ご近所の日々

ご近所で出会った雑草や、古本のことなどを、少しずつ書きとめていきます。

今日は、花を開いている雑草たちの姿が、目につきました。
ここ数日の陽気に誘われたのでしょうが、
明日から寒の戻りがあるようなので、震え上がって、
花びらをシュッと閉じたりするんだろうなぁ。


ヒメオドリコソウ
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タネツケバナ
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コハコベ
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長野県松本民芸生活館館長である著者が、国や時代を問わずに選んだ木の民芸品。
木彫小児像、アメリカのすり木とすり鉢、アフリカの枕、抱き扇面、オブジェ大黒像、ウィンザー椅子の脚……ランダムに並んだ目次を見ているだけで、どんなモノだろうと、想像力が膨らんでいきます。

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著者は、「できるだけ私の身の回りにあるもの、私に関係のあるものを主として、高価なもの、有名なものをさけ、だれでも小遣いなどを倹約しておいたらかえそうな程度で、私の目にかなった、比較的間違いの少ない、美しいと思うものから集めてみた」と書いています。

モノクロの写真で紹介されている民芸品は、いずれも、思わず手を触れたくなるような、木の質感や温もりをいかした美しさに満ちています。それぞれの民芸と著者との出会いにまつわる文章も味わい深く、古今東西のさまざまな民芸の美に親しみたい、という人におすすめの一冊。

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この本は、古本 風信子(ひやしんす)の、以下のページにアップされています。
基本的に1点ものなので、SOLDになっている場合はご容赦を。
 
古本 風信子
 

シリーズ日本近代文学館 名著複刻全集の中の1冊。『浅草紅團』は昭和4年に朝日新聞夕刊に連載された川端康成の小説で、この本は、昭和5年に先進社から出された初版の復刻版で、発行当時のお洒落でモダンな装本をそのまま再現しています。
 
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川端康成といえば、日本的な美を追求したオーセンティックな純文学作家というイメージを持っている人も多いかと思うのですが。デビュー当時は「新感覚派」と呼ばれ、ダダイズム、表現主義、未来派などの新思潮の影響下にある実験的な作品を多く書いており、この作品もその一つ。

主人公は、昭和初期の浅草に出没する不良少年・少女のグループ「紅團」を率いる、ざんぎり髪の弓子。美しくも恐ろしい魔の街で繰り広げられる物語が弾むような文体で活写され、モダンガールの姿や浅草演芸の舞台を描いた洒脱な挿絵、当時の広告なども掲載されており、戦前のモダン文化や当時の風俗を味わいたい方におすすめです。

同じタイトルで、1952年に京マチ子主演で映画化されていますが、そちらの方は川端康成著『浅草物語』を原作としており、内容は少し違うようです。

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この本は、古本 風信子(ひやしんす)の、以下のページにアップされています。
基本的に1点ものなので、SOLDになっている場合はご容赦を。
 
古本 風信子
 

第三の新人と呼ばれた作家の一人、安岡章太郎が70年代半ばに著した、紀行随筆。イタリア、スペイン、ポルトガル、フランスを巡る旅を綴った文章が、大きめの文字で、ゆったりと組まれています。

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この本の価値は、もちろん、やきものを中心として、文化、芸術、そして人生の機微を語る文章にあるわけですが、随所に差し挟まれている「鴨居羊子」の挿絵も大きな魅力となっています。

鴨居羊子といえば、『わたしは驢馬に乗って下着をうりにゆきたい』という自伝的エッセイが有名ですが、この本には、「コルドバの土産物店とロバ」と題された、驢馬をモチーフにしたペン画が載っています。独特のナイーブさとエキゾチックさを感じる画風が、安岡章太郎の文章と響き合い、幻想的な輝きを放っています。


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この本は、古本 風信子(ひやしんす)の、以下のページにアップされています。
基本的に1点ものなので、SOLDになっている場合はご容赦を。
 
古本 風信子
 

 

タイトルに織り込まれた「女三人」とは、明治末から昭和の初めに、ウラジオストクからパリまでのユーラシア大陸横断を敢行した与謝野晶子、宮本百合子、林芙美子のこと。著者自身がシベリア鉄道を旅しながら綴られたこのエッセイは、評伝と旅行記が一体化したような作品となっています。

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本を開くと、まず、シベリア鉄道による旅程を示す地図が載っています。地図上で、日本の長さと、シベリア鉄道の長さを、指を使ってざっと比べてみると、7〜8倍くらいありました。与謝野晶子が、この長い旅程をたどったのは1912年なのですが、それは日露戦争終結後、わずか10年足らずのこと。革命期の動乱のロシアをくぐり抜け、ただ一人欧州へ向かうとは、その桁外れの女丈夫さに驚かされます。

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水さかずきという言葉を思い出す。そのころの旅は途中で生を終ることも覚悟の上であった。それでも世界をこの目で見たいという欲望の方が死の恐怖を上回った。(P344)
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森まゆみは、自身の旅の進行と重ね合わせながら、与謝野晶子、宮本百合子、林芙美子を順番に登場させていきます。「女三人」の旅の様子がないまぜにならないよう、うまく構成されているなぁという印象を持ちました。

森まゆみが大学生だった70年代半ば、「何人もの学友がシベリア経由でヨーロッパをめざした」そうです。彼女も大学時代にシベリア鉄道によるヨーロッパの旅を夢見ながら、当時はひどい女子大学生就職難だったため断念せざるを得なかったとか。この本には、
その夢を30年ぶりにかなえることができたという感慨が随所に感じられ、とても魅力的な旅行記となっています。


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この本は、古本 風信子(ひやしんす)の、以下のページにアップされています。
基本的に1点ものなので、SOLDになっている場合はご容赦を。
 
古本 風信子
 


 

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