2017年07月25日

YAWARA! 13巻 浦沢直樹

柔無双の第13巻。

富士子の大内刈りは場外でなんとか逃れるも、劣勢のさやか。
柔を倒すことしか考えていないだけあり、そんな簡単には終わらない。
猛攻を見せるも時すでに遅し。屈辱の引き分け(=大将なので敗戦)。
柔に「あのさやかさんだもん」と警戒されているだけでも十分すごい。
肩を負傷した富士子抜きで、筑紫大学との決勝戦へ。
鼓舞する柔と盛り上がる一同が熱い。まぁ、最強の天才が何を言っても…
と少し思うが。相手もエリートだし。でも周りに頑張ろうって思わせるのが、
実直な柔のすごさ、スポーツのすごさでもある。
キョンキョンと南田が意地を見せるが、相手も強豪。あっという間に4連敗。
実力差が出るのもスポーツの良さ。大将・柔の5人抜きにすべてを託す。

猪熊夫妻のニアミスを挟みつつ、虎滋郎が近くにいることを知る柔。
しかしその虎滋郎とさやかは、最強凡人師弟コンビを組むことに。
柔の可能性を引き出すには粘り強いライバルにつくのが有効とみたか。
さやかの「(柔は)寝技に自信があるから立ち技を自在に操れる」と
虎滋郎の「なるほど…」は何気に伏線。確かに柔といえば一本背負いで
豪快にぶん投げるイメージが強いが、単にそれが柔にとって決めやすくて、
合っていただけで、実際にはどんな技も仕掛けるし、返せる。
重量級相手にも押さえ込みで負けないし、スタミナも人一倍。強すぎる。
仲間たちの願いを背負って、大将戦を制した柔。緻密な作戦を立てたのに、
瞬殺される山田が悲しい。超人に対して先を読む力が足りなかった…。
柔の圧倒的な実力を改めて知り、青ざめる凡人代表さやかが良い。

短大2年の一同は就職活動へ。就活のやり方が根本的には何も変わってない。
本人は大真面目だが、普通に就職活動をしている柔がなんだかおもしろい。
しかしおじいちゃんの暗躍で西海大への編入が組まれる柔、そして富士子。
進路が勝手に決められていつも通り憤慨する柔。
しかし富士子は祐天寺監督に編入を勧められ、満更でもない様子。
卒業旅行として、世界選手権のユーゴスラビアを目指すというモチベーション。
そんな富士子を助けるために柔も全日本体重別選手権の出場へ…。
体重別競技の指導者は見ただけで体重をほぼ正確に当てられる。なるほど。


YAWARA! 12巻 浦沢直樹


Yawara! (13) (ビッグコミックス)
Yawara! (13) (ビッグコミックス)


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2017年07月23日

おとうふ次元 3巻 森繁拓真・カミムラ晋作

トライがとうふを持っているだけの、普通の表紙。実は超重要。
少し切なくて素っ気ないようで、謎の感動が押し寄せる最終巻。
ネタバレ注意。知ってから読むのはもったいない。

猫舌論争が原因でうっかり大家をバカ舌扱いし、大激怒させるトライ。
「怒ってないわよ」「怒ってないって言ってるのにどうして謝るの?」は、
ちょいちょい見るベタな場面だが、美女によく似合う鉄板ネタ。良い。
最後は男を見せたトライ。一方、通販回では終始情けない。
ウキウキワクワクハイテンション。ヴェスナ共々、豊かな喜怒哀楽に笑った。

未来改変の原因を作る子ども・舞花。今まで特に触れてなかったけど、
タイトルの「おとうふ次元」は、時空がとうふのように簡単に崩れることを
揶揄しているのだろうか。その一番のキッカケは、未来をつくる子ども。
パワポケ14か!トライはパワポケ6だし。いや、タイムパトロールではない。
ガチャガチャで欲しいものが当たるおまじないとして、ドラクエの呪文を
でっち上げるのに笑った。逆言うと、200年後にはドラクエは存在しない…?

大家が作ったマーボードーフの虜になるトライ。未来に存在しない料理が
何者なのか確かめるため、五坊の元を訪ねるが…麻婆豆腐は麻婆豆腐。
ヴェスナに麻婆豆腐を作らせる中、ついに未来の仲間から連絡が入る。
本人は否定したが、五坊に「余計なことはするな」と忠告するあたり、
友人として気を遣ったように感じる。一方で大家と舞花に対しては、
こっそり食器を返してお別れ。余計な感情ははじめから持たない。
トライはドライだなぁ。懐いていた舞花を思うと、少し悲しい。
時空修復官にとって、当然の振る舞いなのだろう。
ようやく自分の時代に帰れると喜ぶトライだが、違和感が1つ。
早速食べたとうふの味が違う。旧世紀のとうふの方が、旨い。

CLEAR AGE(確かな時代)に戻っても、味つきで保存のきくとうふに
淘汰された旧世紀のとうふを忘れることができないトライ。
ページも少ないからあっさり終わるのか…と思いきや1通のメールで急展開。
メールの送り主は過去の五坊。聞けば壮大な実験を仕掛けたという。
時変センサーの基準である、トライが今現在を過ごすCLEAR AGEよりも、
更に未来で改変を起こせば、誰も気づくことができない。
トライが漂着した場所で探し当てたクロノニウムの欠片を使い、
五坊が残された力で計画した「未来を変える実験」。

トライが指定された場所に行くと、そこには一昔前の装置の数々。
そして五坊お手製の時変センサー。旧世紀の設備で200年後の装置を作り出す
規格外の天才…若干ご都合展開ではあるけど、SFコメディにそれは野暮。
そして規格外はもう1人。メイドのヴェスナがホログラムで登場。
五坊の死後も、時変センサーに振り回されながら五坊の指示通りに
実験の準備を進めた彼女。たった1人で。推測するに70年以上。切ない…。
と思ったけど、五坊なら自分の人格を持ったライブラリを作れそうだし、
案外楽しくやっていたのかもしれない。ヴェスナのセリフにグッとくる。

この時代に対するいかなる脅威も許さない態度を見せるトライだが…。
五坊とヴェスナが一生を捧げて、未来を変えるために残したもの。
それは、大豆、とうふを製造するための備品・装置、麻婆豆腐の素。
天才を奮わせた果てなき実験。未来の友人のために取り組んだ粋な挑戦。
旧世紀の暮らした日々を思い出すトライ。この時代にはない良さがあった。
実験の成功はトライ次第。当然、旧世紀時代の友人に付き合うことを決意。
口では呆れつつも、楽しそうな様子が背中越しでも伝わってくる。

で、表紙に戻ると…トライの手にあるのは「さいの目切りにしたとうふ」。
未来にとうふを食材として使う発想はおそらくなかったはず。
さいの目切りにしたとうふが合う料理といえば、もちろん麻婆豆腐。
五坊の実験は成功した。予想外の素晴らしい最終回。特にヴェスナ。
欲を言えば大家と舞花も少し絡んで欲しかった。

描き下ろしはヴェスナちゃんの日常はメイドらしかぬ日常に笑う。
いや、そもそもメイドらしい日常ってなんだ。五坊の完全監視も怖い。
トライvsトマソン…旧世紀の多くの人間も同じこと思っているぞ。


おとうふ次元 2巻 森繁拓真・カミムラ晋作


おとうふ次元 3 (MFC)
おとうふ次元 3 (MFC)

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2017年07月21日

おとうふ次元 2巻 森繁拓真・カミムラ晋作

キャッチーな表紙の第2巻。3人とも魅力的だけど、ラブコメではない。
それ故に属性が偏っている。よく考えると異様な表紙。

謎の金属・クロノニウムが「時間に触れる物質」であると当てた五坊。
時間に触れるという意味を一応説明をしているが、よくわからない。
ガチガチのSFっぽくて良い。その間、逆襲の野獣メイド・ヴェスナに
ボコボコにされるトライに笑った。ここまでのやり取りでだいたいの事情を
把握した五坊。天才すぎる…事情を知っている読者からすると当然だけど、
この非常識な事実をわかりやすく説明している。これはうまい。
五坊にデレデレなヴェスナがかわいい。未来人とやりあう戦闘力も良い。
風邪の回でも大きな体をしてカプセル薬をうまく飲めないトライ、
五坊に一切逆らえないヴェスナ、そしてトライを殺すヴェスナに大笑いした。

未来では何を食べているのか、という五坊の質問に対してトライの回答は、
まさかの「とうふ」。タンパク質が豊富でミネラル、ビタミンも摂取でき、
水分も多く含んでいる…確かに主食になるべき完璧な食材かもしれない。
トライ曰く、未来のとうふは肉、魚、野菜、果物、いろいろな味が存在する。
とうふ自販機、携帯食としてのとうふ…なんかこち亀っぽい。
トライの反応を見て、「自分は歴史に名を残す人間にはなれない」と
理解する五坊が切ない。長生きできないこともわかっているのだろう。

野球回に注目。未来の野球は室内で完璧な設備の元に行うらしい。
最高のパフォーマンスをするために不確定要素を排除するルール。
「空が見えないところで野球をするのは寂しい」の言葉は伝わってないのか。
もしかしたら中畑は本当は言ってないかも?映像や本で見たいところ。
DH制という言葉は残るらしい。あと9回表で試合終了のスコアボードが謎。
未来では神主打法が普通という話に笑った。小笠原ではなく落合の神主。
落合の打撃理論は(最大で)200年先をいってたのか…。
バットを手から放してデッドボールを回避するという超高等技術はさすが。

一見冷たそうなトライだけど、意図的に表情を大きく変化させている?
ネームで指定があるのだろうか。未来人の苦悩という喜劇。これは良い。
描き下ろしのトライvsコインシャワーもおもしろかった。トライの言うとおり、
システム化された無駄のない施設かも…アルゴリズムの勉強の取っ掛かりに
コインシャワー必修化だ。これで未来人に一歩近づけるぞ。


おとうふ次元 1巻 森繁拓真・カミムラ晋作
おとうふ次元 3巻 森繁拓真・カミムラ晋作


おとうふ次元 (2) (MFC)
おとうふ次元 (2) (MFC)



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2017年07月19日

おとうふ次元 1巻 森繁拓真・カミムラ晋作

時間からエネルギーを取り出すことが可能となった200年後の未来。
しかしその影響で過去の時空間に歪みが生まれ、想定外の歴史の改変が多発。
自分たちの生きる人類史を「CLEAR AGE(確かな時代)」と定め、
時空修復官の手によって修正される時空亀裂と歴史。
そして20XX年。時空修復官の任務中に発生したトラブルにより、
ジン・トライが過去の日本に漂着するところから物語は始まる…。

という設定自体はなかなかハードなSF。その実態は時空改変をしないように、
仲間の救出を待って静かに暮らしたいジン・トライのSFコメディ、か。
屈強なおっさんが6畳間で寝ている謎表紙はそれを表しているのだろうけど。
あらゆる端末への侵入をアシストする手首につけたサポートマシン。
膨大なデータから探している情報を取得する対話型のAI(ライブラリ)。
脳の処理を一万倍まで高め、脳内の仮想空間で思考を巡らす「フルアクセス」。
楽しいSFの要素が詰まっている。いや、SF作品を見たことないけど。
サブタイトルと扉絵もSF作品をパロっている。わからないのでもったいない。
施川ユウキ作品もそうだけど、他の知識をちゃんと漫画に落とせるのが凄い。
設定だけ見るとリアルロボット風の中表紙の方がそれっぽい。

で、本編ではいきなりロリ登場。わかってらっしゃる。
ちょっとしたことで未来が変わるのに、口座をつくって必要最低限の金額を
操作するのは時変値に影響はないらしい。展開上仕方ないとは言え、深い。
波野さん。美人大家なのに、PIYOPIYOのエプロンを着てないのが残念。
この世界は、俺達が知っている歴史と違うようだな。改変されている。
最初は独身っぽい雰囲気だったけど…もう1人以上は生まれるのだろう。

食文化を知らない未来人が普通に食事をするだけで、それはもうグルメ漫画。
肉じゃがの食べ方や塩分過多に翻弄されるトライに笑った。
素朴な疑問をぶつける姿は、下手なグルメ漫画よりよっぽどグルメ漫画。
描き下ろしでこぼしたおしること格闘するのは、それ自体は平凡な事件だけど
全体を通すとこの漫画でしか成立しない完璧なネタだと思った。うまい。

トライが暮らす未来は、合理的な世の中らしい。まぁ、その合理的も
所詮は現代に生きる人の発想だから、本当に合理的かはわからない。
演算処理の向上で大抵の答えがハッキリしてたり、完全分業制で個々の目的が
決まっていたりするので、「なんとなく」は許されないのだろう。
まぁ、「なんとなく」は論外にしても、自分の直感とかないのだろうか。
あるいは直感を的確に言葉にできるのか。興味深い。

大家の娘・舞花が超かわいい。天使。これぞカミムラ作品。
未来の子どもは舞花のようにフリーダムではないのだろうか?
トライとライブラリがやり取りがなんだか笑える。
特にバタフライエフェクトにABEAの乱数調整で挑む2人がおもしろい。
時変値増大の原因は、大きな屋敷で暮らす若い科学者とメイド。
メイドがでかい武器を持っているのは一般常識だろ?変な未来だな。
2人がトライの乗ってきた船体に使われる金属「クロノジウム」の欠片を
拾ったことが今回の原因で…トライは静かに暮らせない。次巻へ続く。
あれ、ところでタイトルの「おとうふ」は?


おとうふ次元 2巻 森繁拓真・カミムラ晋作


おとうふ次元 1 (MFC)
おとうふ次元 1 (MFC)



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2017年07月17日

YAWARA! 12巻 浦沢直樹

紫陽花杯の開幕。富士子の快進撃とさやかの「女王とお呼びなさい!!」が
印象的な第12巻。まるで成長していない…審判、教育的指導を。

この漫画にも「ジョセフィーヌ」がいたか…まさかイグアナとは。
柔の紫陽花杯出場を知ったさやかは、鶴の一声で女子部員を集める。
スポーツとはまったく縁のないお嬢様集団なので、さやか個人軍。
むしろ実力を示すチャンス。目立つチャンス。さっすがさやか様〜。
一方その頃、居残り練習をする富士子を見つめる一つの影、虎滋郎。
柔を遠くから見守るポジションだが、富士子の才能の目の前にして、
思わず口を出してしまったようだ。でも娘には会わない。強情な…。

そして始まる紫陽花杯。8校によるトーナメント戦。
表情をコロコロ変えながら柔への怒りを語るさやかがおもしろい。顔芸。
お嬢様集団も瞬殺されるのにさやかの無茶に付き合っていて、優しいな。
親同士のしがらみとかあるのかもしれないが…それにしたってなかなか。
三葉女子短大の方は先鋒・南田が順調に2人に勝利。
次鋒・マリリンは…何も良いところがない。ただのお色気ギャグ要員。
中堅・四品川は得意の寝技で1人に勝利。そして副将戦へ。

ド緊張の富士子を見て「あれではダメだ」と一蹴する風祭。
彼も緊張で潰れてしまったので、ハッキリと言い切れるのだろう。
しかし虎滋郎と滋悟郎が見込んだ実力は本物。大内刈り祭り。
柔が控えているから思い切れるという「猪熊マジック」の解説に少し笑う。
やっぱり山田はすごいに通ずる物がある。どっちも実際にすごいけど。

準決勝は逆襲のトドさん。副将・富士子の4人抜きで大将・トドさん登場。
娘の柔道に反対している富士子の両親だが、娘の勇姿にヒートアップ。
スポーツは最高だな。花園の扱いも笑える。なおトドさんは柔が瞬殺。
決勝ではさやか、そしてキョンキョン登場。気合を入れる柔が素敵。
風祭が聖身女学館で夜の寝技も指導をしているのはさすがだ。ぶれない。
キョンキョンの出足払いが決まり、本当にマリリンの立場がない…。

しかし茶番は終了と言わんばかりにさやかの秒殺秒殺で副将・富士子戦へ。
富士子など眼中にない様子のさやかだが、その壁はとても高く。
技ありで先手を取られたさやか。大口を叩いてコレでは情けない。
本当にこのまま終わってしまうのか?というところで次巻へ続く。


YAWARA! 11巻 浦沢直樹


Yawara! (12) (ビッグコミックス)
Yawara! (12) (ビッグコミックス)



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