エアフィックスのガーダーブリッジが載っかるのが
ビクトリィインダストリ社（Victory Industries）の
ビッカーズ バイガー（ビガー）トラクター（Vickers Vigor Tractor）です。
ムック本なんかではビガートラクターと書かれているのですが
友人から「パンツみたいな呼び方はダメ」と言われたので
以降バイガーと呼びます。
ちなみに発音として近いのはヴイグォーらしいです。
このトラクターの玩具は
ジェットモグラや磁力牽引車、ジェットブルドーザーをはじめとする多くの救助車両や
エディハウスマントラクターなどのゲストメカに
共通して使われている足回り（転輪とキャタピラ）として
近年知られるようになった玩具です。
左サイドから。
転輪と履帯は
やっぱりモグラのそれですね。
サンダーバードが本国で放映された1965年にはすでに生産中止となっていて
玩具店に残っていた物を購入して使いまわしたそうです。
聞いた話によると1958年から1963年まで生産された玩具で
1960年頃に発売された玩具としては当時珍しいオールプラ製であり
しかもリモコンで動くということで
かなり高価な玩具であったようです。
この玩具は海外サイトでも「もっともレアなアイテム」として扱われています。
特に破損のない完品は世界中でも3つとか4つくらいと言われています。
（うち少なくとも2つは日本にあります）
バイガーの本体色は濃い青ですが
これはそのままモグラのタンク部の色となっています。
（ちなみに海外のサイトでは黄色の成型色のものも載っています）
海外サイトからの拾い物画像。
バイガートラクターには黄色の色違いがあったようです。
ウチの３台も
一つだけ青の色が明るいものがあります。
状態のいいのが欲しくてつい・・・
3台そろい踏み（笑
どれも破損部分があります。
一番マシなのが右端ですが
それでも本体左右を接着剤で繋げていたり
後部の牽引部分が割れたりしています。
ウチのは結構破損してはいます。
破損品とはいえ僕なんかが3台も入手できるって、
そんなに珍しくもないんじやないかなあ、と思ってしまうのですが
とはいえ入手には（円高とはいえ）結構な出費をしました。
3台合計でマルサンの電動怪獣の安いのが買えるかも、て言うくらいな値段でした。
なのでいずれ2台は手放すつもりです。
バンダイ（旧イマイ）の電動モグラと。
モグラのタンク部の大きさが想像できるでしょうか。
欠落の多いライトですが
これは磁力牽引車とジェットブルドーザーに使用されています。
第26話ではトレーシー島の地下に救助メカが並んでるシーンがあります。
そこではモグラ、ジェットブルドーザー、電波放射車、トンネル探索車と4台3台のバイガー使用メカが写っています。
（トンネル探索車の足回りは違うよーってメールをもらいました。
ＤＶＤで確認したら確かに違いました。
修正のうえお詫びいたします。）
サンダーバード撮影時には生産終了となっており
玩具店の売れ残りを纏め買いしたそうですが
一体何台くらいのバイガーが使用されたんでしょうね。
さて、なんでバイガーを買ったかと言うと
まあ、欲しかったというのは一番なんですが
やっぱりモグラの再現に必要を感じたから、というのが大きいです。
とはいえ、まさかこのバイガーをぶった切る勇気は持ち合わせていません。
でも実はイギリスではこのバイガーの下半分のコピーキットが売られています。
以前バイガートラクターを検索している時に見つけてはいたのですが
英語だしよくわからないので気にしてないというか忘れていました。
モグラを作ろうかなあ、と思ったときに
プロップ再現をされているKさんから
「使えそうだ」と教えてもらったので購入しました。
（でもコピーキットとはいえ高いですよ）
コピーだけではそれが正しいのかの検証ができないので
オリジナルが必要だった、というわけです。
さてコピーキットですが こちらのサイトで扱っています。
パーツ構成は写真の通りです。
開封した時には
本体はムクのモナカキットだと思ってました。
（学生の時に仲間内でムクとモナカを同義語で使っていたので
同じように使いました。
というか僕が勘違いしてただけかも知れません。
修正させていただきます）
ところが持ってみると妙に軽い・・・
切り取ってみると
ある程度切り取った写真です。
ここから前後の塊を切り取るのに
めちゃくちゃ苦労しました。
成型時に型を回転させたようで中が空洞になっています。
当たり前ですが、バイガー自体はプラ成型で中は中空なのでムクでないのは助かります。
ただ、先端と後部にキャストが固まっているので
削り取るのにかなりの労力を要しました。
部屋中も僕も真っ白になってしまいました。
あと、最大の問題はキャタピラです。
もともとバイガーのキャタピラはポリエチレン（ビニール）で作られており
3つのパーツを繋げています。
コピーキットのキャタピラはシリコンゴムで作られているのですが
その接続部の抜けが悪いうえに小さいため
簡単に裂けてしまいます。
仕方ないのでセメダインのスーパー��2で補修したところ
なんとか使えそうな状態となりました。
しかし転輪に取り付けてみるとなんか収まりが悪い・‥
オリジナルと比べてみると、なんとコピーの方が
履帯1枚分長い！
シリコンって硬化後も伸びたりするんでしょうか。
どうするかまだ決めてませんが
多分最終的には長いところだけカットするしかないんだろうなあ
“ムク”と“モナカ”の用語使いが混乱してませんか？
ムク…中身一杯
モナカ…中身空っぽ
モナカはモナカ割とかも使われますが、
基本、バキュームフォームやヒートプレスからの引用ですから、
ムク＆モナカは矛盾してます