サンダーバードのブームが最高潮に達した昭和42年、
その後継的作品としてキャプテンスカーレットの版権は取り合いとなりました。
その中で漫画化権を独占したのが小学館でした。

スカーレットの漫画は以下の雑誌において連載されました。
週刊少年サンデー
小学館コミックス
小学1年生〜6年生の各学年誌
幼稚園
よいこ
ステッカー版小学館の絵本
小学館の絵本カラー版
さらに小学館の子会社であり同じ一ツ橋クグループ集英社が出版する
月刊少年ブック
実に13誌において漫画が掲載されたのです。

アニメ・特撮のコミカライズ作品は月光仮面名犬リンチンチンを初めとして
もちろんそれまでもありました。
しかし放送開始前からこれほど期待された番組は他にありませんでした。
これほどの規模において漫画が連載されたのはこの後もポケモンくらいです。

掲載誌を見て分かるように、そのほとんどは小学生以下が対象の低年齢向け雑誌であり
中高生までを対象としていたのは少年サンデーと少年ブックだけでした。
そしてストーリーが最後まできちんと完結したのは全雑誌の中で
少年ブックだけだったのです。

少年ブックで漫画を担当したのは旭丘光志さん。
貸本漫画出身の劇画家です。

1 少年ブック43年1表紙
少年ブック昭和43年1月号表紙。
連載漫画は
スカイヤーズ5(川崎のぼる)
グランドール(手塚治虫)
少年ジャイアンツ(ちばてつや)
トラコン三Q士(高橋たくみ)
ドンキッコ(石森章太郎)
チビ太くん(赤塚不二夫)
マッハGoGoGo(吉田竜夫)
1・2作戦(貝塚ひろし)
ケネディ騎士団(望月三起也)
そしてキャプテンスカーレットとなります(敬称略)

2 旭丘CS1-表紙キャプテンスカーレット第1話全編扉絵
新連載TVまんがの煽りにワクワクさせられます。








貸本劇画出身だけあって旭丘さんの絵は
当時としてはしっかりしています。
連載は昭和43年1月号より開始しています。
雑誌の発売は前月(12月)なので
放送開始の一ヶ月前にメディアに登場したことになります。

第1話は1月号と2月号の前後編となっています。

以下、1月号をページを抜粋してのダイジェストストーリー
3 旭丘CS1-974 旭丘CS1-985 旭丘CS1-99








世界各地で突如海面上昇が原因の事故が多発する。
日本の茜博士は原因が極地の氷が溶けていると考え
調査隊を南極に派遣するが連絡を絶ってしまう。

そこでかつての教え子でありスペクトラムの隊員であるスカーレットに
調査の協力を依頼してきた。


6 旭丘CS1-101茜博士は部下の遭難に責任を感じており
南極調査に同行することになる。









7 旭丘CS1-1068 旭丘CS1-1089 旭丘CS1-109








南極観測基地に到着した途端基地からミサイル攻撃を受け
スカーレット達の載る超音連絡機は撃墜されてしまう。


10 旭丘CS1-11511 旭丘CS1-116








脱出したスカーレット達を襲ったのはミステロン化した観測隊員や調査隊員だった。
スカーレット自身、1年前にミステロンに体をのっとられたのだが
一度死んだ後に生き返ったため
ミステロンの支配を逃れ不死身の体となっていたのだ。

12 旭丘CS1-11813 旭丘CS1-11914 旭丘CS1-120








ブルー、ハーモニー、茜博士は観測基地に侵入し
飛行機を奪って奪取を図るが
茜博士が打たれて死亡してしまう。
そこに敵から逃れたスカーレットが到着するが
その時、茜博士にミステロンが乗り移りスカーレットたちを襲う。
スカーレットは恩師と戦えるのか!?


というところで2月号に続きます。

元々スカーレットのお話はハードなため、劇画はあっていると思います。
ただスカーレットの不死性や正体不明なミステロン、
そのミステロンのロボット化のイメージがつかめておらず
この第1話ではいまひとつ消化しきれていないように見えます。

長くなったので第1話後編と合わせて次回に続きます。