旅日記2014年冬:喜如嘉の芭蕉布と自然布ツアー 旅の後のおまけ(1)



45年ぶりに大雪の記録を更新したという先日2月8日の雪。

「暴風雪・大雪警報」が発令された。

その翌日、午後遅くから銀座に出た。

先月末の喜如嘉の芭蕉布ツアーにて、
ツアー解散後に那覇市内のゆいれーるの駅だったと思うが、
この「沖縄の染織展」のチラシを入手したので、ぜひ行きたいと思っていた。
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会場には、
沖縄本島とその周辺離島の染織工房や染織関係の組合の製品が、
様々な色と柄の花を咲かせていた。

先月行った喜如嘉の芭蕉布ツアーの受け入れ側の方もいらしていて、
直接ツアーの感想と御礼を述べることができた。

あれは本当に、さまざまな体験や学びを五感でできた実りあるツアーで、
現地と内地の企画のみなさんのご苦労に感謝だ。



絣織りや、芭蕉の苧績みの実演もあり、
苧績みの方には
ツアーで自分も実際にやってみたからこそ湧いてきた質問をいくつかして
学びを深めた。

やはり、苧引きは、最後までテープ状になるのが望ましく、
その状態のものが、苧績みの際に裂きやすいのだそうだ。

  [苧引きのコツについて考えたことの日記:
   喜如嘉の芭蕉布と自然布ツアー「芭蕉の苧引き」

撚れたりばらけたりなどぐちゃぐちゃになったものは、裂くのが難しいと。

そういえば、苧績み体験の際に繊維が絡まってうまく裂けずに難儀していたら、
指導の方が「あまりいい苧じゃないから…」とおっしゃっていた。

苧引きの出来具合が苧績みのやりやすさに大きく影響することに納得。



手を休めることなく質問に答えて下さった苧績み実演の方のそばに、
テープ状ではないバサバサの苧があった。

苧の4つの分類の何にあたるか尋ねたら、
どれでもなく「しーさー(=獅子)」と呼ばれるものだ、と。

糸にはできないので、獅子舞の毛にするそうだ。

  [勢理客の獅子舞:
   喜如嘉の芭蕉布と自然布ツアー「沖縄文化に触れる」

この、獅子の毛を希望する獅子舞の団体は数多く、順番待ちだとか。

喜如嘉の芭蕉布の方々は逆に、

一本でも多くの苧を糸にするために仕事をされているので、
こういう状況になっても仕方がない。

私が体験で引いた苧は、
残念ながら苧績みに適さないであろうものが多かったかもしれない。

糸にはならなくとも、せめてどこかの獅子の毛として役立ってほしいな。



久米島絣の所では、染料についていろいろとお話がうかがえた。

代表的な泥染めの黒以外に、
ゆうなの炭や赤土、クチャなどの顔料染めがあるそうだ。

島には様々な地質があり、
今年それら5種類の土で染めた色を発表するそうだ。

ゆうなの幹を乾燥させて炭にした顔料による染織は、
涼しげなシルバー色だった。

一般的な草木染めのように煮出して染液を抽出するのとは違う方法だ。

豆汁処理の後顔料に浸けてから媒染するのだという。

ずいぶん前、富士山麓の自然学校で、
富士山の溶岩を細かく砕いたものに、
豆汁処理した布を浸けて染めたワークショップを思い出した。

そういう染め方もあるんだと、勉強になった。

久米島のスタッフさんたちが、
「ぜひ島にいらしてください」と笑顔でおっしゃってくださった。

久米島は、キャンプスタッフで行ったことしかないので、
染織とは全く無縁の旅だった。

染織に触れる旅をまたいつかしてみたい。



知花花織の方ともお話した。

花織にも柄に特徴があり、
大きな違いは例えば、横糸による柄は読谷、知花は縦糸だったりするそうだ。

なるほど、そういう違いもあるのね!

知花花織は、元々は藍染めの木綿に赤・白の伝統的な柄だったが、
絹の要望が増え、絹に移行して色も多彩になってきた経緯があるそうだ。

先日那覇で見た琉球絣の人たちが木綿への挑戦をされていたのとは、
逆の流れだ。

  [喜如嘉の芭蕉布と自然布ツアー「那覇で、琉球絣展」 (後日公開)

  
内地だとお仕立てワイシャツとかにいいかもと思うと私が感想を述べたら、
知花花織の方は沖縄ではかりゆしウェアが礼服にもなるし、
得に年配者にはオーダーメードする人もいると教えて下さった。

なるほど極細糸による薄手の手織り木綿絣は、
そんなところにニーズがあるかもしれない。



いろいろお話を聞かせていただいている内に、
あっという間に閉館時間。

終日別会場では、各産地の講演があったらしいが、
チラシには詳細がなかったし、ネットでもうまく情報を拾えなかったので、
反物展示会場のみ回った。

高機やいざり機による織りの実演はじっくり見る時間がなく残念だったが、
いろいろ勉強になった。



帰りに銀座わしたショップに寄り道。

お買い得ものもあり、ちょっとした買物をして楽しかった。