この前、近所にできたヨドバシカメラの最上階にある本屋さんにいったら
東宝特撮総進撃洋泉社)という本がありました。
本自体は昨年11月に出版されており、出てたのは知ってたんですが
現在はムック本は基本的に買わないので
あまり気にも留めていなかったのですが
この手の本にしてはよく売れたみたいで
重刷となりなんと山積みされていたのです。

内容は嘗ての東宝特撮映画への想いを
作品別に写真とレビューで語った本で
掲載されている写真も面白かったのですが
出て1年経つ本でもあり
内容についても他所で書かれているので
ここでは取り上げません。

で、中をぱらぱらっと見てて
怪獣総進撃のところで止まってしまいました。

そのレビューには、子供のときに持っていた
怪獣総進撃の図鑑のような本についての思い出が語られていました。
それは、厚紙で表に怪獣のカラーイラスト、裏がモノクロ写真と解説という
怪獣カードのような構成で各怪獣がとりあげられており
他に怪獣総進撃の漫画が載っていたというものでした。
またゴロザウルスの説明文に「ゴロツキの怪獣じゃないよ」との
文があったとありました。
書かれているのは朱川湊人さんという方ですが
ネットなどで調べても
どこから出ていた、なんという本かわからないとのことでした。

しかし僕にはそれだけでその本がなにかすぐにわかりました。
なぜならその本こそ、僕が最高に強い衝撃を受けた怪獣図鑑であり
いまだに心のバイブルとなっている
朝日ソノラマから出ていた
ウルトラブックス 怪獣総進撃
のことだからです。

ウルトラブックス怪獣総進撃表紙
ウルトラブックス怪獣総進撃裏表紙
表紙と裏表紙。
なんでかバランとバラゴンが一番目立っています。
映画でぜんぜん活躍せんかったくせに・・・

小学3年生くらいの時、
近所の友達の家に行ったときに初めて見せてもらったのですが
各怪獣が一頭づつカッコいいカラーイラストで描かれており
裏には設定と心惹かれる説明文が乗っていました。
また漫画とダイジェストストーリーのソノシートが付いており
なによりも切抜きのパノラマ怪獣ランドが付いていたのです。
このパノラマ怪獣ランドは台紙に怪獣を乗せて立体になるもので
当時恐らく唯一11大怪獣を立体で並べることができたものでした。

その魅力的な(笑 中をご紹介します。
堀江卓漫画表紙最初に漫画が載っています。
描いておられるのは
堀江卓さん。
矢車剣乃介天馬天平などで有名な方ですが
週刊誌ベースの仕事は合わなかったようで
昭和40年代には
コミカライズが中心になっています。




ゴジラVSキングギドラ決戦史この漫画は1991年の
ゴジラVSキングギドラ公開時に
竹書房から出版された
ゴジラVSキングギドラ決戦史という
単行本に再録されています。
漫画海底軍艦で、その絵を堀江卓さんみたいと書きましたが
ご本人のほうがやっぱり絵が上手です。




もう欲しくて欲しくて、本屋さんでねだりにねだって買ってもらいました。

怪獣総進撃
は昭和43年8月公開で、
僕が東宝怪獣にハマったのが45年頃なので
すでに上映も終わっており
見る機会はまずなかった状況でした。
それ故、この本を見るたびに怪獣総進撃への憧れは燃え盛っていき
見ることががかなわないゆえに僕の中では
怪獣映画の頂点として神格化されていきました。

次に各怪獣の紹介です。
表がカラーイラスト、裏がモノクロ写真と解説になっています。
それぞれのページにミシン目がついており
切り離せるようになっています。
ラドンとモスラが切れてしまってます。
画は岡崎甫雄さん、梶田達二さん、中西立太さんの三人が描いておられます。
どの怪獣がどなたのかわかるかな〜?
01ゴロザウルスゴロザウルス
東宝特撮総進撃で書かれてた
ゴロツキという単語があります。

何故かTOPです。





02ゴジラゴジラ
この絵をなんども真似て描いてました。
なぜか二番目なんですよね。






03マンダマンダ
映画ではモノレールのレールを
破壊するだけでしたが
車体自体をへし折ってます。





04ラドンラドン
翼を広げたところも顔もカッコいいんだけど
口からなんか吐いてます。





05バラゴンバラゴン
二本足で立ってます。
足や手の感じがマルサンのソフビに似ています。
もしかしてこれが元になってるんだろうか。





06アンギラスアンギラス
イラストではゴロザウルスと、
写真ではラドンと写っています。
怪獣総進撃の魅力のひとつは
なんといっても
こうした怪獣の競演にありました。



07バランバラン
何気にゴロザウルスがよく出てます。
映画ではいいところがありませんでしたが
こういったムック本で
存在を刷り込まれていったため
妙にメイン怪獣のような印象を与えていました。



08キングギドラキングギドラ
いうまでもない宇宙超怪獣です。
平成シリーズではへっぽこでしたが
昭和ではやっぱり最強怪獣でした。





09ミニラミニラ
「うしろからキングギドラがやってくるぞ」って
一緒になって中国?を破壊してるやん。
なんかそれに妙にデカいし。





10モスラモスラ
東京タワーを破壊してるけど
でも大きさも含めて
映画が違うんじゃ・・・





11クモンガクモンガ
上に飛ぶのはバラン。
正直言ってめっちゃカッコいいです。
このクモンガ見たら
ファンになっちゃいます。




12ムーンライトSY3ムーンライトSY3
僕は地球から発射するブースター付きが好きでした。
80年代の懐かしプラモ特集で
これのプラモがあったことを知ったときは
欲しくてたまらなかったのですが、
それもまた、この本の影響だったんだろうなあ、と思います。



この本の初版発行日はよくわかりませんが
文中のマルC表記が1968年になっているので
公開当時に発行されたものかもしれません。
僕の持っているのは1970年発行になっています。

ブルマァク
怪獣ソフビの販売を再開したのは1969年であり
この1970年にはすでに子供たちの間では
爆発的はソフビブームが始まっていました。
ブルマァクはマルサン時代の怪獣を再販するとともに
当時開発されなかった怪獣も次々と新発売しました。
その中には東宝怪獣も含まれ
アンギラスやキングギドラ、バランなど
怪獣総進撃に登場する怪獣たちも含まれていました。

ウルトラブックスのパノラマに惹かれた僕が
ソフビでの怪獣総進撃を夢見たのは
当然のことだったんだろうと思います。

最終ページについていたパノラマ怪獣ランドのベースはなくなっています。
残っているのは以下の怪獣だけ。
アンギラスとクモンガもありません。

パノラマ製作が堀江プロとなっているし
本誌の漫画とも絵が似ています。
パノラマ作製も
堀江卓さんが描かれたのか
あるいはアシスタントが描かれたんでしょうね。
僕はもう一度このパノラマを作りたいです。





だからいまだにバンダイソフビだろうが特撮リボルテックだろうが
11大怪獣を揃えるという事に拘ってしまうし
(そして揃うものにめぐり会えていない欠落感も含めて)
多分死ぬまで拘り続けてしまうんだろうなあ、と思うと
子供のときに、何に触れるかは
結構一生を左右しかねないことなんだと
ちょっと怖くなります。
(え?僕だけ?)

最後に。
東方特撮総進撃の朱川さんのレビューは
この本への熱い想いを持つ同士!という共感を抱かせていただきました。
朱川様、ありがとうございました。