならない。

 同じような手法を他の分野でも続けていくことが立憲民主党には必要だ。新たな政治として、草の根からの政党として進めてみたい。


【参考】
立憲民主党 「原発ゼロ基本法タウンミーティング」のお知らせ
 日程と、原発ゼロ基本法案骨子(PDF形式)、原発ゼロ基本法案骨子案(PDF形式)がある