「役所などに使う「庁」という言葉は、民の声を聴く建造物の意味。まずは聴くこと、聴く力が重要で、ここからコミュニケーションにつながる」。議会としても考えなくてはならない重要なポイントを伺った。

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■庁の意味

 立憲民主党の研修会で京都造形芸術大学副学長の本間正人さんの話の中にあったことだ。本間さんは、コーチングについての多くの著作があり、参加型研修の講師などを務められている。この研修会は、ワークショップの進め方や住民とのコミュニケーションに必要なことについて学ぶことがテーマだった。

 その中で、報告会が行われることが多いが、受動的に聞くだけでは疲れてしまい面白くなく睡魔に襲われる。このことが政治離れの原因になっている。
 古代中国での王様の政務は「聴政」と呼ばれていた。「庁」のもともとの字は「廳」。古代中国では、王様の仕事は、民の声を聴くことが仕事であり、「廳」には「王様が聴くための建物」という意味が示されているように、まずは聴くことが最重要で現代のリーダーにもいえること。


■聴くと聞く

 そして、「聴く」と「聞く」の意味も違う。「聞く」は、何をしながら聞くことや聞いただけで終わること。「聴く」は、相手を受け止め、否定しないで受け止めることの意味がある。相手の主張に賛成するのではなく、気持ちを受け止め本音を聴く意味がある。
 そして、話を聞き要約しこれまで経験から結論を出すだけでは、A.Iのほうが優れている。人間関係を創る、力を引き出す、ゼロか1を創りだすのは人間にしかできてないこと。一緒に課題解決を考えていくことが求められている。

 その役割を担うのがリーダーとなる。英語でリーダーの語源は、リード線という言葉を思い浮かべてもらうと分かりやすいが、回路と回路を結ぶ役目のことであり、人と人をつなげて新たな価値を創造する役目と考えるべき。期待されていることでもある、とされていた。


■議会や議員に求められていること

 王様というと独裁者のイメージが強いが「庁」の意味を考えると意味深い話だった。各種政策や事業を担う人(首長、議会・議員)をリーダーとするなら、リーダーの意味合いを考え直すべきとも思った話だった。議員と住民は、ポジションとポジションの関係ではではなく、「人と人」としての関係で考えていくべき、聴政、聴くことが最重要との話は参考なる。

 物事をいつの間にか、勝手に決められていては、結果に納得は得られない。その過程が大切。何よりもコミュニケーション、人と人の関係を積み上げての課題解決が必要であること。
 そして、コミュニケーションを深めるには、情報を持つ側が伝えていくこと、それも、情報を出す側の理屈ではなく受け手が必要で理解しやすい情報としていくことも大切であることを改めて再認識した研修会だった。議会と住民の関係づくりや議員活動の原則として参考にしていきたい。


※写真は研修会の様子。風間さんと都連代表の長妻あきら衆院議員

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IMG_5272 この研修会は、風間ゆたか世田谷区議会議員の協力をいただいて実現できたのもの。
 立憲民主党東京都連では、所属する自治体議員を23区の東西と三多摩の3つのブロックに分けて定期的に活動し、年に数回、都連所属の議員で今回のような研修会や会合を行っている。風間議員は23区西地域のブロック長で川名は三多摩地区のブロック長であることもあり、日常的に情報交換や自治体議員から国政へ意見や政策提案を伝えていく活動をしている。