全国的にも注目された武蔵野市吉祥寺本町2丁目で発声した道路陥没の原因が分かり議会に報告があった。
 
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■山留が不十分
 
 道路陥没は令和3年11月2日の朝に起きたもの。隣接地で地上4階地下2階の建築物の撤去工事が行われており、道路地下面と境にあった地下外壁(土留め・山留め壁)が倒れ土砂が流入、道路が陥没した。
 この陥没がどのようにして起きたのか。工事が原因なのか、道路下に何か原因となるものがあったのかなどが不明で市が調査を行っていたものだ。

 市が提出した調査書によると、隣接工事で山留めとして利用していた既存地下外壁は、根入れ(地中に刺さっている部分)がなく、建築物の基礎底盤が撤去されたこと。支保工(土圧を支える仮の策)が地上から1.5mのところにしかなく、通常の山留め工法と較べ、構造的に不十分であったことに加え、100mm/日を超える豪雨があり地下水位が上がっていたことから地下外壁が倒れ道路下の土砂が流出し陥没したとしている。

 ただし、各種のデータから検証したもので「考えられる」との判断で「断定」とまではなっていない。

 また、建設事業者が事前に道路下に空洞があったことが原因と主張しているが、この主張を裏付けるデータはなかったとしていた。
 
 基礎底盤が撤去され支保工が不十分だったことが原因となると工事に問題があったように考えてしまうが、調査書にもあるように、法令でこのような地下解体工事の事前届け出規定されておらず行政がチェックできる体制がないこと。施工方法が体系的に確立されていないことから工法の適切か、不適切だったかも判断できないのが実情であることも分かった。

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(↑概要版より)



■誰の責任?
 
 答弁にあったが、武蔵野市内で地下の解体工事は年に7〜8件しかなく、道路に近接しての地下工事はほとんど例がないとしていた。国も同様で、このような工事の事例がほとんどないことから施行方法が確立されていないことも陥没の背景にあることになる。建築する場合には、施行方法は届け出は厳しく管理されているが、解体工事はさほどでもないとだ。
 
 つまり、原因は、ほぼ判明したが誰の責任になるかまでは判断ができないことになる。
 
 今後の再発防止策について、将来は条例などで届け出や工法を規定することを検討したい。当面は解体する際も届け出を促すことやパトロールのさいに山留め設計指針(日本建築学会)に基づき計画されているか確認することで、このような陥没が起きないようにしていきたいとしていた。
 
 
■事故原因の公表を求める陳情
 
 道路陥没については、「吉祥寺本町2丁目4番先の道路陥没事故の事故原因及び再発防止策を公表することに関する陳情」が提出され、この日の委員会で同時に審議された。
 
 陳情者は先に議会が採択した同様の陳情を提出された方で、採択されたのにもも関わらず公表が遅く「何かしら手を加えたのではないか」、調査会社への委託入札について「不可解な点もあります」と記載していたが、この根拠となる事例は書かれていないかった。 
 採決の結果、賛成少数で否決となった。
 
 川名は否決とした。陳情の記に「事故原因及び再発防止策、落札業者名、第三者機関名を市ホームページへ令和4年11月15日までに掲載、12月1日号の市報に、市民にしっかりと内容が分かるように掲載すること」と具体的な日付まで指定されいるいことで、この通りにできるか議会として責任が持てないと判断したからだ。周知をすることは必要だが特に紙面が限られている市報では難しいこともある。しっかりと内容が分かることも、どこまで「しっかり」すれば良いのかも判断ができないためだ。
 
 そのかわり、ホームページには今回の資料を全て掲載することを委員会では提案した。議会に報告している資料なのだから公開しない理由はなく、逆に公開しないと批判されないこともあるからだ。
 
 
 この日の資料は下記にあるので、ご確認ください。
 調査は市が委託して行ったものだが、市だけの判断だけでなく、第三者評価の位置づけとなる建築研究振興協会からの意見書もあり、市の見解と同様の意見を記している。
 
 
 
【資料】
2022年09月12日建設_吉祥寺本町二丁目道路陥没事象調査書_概要版.pdf
2022年09月12日建設_吉祥寺本町二丁目道路陥没事象調査書.pdf 
2022年09月12日建設_吉祥寺本町二丁目道路陥没事象調査書_別紙.pdf
2022年09月12日建設_吉祥寺本町二丁目道路陥没事象調査書に関する意見書.pdf 
 
【参考】
吉祥寺の陥没  原因はどうなっている? (2022年06月20)