立憲民主党つながる本部によるLGBTに関する懇談会が2月21日に開催され参加してきた。人権への問題を伺うなか、東京オリンピックでの対応が考えられてない課題解決が急がれている。

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■決して少数ではない

 懇談会は、LGBT法連合会の皆さんから現状の実態と困難事例を伺い、LGBT差別禁止法の必要性などの提案を受けたもの。人権への問題は、同会のサイトにあるのでご参照いただきたい。

 伺った話の中で、 日本のLGBTの人は日本国内の佐藤、鈴木、高橋、田中さんの合計人数よりも多い人口の約7.6%で決して少数ではないこと。国連人権理事会で性的指向や性自認に基づく困難は人権問題であると国連が決議し、日本も賛同国になっているのに関わらず、状況を是正するよう国連から勧告を受けており改善が進められていない現実があるがある。差別禁止法 70数か国で制定されており、G7で制定できていないのは日本だけとの説明もあったことは強く印象に残った。

 このように国の動きは鈍いが、自治体からできる対応の参考例として、国立市女性と男性及び多様な生の平等参画を推進する条例が紹介されていた。
 武蔵野市で制定されている市男女平等の推進に関する条例や多くの自治体にある男女共同参画条例などと同趣旨の条例だが、性的指向、性自認等の公表の自由は個人の権利としており、差別的な取り扱いや暴力を根絶し、全ての人が個人として尊重されることも規定されているためだ。この内容は、他の自治体でも参考になる。


■オリンピックでの対応

 オリンピックでは、2015年からトランスジェンダー(身体の性と心の性が一致しないが、外科的手術は望まない人:コトバンクより)の選手が参加可能となった。
 ただし、解剖学上は男性とされていた選手が女性選手として出場する場合は、女性であると性自認を宣言してから4年間たっていることやテストステロン(男性ホルモンの一種)が過去12カ月にわたり一定レベルを下回ることを証明するなどの条件があるのだが、この条件がクリアされ出場ができるようになるのが、実は2020年の東京オリンピックからなのだそうだ。

 オリンピック憲章には、「性的指向」との表現を盛り込まれており、差別の禁止を明確にしている。これは、2014年ロシア・ソチ冬季オリンピックの前年にロシアで「同性愛宣伝禁止法」が成立したことから抗議が行われたことから記載されたものだ。
 
 また、セクシャルマイノリティが集まり、安心して大会に参加できるようにするだけでなく、社会への理解を促すための情報発信施設として「プライドハウス」がオリンピックでは開設されてきている。
 2010年のバンクーバー大会から開設されてきているもので、東京オリンピックでの開設準備も始まっている。

 このような流れもあり、外見だけでは判断できない"男女"の選手の参加や観客が東京オリンピックにはやってくる。更衣室やトイレなどの対応をどうすればいいのか、と思えてならない。


■LGBTからSOGIへ

 LGBT法連合会の皆さんは、改善を進めるために法整備が必要と提案されていた。これに対し、枝野幸男立憲民主党代表は、個別の事情もあるので当事者を意見交換して改善を目指したい。福山哲郎幹事長は、前回の参院選前までは議員連盟を作っていたが与党が難しくなった。野党で提出の動きはあると話していた。
 
 その後、立憲民主党は党内にSOGIに関するプロジェクトチーム(PT)を設置すると表明している。
 
 SOGIとは、Sexual Orientation and Gender Identityの略で「性指向と性自認」の意味。認知度は高まったもののLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字)という言葉だけではくくれない少数の者の性指向と性自認の人たちも含める言葉として使われている言葉だ。

 いずれにせよ、当事者でないと分からないことが多い。差別がなくすべてのひとが暮らしやすい社会にするためにも個別課題への勉強は必要だ。自治体としてもできることも考えていきたい。


【参考】
LGBT法連合会

立憲民主党 
「SOGIに関するPTを設置」つながる本部会合で福山幹事長が表明
【政調審議会】
 選択的夫婦別姓法案の法案登録、SOGIに関するPTの設置を了承