五時脱自ブログ

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中国の芝管理

中国深圳の芝管理 Vol.60:12月下旬 - 冬至前

IMG_185312/15 のサッカー場の俯瞰画像。冬至を一週間後に迎える、日照時間が一年で一番短い時期。シベリアの高気圧が張り出してきて日本は寒いというニュースを見ているが、この寒気団の影響は深圳でも同じで、一日の最高気温が20度を下回る日も出てきた。そんな気候の下の芝の状態。

サッカーで使われるエリアは削り取られて裸地化しているところが目立つ。春に移植したターフが囲碁かオセロの盤面のように格子状に見える。ここにこの春に移植したのは高麗芝(台湾草)だった。やはりこの芝種ではサッカーのような使われ方には向かないんだろうな。一方、ステージ前のエリアは芝の色が濃い。ここは春にバミューダグラスの種を蒔いたところ。

IMG_1851サッカー場の近景。芝が根こそぎ削られている。まぁこれは毎年のことだから驚かないけど、やっぱり残念というか可哀想。










IMG_1846ステージ前の近景。2月にバミューダグラスの種蒔きをしておよそ10ヶ月。最初は散水や雑草取り、除草剤の筆塗りなどしていたが、盛夏の時期からは実は放ったらかしだった。深圳の夏は暑くて屋外作業なんてできないんですよ。(^_^;

だから雑草混じりの芝地になっている。除草剤ラウンドアップ・マックスロードの筆塗りは初夏の頃に例の雑草のために数回実行した。だが初夏の深圳は雨期でもあって、薬剤が多量の雨のために地表面に拡散して、折角発芽してきたバミューダグラスの芝草をも殺してしまっていたのを見て、筆塗り作業をやめた。その後は芝草の成長力に祈りを捧げてきたのだった。(^_^;

IMG_1845バミューダグラス・リビエラのさらに近景。色が良くて元気そうだ。

来年春にまたサッカー場へ張り替えを実施して、このステージ前の圃場で種から芝草を育てることができるのなら、今年の経験を生かすことができるだろう。
(1) 種蒔きには散布器を使うのが良い
(2) 圃場には過激な除草剤を使ってはならない
これが今年の教訓だった。

来年もこの芝管理が続けられますように。

中国深圳の芝管理 Vol.59:5月下旬 - 雑草手取り作業

IMG_07942月末にバミューダグラス・リビエラの種まきをしたエリア、3ヶ月を経過した 05/22 の俯瞰画像。











IMG_0700こちらはその1週間前 05/16 の写真。「ん?こちらの方が芝が成長してるんじゃない?写真の日付、逆じゃないの?」と思われるだろうが、日付は正しい。(^_^;









IMG_0703この5月になって、リビエラくんたちの成長は著しいものがある。草丈が高くなり、地表面を這って覆っていく動きが出てきた。










IMG_0704近づいて見ると、赤い色の匍匐茎が地表面を進んでいる様子が見える。強そうな茎だね。

5月初めは日照時間が13時間ちょうど、05/24 は13時間21分にまで伸びた。昨年の夏至の頃は13時間30分。この日照時間13時間というのが芝草の成長を加速させるスイッチなのだろう。




IMG_0640芝草が成長する条件は、雑草にとっても好条件なのだろう。写真はメヒシバ・オヒシバの類。











IMG_06582年ほど前に退治を試みた例の雑草。こいつらが繁殖してきていて、冒頭の俯瞰写真の差になっていたのですよ。











IMG_0644その「例の雑草」の下にコニシキソウも見える。他にもカタバミやらカヤツリグサやら、日本の我が家の庭でもおなじみの雑草があった。

で、中国現地法人総経理兼芝草管理人の私(笑)は、このエリアの雑草手取り作業を開始したのであった。






IMG_0693土壌の表面は砂を厚く敷き詰めたものだったから、日本で使っていたのと同じ雑草取り鎌で地中の根を探ると案外簡単に引き抜ける。リビエラくんたちが地表面を覆ってしまう前の裸地状態のエリアは作業が捗る。1時間弱の作業で目土袋が一杯になった。昼の食事休憩の時間を使っての作業だから、1日で全部を抜くのは無理だが、1週間でほぼ取り終えた。




IMG_0656「例の雑草」の根部はこんな風になっていた。地下茎を伸ばして繁殖するタイプだったんだ。2年前には気づかなかったことに今年気づいた。何事も自分でやってみることだね。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.58:4月下旬 - バミューダグラス リビエラ

IMG_04972月末にバミューダグラスの種蒔きをしてからおよそ8週間経過。種を入れた格子状の縦横の形に芽が出てきているからわかりやすい。










IMG_0494ちょっと角度を変えて見たところ。













IMG_0495近寄ってみた。













IMG_0498もっと近寄ってみた。













IMG_0496さらに近く。地表に出た茎は赤い色をしている。茎から緑の葉。ひとつ上の写真のように5〜10センチくらいの高さになった茎は地表に垂れて匍匐茎となって地面を覆っていくことだろう。「4月の成長に期待」と前回記事に書いたが、やっぱり種からの育成では成長に時間がかかるようだ。まぁでも地表に出た芝草の茎に太いものが目立ってきたから、地下の根の部分もしっかりしてきているのだろうと思う。

例年5月末までは梅雨前線がこの地域にかかって梅雨期となる。もうすでに一週間ほど前から時折スコールが発生している。今度は「5月の成長に期待」だね。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.57:4月上旬 - バミューダグラス

IMG_02812月末にバミューダグラスの種蒔きをしてからおよそ5週間が経過した。

私の想定では4週間も経てばかなりの発芽率で芽が出てくるだろうという算段だったが、思っていたよりも成長が遅い。一番伸びている芝草で長さ1センチ程度で、それくらい伸びると緑色の芝草らしい形が見える。まだようやく地中から芽を出した段階というのが多く、新芽は赤い色をしている。




IMG_027910〜15センチ間隔の格子状に芽が出てきている。そういう風に溝を掘って種を入れていったから、格子状に出てくるのは当たり前なのだが。この発芽と成長の遅さは予想外だったなぁ。暖地型の芝だから、ここ深圳は絶好の環境だろうと思っていたのだが。

芝草は気温よりも日照時間に強く反応する植物だから、この4月が一番成長する時期なのかもしれない、と期待している。


IMG_0280も少し広い範囲を撮影した写真。格子状に芽が出てきている様子が見える。

格子状に種を入れていったのは、成長の様子がわかりやすいから、という理由からだった。だが実際こうやって見ていると、種の撒き方にも工夫が必要だなと思う。砂地の表面を薄く削って、均等に種を散布して、また薄く砂を被せるというやり方が最適だったのだろう。これはやってみて初めてわかった反省点。初めての試みだからねぇ〜、しょうがない。(^_^;

20170407_Sunshineこれは私が毎日記録している深圳の日の出・日の入り・日照時間・最低と最高気温のデータをグラフ化した Excel ファイルのスクリーンショット。04/07 現在の日照時間は 12:30、平均最低気温は 20度・最高気温は 25度になっている。ま・一言、今月4月の成長に期待だね。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.56:3月中旬 - バミューダグラスの芽が出た!

IMG_00382月末にバミューダグラスの種を蒔いてからほぼほぼ2週間経過した 03/13(月)。出ましたねぇ〜、芝の芽。砂地を格子状に溝掘りして種を入れていったから、こんな風に直線状に芽が出てくるのは当たり前。だけど芽が出るかどうか、この2週間ずっとやきもきしていたんですよ、私。(^_^;






IMG_0036接写して撮影した写真をさらにトリミングして芝の芽が大きく見えるようにしてみた。紫色の種があって、その中から芝芽が出てきている様子がわかる。

この2週間、深圳の最高気温は連続して20度を超え、一番温度が高い日は25度に達していた。日本が冬型の気圧配置になった先週後半、深圳も気温が下がったが、それでも最高気温は20度あった。小雨・霧雨の日もあって水分は問題無し。日照時間はこの日 11時間58分、もうすぐ春分だね。(^_^)

いやぁ、それにしても嬉しい。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.55:2月下旬 - バミューダグラスの種蒔き

IMG_9909前回記事の芝ターフ張り替え工事は 02/20 には完了した。サッカー場中央部のターフを貼り付けたエリアには上から目土を施して平滑な面を作り、写真右上のステージ前のターフを切り取ったエリアには砂を敷き詰めてもらった。2月末、この砂を敷き詰めたエリアにバミューダグラスの種を蒔いた。







IMG_9934用意してあったタキイ種苗のバミューダグラス「リビエラ」。

作業した日の最低気温は16度・最高気温20度、薄曇りに時々晴れ間が見える天候。冬至から2ヶ月を経て、日照時間は11時間42分になっている。昨年の同時期は寒波が時折ある妙な年だったが、3月は最低気温17〜18度、最高気温22〜25度くらいで推移する。発芽にはちょうどいい気温と日照時間の長さだろう。



IMG_9935独特の紫色をした種。













IMG_9939レーキを使って深さ15ミリほどの溝を格子状に掘り、種を入れていく。またレーキを使って砂を静かに戻して表面を平らに均す、という作業の繰り返し。ステージ前のエリア全体の作業を完了するのに結局5時間ほどを要した。尻に筋肉痛が。。(^_^;

造園管理会社の作業員にさせるという方法もあるが、芝を種から育てるということを私自身が経験したことがなく今回が初めての試みなので、自分でやってみたかった。数週間したら芝の芽が出てくるだろう。その芽がどんな風に生長していくのかを見て、来年以降の芝管理の方法策定に役立てよう、というのが主旨。自分でやってみて初めて方針が立てられるんだよね。

IMG_9942造園管理会社のおじさんに散水を頼んだ。ゴルフ場にはコース内やグリーン周りにスプリンクラーが設置されていて、スイッチ操作やタイマー設定で自動散水できるが、ここは人間の手に頼るしかない。日本から買って持ってきた先端パーツを使ってシャワー状に散水するんだぞ、「一天三次、早上・中午・下午四点左右(一日3回、早朝・お昼と午後4時頃)」と説明。3月いっぱいは毎日散水だろうな。

4月に入ると深圳は梅雨前線が掛かって雨が多くなる。雨期に入る前の天候のいい3月に芽を出させて、4月は気温も上がり雨水も入って成長、5月の梅雨明け・真夏の時期にはしっかりとしたターフができあがっている、という算段。

IMG_9944散水を終えた後の俯瞰画像。こうやって見るときれいだね。(^_^)

実は、今回の芝ターフの張り替え工事と種まきは来年春のための実験という位置づけをしている。サッカー場中央部に持って行ったターフは台湾草(高麗芝)で、夏場は元気でいてくれると思うが、冬になったらまた擦り切れてしまうだろう。

一方、今回蒔いた種はスポーツターフとも呼ばれるバミューダグラスで、地下茎を張り巡らせ擦り切れにも強いとの評判。深圳など華南地区のゴルフ場でも使われている種類の芝種で、おそらくここら辺りの気候には一番合ってるだろうと思う。

今年このバミューダグラスの育成に成功したら、また来年の春には張り替え工事をすることになるだろうが、そのときにはサッカー場中央部にはバミューダグラスの強いターフが張られることになる。そこから後は冬の芝メンテナンスも楽になるんじゃないかな、というのが私の目算。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.54:2月中旬 - 張替工事

IMG_9826春節休暇が明けたサッカー場の俯瞰。グラウンドの中央部分の芝はまたダメージを受けてほとんど裸地状態。2015-2016 シーズンは、12月末に芝張り工事をして、結局開放できたのは5月になってからだった。春節が明けて3〜4月に芝草が急成長していた様子から、今年は2月に工事をすることに決めていた。






IMG_9846造園管理会社へ、中央の裸地部分を掘り返して土砂を捨て、写真右上のステージ前の芝地からターフを切り取って貼り付けるように指示した。早速掘り返す作業を開始してくれた。









IMG_9849現場の近景。













IMG_9850最初(2014年夏)の芝張りの施工が悪かったのは以前にも書いた。少し掘り返すだけで、大きな石塊や建設廃材の煉瓦くずなどが出てくる。こんなので地盤を作って、表面だけ芝生のターフにするってところが、中国の工事らしいと言えば言える。

表面だけ綺麗にして基礎はダメダメというお粗末なマンションが倒壊している写真など、ネット検索したらいっぱい出てくるよね。(^_^;



IMG_9825昨年オーバーシードを試みて買ったバミューダグラスの種子を今年も買ってきた。植物検疫の目をかいくぐって(笑)。昨年は種蒔きのタイミングも悪く、6月の盛夏の時期だった。蒔いたのはいいが、たぶん炎天下で死滅してしまったと思われる(涙)。

今年は2月のこの時期に芝ターフを剥がしたステージ前のエリアに砂を敷き詰めてもらって、正しく種蒔きする予定。この2月から3月までは好天が続く。気温も上がり日照時間もどんどん長くなる。散水さえ怠らなければ、きっと綺麗な芝地になるだろう。そこからこのエリアに梅雨前線がかかり、約1ヶ月の雨期となる。梅雨前線が北上して日本が梅雨になる6月頃、深圳は盛夏になる。その頃には元気なバミューダグラスの芝地が出来上がっていることを期待。(^_^)

IMG_9851散水のための先端部品も日本で買って持ってきた。早朝・昼休み・夕方の一日3回の散水作業は私の仕事かな。(^_^;

中国深圳の芝管理 Vol.53:6月下旬 - オーバーシード

IMG_822506/20(月) に、造園管理会社のおじさんが全面刈り込みをしてくれた。写真はサッカー場から外れた台湾草(高麗芝)のエリア。夏至が 21(火) で日照時間が一番長く、真昼には太陽が頭の真上にある。気温は 29〜32度とさほど高くはないが、一日中この気温で人間にはちょっと辛い。芝も散水をまめにしないと写真のように焼け状態になる。

昨年はサッカー場の補修のために刺し苗からターフを作ったが、今年はこのエリアにバミューダグラスの種をオーバーシードしてみようかと考えていた。ターフからの芝草の伸長を待つのに結局4ヶ月余りもサッカー場をクローズした反省から、補修用のナーセリーを作って対応しようということで、工場全体を管理している会社の老板に相談したら「是非よろしく!」とお墨付きをいただいたのだった。(^_^)

IMG_8229私が用意したのはバロネス社のバミューダグラス「リビエラ」の種。4月の初めに注文して家に届いていたのだが、私の帰国出張予定が延び延びになってしまって、私が手にできたのが6月初めだった。深圳への戻り便でハンドキャリー。入国時の植物検疫には引っかからずラッキー。(^_^;

ホントは4〜5月の深圳の雨期に施工したかったのだが、しょうがない。真夏のこの時期に種蒔きなら、毎日散水してやらなきゃいかんな。


IMG_8227早朝出勤して現場に行き袋を開けてみた。紫色の種。












IMG_8228種を手にとってみた。散布器があるわけじゃないので、肥料農薬と同じように手散布。当然蒔きムラはできるだろうが、まぁしょうがない。地下茎で伸びて広がっていってくれることを期待。今くらいの気温は11月末頃までは続くから時間は充分にあるし、ふだん人が入り込んでダメージを与えるエリアでもない。うまく発芽して育ってくれよと祈りを込めて散布すること小一時間。





IMG_8231この日の散水は業者のおじさんに任せた。私も本来の仕事があるからね。(^_^;

でも、毎日様子を見に行ってやって、早朝散水作業をしてやらなきゃいけないだろうな。ゴルフ場ならスプリンクラーが埋め込んであるからスイッチを入れるだけでいいんだけどね。まぁ無いものは無いんだ、しょうがない。ガンバロー。

中国深圳の芝管理 Vol.52:5月上旬 - 芝生広場開放

IMG_787705/05(木) のサッカー場の俯瞰画像。04/20 画像の前回記事からほぼ2週間経過して、中央の裸地部分はほとんど芝草で覆われている。4月下旬に造園管理業者のおじさんが肥料散布もしてくれていて、濃い緑色のいい色をしている。

12月末に五時脱自製ターフの張り付け工事をしてサッカー場を閉鎖してから丸4ヶ月。張り付け工事の頃は「五時さん、大丈夫ですかね?」と心配していた人もいた。こんなふうに広がって芝草が地面を覆い尽くすとは思えなかったのだろうな。一方、サッカー部の男の子たちは「いつ練習OKと言ってくれるか?」と待ってるだろう。私が「OK!」と言わない限り、誰も芝生の中に入ってはいけないことになっている。(^_^;

IMG_7878サッカー場に入ったところ。この角度で見ると綺麗に見える。












IMG_787904/20 の前回刈り込みから2週間。かなりの量の雨が降り、施肥効果もあって芝草の伸長が著しい。











IMG_7880まだ一部に残る裸地部分。あと一週間も経てばこれもなくなるだろう。












IMG_78873月にターフを切り取ったところも匍匐茎が伸びて埋まりつつある。こちらはあと一ヶ月くらいかな。

05/05 は日照時間13時間を越え、気温は 27〜28度。ここ1週間は晴れの日が続いている。昨年実績からすると来週あたりから梅雨前線がかかって本格的な雨期になるだろう。雨期になる前の晴天のあるこの短い時期に「サッカーOK!」と言ってあげることにした。

但しサッカー部には「練習が終わったらゴールポストを移動すること」という条件を付けた。昨年の様子からゴール前は一番裸地化しやすいことが分かっているので、東・中央・西の最低3カ所にローテーション配置することで芝草の負担を多少でも和らげようと。

また造園管理業者には (1) 二週間に1度の刈り込み (2) 一ヶ月に一度の施肥 (3) 晴天3日連続したときに全面散水 の3点を作業計画に入れるよう依頼した。今年はこういう運用をして、また様子を見てみよう。


IMG_7882芝草の中にちらほら見える雑草。昨年は雑草対策のためにラウンドアップマックスロードの筆塗りをしたが、この方法ではどうしても薬液が垂れて周辺の芝草も枯らしてしまう。今年はまだ対策らしいことはひとつもしていないので、結構たくさんの雑草が場内にある。







IMG_7884私が用意した雑草刈り鎌、BenHogan のアプローチウェッジ 55度 ベリリウムカッパー(笑)。除草剤を使うのは危ないし、かといって1本ずつ手取りするのは厳しい。刈り込んで短くしてしまえば、芝密度が高くなって雑草が衰退していくのではないか?という試み。なに?横着?? いやいや、考え方としてこれはありなのです。(^_^;

業者が2週間ピッチで刈り込み作業をするペースの合間に私は草刈鎌で成長した雑草を刈り取る。雑草は伸びようとするとすぐに刈り込まれて成長できずにいるが、芝草は刈り込まれることでさらに匍匐茎を張り巡らせて細かな芝草を出して成長していく。結果として芝密度が高くなって雑草が生えるエリアは限定される、ということ。いかに手を掛けずに雑草対策するか、と考えたのですよ、これでも。(^_^;

IMG_7885インパクトポイントから低く長いフォローをとるように心がけてひと振りすると、20センチ x 5センチの範囲で刈り取られた雑草の塊がフェースに乗っかって、フィニッシュの位置でバサッと音を立てて私の背中側に落ちる。うむ、なかなかこの雑草作業は快感だな(笑)。球を持ってきて打つと、芝草まで刈り込んでしまうからダメ。刈り高30ミリほどの高さでフェースが通過するように振らなきゃいけないので、これは素人にできる作業ではない。(^o^)

冗談はさておき、グラウンドの中央部分は芝草で覆われたとは言っても、芝密度は決して高くないから、サッカーシューズで削られてしまうことと匍匐茎の成長の追いかけっこを今年は続けていくことになる。台湾草(高麗芝)よりも成長度合いの高いバミューダグラスを今年は試すわけだが、それでもサッカーシューズの踏圧と擦り切れでダメかもしれない。今年あと半年余りの様子を見ながら、来年のための対策を実施することを計画中。この対策についてはまた後日の記事にしよう。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.51:4月中旬 - 刈り込み

IMG_776504/20 にサッカー場の芝の刈り込み実施。全面刈り込みしてくれ、という依頼はずっと前に出していたが、雨の日が多くてサッカー場に機械を入れることができなかった。3日間連続で晴れが続かなければ刈り込みは無理。

茶色っぽく見える箇所は芝草が伸びすぎて軸刈りになってしまったところ。





IMG_7698刈り込み直前の俯瞰。裸地部分はかなり小さくなってきた。上の写真で軸刈りになっているエリアが、この写真ではモサモサした風に見える。










IMG_7730南側ゴールポスト付近。かなりの伸び方。雨続きで徒長している状況。












IMG_7732タバコの箱を置いてみた。草丈100ミリはある。












IMG_7741造園管理業者のロータリーモア。ホンダ製のガソリンエンジン駆動。












IMG_7742刈り込み風景。右側の刈り込まれたところは主として台湾草(高麗芝)の生育エリアで、ここは3月末に一度刈り込まれていたので草丈はさほど高くなく、かつ芝密度が濃い。踏んでみるとフカフカしたいい感触。

中央から左側は今年初刈り込みとなるターフ張り付けエリアで、バミューダグラスが主。徒長してモサモサしている。刈り込み直後を見て踏んでみると、匍匐茎は四方八方に伸びているが芝密度は薄くて、直接地面を踏んでいるような固い感触。


IMG_7740軸刈りと芝密度がわかる。刈り込み頻度を2〜3週間に1度くらいにしてやって、芝密度を濃くしなければいけないなぁ。

中国深圳の芝管理 Vol.50:4月上旬 - 急成長

IMG_762804/08(金) のサッカー場の俯瞰。この1週間でサッカー場の芝は急成長した。

この日を中心とした3日間の平均気温は 最低22.3〜最高26.6度、日照時間は12時間30分ちょうど。








IMG_7597この写真は 04/05(火) の清明節休暇明けの日のもの。この写真と上の写真を比べても中央部の芝面積が違うことがわかる。平均気温 21.6〜25.3度、日照時間 12時間25分。









IMG_747703/30(木)、およそ1週間前の写真。平均気温 19.0〜24.3度、日照時間 12時間22分。

周辺部を刈り込みさせたところ、台湾草のエリアが軸刈りになって茶色くなっている。濃い緑色のエリアはバミューダグラス。中央部分に張り付けたターフの大きさが全然違う。ま・一番違うのは写真手前のフェンス外側の樹木の葉なのだが(笑)。

このときの刈り込みのあと、たっぷりとした全面散水と化成肥料の散布を実施させた。気温と日照と施肥のタイミングが絶妙に良かったのだと思う。

推定するに、バミューダグラスは日照時間12時間を超え、最低気温が20度を超えるところで成長のスイッチが入るようだ。もし来年も同じようにターフの張り付けと育成をするのなら、このパラメータを基準として作業するのがよいと思われる。

IMG_7588南側のゴールポスト前。1ヶ月前、3月上旬の写真では 12月に張り付けたターフが見えたが、今は周囲の芝と一体化していてどこが張り付けターフだったのかわからなくなっている。目土砂の面積は小さくなっていて、この写真では見えないがそこにも匍匐茎が伸びて行っている。

3月上旬は暖かい日があって平均気温は 16.3〜22.6度、日照時間は 11時間46分だった。3月は2回寒波があって気温10〜15度の寒い日が半分、18〜25度の暖かい日が半分、月間平均で 15〜20度だった。この気温でも成長はしていたから、ターフの切り張りをするのは最低気温15度を超えるレベルになった頃、今年なら2月中旬の春節明けが適期だと思われる。そのあたりからじわじわと匍匐茎を伸ばし始めて、最低気温20度のレベルになったときに急成長するということのようだ。

IMG_7589同じゴールポスト前、上の写真の右上の補修エリア。12月に張ったターフはA4サイズ程度だったが今は直径1mを超える星形になり、さらに匍匐茎を大きく外側に伸ばしている。周囲のバミューダグラスからも反対向きに匍匐茎が伸びていて、匍匐茎が交差し重なり合い始めている。







IMG_7595北側のゴールポスト前。ここは凹地だったこともあって、何度か手目土を施した。この場所に対応する過去の写真はこれで、この場所の周辺は芝の種類が違うようだ。張り付けたターフは頑張っているのだが、周辺からの援護がない。まぁそれでも目土砂の面積は小さくなっているからとりあえず今年は良しとしよう。バミューダグラスが適者生存で繁殖していくことを期待する。





IMG_7590中央部分。私が昨年夏から作って12月に張り付けたターフと、3月中旬に場内で緊急の切り張りをしたターフが目で見てわかる。3月中旬のターフからも匍匐茎は出ているが、12月のターフには全然敵わない。培養に使った土壌も肥料も違うこともあるし、12月のターフにはしっかりと根を張る期間があったことも差異の要素としてあると思う。





IMG_759612月のターフふたつからそれぞれ匍匐茎が伸びて、交差し重なり始めている。当初ターフの間隔は2mほどあったが、今見ると「もうすぐ繋がるね。」(^_^)










IMG_7594元々バミューダグラスだったエリアは、この成長期にどんどん匍匐茎を伸ばし重なり合って安定した芝草の高さになっている。歩いて踏んでの足裏の感触では、二重三重どころではなくもっとたくさんの匍匐茎が地表を覆っていると思う。柔らかくてクッションの効いた足裏感覚は快感。(^_^)

またこの匍匐茎が幾重にも重なっている状態は、芝面と土壌面との間にかなりの厚みの層をを作ることになって、これからの夏真っ盛りの時期でも土壌面の地温の上昇を抑制し、水分の蒸発を防ぐことになるし、雑草の発芽も抑制されるだろうと思う。やはりこの深圳地区では一番環境に適した芝種なのだろう。

サッカー部の若者諸君、12月末に出入り禁止にして以来3ヶ月を過ぎた。サッカーができない期間が長くなってしまって申し訳ない。ペコ

でもね、この深圳の地で芝草管理をするのは私にとって初めての経験なんですよ。やってみて試行錯誤して、初めてわかったことがたくさんあった。そこを理解して許してくれよ。ペコ

中国深圳の芝管理 Vol.49:3月中旬 - 芝張り2回目

IMG_732603/14(月) の午後、芝張り作業を実施した。写真は工事完了後の全体俯瞰。左側のフェンス際から良好なバミューダグラスのターフを切り出して、グラウンド中央の裸地へ移植した。









IMG_7311工事施工直前の全体俯瞰。2年前の夏に全体の芝張り工事が行われ、そのときの工事業者からは「芝種は台湾草です」と説明を受けていたが、私の見たところ4種類の芝草がある。バスケットボールコート脇の薄い緑色の台湾草、両方のゴールポスト周辺にある色の濃いバミューダグラス、あとの2種類は名前はわからないが、ひとつは地下茎で、もうひとつは匍匐茎で伸びるもの。このうちバミューダグラスが一番繁殖力があり踏圧に強く、幾層にも匍匐茎が重なった芝密度の濃いエリアでは踏んだ足裏に柔らかな弾力のある感触があって、このグラウンドの目的であるサッカーに一番適しているというのが、1年半のここの芝管理をしていた私の判断だった。バミューダグラスが繁茂しているエリアは、ゴールポスト周辺以外では左のフェンス脇だったので、ここから切り出すことにした。

IMG_7306グラウンド中央部の、ターフを追加貼り付けする場所にマーキング。












IMG_7310ターフを切り出す部分にもマーキング。このマーキング作業を昼休憩のうちに実行。












IMG_7319ターフ切り出し作業。人間の手で鍬を使ってする原始的な力仕事。日本の芝生農家だったら円盤状の歯を回転させるカッターなどを使うだろうが、もしその機械がここにあったとしても使えない。土壌が悪く、石の塊やら煉瓦くずやらが平気で埋もれているので歯がすぐに毀れるから。まったく最初の施工業者のいい加減な工事と言ったら、と文句を言いたくなるが、一年半前のことを今言ってもしょうがない。




IMG_7313ターフを切り出してできた穴には砂を充填する。












IMG_7312グラウンド中央部の張り付け目的地を掘ってターフを入れる。掘り出した土は場外へ捨てる。












IMG_7323目土砂で高さと凹みを補正して散水。これで工事終了。さてこれからしばらくは散水と目土での凸凹補正をする毎日になるな。

中国深圳の芝管理 Vol.48:3月上旬

IMG_725703/09(水)、深圳は朝から雨が降り始めて、断続的に一日中雨だった。芝草管理などしていると、雨のありがたさが身にしみて分かるもので、雨はサッカーグラウンド全体に満遍なく均一に降ってくれる。気温が上がり好天が続いていたこの2週間ほどの間、2〜3日に一度のペースで手散水していたのだが、この作業は時間が掛かるうえにどうしても撒きムラができる。人間が天気には絶対に勝てないと思い知らされる作業だ。



IMG_7260好天・気温の上昇と、春分が近づいてきて日照時間が12時間弱になって、台湾草のエリア(緑色の薄いところ)も成長している。










IMG_7261南側のゴールポスト付近。12月に張り付けたターフから匍匐茎が伸び、目土砂の下からは同じバミューダグラスが回復して伸びて、繋がり始めた。だが私が期待していたほど伸びる速度は速くない。やはり今年はまだ気温が低いのかなと思う。サッカー部の男の子たちに開放してやれるのはまだ1ヶ月くらい先だろうな。






IMG_7262近くに寄ってみた。匍匐茎が伸び交差して芝地になりつつある。目土が露出している部分がじわじわと芝草で覆われてきているが、まだ芝としては薄い。もっと分厚いターフにならなければ、サッカーのスパイクですぐに削られてしまうだろう。








IMG_7274北側のゴールポスト付近も同じような状況。












IMG_7273グラウンド中央の北東側に張り付けたターフは、周囲の芝草と一体化し始めて、ここが12月に張り付けた場所だとは一見分からなくなってきている。










IMG_7264バミューダグラスが地表を覆っていく様子。













IMG_7265グラウンドの中央部分。張り付けたターフは頑張っているのだが、目土の下から芝草が出てこない面積の方がはるかに大きい。昨年サッカーに供用してダメージを受けたのだが、本当に根部から削り取られてしまって、草が生えない状態にまでなってしまったんだ。







IMG_72682月中旬に緊急投入した小さなターフ。健気に匍匐茎を伸ばし始めている。












IMG_7269単独で頑張っているターフ。でもこれじゃ1ヶ月待っても裸地を埋め尽くすところまではいかないなぁ。











IMG_7276前週、散水作業をしながら水たまりになる凹地に手目土をして表面の水平を出す作業をした。元々芝草はあったところだから、目土砂の下から伸びて出てくるだろう。










WS000153というわけで、追加工事を予定。グラウンドの周辺部のバミューダグラスのエリアからターフを切り取って、中央の裸地部分に張り付け移植する工事。この工事をして1ヶ月待とうかと。

中国深圳の芝管理 Vol.47:2月下旬

IMG_717602/29(月)、2日前の土曜日から気温が上がり始めた。朝から造園管理会社のおじさんが竹箒でサッカー場に散らばっていた枯葉を掃除して散水してくれていた。写真は午前10時頃の俯瞰。だいぶ緑色の部分の面積が増えてきた。

この日の予想最高気温は22度。あの霰が降った01/24 を含むこの2ヶ月弱の平均最高気温は16度で、今年の深圳は本当に寒い時期が長かった。芝草の成長もなかなか遅々としていたが、ようやくいい気温になった。

IMG_7177南側のゴールポスト周辺。張り付けたターフの回りに、分厚い目土の下から伸びてきた芝草が増えてきた。











IMG_7186ターフに近づいてみたところ。ターフから匍匐茎が全方向に伸びている。写真中央下のターフの角部分は伸びた匍匐茎がすでにたんこぶのようにターフを形成している。周囲の目土の下から伸びてきた芝草も同じバミューダグラスの芝種のようで、赤い色をした匍匐茎が外からターフに向かって伸びている。いづれ目土部分は埋もれて見えなくなるだろう。





IMG_7182北側のゴールポスト付近。このあたりは元々バミューダグラスの領域だったので、芝草で覆われる速度が速い。











IMG_7184芝密度の高いエリアの中の裸地部分に赤い匍匐茎が伸びているのが見える。ここいらはすぐにびっしりと芝草で覆われるだろう。










IMG_7185バミューダグラスのエリアで、散水の水が溜まっているところに手目土を施した。成長の勢いがあるところだから、今のうちに目土で整地しておく。サッカー部に解放してしまったあとではなかなかできない作業だからね。








IMG_7180張り付けたターフの成長の勢いがよくわかる。毎日昼休憩時にここに来て生育状況を見ているが、この土日の晴天・日照と20度を超える気温は、ターフの生育に勢いをつけてくれた。最初に張り付けたときの長方形の大きさより一回り面積が大きくなったようだし、長方形のそれぞれの辺はすでに直線ではなくなっている。じわじわと面積を広げながら、匍匐茎を長く伸ばし始めている。




IMG_7096実は 02/18 に、屋上で養生していたステンレスバットのターフ2枚をサッカー場に緊急追加する工事をした。寒さで生育が思わしくないのに加えて、目土の下から芝草が出てこない場所があったので、こりゃいかん、いつまで待っていても芝地にならない、ということで緊急投入することにした。写真は目土コテで地面を掘ったところ。大きな石の塊、陶器のかけらなんてのもある。赤い深圳の粘土で、芝の根はほとんどなかった。



IMG_7099ステンレスバットのターフと目土砂。













IMG_7100目土砂で床を作る。













IMG_7101ターフを入れる。













IMG_7120目土砂で表面のレベルを合わせて整地。その後、散水して工事終了。












IMG_7178その工事したターフは今日のこの写真では中央左側にある。この子も匍匐茎を伸ばそうとしているが、まだ勢いはない。おそらく根をしっかり張ることにパワーを使っているのだろう。

この日の午後2時頃の最高気温は25度に達した。天気予報では向こう1週間くらいは晴天で最高気温は20度以上になるらしい。一気に成長してくれよ、頼むぞ。>バミューダグラスくん

中国深圳の芝管理 Vol.46:2月中旬

IMG_705502/15(月) 春節休暇明け初日のサッカー場の俯瞰写真。前回 01/25 のときの写真と比べて芝草の成長度合いは大きく変わっていないように見える。

写真手前側、ゴールポストの裏側の樹木3本の葉が枯れ色に変わっている。この3週間の平均気温は最低11度・最高16度、最高気温が15度を下回る日が7日あった。実は深圳の 02/15 の最高気温も 14度で、またシベリア高気圧が降りてきて日本は冬型の気圧配置になっている。こういう日は深圳も寒い。もう2月も半分を過ぎたから、寒さもこれでお終いだろう。


IMG_7021グラウンドに下りてきた。













IMG_7022ゴールポスト前。一番裸地化が激しかったエリアで、芝が削られるだけでなく下地の土まで削られていて、分厚く目土を入れた。目土の下から葉が伸びてきたり周辺の芝が残っていたエリアからランナーが伸びてきている。綺麗な芝生になるのはまさに時間の問題なのだが、問題なのはどれだけの時間がかかるかということ。






IMG_7025雨の日に水たまりになっていたエリアに目土を分厚く入れた場所。相対的に低い位置だったが芝草は残っていた。一番厚く目土したところは1センチくらい入れた。その砂を突き破って芝草が伸びてきている。こういうところは芝草が生えそろえば芝密度も濃くなって踏圧にも強くなると思われる。







IMG_7031去年の夏に私がバミューダグラスの苗を採取したエリア。ここも 12月末に全面目土を施したところだが、だいぶ成長してきている。この勢いで砂地が残るエリアにばんばん伸びていって欲しいところだ。で、多分、期待に応えてくれるだろうと思う。








IMG_7029張り付けたターフからの匍匐茎の伸長状況。伸びてきてはいるんだけど、パッと見た目はあまり芳しくない。でも、匍匐茎は外側に広く伸びながら地下深く根を伸ばしている。今はまだそういう季節なんだと思う。

サッカー部の男の子たちに「春節休暇明けまで待て」と言って作業したが、今日「あともう一ヶ月待て」という指示を出してもらった。外構管理業者には「週一回の散水をせよ」と指示をした。あとは日照時間が長くなって気温が上がっていく気象状況に祈りを託す。

中国深圳の芝管理 Vol.45:1月下旬

IMG_683301/25(月) 午前10時頃のサッカー場の俯瞰。週末に強い北風が吹いてサッカー場は風で落とされた木の葉だらけだったのを、造園管理会社のおじさんが竹箒で掃除している。









IMG_6846この日も午前中から正午までは寒い風が残っていたが、空は写真の通り快晴。お昼頃には気温が10度を上回っていた。

昨年の自分のブログ記事を読むと、同じように1月に最低気温の日があって、その後は気温20度前後で推移とあった。気温が上がっていくことを期待。






IMG_6863サッカー場に下りてきた。芝ターフをグラウンドに張ったのが去年の 12/30 で、ほぼ4週間を経過した。

目土を施したエリアで、砂の下から芝草が伸びてきているところが結構広くある。一方で完全に裸地化したところに張り付けたターフは、こうやって見てもあまり成長しているようには見えない。





IMG_6839近寄ってみると、匍匐茎が伸びているのが見える。伸長を続ける匍匐茎は葉が少ないので遠くから見てもよくわからないのですね。










IMG_6870伸びている匍匐茎が途中から分蘖している様子が見える。












IMG_6866このターフもそう。こうやって面で広がっていって芝面を形成するのがバミューダグラスの成長の形。

春節明けまであと3週間。冬至の日に10時間45分だった日照時間は11時間01分まで長くなった。気温は低いがこれは一時的なもので、今週の予報では最高気温18度まで戻るらしい。どんどん伸びてほしいね。




IMG_6845こちらは屋上で培養を再開したターフブロックふたつ。週末の低い気温と冷たい風で、ステンレスのケースは零度近くまで冷えたのだろう。ケースの中の培養土・赤玉土プラス川砂の土壌の地温も気温と同じく零度近くなったと思われる。芝草の元気がなかった。まぁそれは気温が上昇すれば自然解決できること。

昨年8月に挿し芽で始めたターフ作りだったが、この春からはターフを培養することで増やせる。きっと成長は速いだろう。このターフブロックを使う場面は、ひとつには補修用途、もう一つはまだサッカー場に残っている台湾草(高麗芝)のエリアにスポットで入れていって、サッカー場全体をバミューダグラスに変えていくという用途。

たぶん2〜3月にはバンバン伸びて手に負えなくなる予感(笑)。5月の梅雨明けからは気温30度の世界になって、炎天下のビルの屋上でこんな園芸作業はできなくなるんじゃないか、とも思うが、ま・やってみよう。やってみなきゃわからないからね。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.44:1月中旬

IMG_6655サッカー場の 01/13 の俯瞰。

写真上のゴールポストの右下に、目土の下から芝草が上に伸びてきている部分がある。さらにその下側に新しい目土の色が見えるが、これは私が手目土したエリア。降雨時に相対的に低いエリアに水溜まりができていたので高さ補正を実施中。






IMG_6659ターフの様子。上下左右へランナーが出ている。












IMG_6660左側













IMG_6661上側













IMG_6662右側。前の週に50ミリほどだったランナーがこの週は200ミリまで伸び、また出てきているランナーの数も増えた。ターフは2m間隔くらいで埋めたから、ランナーが1mの長さになれば間隔がなくなって繋がる。本数が増えれば芝面積も増える。早くそうなってもらいたいのだが、植物だからねぇ、芝は。いくら人間がやきもきしたって早く伸びるわけじゃなし、声を掛けたって言うこと聞くわけじゃなし。(^_^;

中国深圳の芝管理 Vol.43:1月上旬

IMG_656612/30 にバミューダグラスのターフを貼り付けたサッカー場の 01/07 の俯瞰。1週間余りの間に雨の日が2回あって、目土砂は落ち着いた。晴れた日の最高気温は20度を超える。日照時間は冬至の日が10時間45分だったが、僅かに長くなってこの日は10時間49分。ただし太陽の位置が低いので建物の影に入ってしまう時間がある。まぁこの時期はしょうがないね。





IMG_6571ターフの様子。よく見ると右上の角あたりから右へ伸びるランナーと、右下の角から下へ伸びるランナーがあって、どちらも50ミリくらいの長さ。他にも長さは短いものの、全周囲から四方八方に出て行こうとしている。








IMG_6570別なターフ。左上の角から地下を伸びて姿を現したランナーが見える。おそらく張り付けたすべてのターフから同じように少しずつ外へランナーが伸びていることだろう。今はただ彼らの成長力を信じて見守るのみ。

中国深圳の芝管理 Vol.42:12月下旬 - 芝張り

IMG_646212/30 は私の会社の仕事納めの日。8月から作り始めたターフを午後1時にサッカーグラウンドに下ろして貼り付け作業をした。写真は作業完了後の全体俯瞰。二つのゴールポストの間のグラウンド中央に目土をして、その途中途中に小さなターフブロックがまるで背中のお灸の跡のように見える(笑)。バスケットボールコートとの境目にはパイロンが配置されて立ち入り禁止の表示をしてある。



IMG_6367作業前の俯瞰画像。サッカーで使われるグラウンドの中央部の芝は失われて裸地化している。現場で見ると芝草の根はないわけではないが、台湾草(高麗芝)ではサッカーの激しい動きには耐えられない様子で、芝草が一番強く生育する夏の時期でもダメージから回復することができなかった。






IMG_63628月上旬に現場からバミューダグラスの苗を採取し培養し始めて約5ヶ月、いよいよ世の中にお披露目する時がきたということですね。(^_^)










IMG_6444屋上からパレットに載せてエレベータで下ろし、ハンドリフトで現場まで横持ちする作業は、私の工場の倉庫担当者たちがした。彼らも私が屋上でこの半年弱のあいだしてきたことを知っていて、「手伝ってくれよ」と言ったらニコニコ笑って「老板、好的!」と喜んで手伝ってくれた。(^_^)






IMG_6445貼り付け予定位置にターフブロックを配置したところ。ターフの間隔は2メートルくらい。芝生農家からターフを買ってきたならもっときめ細かく貼り付けできるだろうが、そこはしょうがないね。








IMG_6446地面を浅く掘る。













IMG_6447ステンレスバットをひっくり返して芝ブロックを取り出す。根がしっかり回っているのが見える。











IMG_6448掘った穴にターフを安置する。













IMG_6450周囲に目土を入れる。この作業の繰り返しだよ、と業者の作業員に見せて説明してさせてみる。











IMG_6452作業員の仕事を見守る。地面の削り方が少し深すぎるぞ、削った時に出てきた粘土や石は廃棄しろよ、目土は厚すぎないように地表面を平滑にするだけでいいんだよ、などと指示を出す。









IMG_6459力仕事がほぼ完了したところ。このあと散水をさせて完了。

冬至が過ぎて1週間ほど。この 12/30 は、日の出が 07:03、日の入りが 17:49、日照時間は10時間46分。最低気温 13度、最高気温 20度で、深圳の冬の気温はこんなもんだ。これから少しずつ日照時間が長くなり太陽の位置が高くなっていき、気温も上がっていく。春節明けの2月中旬までの45日間、サッカー場は立ち入り禁止にしてターフブロックから伸びていく匍匐茎の成長を見守る。

2015年の締めの仕事だった。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.41:12月中旬 - ターフ倍倍作戦その5

IMG_626111/14〜16 に分割倍増作業をしてから3週間余りを経過。大陸北部の寒波が2回下りてきて一日の最高気温が16度くらいの日が続き、昨日 12/09(水) は一日中雨が降り続いていた。今日からは天候が戻って、最高気温 22度前後になる予報。週末のゴルフは問題なさそうだ。(^_^)






IMG_6268逆光で撮影した写真だと、容器に雨水が溜まっているのがよくわかる。田んぼ状態だね。培養している容器は厨房用のステンレスバットなので、底穴はない。水は溜まりっぱなしで、蒸発・蒸散するしか排水方法はない。晴れて気温が上がるのを願うのみ。






IMG_6262高麗芝だと、こんなに水に浸かってしまったら根腐れを起こし成長不良となるが、バミューダグラスは大丈夫なようだ。熱帯の気候に最適化している芝で、スコールがあっても生きていける耐性があるのかもしれない。やっぱり深圳のこの熱帯の地で芝地を育成するには一番いい芝種なのだろうと思う。






IMG_6263大判の容器の一枚。写真の手前側の成長が著しく奥側はまだ土が見える。手前側の匍匐茎は伸びる行き場所がなくなって、左右両側から回り込んで奥側へ伸びている。土を覆い尽くすのはまさに時間の問題で、サッカー場への移植・直植えを予定している年末まであと20日・約3週間で伸びてくれるかな、その時点で芳しくないようだったら春節(02/08)前へ作業延期かもしれないな。




IMG_6267小さな器の一枚。こちらも状況は同じようなもの。

今日 12/10 の日の出は 06:52、日の入が 17:40。日照時間は 10時間と48分と短くなった。冬至が近づいている。

中国深圳の芝管理 Vol.40:12月上旬 - ハサミで刈り込み

IMG_6187昨日の記事で「ハサミを持ってきて手動で刈り込んでやらなきゃいかんかなぁ」と書いて1日、思い立って一晩寝てそれでも「やってしまいたい」という気持ちが止められない、というのが私(笑)。というわけで、急遽刈り込みを実行することにした。写真のような感じで伸びた芝草を鋏で刈り込むという単純肉体労働。





IMG_6184今日の作業に用意したのは事務所のゴミ箱と事務用品の鋏。日本だったらホームセンターに行けば芝刈りの機械はたくさんあって、私のこの環境に最も適しているのは鈴鹿の自宅でもキワ刈りに使っている電動芝刈りバリカンだが、そんなもの中国ではどこを探しても売ってないだろう。せめてこんなときのために帰国したときに芝刈り用の鋏を買っておけば良かったとは思うが、今ないものはないんだからしょうがない、代用できるモノを使うのだ。


IMG_6186作業前のボサボサ伸びた状態。













IMG_6188作業後の状態。さっぱりしたぁ〜。散髪したような感じだね(笑)。












IMG_6190刈り込み後の全景。以前に何度も書いたが、芝も植物なので光合成をしたいから芝草を伸ばそうとする。その伸びた芝草を刈り込むと、光合成する表面積を増やすために彼らは横に茎を伸ばして密度高く草を出そうとする。今この子たちに必要なのはどんどん茎と根を広げて芝面積を大きくすること。私の希望する通りに育ってくれよ。>バミューダグラスくんたち

中国深圳の芝管理 Vol.39:12月上旬 - ターフ倍倍作戦その4

IMG_617211/14〜16に分割倍増作業をしてから2週間を経過した。予想していた通りで、この季節はどんどん日照時間が短くなっていくので、芝の成長速度は鈍っている。だがここ2週間ほとんど晴れの天気が続いて、短いとはいえ工場屋上の配置で遮るものがなく、日の出から日没までフルに太陽の光が当たっているので、ジワジワと成長している様子。




IMG_61752分割して大判の容器で培養しているモノ。写真では分かりづらいが、四方八方へランナーを伸ばしている。中央の芝草は密度高く葉が伸びていて、手で触ると柔らかいクッションのような状態。ハサミを持ってきて手動で刈り込んでやらなきゃいかんかなぁ、という具合。






IMG_61734分割したモノ。培養土が足りなくて上から砂を被せた8枚もの。写真の左上側が一番ランナーが伸びてモサモサした感じだが、写真の手前側にも何本もランナーが伸びているのが見える。面白いのは右上側。








IMG_6174右上側の接写。土の中を地下茎が伸びて容器の壁に当たり地上へ出てきて匍匐茎となって伸び続けている。この様子を見ると、目に見えない地下茎がかなり伸びているのだろうと思われる。しかも肥料がよく効いているのだろう、茎が太く強そうだ。(^_^)







IMG_6126一方こちらはサッカー場。ゴールポスト前の芝がかなり傷んでいたので目土を施した。その向こう側のハゲハゲ部分は完全に芝草が失われてしまっていて、ターフの張り付けを待っている。もうあと1ヶ月、ターフは屋上で養生して強く成長させてから張り付け作業をするつもり。目標は年末年始前。

中国深圳の芝管理 Vol.38:11月下旬 - ターフ倍倍作戦その3

IMG_6021先週の土曜日の午後に作業した出来上がりの写真。容器も土もないので仕方なく中途半端な状態で中断したのだが、そのままではターフの生育によろしくない。分割増殖する作業タイミングがずれると、出来上がりのタイミングもずれてしまう。11月の今頃は晴れの日が多く最高気温も30度近いが、日照時間が日に日に短くなっていくから、芝草の生育は鈍くなる。

幸い、培養土も買ったし別な容器も買ったので、えいっと思い切って作業することにした。

IMG_6063代わりに調達したステンレスの厨房用バット。ふた回りくらい大きい。これを10枚購入し準備した。

因みに、この容器を買った店では、2種類のバットの在庫がなくなっている(笑)。「こんな品物が何故に大量に売れるんだ?」と店の調達担当も首をひねっているのだろう、とこれは私の想像。(^_^;




IMG_6064残っていた6枚のターフを分割して追加容器に分けた。












IMG_6067培養土と砂で隙間を埋め、化成肥料を少々入れてやってから潅水して作業終了。

元々4枚だったターフが8枚になり、この写真では22枚になった。倍倍作戦だから16枚になるはずだったが、ま・いいでしょ。(^_^)

冬至まであとちょうど1ヶ月。1ヶ月かけて芝草で土が見えなくなるくらいにまで成長してくれればオーケーおーけー。

中国深圳の芝管理 Vol.37:11月中旬 - ターフ倍倍作戦その2

IMG_5978サッカー場の芝。10月中旬の施肥から1ヶ月経過し、芝草の色が濃くなり元気に成長している様子だったので、先週業者に刈り込みを実行してもらった。刈高は25ミリ。50〜100ミリほどまで伸びていた部分は軸刈りになって茶色く見えるが、まぁしばらくしたら回復するでしょ。歩いてみると、芝草密度も高くなっていてフカフカと柔らかな感触。(^_^)

業者へは施肥第二回の実行と目土砂の準備を依頼してあって、月1回の刈り込みと施肥の繰り返しをしてもらうつもり。目土は私の仕事で、芝の上を歩きながら足裏で感じる凹凸部分をスポット目土で補正する。

IMG_5980ゴールポストの方向を見た写真。ゴール前のエリアのハゲハゲ部分は施肥では回復しない。補修芝を持ってきて張り直すしか方法はない。










IMG_6012会社の屋上で私が培養しているターフ。10月末に4枚だったのを分割し8枚に倍増を試みて2週間経過したものだが、目地の土の部分に匍匐茎が伸びていき、芝草密度も高く、2週間前よりもずっと芝ターフらしくなっている。








IMG_60138月上旬にサッカー場から採取した匍匐茎をマンションに持ち帰って挿し芽で始めたターフ作りだったが、そこからたったの3ヶ月でここまでになるとは、いやぁ、私もオドロキですね〜。

バミューダグラスの育苗は私にとって初めての経験だったが、とっても簡単。水と肥料と太陽の光があればオーケー。あと育苗者の根気かな。毎日、日に何回か様子を見にきて、欲しがっているもの〜水か肥料か〜を最適なタイミングで与えてやる。じっくり見ていると、芝草が何を欲しているのかも見えてくるモンです。(^_^)
ま・なんにしても、ここまで生育状況がいいなら、一気に増やしてしまおう。(^_^)

IMG_60161枚のターフを4分割して、すでに購入し準備済みの新しい厨房用ステンレスバットに分配。容器の空いている部分にはこれも購入準備済みの培養土を入れていく。









IMG_60202枚のターフが8枚になった。この2週間の成長の勢いを続けて、立派なターフに成長して欲しいと願う父親であった(笑)。

見た感じ、ハーゲンダッツのチョコレートアイスに抹茶アイスがトッピングされているような。いや、和菓子店でおはぎを作ろうと準備していた小豆あんに青カビが生えている?(笑)




IMG_6021土曜日の午後1時頃、この作業のためだけに会社へやってきて小一時間で作業完了。残る6枚のターフも作業したかったのだが、容器も土もなくなっちゃって作業不能で中断。

この後マンションに帰り、容器と土を追加購入しに出かけたが、いづれも販売店が在庫補充しておらず買えなかった(涙)。代わりになりそうな容器を8個買ってきたが、土がない。目土砂が搬入されてきたら作業再開する予定。

中国深圳の芝管理 Vol.36:10月下旬 - ターフ倍倍作戦

IMG_586610月中旬に施肥を実行してから2週間を経過したサッカー場の芝。色が良くなり伸長もしている様子。











IMG_5867サッカー場の中央部分。人が動き回る頻度が多く、踏圧による擦り切れが目立つ。












IMG_5868ゴールポスト前は完全にハゲハゲ状態。サッカー場の芝生がこうなってしまうのはどうしようもないんだろう。











IMG_5852工場建屋の屋上で培養しているターフ4枚。8月上旬に挿し苗してからほぼ3ヶ月経った。











IMG_5853特にこの1ヶ月間の生育状況が著しく、9月下旬の写真と比べると一目瞭然。












IMG_5854芝草の密度がどんどん上がってきている。建物の屋上にあるので、日の出から日没まで毎日フルに日照を受け、気温と肥料と水に恵まれたからだろう。

これらのターフは補修用の芝として上の写真のサッカー場の荒れた部分に移植するつもりで作っていて、目標としてはちょうど今くらいの時期に移植するつもりだったのだが、A4用紙4枚程度では焼け石に水。踏圧に強いバミューダグラスとは言え、一番過酷なエリアでは保たないだろうな。


IMG_5855というわけで、秋の移植の方針を変更して、ターフを増やすことにした。新しい厨房用のステンレスバットを4枚、用土と作業道具を持ってきた。










IMG_5856サバイバルナイフでターフを半分に切る。













IMG_5857ターフをめくってみた。おお、根がしっかりと回っている。(^_^)












IMG_5872めくったターフをひっくり返してみた。いやぁ、ここまで根が張っているとは思わなかった。挿し苗から3ヶ月、よくぞ成長してくれたものだ。感動的だね。(^_^)










IMG_5859切り取った半分を取り除く。













IMG_5858新しいステンレスバットに配置。













IMG_5861ターフの回りに用土をいれた。中国料理で豆腐の中に挽肉を入れて炒めたものがあるが、なんだか似てる(笑)。











IMG_58744枚のターフが8枚に倍増した。1ヶ月ほど養生していたら、用土を入れた部分にも芝草が進出していくだろう。その時点で同じことをもう一回実行して、8枚を16枚にする。冬至が近づく頃だから成長は鈍くなるだろうが、さらに2ヶ月経過したら16枚のしっかりしたターフができあがるだろう、というのが私の目論見。

目標は来年2月初の春節休暇の前にサッカー場に移植すること。1週間程の長期休暇で誰もサッカー場を使わない期間があるし、どんどん日照時間が長くなっていく時期でもある。きっと上手くいくだろう。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.35:10月中旬 - ターフ作り No.08

IMG_5467これは 09/25 の写真。













IMG_5651これは 10/12。













IMG_5750これは 10/20。ずいぶん成長して、土の見える範囲が狭まってきた。












IMG_5768以前は茎の伸張が著しかったが、ここのところ葉を多く出すようになってきた。おそらく、2度ほどパラパラ散布した化成肥料が効いているのだろうと思う。芝草らしくなってきた。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.34:10月中旬 - 施肥

IMG_5610これは 10/10 頃のサッカー場の芝の様子。10月に入ると深圳は最高気温30度・最低気温22度くらいの快適な気温の毎日となる。まさにゴルフをするには絶好の気温だが、芝草にとってもいい環境。8〜9月の深圳は暑い。最高気温35度くらい、この数字だけを見ると大したことはないが、頭の直上に太陽があって、真上から照らされる暑さはきつい。また最低気温も30度程度で、こういう気温の日が2〜3ヶ月続いてきたが、10月の今はもう違う。

芝草の様子は、成長はしているが色が薄く弱々しい。明らかに肥料不足で、暑くて雨水の入りづらい、雨水があっても晴れればあっという間に蒸発してしまう季節を過ぎた今が肥料の与えどきだろうと、庭園管理業者さんに肥料の手配を頼んだ。以下、私の日本語の依頼文と、私の秘書が中文に翻訳したものの抜粋。

-----<<引用ここから>>-----
気温が下がって25度前後となり、先週末から台風に伴う雨が降って、サッカー場の芝は良い状態のように見えますが、芝草の色が薄いです。これは肥料不足が原因です。
近期温度下降至25度左右,上周末又因台风下大雨,目前足球场草坪的生长状态很好,但草坪颜色很淡,原因是肥料不足。

肥料を与えるのにちょうど良い気温と日照時間の季節になっているので、造園管理業者に肥料散布をするようご指示をお願いします。
现在的气温及日照时间正适合施肥,请向园林供应商指示安排对草坪施肥。

この春に肥料散布をお願いしたとき、造園業者は尿素を散布していました。ですが、尿素では肥料要素が不足です。
今年春季施肥时,园林供应商也撒了尿素,之所以放尿素也是由于肥料因素不足。

日本語だと「化成肥料(窒素・燐・カリウム)」、中国語だとたぶん「化肥(氮・磷・钾)」だと思いますが、この肥料を入手して散布するようにご指示をお願いします。
日语表达【化学合成肥料(窒素・燐・カリウム)】,翻译成中文【化肥(氮・磷・钾)】,请指示供应商购入该肥料施肥。
-----<<引用ここまで>>-----

IMG_5705到着した肥料。「複合肥料 15-15-15」だそうだ。












IMG_5706N-P-K 15-15-15。ちょっと強いかなぁという気もするが、まぁ肥料要素がほとんどなくなった土壌に散布するにはいいか、と承認。

この肥料、手のひらに乗せて軽く握っただけで粒状が砕けて粉状になる。日本のホームセンターの店頭にある化成肥料は粒状のまま変わらず砕けることはない。日本製品は粒状の表面が水分で少しずつ溶けていく緩効性だが、この中国製肥料は水分に接するとすぐに溶けて土に浸み込む即効性だろう。ん〜、まぁ、肥料切れのこの芝地には即効性あるほうが今はいいかもしれない。

日本の自宅の芝には 8-8-8 を3〜8月の月一回・計6回散布しているが、ここでは 15-15-15 だし即効性だから2〜3ヶ月に一回の散布でいいかもしれない。

IMG_5707夕方業者との散布方法の打ち合わせ。「手押しの肥料散布器はあるか?」「持ってない」「では手散布するが、こんな風に小袋なりバケツなりにとって、手で散布する。こんな風だよ。」とやってみせるとすぐに要領を得たようで、すぐに散布作業に取り掛かってくれた。






IMG_5709散布後の様子。肥料散布のあと十分に散水してくれと頼んだ。

中国深圳の芝管理 Vol.33:10月上旬 - ターフ作り No.07

IMG_5467これは前回 09/25 の写真。













IMG_556410/03(土) に出社して私の執務室で保管していたものを屋上に運んだ。8日間、日照のない暗い部屋で過ごした芝苗は明らかに徒長している。色も薄く一部黄変している部分もある。まぁこれはしょうがないねぇ。

このあとこの週末は台風22号が広東省の沖合を東進して雨模様の天気。台風に伴う雲がなくなって晴れる時が早く来るのを願うのみ。



IMG_5563しばらく日照を与えて様子見する。徒長して長く伸びてしまった芝茎は、近々切り取って次の育苗バットで育成するつもり。今回の帰国で、日本から赤玉土ひと袋とメネデール1本を買って深圳に持ってきた。ステンレスバットは追加4枚をすでに購入済み。(^_^)

あとはサッカー場に直植えするタイミングだなぁ。今のまま移植しても幼い苗だから踏圧には弱いだろう。あとひと月くらいはここで養生かなぁ。

中国深圳の芝管理 Vol.32:9月下旬 - ターフ作り No.06

IMG_5436これは前回 09/18の写真。













IMG_5467こちらは 09/24(木) の様子。1週間でえらく伸びたなぁ。水・日照とともに、僅かに与えた化成肥料が効いているような気がする。










IMG_5466ここ2日間は一日中快晴で、気温も高く最高気温は 32〜33度はあっただろう。しかも日光を避けるもののない工場建屋の屋上で、コンクリートも熱くなる。培養土の赤玉土の地温も相当に高かったと思われる。

明日 09/25(金) の便で私は帰国し、1週間の中秋節・国慶節休暇を日本で過ごす予定。その期間、芝苗たちをこのままの環境に放置したら死に絶えてしまうだろう。(^_^;


IMG_5468夕方、私の執務室に下ろしてきた。しっかりと水を与え、化成肥料を追加で少々。この環境で1週間、我慢して過しておくれ。また深圳に戻ってきたときにはすぐに太陽の下に出してあげるから。

中国深圳の芝管理 Vol.31:9月中旬 - ターフ作り No.05

IMG_5397バミューダグラスを自分で育てて芝ターフを作ろうと始めたのは 08/07 の記事で、左の写真は 09/11 の記事のもの。会社工場の屋上に配置してまだ2日を経過したくらいの頃。









IMG_5436この写真は 09/18(金) に撮影した、同じ容器。一週間で芝草は随分成長した。地中に埋めた苗から、地表にたくさんの小さな葉が出てきているとともに、強そうな茎が地表面を匍匐しようと伸びてきている。09/11 の記事に載せた、私のマンションのベランダで養生していたときの芝草の伸び方とは全然違う。やはり芝草には太陽の光が必要なのだと、改めて実感した。




IMG_5437匍匐茎の近景。強そうな茎が地表を写真の上方向と左方向に伸びて、さらに下方向にも新しい茎が出てきている。地中からは新しい芝草も出てきていている。「日照があるぞ!」という情報が苗に伝わって、茎葉の出し方を変えてきたのだろう。

昨年はサッカー場に全面目土を繰り返し、3回目が終わった後の11月まで芝は成長していた。そこからは冬至に向かって日照時間がどんどん短くなっていき、冬至を挟んだ2ヶ月間は芝の成長は非常に鈍かった。

今年は11月中旬まであと8週間ある。この8週間でどこまでこの子たちを成長させることができるか、ちょっとワクワクしますね。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.30:9月上旬 - ターフ作り No.04

IMG_5346私のマンションのベランダで芝苗から培養してターフ作りを試み始めたのが 08/07 の記事で、それからほぼ1ヶ月を経過した。芝草が随分と長く伸びている。









IMG_5347近景。会社のサッカー場の芝草ではこんなに長く伸びることはない。この成長の様子を見て「あぁ、この芝苗たちは、光を求めているんだ」と思った。

私のマンションのベランダでは太陽の光が当たる時間は1日の中でせいぜい2時間ほどしかない。芝草は日照のあるところでは育つが、日陰では育たないもので、この苗たちは少ない時間しか当たらない光の量を葉の面積で確保しようとしているのだろう。それほど光合成をしたいのだということ。これを見て、育苗の場所を変えることにした。

IMG_5379朝の出勤の車の中。ベランダの芝苗たちを会社に連れていくところ。












IMG_5380配置場所は会社工場の屋上。日照を遮るものは何もなく、夜明けから日没まで日照を得られる。9月上旬、もうすぐ秋分を迎える。今はまだ日照時間が長い。この場所ならいいだろう。

深圳は北回帰線よりやや南側に位置していることは以前にも何度か書いた。夏至を中心とした前後1ヶ月半・合計3ヶ月くらいは正午の太陽が頭の直上にある。その時期を過ぎて9月上旬になった現在では、正午の太陽の位置はだいぶ南側に変わってきた。また気温も25〜32度と落ち着いてきている。芝草の生育には丁度いい季節だ。ただ心配なのは、屋上で気温と共にコンクリートが熱せられて土からの水分の蒸発が強くなるだろうな、というところ。これは毎日見に行って、必要と判断したら水を与えるという運用面での人間のカバーするところ。

IMG_539209/11(金) の朝、出勤してすぐに屋上に上がったときの写真。4つのステンレスバットのいづれも、赤玉土はカラカラに乾いている。指で少し掘ってみると、バットの底部の土にはまだ水分が含まれていて、芝苗はまだ生きている。

これくらいの乾燥度合いで水を与えるのがいいかもしれない。苗は水分を求めて根を長く伸ばそうとするだろう。



IMG_5395屋上に上がる前に準備したバケツと化成肥料。朝涼しい時間帯に苗に水を与える。明日明後日と2連休なのでたっぷりと水を与える。月曜日の朝はこの日と同じように表面カラカラくらいになっているだろう。

肥料はどうしようかなぁと迷っていたのだが、少量を与えることにした。マンションのベランダで1ヶ月培養していた期間は、肥料要素の全くない赤玉土で水分だけを与えていて、芝苗たちは自分の苗が持っている栄養素を葉の成長のために使っていたのだろう、これから十分な日光を受けて光合成して内部にデンプン質を作るにしても、芝苗が成長するために必要なNPK(窒素・リン・カリウム)は得られない。

かといって液肥を与えたなら、土の水分量が少なくなった時に肥料濃度が濃くなって浸透圧で吸水ができなくなる危険性がある。ここはやはり粒状の緩行性化成肥料だろうという判断。

IMG_5397水を十分に与えて、そのあとで肥料を僅かに蒔いた。肥料も水を含んで少しずつ溶けていくだろう。土の表面が乾いたら肥料も乾いて、肥料濃度が濃くなる心配は液肥よりも少ないと思われる。








IMG_539909/11(金) のサッカー場の風景。暑い夏を乗り切って、秋の成長時期を迎えている。ここに来て、台湾草(高麗芝)の成長が著しいのは、気温が合っているからなのだろうと思う。










IMG_5402サッカー場の中央部分、台湾草は相変わらずハゲハゲ状態。サッカー練習の踏圧・擦り切れに耐えられないのですね。










IMG_5401ゴールポスト周辺。ハゲている部分と元気な部分とのコントラストがはっきり出ている。元気な部分はバミューダグラスが進出してきたところ。ゴール前のエリアなのでここも当然踏圧擦り切れがあるはずだが、耐えているというか、へこたれずに成長を続けている。

このブログを見ている人はご存知の通り、私はゴルフをする人であって、サッカーをする人ではない。ゴルフをしながらゴルフ場の芝管理を観察して、その管理手法を鈴鹿の自宅の芝庭管理に生かしているが、サッカー場の芝管理は、また全然違うことがわかった。サッカー場の場合にまず一番大事なのは踏まれ削られるようなダメージがあっても耐えられる芝草の種類を選ぶことから始めなければいけないということ。

IMG_5400台湾草(高麗芝)の花が出ていた。













IMG_5403こちらはバミューダグラスの花。短日性植物の芝草は、日照時間が日に日に短くなっていることを感知している。

思い返すと、ちょうど1年前の今頃に芝生管理を頼むと依頼されて、あっという間に1年間が過ぎた。昨年の今頃はターフを張ったばかりで 雑草対策全面目土作業 から始めたのだった。まずは綺麗な平面を作るという基本的なところ。

この1年間この場所を見続け、使われ方とその影響を見てきて、今必要なのはバミューダグラスを全面に成長させることと確信して培養している。面白いもんだ。1年前には私がこんなことをしているなんて想像もしていなかった。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.29:8月下旬 - ターフ作り No.03

IMG_5248気がついたら10日間もブログをサボっていた。(^_^;

別に病気で寝ていたとか異常があったわけではなく、なんとなく毎日が忙しくて、自由になる時間が細切れ状態の日が続いていた。ブログなんて日記みたいなもんだから、気軽に短文を書いてりゃいいと思う人は多いのだろうが、推敲に時間と神経を使うもので、いろんな立場の人が見にくるし、中にはよく知った人も見てくれてたりするので、変なことは書けない。結構気を使ってるんですよ、これでも(笑)。

そんなわけで、10日ほど遡った記事を書くことから再開しようかと。写真はマンション近くのスーパーで買ってきた業務用厨房のステンレスバット。写真左側のタライで培養してきた芝苗を分割してターフの形にしてみようという試み。

IMG_5249これは8月お盆休暇で帰国した時にカーマホームセンターで買ってハンドキャリーで深圳まで持ってきた赤玉土5リットル。前にも書いたかもしれないが、この種の園芸用品〜用土・肥料・薬剤・用具など〜は、深圳のスーパーの類で販売されているのを見たことがない。市内のすべての住居がマンションないしアパートで、園芸的な楽しみごとと言っても、せいぜい花や観葉植物の鉢植えを買ってきて水遣りする程度しかできないという居住環境に理由があるのだろう。花植木を売っている店に行っても、液肥があるくらいで、赤玉土鹿沼土などの培養土は皆無。ゆえに日本からのハンドキャリーなのだが、いつも思うんだけど、植物検疫に引っかからないんだよねぇ〜。植物じゃなく土だからいいのか。

IMG_5250タライで育ったバミューダグラスを掘り起こす。












IMG_5253土を払ったところ。18本の苗全部が発根して葉を伸ばしている。失敗がないのは、深圳の気候に適合した芝の種類だから、ということなのだろうと思う。









IMG_5255タライの土を底部に広げて、苗を井桁の形に再配置した。地下茎・匍匐茎の伸びる方向とエリアが広くなるように、との考え方。










IMG_5257上から赤玉土(小粒)をかぶせたところ。この後潅水して作業はほぼ終了。












IMG_5262ベランダの半日ほど日照があたる場所に配置。これでしばらく様子をみよう。これが 08/22 の作業だった。

中国深圳の芝管理 Vol.28:8月中旬 - ターフ作り No.02

IMG_5168これは 08/07 の記事の写真で、撮影したのは 08/06。採取してきた匍匐茎を持ち帰ってきて赤玉土に埋め込んだところ。










IMG_522508/14、私が休暇を終えて深圳のマンションへ戻ってきたときの写真。ターフが茎葉を伸ばしている様子。赤玉土は水を含んだ色をしていて、苗は吸水できている。おそらく根も伸長していることだろう。








IMG_52323日後 08/17 の写真。伸長が著しい。












IMG_5231地表面近くで撮った近景。すごい勢いだね。このあとタライをベランダの外側の方へ配置変更して、僅かながら日照が当たるようにした。

挿し苗(?)で育苗をはじめて10日ほどでこの様子。日照時間・気温が生育に適しているのだろう。床土も日本から持ってきた赤玉土だし、これ以上ない環境だね。

実は今回の帰国時に、赤玉土5KGを日本で購入してハンドキャリーしてきた。入国手続きで荷物検査があったら没収される可能性大の荷物だが、無事スルーできたのだった(笑)。今度、厨房用のステンレスのバット、深さ30〜50ミリくらいのを買ってきて、マンションのベランダを育苗棚にしてしまおうか、と考えている。こんなことを書いたら、私がすぐに実行に移すだろうと、私を知っている人は皆思うだろうな(笑)。

中国深圳の芝管理 Vol.27:8月上旬 - ターフ作り

IMG_515608/03(月) の早朝に挿したバミューダグラス、挿して4日目の 08/06(木) の朝の様子。多分、これダメだね。











IMG_5157もうひとつの苗。日照が直接当たる時間が午前8時から午後6時まで続き、35度の気温で地中の水分がすぐに蒸発してしまうような環境では、挿し芽は育たない。わかってしまえば当たり前のことだが、やってみて初めて分かることもある。因みにクローバーなどは過酷な環境でも根を張っていくこともあるのだが。





IMG_5159そこで、改めて別な方法を試してみることにした。匍匐茎を採取するのは同じ。











IMG_5160マンションから持ってきたスタバのタンブラー。この中に半分ほど水を張って、採取した苗を入れていく。











IMG_5163夕方マンションに戻って、ベランダにある樹脂のタライに土を張る。












IMG_5164持ち帰ってきた芝苗。













IMG_5165土の上に均等な間隔で放射状に並べていく。












IMG_51669時間以上も水を吸った苗の葉は十分に元気な様子。












IMG_5167赤玉土(小粒)を上からかぶせる。













IMG_5168最後に灌水。このあとこのタライを風通しの良い明るい日陰の位置に配置。気温地温の上下動が少なく、かつ直射ではないが間接光があたる位置が挿苗育苗に最適な場所。

要するに私のマンションのベランダで芝のターフを作ろう、ということです。うまく生育してくれれば、直径30センチほどのタライだからホームセンターなどで売っているターフ1枚くらいの大きさになる。それをピザのように4枚ないし6枚に切って、サッカー場の中心部分のハゲハゲのエリアに移植するという遠大な(笑)構想。

「そんな面倒なことしないで、ターフの10枚や20枚くらい買ってくればいいじゃん?」と考える人は多いだろうし、確かにその程度のターフは大した金額じゃないことくらい私も知ってるのだが、それはねぇ、趣味としては面白くないんだよね。

鈴鹿の我が家の庭は高麗芝で、芝庭を作ってもう10年になる。高麗芝のことは十分にわかっている。バミューダグラスは日本では学校グラウンドで使われることがあると聞いているが、自分で育成した経験がない。だからやってみたい、という、ホントの趣味の世界。(^_^)

成功するかどうかは、やはりやってみなければわからない。ま・でも、とりあえずやってみましょう、というくらいの軽いノリ。ダメならダメで、その時にはターフを10枚買ってくればいいことなんで。

中国深圳の芝管理 Vol.26:8月上旬 - 早朝作業

IMG_51427月下旬の記事に「朝30分ほど早く出勤して、早朝作業してみようか、と考えている。」と書いたことを実践してみようと、今週の平日の5日間、早出して早朝作業をすることにした。写真は午前7時頃の様子。まだ太陽の位置が低く、サッカー場は並木の影に覆われている。気温は26度で、僅かでも風が吹けば涼しい。





IMG_5141この日の作業は挿し芽。写真のようにバミューダグラスのエリアから飛び出している茎を切り取って、別のエリアに移植する。










IMG_5143こんな風に切り取って、













IMG_5140まずはバケツの水に浸けて20分ほど水揚げさせる。












IMG_5145芝の薄いエリアを掘って埋め込んで水やり、これを繰り返して30本ほどを埋め込んだ。この日は月曜日で、毎週月曜日の午前中は外注業者が全体に散水することになっているからちょうどいい。火曜日以降は同じ作業はせず、この日に埋め込んだ苗への水やりをした後、雑草作業をするつもり。

挿し芽は3月に数日間実行した。この時に埋め込んだ苗が生きているかどうかはよくわからない。(^_^; だが春先に芝の薄かったエリアでバミューダグラスが伸張しているところが何ヶ所かあって、3〜40本ほど埋めたうちの数本が根付いたのだろうと思っている。今回も30本のうち何本かでも根付いてくれればOKオーケー、という期待度だね。

中国深圳の芝管理 Vol.25:7月下旬

IMG_5061シリーズ記事なのに、前回記事から2ヶ月も間が空いてしまった。5月末に梅雨前線が去って雨季は終了、深圳は一気に夏になった。夏の深圳は強い日差しと高温とスコールの時期で、写真はスコールが去った直後の芝地の様子。凹んだエリアに雨水が溜まっている。

昨年、この芝地の管理をするにあたって、全面目土を繰り返してできるだけ平滑な面を作ったが、こういう窪地はどうしてもできることがわかっていて、夏の時期はスポット目土で補正する計画を立てていた。だがその計画は実現困難だということがわかった。理由は3点ある。
(1) 雨水が溜まっているときは作業ができない
(2) 晴れているときは暑すぎて作業ができない
(3) すでにサッカー練習場として供用されている
写真は7月第4週、大気が不安定で毎日のようにスコールがあった時のもので、目土補正すべき場所は分かりやすいが、この中に入り込んで作業をするというのは辛いですね。

IMG_50877月第5週は高気圧に覆われた晴天が続いた。昼食休憩の正午ごろは気温35〜37度になり、芝生の上に2分も立って歩いたりしていると、それだけで汗が吹き出てくる。この環境で屋外作業をするのは厳しい。

写真はサッカーのゴールポストの周辺。ゴールキーパーが動くエリアは踏圧で芝草が擦り切れてなくなっている。ゴルフ場と家庭の芝生とは使われ方が全然違っていて、サッカー場の場合はこの踏圧・擦り切れにどう対応するかが最大の問題と分かった。で、その問題の解決策は、強い芝草を育成することしかない。この写真でも、ゴールポストの前に色も生育状態もいい芝草があるが、このバミューダグラスを全面的に繁殖させたい。

IMG_5088サッカー場の中央部、台湾草(高麗芝)だったエリアはハゲハゲ状態。












IMG_5089さっきとは反対側のゴール前。このエリアのバミューダグラスは勝手にどんどん生育エリアを広げていってる。だが、このまま芝の生育力だけに頼って、サッカー場全体を覆い尽くすようになるには4〜5年かかるだろうなぁ。

私ができることは、このエリアから苗を採取して挿し芽で増やすこと。サッカー場の中心部では困難だが、周辺部に挿して、サッカー場の外側から内側へ芝草が進出するようにするのがいいだろう。実行時期は今すぐ。日照時間が長く雨水も入るこの夏の時期が一番芝草が伸びる時期だから。

とは言っても、真昼の35度の気温と頭の真上に太陽がある時間帯の作業は厳しいなぁ。朝30分ほど早く出勤して、早朝作業してみようか、と考えている。どうせ私は早起きだし(笑)。

中国深圳の芝管理 Vol.24:5月下旬 - 刈り込み

IMG_461505/20 朝から刈り込みに入ったときの写真。エンジン駆動のロータリーモアで、刈高30ミリくらいで実行してくれた。集草箱・袋は付属していないので、刈り芝はそのまま芝地に放置される。

この 20日の週は梅雨前線が深圳の直上に停滞していて、雨の週だった。たまたま曇天が2日続いて、刈り込むなら今しかない!というタイミングで実行してくれた。作業が完了した昼からまた雨が降り出して、なんとか間に合ったという、ホントの絶妙のタイミングだった。刈り込み作業のおじさん、全身汗まみれなのがわかる。

IMG_4616写真左側は刈り込み後、右側は刈り込み前。成長している芝草は7〜80ミリくらいの高さにまで達していた。











IMG_4693刈り込みから1週間経過した 05/27 の芝地。手前と中央部分に緑色の濃いところがあるが、これはティフトン芝のエリア。それ以外の色の薄いところは台湾草(高麗芝)。台湾草の成長度合いが芳しくないのがはっきりとわかる。

昨年秋から冬にかけて全面目土を繰り返して、目土の厚さは少ないところでも10ミリはある。その厚みがあれば、地下茎がバンバン伸びていって、刈り込み頻度を多くしなければと悩むくらいになるはず、というつもりだったのだが、実際はそうなっていない。


IMG_4694ひとつの理由は、サッカー部の練習に解放していることにある。ゴールポストの前はプレーヤーの踏圧で擦り切れて裸地化している。










IMG_4695サッカー場の中心部分。ここも踏圧で弱っている。












IMG_4638ティフトン部分の近景。ティフトンは踏圧に強いということは、私は知識として持っていたが、現実を目の前にすると、こんなに違うのかと驚く。主用途がサッカー場だけに、踏圧に対する強さは絶対条件だなということがわかった。何でもやってみなけりゃわからないモンだ。

芝管理を任されている私としては、このティフトン芝をなんとかこの芝地全域に広めたい。方法としてティフトンのターフを買ってきて全面張り替えというのもありだが、それぢゃ面白くない、と考えるのが私という人(笑)。

私の作戦は、ひとつは挿し苗でティフトンのターフを自分で作ること。次回帰国した時に育苗ポットを200個くらい買ってきて、この芝地から苗を採取してコソコソ培養する。実は私は挿し苗も得意なんだということ知ってる?(笑)。もうひとつは、日本の8−8−8化成肥料を買ってハンドキャリーしてきて、現在のティフトンのエリア周辺に散布して自己繁殖させること。なにごともやってみなけりゃわからないからね。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.23:5月中旬 - 成長と除草剤その4

IMG_4561前回アップした記事から1ヶ月近く経過してしまった。前回は殺虫剤散布と肥料散布を指示したが、その指示通り作業をしてくれたようで、現在はヨトウガ・ツトガの類は姿を消したし、雨水も入るようになって芝草は成長している。







IMG_4582非常に元気のいいエリア。芝芽の密度も濃くかつ高さもある。歩くとフワフワしていて足に優しいが、このままではサッカーボールが転がらずに止まってしまう。刈り込みが必要。









IMG_4580成長がまだらなエリア。地下茎の成長を促すためにも、このエリアも刈り込みが必要。












IMG_4579芝草の成長に今ひとつ元気がないエリア。もともと貼り付けられたターフに状態の良し悪しがあってバラついていた。さらにサッカーの練習で強く踏みつけられたりしている過酷な状況もある。

ただそれでも芝草は出てきているので、待つしかない。雨季に入ったと前の記事に書いたが、昨年「梅雨明け(間違いなし)」と書いたのは07/01のことだったから、1ヶ月半は雨季が続く。夏至を含んだ日照時間の長い季節で、強い日光もあり、大量の水も入る。雨が降ったらサッカーもできないから芝生の養生になる(笑)と期待。

IMG_4574一方これは例の雑草で、ラウンドアップマックスロードの筆塗りで死にかかっているところ。この筆塗りをし始めて1ヶ月半くらいになる。第2クールもだいぶ進んでいるのだが、雨が降っているとこの作業はできないし、雨の予報があってもダメ。天気予報と空の様子を見ながら、晴れ間が続くと判断した時に作業するというペース。ちょっとペースダウンだね。




IMG_4581この雑草が固まって生育しているエリアがあと数カ所ある。これらに筆塗りするのにあと延べ1〜2時間くらいかな。そのあとは芝の上を歩きながら1本2本塗り残した、あるいは新たに発芽してくるのをピンポイントで処置していけばOK、のはず。

昼食休憩時間に私がしゃがんでこの除草剤筆塗り作業をしていると、サッカー部の男の子が近寄ってきて「老班、謝謝」などと言ってくれる。「不要謝、这是我的工作(ありがとうは不要、これは私の仕事だよ)」と笑い返してやる。目を見交わしてするこんな会話は日本人の私の気持ちが中国人の若い男の子たちに伝わっている証拠だと思ってる。草の根日中友好か。あ・違うね、草の葉だ(笑)。

中国深圳の芝管理 Vol.22:4月中旬 - 除草剤その3と作業指示

IMG_43204月7日からサッカー場内の芝生のなかに出ている雑草へのラウンドアップ筆塗りを始めて1週間を経過。最初に処理したエリアでは葉の黄変が始まり、私の目論見通りにターゲットの草だけを枯死させることができそうだ。04/15(水) までの1週間余りでサッカー場内を一通り全部歩いて筆塗りを終わり、第一クール終了。この後再度歩くと、塗り忘れた部分やこの1週間で新たに発芽した雑草が緑色のまま目につくので、除草剤筆塗り作業の2回目・第2クールとなる。15日はこの第2クールにも入った。今回はターゲットが少なくなっているはずなので日数を要しないはず。

私は 04/16(木) の便で日本帰国出張し、次の深圳戻りは 04/22(水) の予定。1週間のあいだ私の作業ができないので、庭園管理業者に私の秘書経由で作業指示を出した。この1週間でやっといてね、という趣旨。

(1) 殺虫剤の散布
除草剤筆塗り作業をしていて、この芝地にたくさんの蛾の成虫が生息していることがわかった。ターゲットの草は丈があるので日中この草葉の陰に隠れていて、夜になると活動しているのだろう。ヨトウガ・ツトガの類で、地中の卵が孵化したのか、他所から飛んできて住み着いたのか分からないが、とにかくここに生息しているということはここで産卵して蛾の住処になってしまうということ。芝の根が食害されて成長どころか衰退してしまう可能性大。というわけで殺虫剤の散布が急がれる。殺虫剤は接触型と浸透移行型の2種類があるが、すでに虫が発生しているので接触型の液剤が必要だし、今後の発生抑制のためには浸透移行型も必要。両方の散布を頼んだ。

(2) 肥料散布
これから冬になるまでは1ヶ月に1度の肥料散布をせよ、とこれが二つ目の指示。

(3) 散水
先週 04/07〜11 の5日間の深圳は雨がちだった。日本の南海上にある前線が南に移動してきて、その前線の西端がちょうど広東省にかかっていた。このため先週はずいぶん芝地に水が入ったのだが、日曜日 04/12 から天気は一気に回復して毎日快晴。中国大陸の北から高気圧が張り出してきて、長江中流域まで下りてきたため、前線は太平洋を東部へ追い出された格好。快晴で乾燥した風が北から吹いてくるとても気持ちのいい状態。ゴルフをするには絶好だが、芝生に水が入らないのは困る。というわけで、さらに晴天が続くようなら散水せよ、これが三つ目の指示。

(4) 作業報告
農薬散布・肥料散布・散水のいづれも、実行したなら作業報告せよ、とこれが4つ目。結構真面目に対応してくれている業者なのだが、私の見ていないところで作業されて事後報告で「やりました」と言われても、散布の量も散水の量もわからないんだよね。信用していないわけぢゃないんだけど。また、来年以降の管理作業計画の資料としても役立つ。

というわけで1週間不在になるけど、よろしく。>業者さん

中国深圳の芝管理 Vol.21:4月上旬 - 除草剤その2

IMG_42933月末にラウンドアップ・マックスロードの原液筆塗りを実行して1週間経過した。写真のようにターゲットの草を予定通りピンポイントで枯らすことに成功した。









IMG_429904/07(火)、清明節あとの芝の風景。すでにサッカー部の練習使用が開始されていて、ゴールブロックが設置されている。芝草は私が想定していたほど成長していない。緑色の濃い部分・目土砂が露出している部分・その中間の芝草が薄い部分と、まだらになっている。深圳の気温はすでに 25〜30度のレベルになっていて、春分の日も過ぎて日照時間も長くなってきている。私の目論見ではこの時期に新しい芝芽がどんどん出てきて地面を覆い尽くしていくはずだったのだが。

IMG_4295芝草の密度が高いエリア。踏んでみるとフカフカと柔らかい感触を足裏で感じる。元気がいいのは匍匐茎のバミューダグラスで、地下茎の台湾草は総じて元気がない。やはりこの熱帯の地域ではバミューダグラスが環境に適合しているのかな、と思う。このあたりのゴルフ場で例外なくバミューダ・ティフトンが使われているのはこの芝種がこの地域の気候に一番ぴったりしているからなのだろう。

深圳で芝管理をすることになって初めての春、というか気温からすると既に夏になりかかっているが、この地域での芝草の管理は私にとっても初めての経験。人為的に作っていくのではなく、芝草が勝手に成長していくのを助けていくことしか人間にはできない。バミューダグラスが全芝地エリアに匍匐茎を張り巡らせていってくれることを期待するのみ。

IMG_4297芝地内に群生する例の雑草。前回記事と同じように、昼の食事休憩時間にラウンドアップ・マックスロードの原液筆塗りを始めた。このように群生しているエリアは限られているので、この1週間4日間ほどあればサッカー場のほぼ全域でターゲットに除草剤塗布ができるだろうというのが私の作業見積もり。塗布から1週間経過すれば冒頭の写真のように枯死する株が見えてくる。その時点でまだ生き残っている草に再度スポット作業してまた1週間様子を見る、というサイクルを3回くらい実行すればこの草はなくなるだろう。

IMG_4282今回の日本帰国時に入手した雑草引き抜き鎌20本。回深圳行程でハンドキャリーしてきた。サッカー部の男の子たちに雑草手取りの作業応援をしてもらうための準備だが、彼らに登場してもらうのは私の除草剤塗布作業が完了してからにするつもり。地中の球根部まで全部枯らせたあとで手を借りようと思っている。

中国深圳の芝管理 Vol.20:3月下旬 - 除草剤ラウンドアップ・マックスロード

IMG_4184今回の日本帰国出張のついでに日本で買って深圳にハンドキャリーで持ちこんできたモノ。鈴鹿のカーマホームセンターで調達した除草剤のラウンドアップ・マックスロード、それを葉に塗る平筆と、雑草引き抜き鎌。

中部国際空港のカウンタで預けたスーツケースに入れてきたのだが、もしかして除草剤は劇物・毒物扱いで没収されるかも?と心配していたのだけど、うまく通過してくれた(汗)。


IMG_4186いきなりメインのサッカーグラウンドに使うのではなく、フェンス外側の緑地帯で試験施工する。












IMG_4187ターゲットはこの草。過去記事に何度か書いたが、地下に球根を持つ種類の植物で、物理的に引き抜く処置では根絶不可能と判断したのであった。










IMG_4192写真のように平筆に原液を浸して葉に塗布する。芝草には触れないように、慎重にターゲットの葉だけに一本々々塗っていく作業は神経を使う。容器のラベルに「うすめて使う」と大きく書かれてあるが、それを無視して原液を直接塗布。水で希釈するためには別な容器に移し替えることになるが、ちょうどいい容器を準備するのも面倒だし、余った薬剤を捨てる・容器を洗浄するという工程が増えるし、捨てた薬剤が排水経路を通ってどこに行くかも気になる。原液は展着剤が含まれているのか、粘度があって、葉に塗った薬剤がスルリと地表面に流れ落ちる危険性も少ない。というわけで原液の直接塗布なのだが、結構気を使ってるでしょ?気を使ってるのと面倒臭がってるのと両方か。

この薬は茎葉から吸収されて根に至って根から枯らす茎葉処理型。土壌に散布して植物の根から吸収させて処理する土壌処理型とは違う。開発元は米国モンサント社で、この会社はベトナム戦争で使われたという枯葉剤を製造した。ラウンドアップと枯葉剤は成分が違うとメーカーのサイトに説明があるが、生きている植物を根から枯らす強さがあるくらいだもんね、人体に悪影響がないということはないだろうと思うので、使い方には最新の注意を払っていると解釈してください(願)。

中国深圳の芝管理 Vol.19:3月中旬 - 伸長

IMG_40843月11日の芝の様子。斜めに俯瞰した遠方は綺麗に揃っているように見える。手前側はまだ砂地が見えたり芝芽が薄かったりで、全体を歩いてみると、この手前側のムラのある状態のところが多い。

この日は日本が強い冬型の気圧配置になって名古屋でも雪が積もった日。広東省にも寒波が下りてきて気温は17度前後だったが、寒い日でも17度ということで、高気圧に覆われて晴れた日なら23度くらい。日照時間も長くなってきたので芝草の伸長が進んでいる。


IMG_4078バミューダグラスが匍匐茎を幾重にも伸ばして地面を覆っているエリア。芝芽の密度が濃くなって匍匐茎は見えなくなっている。踏んでみると芝草と匍匐茎がほどよいクッションになっている。








IMG_4087地面に近づいて撮影した写真。よく見ると2種類の芝草が混在している。葉の広いものと針のように細いもの。細い方は地下茎で伸びる台湾草、広い方は地上を匍匐茎で伸びるバミューダグラス。匍匐茎が見えないほど芝密度が濃いとは言えまだ隙間があって、台湾草も葉を伸ばすことができているが、数ヶ月後には地表面を匍匐茎が覆い尽くしてしまうかもしれない、そうなったら台湾草は芽を出す隙間がなくなり光合成ができなくなって衰退していくだろうと思われる。私はそれでいいと思っている。気温30度を超える時期が10ヶ月ほども続く深圳では、芝草と匍匐茎が2重に地表面を覆って地温の上昇を抑えてくれるだろう、地中の水分の蒸発を抑えてくれるだろう。適者生存ということ。

IMG_4082匍匐茎が伸長して台湾草のエリアにどんどん進出していく。白い米粒のようなものが見えるが、これは外注業者が散布してくれた肥料。










IMG_40807〜10日前に埋め込んだ匍匐茎の挿し芽。穂先の葉がまだ緑色をしているから、水分を吸い上げているのだろう。ということは発根しているのかもしれない。芝の薄いところ・砂地のところに1日20〜30本ほどを埋めていって、合計100本ほどを挿した。この10日間で雨の日が2度あってこれは好都合だった。ダメ元で試していることだから、うまく根付いて成長を始めてくれればラッキー。100本のうち半分くらいも生きていてくれればよし。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.18:3月上旬 - 挿し芽

IMG_3996前回記事に書いたバミューダグラスの密生しているエリア。あんまり伸長の勢いがあるので、挿し芽で増やすことを試してみることにした。どうせ地表面を覆ってしまうのだったら、挿し芽で株を増やしてやれば当然ながら芝生の完成は早い。






IMG_4003こんな風に勢い良く空中に飛び出してきている匍匐茎があるので、











IMG_4004サバイバルナイフで切り取る。切り取られたところからは、どうせ新しい芽がでてくるから心配ない。










IMG_4006元々貼り付けられたソッドに元気がなかったエリア。ここにものは試しで埋め込んでみようと。










IMG_4007ステーキナイフを深く挿し入れて穴をあける。











IMG_4008切り取った匍匐茎を挿して砂を戻す、この作業の繰り返し。日本の家で挿し木苗を作った時には、切り取った枝をバケツの水に漬ける「水揚げ」工程を必ず入れたのだが、今回のこの植物はなんとなく乾燥に強そうだし、そのまま挿しても何とか根付きそうな気がした。ダメならダメでやり直せばいいんだし、元木(?)はいっぱいあるし、ま・いいっか、と。(^_^;



IMG_4009昼食休憩の時間を使って、2日で40本ほど挿した。明日 03/03 の天気予報は曇り・小雨でちょうどいい。

なにごとも、やってみなければどんな結果になるかはわからない。まずはやってみること。←教訓(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.17:2月下旬

IMG_397002/27(金) の昼休憩。気温22度、天候晴れ。私が回深圳してちょうど1週間経ったが、毎日同じような気温と天候。春分まではまだ1ヶ月あるが、冬至からは2ヶ月過ぎて日照時間も長くなり、太陽の位置も高くなった。会社の芝生の芝草も順調に伸びてきているようだ。





IMG_3999「台湾草」と業者から説明されていた芝は、地面を掘り返してみて、日本の高麗芝と同種のものだとわかった。この写真は比較的良好な生育状態の台湾草。








IMG_3996こちらはおそらくバミューダグラスだと思われる。台湾草・高麗芝が地下茎で横に伸びて地上に葉を出すのに対して、この草は地上を匍匐して伸び、また数多く分蘖して表面を覆っていく。伸長の速度は地下茎よりも匍匐茎の方が遥かに速い。毎日同じ場所で写真撮影して伸長の様子を定点観測してみようと思う。多分、これから半年一年を過ぎると、バミューダグラスが芝地全体を覆い尽くして台湾草は衰退して行くだろう。

昨年夏に芝張り作業をした業者が持ってきたソッドは、このように大きく2種類の芝草だったことがわかった。まぁそのことを今からどうのこうの言うつもりはなくて、全体をバミューダグラスの芝地として管理すればいい。というのも、この芝草は踏圧・擦り切れに強く、サッカー部の練習場として使うなら高麗芝よりもずっと適しているから。

IMG_3995バミューダグラスの匍匐茎が台湾草のエリアへ進出していくところ。これでいい、このまま彼らの好きなように伸びさせてやろう。









IMG_3992それにしても困っているのはこの写真の雑草。私がユリ科の植物か?と書いて、せっせと除去作業をしてきたのだが、後から後から出続けて手に負えない。次なる策は除草剤の筆塗りだが、ラウンドアップ・マックスロードなんて、街なかで見たことないんだよなぁ。出入りの業者に入手を依頼するしかない。来週初めに久しぶりの芝生管理会議を開いて、いろいろ話をしてみよう。

中国深圳の芝管理 Vol.16:1月中旬 - 雑草処理方法変更

SzShiba_20150110_00昼休憩時間の私の雑草作業で抜いた一本。絡んでいる芝の地下茎と土を丁寧に取り除いて見えたのが左の写真。球根ができていて、その球根から新芽が出てきている。この雑草、ユリ科の植物なのかもしれない。

ユリは球根から毎年芽を出すのだが、花から種が作られ、球根と種のふたつの繁殖方法を持っている。種から発芽した苗は成長して球根を作る。どうもこの葉の形状もユリに似ている気がする。今までこの種の葉を中心に雑草除去作業をしてきたのだが、もしかすると地中に球根部分を残したままにしてあったものがあるかもしれない。もしそうなら球根からの雑草再発の可能性危険性は高い。

ということで、この種の雑草の除去方法を変更することにした。従来は掘り起こした土塊を解して雑草以外の部分を元に戻す作業をしていたのだが、根部は赤粘土の中にあって極めて解しづらかった。今後は解すのを止めて、抜き取った土塊をそのまま捨てることにした。

SzShiba_20150110_01ステーキナイフを極力深く差し込んで、20ミリ四方の根を切る。











SzShiba_20150110_02移植コテを深く差し込んで土塊を掘り起こす。











SzShiba_20150110_03抜き取った土塊。












SzShiba_20150110_04従来はここで解し作業をした。












SzShiba_20150110_05この日からはそのまま廃棄。












SzShiba_20150110_06抜き取ってできた穴には砂を入れる。この作業をしながら地中の芝の地下茎の様子を見てきたが、かなり縦横に張っている。これくらいの穴だったらナイフで切った何本十何本もの地下茎が砂へ伸びていって、復旧は早いだろう。ちょっと穴の大きいエアレーションみたいなモンだ。

また、この作業手順だったら外注業者への作業指導もしやすい。土塊を解して雑草と芝を分別する作業は慎重さが必要で時間の掛かるものだったし、粘土質の土を解すのは難しかった。私がやってみて「こいつぁ手強いなぁ〜」と思う土だったが、解さずに捨てるなら簡単。

01/12(月) 夕方に今年最初の芝管理会議を開催して、この作業指導をするつもりだったが、その前日 01/11(日) から深圳は気温が下がり、最高気温12〜3度、12(月) から雨となって、芝管理会議は中止。雑草作業も中断となった。来週だね。

中国深圳の芝管理 Vol.15:1月上旬 - 養生と雑草

SzShiba201501B_002015年が明けて6日が過ぎた。この年末年始の期間は日本は寒波降雪で大変だったようだが、深圳は暖かくて最高気温が20度を上回る日が続いていた。ゴルフ場でプレーしていて、10時くらいになったら半袖シャツに着替える毎日だった。(^^;

さて会社の芝だが、12月初めの4回目の全面目土から1ヶ月を過ぎ、鈍いながらも芽立ちは進んでいる様子。



SzShiba201501B_01状態のいいところもあれば芳しくないところもある。











SzShiba201501B_02芝の花が出ているのが散見できる。












SzShiba201501B_03場所によっては草丈50ミリになろうとするところもある。こういうのを見つけたら、自分だったら刈払機を出してきてチャッチャッと刈っちゃうんだけど、ここでは業者を呼んで指示してやらせなきゃいけないというのが面倒臭い。刈払機の使い方も現場指導しないと、またまた軸刈りされちゃうかもしれないので監視監督が必要。あ〜面倒臭ぇ〜。。




SzShiba201501B_04昼休憩の時間、私は相変わらず雑草取り作業をする。深さ70ミリくらいを掘り起こす。










SzShiba201501B_05雑草を除去するために土を解す。土の状態や芝草の地下茎の状態を確認する。写真の掘り出した塊の右側には雑草があるが、左側には地下茎が見える。地下茎は順調に横に張り出して、途中途中で芝芽を上に向けて伸ばしている様子がわかる。砂の厚みはこの場所では20ミリほど。まぁまぁ順調と言っていいかな。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.14:12月下旬 - 養生と雑草

SzShiba_20141222_0012/22(月)、冬至の日の芝地の様子。深圳の日の出は 07:00、日没は 17:45。日照時間は単純計算で10時間45分だが、その半分は陽が低いために工場棟建屋の影がかかるので、実質4時間程度だけ日光の恩恵を受ける。気温は13〜19度。人間もセーターを必要とするくらいで、芝草の成長は鈍い。





SzShiba_20141222_014回目の全面目土の砂は落ち着き、平坦になった地表面から芝草が日に日に少しずつだが出てきている。

食堂で昼食を終わった中国人たちがニコニコして私に近づいてきて「越来越好(だんだんよくなってきてますね)」と声を掛けていく。私も笑顔で答える。皆この芝生が綺麗になっていくことを期待してるんだ。グリーンキーパー冥利ですね。(^_^)



SzShiba_20141222_02まだ凹地状態のエリアを示すティペグ。香港出張の時にゴルフショップ街で30本入りのティを買ってきてあった。年が明けて暖かくなったら芝草も伸びてくるだろう。追加目土を与えて凹みを直すつもりだが、でも芝草が密に生えてきたら凹部分が判別しづらくなるかもしれない。ということでのマーキング。





SzShiba_20141222_03冬の芝管理作業は雑草取りで、とっても地味な作業なんだが、やれば綺麗になる・やらなければ雑草が成長して収拾がつかなくなる、という重要作業。

日本の我が家の芝の雑草作業もしなくちゃいけないのだが、こちらは10月初旬に刈り止めして、50ミリ以上の草丈で冬を迎えているから冬雑草の発生は少しは抑制されているだろう。年が明けて1月に帰国したときに対応予定。


SzShiba_20141222_04ステーキナイフで雑草の周囲を30ミリ四方に切り込む。











SzShiba_20141222_05移植コテを差し込んで掘り起こす。












SzShiba_20141222_06深さ5〜60ミリの厚みで抜き取る。土壌の上側20ミリほどは砂で、その下に粘土層。この塊を解して雑草を根先から除去するのだが、そのときに芝の地下茎の様子も見る。順調に横に伸長しているかどうか、砂の層で分けつしていてくれるといいな、と思いながら観察する。ん・まぁまぁ、ボチボチってところかな。

この芝草は最初に「台湾草」という名前だと教えてもらったが、地下茎の伸び方や芝草の形状など見ると高麗芝のようだ。

SzShiba_20141222_07根の先から除去した雑草。












SzShiba_20141222_08埋め戻したところ。こういう作業の繰り返しで、昼休憩の30分で10本ほどの雑草を引き抜く。1日10本を2週間・10労働日繰り返して100本、春節まであと8週間あるから400本くらいは処理できる。

この雑草作業も中国人作業者に教えてやらなきゃいけないのだが、雑草の根の先端部分が粘土層にあって、素人作業員にさせると根を引きちぎる危険性大。そうすると、一見雑草は除去されたように見えるが、実は数週間経つとまた同じ根から雑草が出てくるという繰り返しになる。また今回のこの作業に使っている道具はステーキナイフと移植コテという、およそ雑草作業とは無縁のモノの組合せで、これを作業の標準の道具として指導するのはちょっとどうかなぁという気がする。

次回日本に帰国したときに雑草取り鎌を10〜20本ほど買ってくるつもりで、この道具は外注作業員とサッカー部の男の子たちに持たせて作業させたいと思っている。それまでは、土壌状態・地下茎の伸張状態の確認を兼ねて、グリーンキーパーが直々に作業だね。(^_^)

中国深圳の芝管理 Vol.13:12月中旬 - 雑草手取り

Zassou_20141215_00前回記事にコメントをいただいて「ナイフとフォーク」というヒントをもらった。ピンときたのがアウトドア用品のサバイバルナイフ。マンションの近くにこの種の品物を扱っているショップがあって買ってみた。表示58元だが50元にまけてくれた。







Zassou_20141215_01芝にナイフを刺して、刃のギザギザ部分に根を引っかけて引っこ抜く、ということができるかどうか。










Zassou_20141215_02翌日の昼休憩時にやってみた。ナイフを突き刺したところ。











Zassou_20141215_03ひっこ抜いたら、ありゃ、ナイフの刃で根っこを切っちゃった。こりゃダメだ。











Zassou_20141215_04雑草から10ミリほど離れたところに垂直にナイフを刺してみた。雑草の周りを4方向、20ミリ四方くらいの正方形の形に刺して、ナイフの先端部をグリグリ動かしてみる。左手で雑草を引き抜く動きをしてみると、土がほぐれて抜けそうな感覚がある。







Zassou_20141215_05うん、まぁまぁ上手く根が抜けたようだ。この調子で30分ほど同じ作業を継続した。











Zassou_20141215_06買ったばかりのサバイバルナイフ、30分使っただけで壊れた。刃を収める鞘の部分の樹脂成形品が接着剤で止めてあったらしいのだが、その接着部分が剥がれて刃をしまうことができない。う〜む、パッケージが英語表記だったから輸入製品だと思ってたのだが。。






Zassou_20141215_07パッケージを裏返してみた。「Distributed by」とあるから、オーストラリアの会社が販売しているようだが、バーコードの脇に小さく「China」の文字。中国製品か。恐るべし中国品質基準。(^^;








Zassou_20141215_08この日の夕方、一般のスーパーに行って見つけた移植コテとステーキ用のナイフ。サバイバルナイフよりもステーキ用のナイフの方が刃渡りが長くて深く差し込める。移植コテも一番細身のものを選んできた。








Zassou_20141215_09週が明けた 12/15 の昼休憩、早速ステーキナイフを刺してみた。











Zassou_20141215_10雑草の周囲を正方形に刺して、ナイフの先端をグリグリ動かしながら左手で雑草を引いてみる。抜けそうだ。










Zassou_20141215_11抜けた。うむ、まぁまぁ使えそうだな。ただステーキナイフの柄は細くて長く作業していると右手が痛くなりそう。










Zassou_20141215_12移植コテを使ってみた。ナイフと違って幅があるので、砂地の部分はいいけど、奥にある粘土質の土にはなかなか刺さらない。










Zassou_20141215_13でも何とか使えそうだ。












Zassou_20141215_14ただ、移植コテを使うと広範囲を掘り返すことになるので、かなり美しくない。まぁ埋め戻して上から砂を撒けば分からなくなるんだけど。









Zassou_20141215_15ヒユのようなチドメグサのような雑草。匍匐茎で横に広がり地表面を覆うタイプのように思われる。早いうちに抜いてしまうのが吉。









Zassou_20141215_16移植コテで土ごと掘り返した。このあとステーキナイフを駆使して絡み合った根を解して雑草を取り出す。

こんなことを繰り返していたら30分なんてあっという間に経ってしまった。







Zassou_20141215_17雑草を探して歩いていたら、地表面を放射状に伸びる紫色の匍匐茎を発見。











Zassou_20141215_18移植コテで持ち上げてみた。草は芝草に類似している。もしかするとバミューダグラス・ティフトンか?とも思う。ティフトンだったなら、踏圧に強い芝でサッカー場にはピタリ向いている芝なのだが、正直言って私には品種を判別特定できない。

この匍匐茎は明日引き抜いて、別な場所に移植してみよう。

中国深圳の芝管理 Vol.12:12月中旬 - 養生

SzShiba_201412M_0011月中旬の3回目までで目土作業終了、あとは仕上げ作業のはずが、外注業者の作業ミスで11月末に4回目の全面目土施工がされて10日を経過した。先週はちょうどいいタイミングで降雨があって、砂も落ち着いた。







SzShiba_201412M_01比較的状態の良いところ。芝草が順調に伸びてきている。











SzShiba_201412M_02このあたりも順調。












SzShiba_201412M_03凹地で砂が多めに入った場所からも芝草が出てきている。時間が経てば綺麗になるだろう。










SzShiba_201412M_04これは私のマンションの部屋から持ってきたデッキブラシ。毎日昼休憩の間に芝地の中を歩いて、細かな凹凸があったときに修正する道具。毎日歩くと、芝の成長・回復具合がよく分かる。








SzShiba_201412M_05雑草が伸びているエリア。歩きながら雑草を見つけたら引き抜いてやるといいんだが、残念ながら草取り鎌が手元にないので何もできない。

日本のように庭付き一戸建て住宅が多い居住地なら、ホームセンターで園芸用品も売っているのだが、中国の沿岸都市部の住環境は基本的に高層マンションなので、庭の雑草取りのツールなんて売っているのを見たことがない。郊外に行くと庭付き一戸建て住宅もあるが、そういうところに住んでいるお金持ちの中国人は自分の肉体を使って庭仕事をするなんてことはなく、作業者を雇ってさせるのが普通だと聞いている。なので草取り鎌の需要はどこにもなくて、中国のスーパーなどには存在しない。

というわけで、次に帰国したときには草取り鎌を調達して中国までハンドキャリーしなくちゃ。

SzShiba_201412M_06広葉の雑草もあった。早いうちに除去したいけどなぁ。何か替わりになる道具ってどっかにないかなぁ。。

中国深圳の芝管理 Vol.11:12月上旬 - スプリンクラーと「なんじゃこりゃ!?」

Sprinkler_0011月末の帰国出張のときに自宅に届いていたスプリンクラー。株式会社カクダイの製品で事前にネット通販で注文してあった。ここ深圳の現場の散水ホースの内径は18ミリあって日本の家庭用のホースより大口径で、ホームセンターで手に入る散水用のアタッチメントが使えない。内径寸法に合うスプリンクラーはこのカクダイの製品だけだった。これを深圳への戻り便でハンドキャリーした。



Sprinkler_0111/27(金) の昼休憩の時間に私の手で組み立てて試験実行してみた。場所を変えながら1時間ほどやってみて結果は良好。










Sprinkler_02深圳はこの週末まで毎日晴天続きで気温は26〜7度あり、南からの夏風が吹いていた。航港高尓夫球場の3番ホールがフォローの風ということ(笑)。冬至が近づいていて日照時間は短いが、日光は強く温度も高ければ芝草は伸びる。晴天続きで水が入っていないのでこのスプリンクラーは効果あるだろう。週明け 12/01(月) の芝管理会議ではスプリンクラーの運用の話が中心になるだろうな、と思っていた。



SzShiba201412B_00その週明け 12/01(月) の朝、会社に到着して現場を見てみたら「なんじゃこりゃ!?」状態。全面目土の仕上げ作業で丁寧に砂を入れて均す作業をして芝草も伸びてきていたのに、全部を埋め尽くすように砂が入っている。芝生ぢゃなくバンカーだよ。オレ、こんな作業をしろなんて言った覚えはないぞ。





SzShiba201412B_01昼休憩の時間に私の手で入りすぎている砂を削っていく作業をした。5ミリほど削ったら芝草の先端部分が見えてきた。いやぁ、なんちゅう砂の入れ方だ。これぢゃ砂に埋もれた芝は死んでしまうか、もし出てきたとしても生えそろって綺麗な芝生になるには3〜4ヶ月は掛かってしまう。

深圳は気温20度くらいで推移してきてるが、気温よりも日照時間の長さに反応する短日植物だということは以前の記事に書いた。上にも書いたように冬至が近いこの時期は日照時間が短いので芝草の成長は鈍い。だから基本的にこの時期は目土を与えるには適してなくて、鈍い成長を促しながら凹んだ部分に砂を入れて極端な凹凸を補正するだけのつもりだったのに。

この日の午後4時から開催した芝管理会議での会話。
五時脱自「こんな砂の入れ方を指示したつもりはない。なぜこんなことをした?」
代理監督者「表面を平らにするのが最優先だと考えて指示しました。」
五時脱自「私はそんな指示はしていない。なぜそんなことを作業員にさせたのかと訊いているんだ。」
代理監督者「私はこの分野の専門家です。資格も持っている。私の判断です。」

ここで私はキレた。

五時脱自「ほう、専門家ということなら、では聞くが、5〜10ミリも砂に埋もれたあのエリアから芝草が芽を伸ばしてきて綺麗な芝生になるのは何ヶ月後だと考えている?」
代理監督者:答えられない
五時脱自「専門家なら答えられるだろう!」と怒鳴った。
代理監督者「私は芝生の専門家ではなく、園芸現場管理の専門家です。」と言い訳。

五時脱自「わかった。だったら私の指示に従いなさい。厚く入りすぎている砂を全部削り取って、砂を入れていないエリアに入れ直しなさい。入れ直すターゲットは、芝草が密に出ている場所で、足で踏んでみたら分かるはずだが、こういう場所は砂が入りづらくて、綺麗に生えそろっているように見えて実は凹んでいる。凹みを修正することが最優先の目的だ。分かるか?」
代理監督者「分かりました。でも雨の予報が出ています。雨が降ると作業ができません。」
五時脱自「放置しておくと芝草が死んでしまうんだよ。すぐに対処しなきゃダメなんだ。」
代理監督者「明日朝一番で作業員4人を寄こします。」
五時脱自「頼むぞ。」

で芝管理会議終了。スプリンクラーの話なんかできなかった。(^^;

SzShiba201412B_0212/02(火) 午前9時に作業員たちがやってきた。私はすぐに秘書を伴って現場に下りていった。昨日の代理監督者ではなく、以前会って話したことがある老班が来てくれていたので、状況と目的を再度説明して、すべき作業は「芝草の先端部分が見えるくらいまで、入れすぎた砂を削ること。削った砂はまだ砂を入れていないエリアに持っていって擦り込むこと。」と指示し、「こんな風にやるんだよ。」と実作業をして見せた。写真は作業員が実行しているところ。理解されたようだ。

SzShiba201412B_03削り取った砂を台車に積んだところ。












SzShiba201412B_04作業が進んで芝草がだいぶ見えてきた。これでも砂の量は多いんだけど、まぁいいっかぁ。これ以上削る作業をするのは肉体的にきついのは、私が自分でやってみて知っている。また今週は雨の天気予報になっていて、雨が降れば砂が沈んだり流れたりするはずで、芝草はもう少し見えてくるだろう。

前回の記事で、中国人と日本人の民族性・国民性の違いなんていうところまで帰納したことを書いたが、作業員は直属上司の指示にしっかり従って作業していて、真面目に仕事していることは普段から私は見ていて知っている。今回の問題の本質的な原因は知識経験の少ない中間管理職者がいいかげんな指示を出していることにある。これは民族性・国民性に関係なく、現在の日本でもいろんな組織で普遍的なことであって、民族性・国民性とは関係ないと思う。業務指導とは、資格を持っているからではなく、知識経験を持っているからできることなのだということを顕す事例だったと思う。
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