新潟市で女子児童が連れ去られ殺害された事件を通学路の安全を求める声が高まっている。だが、簡単には話が進んでいない。


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新潟市で女子児童が連れ去られ殺害された事件を通学路の安全を求める声が高まっているが、簡単には話が進んでいない。


■導入費用の問題

 安全を高めるには、防犯カメラが有効とされており、武蔵野市など多くの自治体で通学路に防犯カメラが設置されている。東京都が1校あたり5台の設置費用の半額(一校あたり上限95万円。一台あたり19万円)を補助したこともあり急速に広がった。

 しかし、1校あたり5台では、全ての通学路を監視するわけにもいかず、もっと増やしてほしいとの保護者の意見は少なくない。しかし、その願いを阻むのは、お金。費用の問題だ。ある保護者は警察に防犯カメラを設置してほしいと要望したところ、警察だけでは費用面から設置できない。自治体が声を上げてくれるとありがたいと言われたと話されていた。

 武蔵野市の場合、平成26年に4校20台を設置したが、そのさいのカメラ本体と設置費用は852万2000円だった。一台あたりでは42万6100円になる。多少の金額の違いはあるとしても、この額を市内の通学路になると、さらに費用がかかることになる。例えば、12の小学校に防犯カメラを各5台増やすとなれば2556万6000円がかかることになる。
 安心のための費用と考えれば 出せない額とは言い切れないが、あと5台でいいのか。もっと必要となってくると、いったい何台にすれば安心なのか、ときりがないようにも思えしまう。


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■格安サービスが登場

 そんな状況で中部電力が興味深い街頭防犯サービスを始めた。
 電力会社が所有する電柱に防犯カメラを設置するサービスで自治体や商店街などを対象としている。自治体が設置する場合、自治体の所有物件ではないと、電力会社を含め設置場所の交渉や費用負担が必要となってくるが、このサービスの場合は、逆に電力会社から電柱を使ってのサービス提供となっているのが特徴だ。

 リリースを読むと認定された製品を使う格安タイプで16万7800円から用意されていた(ランニングコストは別途)。武蔵野市で導入した額のおよそ半額となっている。費用面から見ると検討しても良いように思えてしまう。


■どこまで必要だろう?


 以前紹介したソウルのように街中に監視カメラを設置することで犯罪抑止力が高まることが期待されるが、そこまでが求められているのだろうか。一方でプライバシー保護から設置することへ設置を疑問視する考えもある。

 安心・安全と費用。どのようなバランスを取ればいいのか。通学路だけでなくほかの場所でも、今後さらに考えなくてはならない直面する課題といえる。
 
 
【参考】
中部電力 電柱を利用した街頭防犯サービスおよび敷地内監視サービス「mimamori-pole(みまもりポール)」の提供について

プライバシーか、安心安全か。街中にカメラを設置した先進事例より<韓国視察>
(2018年04月16日)