厚生労働省社会保障審議会児童部会放課後児童対策に関する専門委員会(座長 柏女霊峰 淑徳大学総合福祉学部教授)中間報告書が公表された。

■学童クラブの今後

 同専門委員会は、多様化している子どもの放課後について検討すること。特に、放課後児童クラブ(学童クラブ)の利用児童数が増加しており、量の拡充だけでなく、質の確保を含めた今後を検討するために設置されている。平成29年11月8日に設置され、これまで10回の委員会を開催している。

gaiyou_ページ_1gaiyou_ページ_2 その概要から放課後児童クラブについてまとめてみると下記となる。

・学校施設に加え、今後は児童館や社会教育施設等(公民館など)を活用する。
・4年生以上の高学年児童の待機児童の解消方策として、放課後児童クラブの整備に加え、地域の中に多様な居場所を確保する。
・放課後児童支援員を支援したり、その資質を高めるという観点から、専門的な知識や技能を持ったスーパーバイザー的な職員の配置を検討することも考えられる。
・放課後児童支援員(指導員)の研修の在り方や内容についても今後検討すべき。

 また、放課後児童クラブの質の確保にあたって、情報公開の推進、自己評価とその公表、第三者評価の実施や子どもの安全確保の体制の整備は重要な視点である、としており現状では行われていない評価も検討すべきとしていた。


■内閣府省令と矛盾?

 中間まとめということもあり具体的な内容はほとんど、常識的な内容といってもいいものだ。その中でも注目したのは、『放課後児童支援員の育成や資質の向上により一層取り組む必要がある。』と書かれていることだ。

 内容的には当然のことだが、先に省令が出され、武蔵野市など多くの自治体で指導員の資格要件を緩和する条例改正が行われ、さらに今後、指導員の配置基準の引き下げも検討されるなど質低下が懸念されているなかで、資質向上と書かれている意味は大きい。

 それは、質低下の省令とは反対の意味となるからだ。
 国として矛盾するような内容だが、緩和する省令は内閣府が出したもの。この中間のまとめは、学童クラブを管轄する厚生労働省として出したものだ。内閣府vs厚生労働省で考え方が違っているともいえるが、国としても子育て施策を重要視しているなかにあって質低下を求める省令を出す、それも内閣府が厚労省の事業について省令で指図するのが、そもそもおかしいのだ。
 私は厚生労働省を応援したい。

 今後、具体的な内容がどこまで書かれるか、最終報告書になるまでどのような動きがあるか注目したい。こんなところでの官邸主導の政治は不要だ。


 ※画像は、中間報告概要より