国立市の学童クラブ(学童保育)は、小学4年から6年までの受入を今年度から試行として始めた。法が改正され6年まで対象となったが、受け入れてきていない自治体が多いなか、この動きが他へ広がるか注目される。

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■待機児と学年拡大のジレンマ
 
 学童クラブは、児童福祉法では「放課後児童健全育成事業」とされ、条文に「おおむね10歳未満」と対象児童が書かれていたため、3年生までを受け入れている例が多い。

 この児童福祉法が平成24年に改正され、対象年齢を「おおむね10歳未満」から「小学校に就学している」児童となり6年生まで受け入れるのが標準仕様となった(平成27年4月施行)。

 一方で学童クラブを利用する児童数は増え続け待機児も問題となっている。3年生までの受け入れで待機児が出ている場合、6年生まで受け入れるとさらに増えてしまうジレンマが出てしまう。


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 そのため、武蔵野市のように入所資格を「小学生」と条例で規定していながらも「当分の間、小学校の第1学年から第3学年までの者とする」として、3年生までとしている自治体は少なくない(障がい児は別)。「当分の間」は特に規定はなく、何十年も続く例があり、法改正の意味をなさない可能性が残されている。


■国立市の例が広がるか

 国立市の担当者になぜ受入を拡大したのかを確認したところ、法改正による条例改正時に平成32年度までに受け入れることにしていた(※)。
 平成30年は市内7学童のうち4学童で試行実施をおこない順次拡大していく予定で、現在の学童クラブ室以外に高学年用の部屋として学校教室を利用する。高学年の利用児童数は、さほど多いとは考えていないが、高学年用の部屋を使ったり、低学年と同じ部屋を使ったりと状況に応じて対応したい。
 また、国立市は、現在のところ、学童クラブへは全員入所が原則で待機児ゼロを基本としている。今後も高学年を受け入れたとしても同じ方針にしている。保育料は変わらない。とされていた。

 学童クラブで6年生まで受け入れる例は、民設や児童数が少ない地域が多く都市部の公設(指定管理、民間委託含む)で高学年まで受け入れる例は聞くことがない。厚労省の資料(※2)によると小学1年生から3年生までで全体の約82%を占めているほどだ。特に法改正以降に受入を始めたのは始めて聞いた例だった。

 私の知る限りの範囲なので他にもあるのかもしれないが、法律で受け入れるとしている以上、いつまでも妨げていることは自治体にはできないだろう。

 今後、他の自治体で学童クラブへの高学年児童の受け入れが広がるかどうかは、どれだけ必要としている家庭があるか、ないかで決まっていくように思えている。



※平成28年度から平成35年度までの8年間を計画期間とする「第三次国立市子ども総合計画」にも記載されている

※2 社会保障審議会児童部会放課後児童対策に関する専門委員会資料より 図も同じ

※写真はイメージ


【参考】
国立市 「学童保育所の今後の整備方針についての説明会」について  (受け入れ対象学年の引き上げに伴う整備方針説明会資料)

受け入れ大丈夫?  学童クラブ 6年まで入所対象に