2009年11月28日

「反国家・反民族」で彩られたアシュケナージ(ユダヤ人)の強欲な心と鳩山由紀夫の「友愛精神」が国を滅ぼす。

はじめに

17世紀。英国で勃興したとされる産業革命以降の時代は「資本主義」と「共産主義」という分析枠組で理解されることが多い。私有財産制の尊重を唱える資本主義と国有・公有財産制を主張する共産主義である。

英国のサッチャー元首相はナポレオンの誕生式典での挨拶で「17世紀の英国でユダヤ・アングロサクソン同盟が成立した」と演説したとされる。ロスチャイルドを初めとするユダヤの金貸し(金融資本)と鉄鋼・機械等アングロサクソンの産業資本家が同盟を組み、七つの海に君臨した大英帝国を築きあげたというのである。

ユダヤの強欲な金融資本主義の悪を批判し「科学的社会主義」という名の共産主義思想の元祖となったのは、ユダヤ人であるカール・マルクスやローザ・ルクセンブルグであった。資本主義も共産主義も「反国家・反民族」を唱える点において異なる点はない。方法が異なるだけで到達すべき目的地は同じだ。経済学的にみると相反する思想のように見えるが、国家、民族、地域共同体および伝統文化を守るか又は否定するかという観点で見ると両者は同じだ。

ユダヤ人は「ユダヤ教を信じる者」といわれる。民族を自然発生的な地縁・血縁等によって結合した人間集団とみるのではなく、信仰によってユダヤ人と非ユダヤ人を判別しようというのである。この例に従えば、イスラム教徒十数億人をイスラム人、キリスト教徒二十数億人をキリスト人、ヒンズー教徒10億人をヒンズー人、仏教徒4億人を仏教人、道教徒数億人を道教人といわねばならぬ。この血縁・地縁で形成された氏族・部族・民族という観念ではなく、ユダヤ教信者を「ユダヤ人とみなす」という意味において、ユダヤ人は世界に例をみない特異な存在になっている。


なぜ、彼らは「自然発生的な氏族・部族又は民族」を捨て伝統社会の呪縛から自らを解放したのか?なぜ、彼らは「グローバル経済」と「共産主義」を吹聴して回るのか?なぜ、彼らは「自由社会の実現」と大言壮語してベトナム戦争やアフガン・イラク戦争を行うのか?彼らの美しきスローガン「世界は等しく人権が尊重される社会であらねばならない」は真実なのか?それ以外の在り方は許容してもらえないのか?等々、いかがわしい点はいくつもある。真理は一つではない。いろいろな真理があってよい。社会は数学ではない。公式で割り切れるほど単純でもない。

第2:アシュケナージ(ユダヤ人)が「国際主義者になった背景」を考えてみる

ベンジャミン・フルフォードは「世界と日本の絶対支配者:ルシフェリアン」講談社版49ページ以下で、アシュケナージ(ユダヤ人)の出自を以下のとおり紹介している。以下は要約であるが、筆者の判断で「ハザール人→ハザール族」に改めた。地縁・血縁で結合した古代の集団は氏族又は部族である。東アジアでは例えば、漢族、倭族、モンゴル族、チベット族などというが、この部族又は民族の観念には、伝統・宗教・社会システムのすべてが含まれる。氏族又は部族から構成員だけを抽出して「漢人、倭人、モンゴル人、チベット人」というのは筆者の好みではない。人間集団としてとらえるのではなく、さまざまな社会的要素を含んだ「集合体」としてとらえたい。

「7世紀頃、カスピ海北方、つまりロシア南部からカザフスタンにかけてのヴォルガ川とウラル川流域一帯で王国を築いていたハザール族がいた。約1000年前、ハザール族が築いた王国は西方の東ローマ帝国と南方のイスラム帝国に挟撃され滅亡の危機に瀕した。キリスト教を国教とする東ローマ帝国のビザンチン、イスラム教を国教とするバクダッドが対峙し、ハザール族は双方から繰り返しそれぞれの宗教を強要された。東ローマ帝国のキリスト教を採用し属領となればイスラム帝国の敵となる。イスラム帝国のイスラム教を採用し属領となれば東ローマ帝国から敵視される。賢明なハザール族の王は「二者択一」ではなく、キリスト教とイスラム教と同一ではないが、双方の教義の源流となっているユダヤ教を採用した。結果、ハザール族は大挙してユダヤ教徒に改宗しユダヤ人(アシュケナージ)となった。一方、ユダヤ人にはスファラディといわれる人たちもいる。この人たちは聖書ではアブラハムやイサク、ヤコブの子孫にあたるとされる。現在のイスラエル社会の底辺を形成する人たち「スファラディ」の多くは彼らの血が流れている」

大帝国に挟撃されて干渉を受けている弱小部族は常に存亡の危機を意識せざるを得ない。併合されるか?戦って全滅するか?の瀬戸際に立たされている。ヒットラーのドイツとスターリンのソ連に分割占領されたポーランド、中国・清王朝と帝政ロシアおよび大日本帝国の草刈り場となった李氏朝鮮。世界史は大国による弱小国の分割と併合の歴史といっても過言ではない。弱小国家又は部族は大国の属領となるか、非同盟中立をめざすほかはない。約1000年前のハザール族は民族滅亡の緊急避難策として「ユダヤ教への改宗」に踏み切った。ハザール族は部族の伝統文化を否定しユダヤ教に帰依した。部族古来の伝統を自らの手で投げ捨てユダヤ教に改宗した。ハザール族の決断がハザール族の運命を変えた。彼らはアシュケナージと呼ばれるユダヤ教徒になった。

ハザール族がユダヤ教に改宗し、東ローマ帝国とイスラム帝国の圧力を緩和してまもなく、モンゴル騎馬軍団がユーラシア大陸を席捲した。ユダヤ教はモンゴル騎馬軍団の前では無力だ。守り神とはなってくれない。かくして、ハザール族は民族が誕生したカスピ海北部の温暖かつ豊穣な土地を捨て、寒冷なポーランドほかの東欧に避難した。その後、故あってドイツほかの西欧に移動したとされる。金融帝国を築いたロスチャイルド一族やエマニュエル・トッドの先祖もこの集団にいた。彼らは「アシュケナージ(ユダヤ人)」と呼ばれる。

民族の伝統を捨て、民族発祥の土地を離脱せざるを得なかったハザール族の「祖先(親)殺し」の体験がアシュケナージの肉体に深く刻印された。自らの手で「割拠すべき領土も、部族の伝統文化を捨てた」ハザール族は「徹底したコスモポリタン」になるほかなかったといえるのではなかろうか。こうして、すべての因習にとらわれないが、しかし金銭への異常なる執着を持つアシュケナージが誕生した。アシュケナージ(ハザール族)の「祖先(親)殺し」は忘れることのできない原罪となった。彼らは、「祖先(親)殺し」という大罪を粉飾・糊塗するための心理的合理化を行った。大罪を背負ってつつましく生きるのではなく、部族の伝統を復活・再生するのでもなく、他民族や他部族にも「祖先(親)殺しの大罪を犯させる」ことで、彼らの遠い先祖が行った「祖先(親)殺し」の正当化を図った。共犯者が多ければ多いほど罪の意識が癒される。「赤信号、皆で渡れば、怖くない」路線だ。

現代の世界を支配している金融帝国の覇者アシュケナージ。ロスチャイルド一族を初め、米国歴代政権を支えた著名な経済学者や政治家が多数いる。事実上、アメリカ合衆国は「ロスチャイルドとロックフェラーが支配している」といわれるほど権勢を誇っている。アシュケナージはエリツィン時代に政財界を支配したといわれた。プーチンとの戦争に敗北し英国に亡命中のベレゾフスキー、詐欺・横領罪で服役中のホドルコフスキー、ロシアのメデイア王であったグレジンスキーほかは逮捕・投獄・罰金などで財産の多くを失ったが、プーチンと協調しているアシュケナージ系資本家が残存している。

「イスラエル政府幹部が頻繁にロシアを訪問し、最先端兵器の共同開発やイスラエル製無人爆撃機のロシアへの販売交渉、ロシア製地対空ミサイルをイランに販売しないための取引等、水面下の交渉が繰り返されている。ロシアとイスラエルは濃密?な関係にある」(中央公論12月号、「イラン核軍縮の未来はロシア次第」パヴェル・フェルゲンハウアー論稿より要約抜粋)

米国においてアシュケナージだと推定されるのは、オバマ政権のヒラリー国務長官を初め国家戦略・財政担当高官やキッシンジャー元国務長官など多彩である。民主・共和両党のほか、財界やメデイアの中核的勢力である。歴代米大統領は「彼らの操り人形」と極論する者も少なくない。彼らが親中国の反日派というのは周知のとおりだ。古代イスラエルの末裔セファラディに親日派が多く、アシュケナージに反日・親中派が多いことは記憶されてよい。いつ何時「寝首をかかれるか?」と警戒心をもって対処すべきであろう。ユダヤ人も多様ということだ。

アシュケナージと称するハザール族の末裔は、17世紀の産業革命頃「ユダヤ・アングロサクソン同盟」を締結し、七つの海を制した大英帝国の覇権に協力した。彼らはパックス・ブリタニカとパックス・アメリカーナを支え、かつ支配した。アシュケナージ(ハザール族)が最も輝いていた時代の話である。

プーチンのロシアは「ロシア正教会」を再興し、スラブ民族の伝統文化を復活させた。胡錦濤・習近平の中国も、中国4000年の伝統文化である道教を初め儒教・仏教の振興に目を向けるようになった。中華民族という新概念を持ち出して、民族意識の高揚に努めている。ヨーロッパ各国で極右政党が躍進し「反国家・反民族」の社会民主主義政党を圧倒しつつある。オバマの米国は「白人でも黒人でもないアメリカ人のアメリカ」という意味不明の言葉を乱発し、国家に対する国民の帰属意識を煽っている。

世界中が、アシュケナージ(ハザール族)が推進してきた「反国家・反民族」とは逆の方向で動き出した。金融資本主義と共産主義・社会民主主義は、これまで民族意識を敵視し、国境を消滅させ、個人を国家・企業・団体・地域共同体から切り離し孤立化させる政策を強行してきたが、今や潮の流れが変わった。アトムに分解された個人は、ようやく家族や親族、町内会や自治会、労働組合や職場コンペ等の集まりに関心を抱くようになった。国民大衆は企業や民族・国家への帰属意識を高めているが、これを恐れる左翼系メデイアや、アシュケナージが支配する米国政財界、中国共産党を初めとする左翼勢力が必死になってダムの決壊防止を行っている。しかし、時の流れを止めることはできない。潮の流れも変更できない。

第3:鳩山由紀夫の「友愛」思想について

1793年のフランス革命の標語「自由・平等・友愛(博愛)」のうち、鳩山一族の一枚看板である「友愛」について考えてみたい。この「友愛」は「人類みな兄弟」という人類愛とは似て非なるものであることはいうまでもない。革命勢力が人類愛を持っていたならば、ルイ16世や王妃マリー・アントワネットはギロチンで斬首刑にはされなかった。

「友愛」というキリスト教精神は現代風にいうと「同志愛」に近似する観念であろう。「同じ信仰と考えを持つ隣人への愛」と言い換えてもよい。だから、同志ではない異教徒はもともと「友愛すべき対象」ではない。異教徒は地獄に落ちる存在、つまり「焼いて食おうが煮て食おうがかまわないモノ」にすぎない。家畜と同じ位置づけだ。

敬虔なクリスチャンであるはずの米国市民は、ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下を肯定するし痛みを感じない。ベトナム・アフガン・イラクの非戦闘員住民を何百万人殺しても拍手喝采する。彼らが異教徒を隣人(同志)とみなしていない証拠だ。友愛精神の適用範囲は狭い。鳩山由紀夫が「日本列島は日本人だけのものではない」というとき、どの範囲の人間を想定しているのか不明であるが、おそらく伸縮自在の自己都合で対象者を選択するのだろう。逆から見ると「鳩山由紀夫から見た異教徒は日本列島に住む資格がない」と考えているのかもしれぬ。西洋かぶれした「友愛」という言葉からしてイカガワシイ限りだ。

鳩山由紀夫は「友愛」を金科玉条の如く振りかざす。靖国神社を参拝しないだけではない。何よりも我が国の伝統文化に関心を持っていない。アシュケナージ(ハザール族)と同様コスモポリタンを志向しているように見える。「日本列島は日本人だけのものではない」というとんでもない発言を平然と口走る。小沢一郎は「俺は仏教徒。死んだら仏になる」というから少しはマシだ。鳩山由紀夫という男は、経済音痴で無責任、頭の中が空っぽなのだ。だから「時の流れに身を任せ、周囲の意見に翻弄されて流れるだけ」ということになる。このような軽薄な人間を総理大臣に戴くのは恥辱である。亡国の主要な原因である。世界中から「モノ笑いの種」にされる。

第4:アシュケナージ(ハザール族)のヤドカリ的体質

人間社会を構成する宗教、生活習慣、集団規範等の伝統文化を否定し、古代ヘブライ人が発明したユダヤ教を隠れ蓑としたアシュケナージは「ヤドカリ」である。ヤドカリは、自らの成長に応じて隠れ蓑を変える。ロスチャイルドはドイツで資産を形成し、ヨーロッパ各地に支店を出し英国に本拠を置いた。第二次世界大戦後、覇権が英国から米国に移動したことに伴い拠点を米国に移した。ロスチャイルドは近未来「中国を覇権国家に育て上げ、中国に本拠を移す」という説もある。彼らにとって国家とは「借家」又は「隠れ蓑」である。手狭になったり、都合が悪くなればいつでも引っ越しする。「長居は禁物」という感覚かもしれぬ。

国家意識や民族意識はアシュケナージの敵である。安倍元首相が「戦後レジームからの脱却」を掲げ、我が国の民族意識の高揚を打ち出したから警戒された。「安倍は民族主義者なのか?アシュケナージの敵なのか」と疑われ、マスメディアの集中攻撃を受けた。閣僚の不祥事を次から次へと暴露された。「敵対するものは排除する」というのが彼らの論理だ。部族の伝統を否定しユダヤ教に改宗した「親殺しの大罪」を犯した者は誰も信用しない。信じることができるのは「金(かね)」だけだ。

かくして、16世紀までのヨーロッパでは「ユダヤの金貸し」と馬鹿にされ差別された。スペインでは数千人が火刑で殺された。英独では「ユダヤ人の国外追放」という嵐が吹き荒れた。シュエイクスピアが描いた「ベニスの商人」という戯曲は「すべてを金に換算する強欲なユダヤの金貸し」が地獄に落ちる話であるが、ヨーロッパ各地の興業で大成功を収めたという。ユダヤの金貸しが地獄に落ちる話は16世紀までのヨーロッパの民衆にとって「楽しいお話:喜劇」であった。

現代世界において、最大の金銭万能社会を創造したのは米国である。07年に始まる金融危機で、彼らの本質が明らかになった。彼らが残した負の遺産は、当分の間世界を苦しめることになる。未だ地獄の底に到達していない。これからが本番だろう。江沢民と胡錦濤の20年間、中国共産党北京政府は、共産党一党独裁と人民弾圧を維持しつつ「米国型資本主義の移入」に邁進してきた。中国共産党北京政府は「略奪と詐欺の米国型金融資本主義」の優等生であった。中国では「金のためなら人殺しは平気。覚せい剤だけでなく地方政府の役職も売買される」ということになった。共産党官僚は「国家の財産を横領し、職務権限を活用して家族や一族の経営を支援して荒稼ぎさせる」という悪習が蔓延した。「党中央は天より高く、地の果てより遠い」存在であるから、報告書は適当に改竄しても発覚しない。事実が発覚した場合でも最高刑が「執行猶予付き死刑」であるから怖いものなしである。かくして、腐敗と汚職はとどまるところを知らない。中国大陸全域が悪臭紛々で息もできない。、

金銭万能社会を最高度まで高めた米国と米国を模倣した中国共産党一党独裁国家は彼らの遺産である。米国金融資本と赤い帽子をかぶった中国共産党官僚一族が経営する新興資本家はアシュケナージが残した負の遺産である。

まとめ

経済的合理性を最大の価値と考えるアシュケナージ(ハザール族)が支配する時代は終わった。これからは、環境と人間が共棲し多様な価値観が尊重される時代となる。金融資本主義と共産主義・社会主義が破壊し尽くした家族・地域共同体・民族・国家の復活・再生が始まる。

鳩山首相は、欧米では過去完了となって忘れさられた「友愛」を持ち出し一人悦に入り、欧米各国首脳を戸惑わせている。いわゆる「2周遅れのランナー」であるが、本人が必死に走っているから笑いをかみ殺すほかはない。時々は「敢闘賞」といって拍手してやるが見ているだけでも疲れる。本人だけが「大衆に馬鹿にされている」という事実に気づかない。哀しい「裸の王様」だ。

アシュケナージと称するユダヤ教徒の集団が主導してきた金融資本主義と共産主義・社会主義は、個人を国家・民族・集団からはぎ取りアトムに解体して支配した。筆者は「アシュケナージは悪人」と決めつけるのではない。アシュケナージ(ハザール族)は民族又は部族を存続させるために「伝統文化を否定する」という「親殺しの大罪」を犯し苦しんでいるといいたいのだ。彼らが、他民族の伝統文化を破壊し、国家の垣根を取り払いたい欲する異常なる衝動にとらわれているのは、ハザール族の身体に深く刻印されている「親殺しの大罪」が、常に深層心理から湧き出るからといいたいのだ。つまり、彼らもまた歴史の被害者なのだ。超大国に挟撃されて生き残りを図った弱小部族が陥る宿命の一つなのだ。彼らの遠い祖先は滅亡するか?それとも属領となるか?と思い悩み、結局「ユダヤ教に改宗する」道を選んでしまった哀しい部族の末裔なのだ。

筆者はアシュケナージが資本主義と共産主義を生み出したことを非難するものではない。善悪の問題ではなく歴史的事実として理解してみたいと考えた。釈迦が語った如く、「すべては因果の赤い糸でつながっている」のである。これがあって、あれが生じる。無から有が生じることはない。結果があれば原因がある。

アシュケナージ(ハザール族)が先導した時代はまもなく終わる。これからは人間の欲望を「環境と折り合いをつけながら控え目に発揮する」時代となる。それ以外に人類が生き残る道はない。人間の強欲と横暴に対する神々の怒りは頂点に達している。これから自然環境破壊の尻拭いを迫られる順番だ。新型インフルエンザも次々と変異して毒性を増し、人類の生存を脅かすことになろう。これが、神々の、否、大自然の人間に対する回答である。人間は「自らがか弱い存在である」ことを自覚し、謙虚に振る舞うべきなのだ。そうすれば、神々の怒りも少しは和らぐ。人間に対する大自然の復讐も少しは緩和される。

古代中国の思想家老子がいう「無為自然」が流行語となる時代がまもなくやってくる。








































































白髪爺 at 21:24|PermalinkComments(0)clip!

2009年11月21日

米オバマ政権はタリバン等イスラムゲリラと和解し、米国覇権に挑戦する中国(北京政府)との戦争に舵を切るか?喧伝される「米中同盟G2」は中国とロシアを分断する布石である。

はじめに

APEC首脳会議の帰途オバマは中国に4日間滞在し、世界に米中蜜月を印象づけた。オバマは北京政府に対し、膨大な財政支出を賄うための米国債購入を懇願したことは想定の範囲内であるが、結果はかんばしくなかった。北京政府としても「紙切れ化必至の米国債購入に反対する国内勢力が台頭している」から、オバマの要請に応じられなかったのであろう。

米・中両国は経済的相互依存をさらに深めているが、その構造は同床異夢の「憎悪に満ちた共依存関係」である。関係を続けるのは嫌で一刻も早く別れたいのに、別れることができないシャブ中(覚せい剤常用者)の「極道と女」の関係と言ってよい。換言すると、共棲しながら、隙を見つけて「相手の寝首をかく」ことを悲願としている倒錯的男女関係である。

第1:世界の主たる軍事同盟・準軍事同盟

1.西欧列強を中核とする同盟

(1)北大西洋条約機構(NATO)

1949年創設。原加盟国は米国、カナダ、英国、フランス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、アイスランド、ノルウェー、デンマーク、イタリア、ポルトガル(12か国)
1952年加盟・・・トルコ、ギリシャ。1955年加盟・・・西ドイツ。1982年加盟・・・スペイン。1990年加盟・・・東ドイツ。1999年加盟・・・チェコ、ハンガリー、ポーランド。2004年加盟・・・ブルガリア、エストニア、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、スロバキア、スロベニア。2009年加盟・・・アルバニア、クロアチア。以上合計28か国。

なお、ロシアは準加盟国待遇、ベラルーシ、ウクライナ、グルジア等が加盟を窺っている。

2.西欧列強+ロシアを中核とする同盟

(2)欧州・大西洋パートナーシップ理事会(EAPC)

1997年5月創設。NATO28か国に、中立国(オーストリア、フィンランド、アイルランド、スウェーデン、スイス、マルタ)の6か国と旧ソ連邦並びに同共和国(アルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、グルジア、カザフスタン、キルギス、モルドバ、ロシア、タジキスタン、トルクメンスタン、ウクライナ、ウズべキスタン)12か国、旧東側陣営バルカン半島(マケドニア、ボスニアヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ)4か国。以上合計50か国。

3.中国+ロシアを中核とする同盟

(3)上海協力機構(SCO)

1996年4月、中国・ロシア等5か国による首脳会議を前身とする。2001年6月発足。国際テロ、民族分離運動、宗教過激主義問題への共同対処のほか、経済・文化分野等の協力強化が設立目的。2005年以降、中国とロシアを中心とする大規模な合同軍事演習を実施。加盟国は2007年に善隣友好条約等に調印。

正式加盟国・・・中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン(6か国)

オブザーバー加盟国・・・モンゴル、インド、パキスタン、イラン(4か国)

対話パートナー参加国・・・ベラルーシ、スリランカ、アゼルバイジャン、モルドバ(4か国)

加盟申請国・・・独立国家共同体10か国(ロシア等旧ソ連邦共和国)、東南アジア諸国連合10か国(ASEAN)

客員参加国・・・アフガニスタン、トルクメンスタン

(以上、ウイキぺディアから抜粋)

ユーラシアにおける軍事同盟は欧米列強を中核とするNATOと中国を中核とするSCO(上海協力機構)が対峙している様子が窺える。ロシアと旧ソ連邦共和国は目下、上海協力機構の正式加盟国であり中国寄りであるが、NATOとは準同盟関係にある。ロシアとインド、ロシアとイランは事実上の同盟関係にある。ロシアが中国との軍事同盟を強化すれば、勝負は五分五分でユーラシアを二分するが、ロシアが欧米列強と組めば北京政府の劣勢が確定する。

第2:中国・ロシア同盟に楔を打ち込む戦略

冷戦時代、ソ連共産党フルシチョフ第一書記が「スターリンを批判して米国との平和共存」を掲げた。結果、スターリン主義を墨守する中国共産党・朝鮮労働党・日本共産党等とソビエト共産党が分裂、いわゆる「中ソ対立」が始まった。ニクソン・キッシンジャーが仕掛けた「中国取り込み」工作は共産主義陣営の分裂につけ込んだものである。「敵の敵は味方」という論理による。思想・信条よりも「主要な敵(ソ連)」を打倒することを最優先した。

冷戦終結後、唯一の超大国となった米国は自信過剰となった。空爆によってセルビアのインフラをすべて破壊、湾岸戦争ではイラクの機動部隊と空軍を壊滅させた。2001年以降はアフガン・イラクへの大規模な軍事侵攻作戦を行い占領した。ソ連崩壊によって唯一の超大国となった米国は世界の警察官として君臨。ロシアの政治的・経済的・軍事的弱体化を奇禍として、NATOの東方拡大を推進した。ロシアが自分の縄張りだと考えていた旧ソ連邦共和国はNATO加盟に向けて一斉に動きだした。ロシアは「丸裸にされる」との危機感を抱いた。

ロシアが悲願としていた「ロシアを含むヨーロッパ全体の集団的安全保障体制」は形骸化された。ブレジンスキーやソロスが暗躍したとされる東欧や旧ソ連邦共和国取り込み工作(カラー革命)が推進された。プーチンのロシアは激怒したものの「多勢に無勢」で独力で米国に立ち向かう力はない。そこで、プーチンは中国との連携を強化すべく上海協力機構を立ち上げ欧米列強の圧力に対抗した。プーチンや胡錦濤がいう「米国の一極支配は許さない」「米ドル基軸通貨体制を打破する」の戦いが始まった。ブッシュの傲慢かつ独善的な振る舞いが「中国・ロシア同盟」を促した。上海協力機構が拡大し、インド、イラン、パキスタン等が加盟すれば、ユーラシアの大半を占める。欧米列強にとっては悪夢となる。手に負えない。

(1)オバマの外交顧問ブレジンスキーが「米・中の戦略的同盟(G2)」を強調する狙い

本年春ごろ、ブレジンスキーが訪中し「今後は米国と中国が共同して世界を管理する」との[G2構想」をぶち上げたことがあった。これについて北京政府を初め中国国民多数が「感謝感激した」ことはいうまでもない。古来、漢族は「世界の中心」という中華意識を骨の髄まで浸潤させている誇大妄想狂である。「猿もおだてりゃ木に登る」の格言が当てはまる。19世紀のアヘン戦争以後漢族は、欧米列強や日本の植民地とされた屈辱体験がトラウマとなっている。劣等感の裏返しで「21世紀の覇者は中国ですよ」等とおだてられると弱い。有頂天になって我を忘れる。漢族の「劣等感と根深い中華意識」を読み込んだブレジンスキーは「近未来、中国は覇権国家になります」と暗示した。「次の基軸通貨は人民元ですよ」を耳打ちして北京政府を喜ばせた。数日前中国を訪問したオバマ大統領もこれを補強、「米中蜜月」を演出して北京政府を安堵させた。

ブレジンスキーは「米・中の戦略同盟(G2)を公言。米・中が共同して世界を管理する」と宣伝して回る。ロシアは「北京は米国に寝返ったのか?」と不信感を抱く。「北京は米国に内通し、ロシアを裏切るつもりか?」と疑う。ブレジンスキーが米中2極による世界支配(G2)を宣伝して回る手口は、古来しばしば用いられてきた敵陣撹乱戦法である。敵の有力武将に「内通を認めたと思わせる偽書」を送りつけ、その偽書が敵の大将に発覚するよう手配、敵陣の団結を乱し、中枢部を切り崩す戦法だ。大将は信頼している側近や有力武将が寝返るとは想定していないから「彼ほどの人間が敵に内通するなんて。そんな馬鹿なことをするはずがない」と思い込もうとする。しかし、ブレジンスキーを初め、財務長官や国務長官、そしてオバマ大統領が駄目押しして見せる。ロシアは「やはりそうか、米中2極で世界を支配するG2構想は真実だったのか」と確信を持つ。ロシアはあわてる。中国が米国側に寝返ったとすればロシアは孤立する。ロシア単独では欧米列強と対決する力はない。「何とか、欧米列強と仲直りすることはできないものか」と思い悩む。

オバマ政権は「米中蜜月のG2」を喧伝して回ることで、北京政府に対するロシアの不信感を醸成することに成功した。ロシアを心理的に孤立させた上で「ポーランドとチェコへのミサイル迎撃システムの配備計画を中止してもよい。ついでに米・露核兵器削減交渉を再開したい」とロシアに申し出た。何よりも孤立を恐れていたロシアは米国の申し出を「渡りに船」と感じ飛びついた。

腐っても鯛。自尊心の強いロシアは米国に膝を屈することができない。米国から歩み寄って来なければ我慢比べを続けるほかはない。ロシアは米国に対し「許しを乞う」妥協案を示すことはできない。非は米国にあると考えているし、何よりも自尊心が許さない。ロシアは米国の申し出を受け入れる。内心「待ってました」と感じながら悟られないよう笑いをかみ殺す、真正直なメドベージェフはすぐ表情に出る。ブッシュ時代の米・露を覆っていた厚い氷が解け暖かい春がやってきた。

ロシア経由のアフガンへの補給ルート確保およびイランの核開発疑惑問題への米露共同対処等懸案問題が次々に解決する。かくして、中国とロシアはブレジンスキー戦略に籠絡されて陥落する。「共通の敵」を見失った上海協力機構は形骸化せざるを得ない。米国の「中・露分断工作」は1件落着した。目下、胡錦濤とメドベージェフは「相思相愛の仲」を演出しているが真剣さが欠けている。以前の必死さと迫力が感じられない。「米国の一極支配は許さない」という怨念だけで結びついた中露同盟は共通目標の消失と共に崩壊する。

(2)米国の覇権を脅かす最大の敵は北京政府。米中が雌雄を決する第三次世界大戦のシナリオとは

ブレジンスキーの弟分サミュエル・ハンチントンは「文明の衝突」鈴木主税訳、集英社、1998年版480ページ以下で驚くべき予言を行った。

<グローバルな異文明戦争を招くものとしてより危険な原因は、文明およびその中核国家の勢力のバランスが変わることである。その変化がつづけば、中国が台頭し「人類の歴史上最大の立役者」というこの国の主張がますます強硬になって、21世紀初めの国際情勢の安定にすさまじい緊張を強いるだろう。中国が東アジアおよび東南アジアの支配的な勢力として浮上することは、歴史的に解釈されてきたような意味でのアメリカの利益に反することになるだろう。>

(米国がアフガン・イラク戦争に忙殺されている間に、中国は経済力をつけ軍事力を増強してきた。1998年にハンチントンが危惧したことが現実になった。数日前、APECに出席したオバマ大統領はアセアンとの首脳会議で「米国は太平洋国家である。東アジアやアセアンとの関係を強化する」と発言した。中国の東南アジア進出に脅威を感じているアセアン各国へのリップ・サービスともいえるが、「このままでは、東アジアは中国の勢力圏になる。中国の独壇場にはさせない」との米国の決意表明であろう・・・筆者)

(以下は、第三次世界大戦に関するハンチントンの予言的仮説ー要約抜粋))

(ア)戦争勃発の契機

ベトナム領海内の石油資源の開発を米国企業が行っている。同海域の主権を主張する中国艦艇とベトナム艦艇が軍事衝突。同時に中国軍がベトナムに侵攻。ベトナムは米国に救援を求める。米国は中国に対する経済制裁を開始、空母機動部隊を南シナ海に派遣する。中国はこれを領海侵犯とみなして非難し、米空母機動部隊に対して空爆を開始。米国と中国の戦争は東アジア全域に拡散する。

日本は中立を宣言、在日米軍基地の使用を禁止するが米国はこれを無視。中国の潜水艦と中国本土および台湾の地上基地から出撃した中国の攻撃機が米軍艦や東アジアに所在する米軍基地を爆撃し甚大な被害を与える。中国の地上軍は首都ハノイを初めベトナムのかなりの部分を占領する。

(昨年だったか、南シナ海で米国の調査船が中国沿岸警備隊又は中国海軍艦艇に取り囲まれる事件が発生した。米国は急遽、ハワイ太平洋艦隊隷下の最新鋭イージス艦を現地に派遣し対抗措置をとった。最近、ベトナムはロシアから潜水艦6隻を購入する契約を締結したほか米国との経済的・文化的交流を深めたいとのメッセージを発している。中国の軍事的・経済的脅威に対する防衛策として米国との関係強化に動いている。・・・筆者)

(イ)戦線の拡大

米国世論が「なぜ、東アジアの戦争に米国が加担しなければならないのか?」と紛糾し手をこまねいている間に戦線は拡大する。
インドは中国が東アジア方面で戦争している隙に乗じパキスタンに侵攻する。パキスタンとイラン・中国の軍事同盟が動きはじめイランがパキスタン支援に出動する。トルコと親欧米国家の政権が次々とムスリム青年団運動に打倒される。アラブ軍の大規模なイスラエル攻撃が始まる。イスラエルと米第六艦隊はこれを食い止めることができない。

中国と米国は他の主要国家に支援を要請する。日本は、中国が緒戦で勝利したのを見て、おずおずと中国にすり寄りはじめ、中立から中国寄りの中立へ、やがて中国の要求に従って参戦国となる。自衛隊は在日米軍基地を占領し米軍を追い出す。米国は日本の封鎖を宣言し、日米両国は太平洋西部で軍艦による散発的な戦闘を始める。

中国が東アジア全域を支配する可能性が高くなったことに震え上がったロシアはシベリアに軍隊を増強する。シベリアに居住する中国人を保護するため中国軍がシベリアに侵攻、東シベリアを占領する。ロシア軍と中国軍の戦闘が中央シベリアに拡大する。中国国内のモンゴル自治区で反乱が起こる。・・・・。米国、ヨーロッパ、ロシア、インドはこうして、中国と日本とイスラムの大部分を相手に第三次世界大戦に突入する。

(我が国はアングロサクソンから「勝ち馬に乗る節操のない国」とみなされている。ハンチントンは「日本は米国を裏切る」との仮説を立てた。以前、筆者はブログで「そんな馬鹿な。ハンチントンの妄想である」と指摘したことがあるが、「中国命」の小沢・鳩山民主党政権が誕生したから「もしかしたら、小沢・鳩山民主党政権は北京政府と心中する道を選ぶかもしれぬ」と想定せざるを得なくなった。ここで注目すべきは「ロシアとインドは欧米列強の同盟国」とみなされている点だ。・・・筆者)

(ウ)ロシアのNATO加盟と戦争終結

ロシアと中国との戦争を契機にして、NATOはロシアの加盟を歓迎してロシアへの協力体制を整える。ロシアはエネルギー資源大国である中央アジア諸国の支配を維持し、チベット人、ウイグル人、モンゴル人などを助けて中国の支配に対する反乱を促す。そうして、西欧軍とロシア軍を東に移動させ、シベリアに進軍させ、万里の長城を越えて北京、東北、そして漢民族の心臓部に最後の一撃を加える。

(第二次世界大戦のヨーロッパ戦線において米・英両国はスターリンのソ連と軍事同盟を締結した。強大なロシア陸軍の奮闘のお陰でナチス・ドイツに勝利することができた。海洋国家である米・英は「陸上での戦争は苦手」という意識がある。そこで、ロシアの支援を得て「夢よもう一度」という訳だ。これを称して「他人のフンドシで相撲をとる」という。陸軍が弱体でタリバンとの戦争にも勝てない米・英軍である。米国は「陸戦では中国軍に勝てない」と考えているから、命知らずのロシア・コザック兵に期待するのはやむを得ない・・・筆者)

まとめ

オバマの外交顧問ブレジンスキーの当面する最大の戦略が「米中の覇権争奪戦に勝ち抜くこと」であるとすれば、オバマ政権の外交政策はおおよそ以下のように展開すると推測できる。

1.イラク・アフガンからの早期撤退

9.11米中枢部同時多発テロの犯人グループがアルカイダであったとしても、わずか数百名のテロ組織を掃討するのに約20万人の軍隊をアフガン・イラクに侵攻させ駐留させておくのは合理的な行動ではない。これらテロ組織を殲滅する作戦であれば、イスラエルの諜報機関「モサド」が常用している「国際テロを個別的に殺害するチーム」を組織すればよい。FBIやCIAが得意とする職務だ。戦費は何万分の1で済む。わずか数百名の国際テロ組織を殲滅するために正規軍約20万人、傭兵約5万人および複数の空母艦隊を出動させたのは軍事戦略上の七不思議である。副島隆彦ほかから「国際テロ組織アルカイダを殲滅することが目的ではなく、大量に武器・弾薬を消耗して戦争景気をつくることが目的」と指摘されても反論できない。

米国は年間130兆円を超える赤字財政を組まざるを得ない。米国の納税者は「アルカイダ数百名を殲滅するために、年間数兆円の血税が浪費される不合理さに我慢ができなくなった。米国民の過半数が「アフガン戦争はベトナム戦争と同じ。速やかにアフガンから全面撤退せよ」と願うようになった。オバマ政権は「タリバンに敗北した」と非難されないよう慎重に出口戦略を模索している。英国ブラウン首相が「2010年中に、アフガンからの出口戦略を検討する組織を立ち上げる」と語ったのは、英国もまた「アフガン戦争を継続する財政負担に耐えられない」という弱音を披歴したといえる。

イラク・アフガン国民にとって米英軍を初めとする多国籍軍は「侵略軍」である。一日も早い撤退を希望している。米英を初めとする多国籍軍が撤退した後、イラクやアフガンの国づくりは当該国民が自主的に決めればよい。例え内戦が起こったとしても「自立した国家づくり」のプロセスである。米英や周辺諸国が介入しなければ内戦はいずれ終息する。部族ごとに国家が分裂してもやむを得ない。仮に、米国が武力を背景にして「イラクやアフガンに民主主義政権を樹立した」としても長続きするとは思えない。国家の政治形態は国民の伝統・習俗・文化・政治意識等によって定まるもので、外国から押しつけられた政治制度が定着することはない。大地に適合しない植物は育たない。すぐ枯れてしまう。

米国が始めたアフガン戦争とイラク戦争は数百万人の住民を殺戮し、インフラを破壊し尽くした。米軍は償うことのできないほどの「人道に対する罪」を重ねた。オバマはノーベル平和賞にふさわしくイラク・アフガン戦争に終止符を打つべきだろう。それが実現できてこそのノーベル平和賞である。非戦闘員住民をミサイルと爆撃機で大量殺戮しながら、最高司令官がノーベル平和賞を受賞するとは不可解というほかはない。

2.米国は覇権を守り抜くのか?それとも中国の挑戦に屈するのか?

ブレジンスキー戦略に基づくイラク・アフガンからの全面撤退は、ブッシュ政権が推進してきた「ドルによる原油決済システムを守り抜く」というドル基軸体制の防衛と、冷戦終結後の軍事予算の大幅削減で息も絶え絶えになっていた軍需産業を蘇生させる」との戦略を転換させることになる。

米国覇権は現在、さまざまな分野で破綻しつつある。中国・国営企業によるアフリカ、豪州、中南米、中央アジアの資源囲い込みが加速している。人民元と他国通貨のスワップ協定がドル以外の通貨による貿易決済に活用される時代となった。中東で戦争を行い米国の威力を示し、原油決済通貨ドルを守り抜くだけでは「基軸通貨ドル」を守り抜くことはできない。対症療法ではなく、病因を突き止め、抜本的治療を施さなければ米国覇権、つまりドル基軸通貨体制は崩壊する。

米国は好むと好まざるとにかかわらず、世界覇権を守り、ドル基軸通貨体制を維持するために、米国覇権を脅かす第一人者中国の挑戦を受け止め、これに勝利する道を選ぶ。アルカイダやタリバンといった「とるに足りない小勢力」にかかわっている場合ではない。遊びの時代は終わった。

3.2010年以降、世界の政治・経済は大激動期に突入する。

世界経済は2010年以降、恐慌第二波が襲来すると見るのが通説である。我が国は小沢・鳩山デフレ政権の経済無策によって、デフレスパイラルに陥る危険が高まっている。消費減退→物価下落→販売不振→赤字決算企業の続出→正社員を含む従業員の大量解雇・賃金の大幅切り下げ→失業者の急増→消費の一層の減退・・・というデフレスパイラルが加速する可能性が高くなった。「子供手当に年間5.5兆円」という的外れのマニュフェスト政治に邁進する鳩山政権の寿命も長くはない。家が全焼してから消防車を出すような鳩山政権に対する国民大衆の不満が爆発する日も近い。東京株式市場日経平均株価は9500円を割り込んだ。鳩山政権が誕生した結果、我が国が世界大恐慌第二波を先導することになった。2008年の大底である7000円割れも想定の範囲内だ。我が国の政局も激動の時代を迎える。

米国では、アフガンへの増派を主張するヒラリー国務長官らの勢力と、アフガンへの増派に反対するバイデン副大統領らの勢力が対立、オバマ大統領は股裂き状態に陥っている。いずれを選択をしても、政権基盤が大きく揺らぐ。オバマの支持率が50%を割り込んだが30%以下に急落する日も遠くない。米メディアの「オバマ・バッシング」が始まった。ヒラリーを持ちあげる雰囲気づくりが加速している。

ロシアでは、プーチンの傀儡であったメドベージェフ大統領がプーチン路線に決別する動きを見せている。独裁者スターリンを批判することで、間接的にプーチンを批判している。大統領選挙まで2年。メドベージェフは権力の魅力にとりつかれた様子である。最高実力者プーチンとの権力闘争を勝ち抜く決意を固めたように見える。プーチンが追い落とされるか?メドベージェフが急病で入院し急性心不全で死亡するか?筆者は後者の可能性が高いと思う。「プーチンの子供達」が黙っていない。諜報機関も黙っていないからだ。いずれにせよ、ロシアの政局も不安定になった。

中国では、胡錦濤総書記の有力候補といわれる共青団閥の李克強筆頭副総理と江沢民・曾慶紅系列の習近平国家副主席との後継争いが激化している。先般、習近平はヨーロッパ各国を歴訪、12月中旬には来日する予定だ。習近平の華々しい外交デビューを見ると、江沢民・曾慶紅派が「習近平総書記・国家主席」の既成事実化を図っているのか?それともすでに後継に内定したのかのどちらかであろう。いずれにせよ、10年間我が世の春を謳歌してきた共青団閥の凋落は避けられない。

習近平は新左派(毛沢東派)の主張を一部取り入れながら、社会主義的企業統制を強化するのではないか。最近、中国共産党は「外資系企業と民間企業に共産党組織を建設せよ」との通達を出した。これは外資系企業と民間企業を職場から管理・統制する政策の一環である。資本主義経済を共産党が指導する国家社会主義経済に転換させる決意を示したものといえる。中国に進出している外資系企業はこれから「冬の時代を迎える」と想定しておくべきだ。「中国は世界経済の牽引車」等といって中国詣でにいそしんでいる政治家や企業が少なくないが「要注意」「リスクヘッジを急ぐべし」といっておきたい。

2010年以降、国内・国外を問わず、政治も経済も、激動の時代となる。当然ながら、我々一般大衆の生活も激変する。すでに、大衆は「倹約生活」に舵を切った。デパートも、スーパーも、コンビニの売り上げも右肩下がりだ。中国で縫製工場を建設し、中国人縫製工を大量に雇用しているユニクロが独り勝ちしているが、ユニクロの商いは国内企業を倒産させるだけで雇用拡大に逆行する。ユニクロ型企業が跳梁跋扈する時代は国内産業が衰弱死する時代である。

我が国の失業率はこれから10%を越え20%に接近すると想定される。遠くない将来「雇用創出と国内産業保護」が政治の大きな争点となる。「保護貿易反対」という理想論を掲げる時代ではない。

熊は厳寒の季節を穴倉で冬眠し子供を産む。渡り鳥は自らの体質に見合った土地に避難し寒暖の時期をやり過ごす。動植物にとって自然は常に最適環境にある訳ではない。厳しい試練を与える存在である。戦後まもなくの日本では、食糧も燃料も十分ではなかった。冬季には寒さに凍え、夏期は暑さで眠れない夜を過ごした。自然とは人間に試練を与える存在と認識されていた。

現代日本には、冬も夏もない。昼も夜もない。自然の軌道から大きく逸脱している。トマト、スイカ、ナス、キューりは1年中食べることができる。エネルギーを大量に消費して季節性のない日本をつくってしまった。我々日本人は「自然の試練」への耐性を失った。もしかしたら、経済恐慌という社会的・経済的試練への耐性を失っているのかもしれぬ。

視点を変えると、世界恐慌、企業倒産、失業者の急増、餓死者続出という阿鼻叫喚の世界は、文明の器具に囲まれ生きる力を失った人間に「試練に立ち向かう自然の力」を回復させる良い機会ともいえる。神を恐れぬ、仏を敬わない傲慢な人間共の覚醒を求める神仏の御意志が、自然災害であり、経済恐慌ではなかろうか。

大恐慌や大災害を「人間の自然力を回復する機会」と考えたい。経済成長と人口増加だけが「国家のあるべき姿」とはいえない。「常に高みを目指して登り続けなければならない人生」というのも疲れる。登って、下って、時には休憩してタバコを吸うのもそれなりに意味のある人生である。

「南無阿弥陀仏といって心安らかに死ぬ」と覚悟してみるのも一考である。誰でも、人生のゲームを終えれば、Caの塊と煙になる訳だ。限りなく有限かつ卑小な存在であるがゆえに人間は、時には開き直って「無為自然」であってもよいと思うのである。


2009年11月15日

執政能力も、覚悟も欠如している鳩山首相による戦略なき友愛外交が我が国を窮地に陥れる。「反米主義者」鳩山由紀夫は宗主国を米国から北京政府に乗り換えたのか?

はじめに

オバマ米大統領は14日、都内で演説し「米国の東アジア政策」を語った。以下は、14日付け日本経済新聞が報じた「オバマ大統領の東アジア政策演説要旨」の抜粋である。

(対日関係)

1.米大統領としての初のアジア歴訪で最初の訪問地が日本だ。2か月後、日米同盟も50周年を迎える。当時アイゼンハワー大統領が我々の国の関係は「破壊できないパートナーシップ」であり、「平和と相互理解」に基づいていると述べた。それから半世紀、この同盟は安全保障と繁栄の礎となっている。

2.我々は、この歴史の難しい瞬間に、同盟を再確認するだけでなく、深化させることで合意した。沖縄の米軍再編で両国政府が達した合意を履行すべく合同の作業グループを通じて迅速に行動することで合意した。地域への我々の関与は日本から始まるが、ここで終わるものではない。

3.米国は何世代にわたり太平洋国家でもあった。アジアと米国は大洋によって分け隔てられているのではなく、結びついている。アジアの移民は米国の建国に貢献し、米国の兵士は世代を超えて(アジア)地域の安定と自由のために尽くしてきた。我々は相互の繁栄によって運命を共にしている。米軍が二つの戦いに従事している時でさえ、日本やアジアの安全保障に対する我々の関与は揺るがない。

(対新興国関係)

4.新興国がアジア太平洋や世界でより大きな役割を担おうとしている。インドネシアやマレーシアなどは民主主義を受け入れ、経済を発展させ、人々の潜在力を生かしている。

(対中国関係)

5.中国の協力は経済を急回復するうえで重要だ。中国はアフガニスタンやパキスタンで安全と安定を促進してきた。核不拡散体制にも関与しており、朝鮮半島の非核化も支援している。

6.米国は中国を封じ込めようとは思わないし、中国との関係強化が他の2国間関係を弱めることもない。むしろ、強く繁栄した中国は(アジアの)国々のコミュ二ティの強さの源になる。中国との戦略・経済対話を深め、軍同士の交流を改善する。すべての案件では合意できないだろうし、米国は宗教や文化の尊重といった基本的価値観に言及することを迷わない。我々は憎しみよりも協調の精神で議論を進めていける。

7.米国は、アジア太平洋地域の国家として、米国はこの地域の将来を決める議論に参加し、当該する組織が設置され、発展するにつれ、これらに全面的に参加することを期待する。

(対東南アジア諸国連合関係)

8.東南アジア諸国連合(ASEAN)は東南アジア地域の対話、協力、安全保障の触媒となり続ける。米国は東アジア首脳会議にさらにフォーマルな形式で関与することを期待している。

(対韓国・その他諸国関係)

9.韓国との貿易協定に向け前進するため課題を処理していく。環太平洋のパートナー諸国とも広範なメンバーが参加する21世紀にふさわしい地域協定をめざして取り組んでいく。

10.核兵器が存在する限り、米国は韓国や日本など同盟国を守るための核抑止力を維持する。

(対北朝鮮関係)

11.北朝鮮が国際的な公約を履行しなければ、それは北朝鮮の安全保障を弱体化させる。米国は北朝鮮に異なる将来を提供する用意がある。自国民を抑圧する孤立ではなく、北朝鮮が国際社会への統合という未来を選ぶことができる。

12.北朝鮮が未来を実現するための道は、6か国協議に復帰すること、過去の合意を順守し、NPTに戻り、朝鮮半島を完全に検証可能な形で非核化することだ。

13.隣国との関係正常化は、日本の拉致被害者について被害者の家族に完全な形で説明することによってしか実現しない。

(結語)

14。自由な意見表明、指導者を選ぶ権利、情報へのアクセス、宗教の自由はすべての人間が共有する願望だ。我々は常にこれらの権利を求める人の側に立つ。ビルマ(ミャンマー)のアウン・サン・スー・チー氏を含むすべての政治犯は解放されなければならない。

15.米国初の太平洋系の大統領として私は約束する。太平洋国家・米国はこの極めて重要な地域で指導力を強化し持続する。


以上、長々と引用したが、要約すると(1)日米同盟は弱体化の危機を乗り越え、さらに同盟関係を深化させる。(2)東アジアの地域大国として台頭しつつある中国との政治・経済関係をさらに発展させ、軍事交流を促進する。(3)北朝鮮が6か国協議に復帰し、朝鮮半島の非核化に協力し、国際社会の一員となることを希望する。(4)米国は太平洋国家であり、東アジア首脳会議に公式参加することを求める。「米国抜きの東アジア共同体」は認めない、ということであろう。

第1:鳩山内閣誕生と日米関係の悪化

鳩山内閣は「東アジア共通通貨」とか「東アジア共同体構築」を最大の外交テーマとしている。鳩山首相は国連総会でもこの方針を語った。岡田外相は「米国が東アジア共同体に加わることは想定していない」と述べ、米国を激怒させた。最近は若干ニュアンスを変えているが発言を撤回した訳ではない。鳩山内閣の過激な「米国離れ」に動揺したタイやシンガポールの首相が「東アジア共同体には米国を加えるべし」と発言した。ベトナムは「東南アジアの安全保障は米中露日などを加え、多国間安全保障」とすべきと主張した。これも米国の影響力を求めている証拠だ。

東アジア共同体構想は従来、中・日・韓+アセアン=13か国を主張する中国と、これにインド・オーストラリア・ニュージランドを加えた16か国を主張する日本が対立してきた。鳩山内閣誕生以後、「日本は中国と連携して米国外しに動くのではないか?」と懸念した東南アジア各国が「米国を加えるべき」と唱え始めた。中国や日本の経済支援は受けても、経済支配は困るというのがアセアン各国の本音であろう。大国の経済植民地となるのを喜ぶ国はない。

13日の日米首脳会談で「普天間基地の返還に伴う日米合意問題」が議題となった。オバマ大統領は「日米合意事項」は了解されたと考えている。オバマは演説で「沖縄の米軍再編で両国政府が達した合意を履行すべく合同の作業グループを通じて迅速に行動する」と語った。オバマは「普天間基地の日本への返還、辺野古沖の新海兵隊空港建設、海兵隊7000人のグアムへの移転に伴う思いやり予算の支出等の日米合意に基づき、具体的な作業手順等を合同グループで検討することになった」と理解している。米連邦議会下院も、日米合意を前提に普天間基地返還と海兵隊のグアム移転を当為として予算案が審議され、大幅減額で可決された。

鳩山内閣が「日米合意の再検討」を蒸し返した場合、オバマ政権は窮地に陥る。「それでも同盟国か?」という鳩山政権非難の大合唱が始まる。オバマ政権閣僚、連邦議会議員、保守・リベラル系の大半のメディアが騒ぎ出す。「反米主義者鳩山由紀夫」に対する非難の嵐が吹き荒れる。今回の首脳会談で鳩山由紀夫にコケにされたオバマは対日関係改善への意欲を失うはずだ。

鳩山首相は14日夜、シンガポールで同行記者団との懇談の席上「オバマ大統領の気持ちとすれば、日米合意が前提と思いたいだろうが、合意が前提なら作業部会をつくる必要がない。年末までにあげなければならないと約束した訳ではない。」と発言した。

(15日付け日本経済新聞より抜粋)

鳩山首相はオバマ大統領が来日中であるのにシンガポールに向けて出発した。「国賓に対して失礼ではないか」と批判されたが、さらに追い打ちをかけた訳だ。オバマの面子(めんつ)は丸つぶれである。鳩山首相の「友愛」は、唯一の同盟国である米国には適用されない。共産党独裁の人権侵害筆頭国家中国や韓国にだけ適用される都合のよい代物である。しかも、国家安全保障に重大な危機を招きかねない暴挙を平然と行う等、その軽薄な神経や態度から判断するにとうてい「宰相の器ではない。資質ゼロ」というほかはない。このような鳩山・民主党内閣を選んだ国民の判断が誤りだったということだ。今後、次々とあらゆる悪夢が日本列島を覆うと想定されるが、すべての責任は民主党政権を誕生させたメディアや国民の責任である。メディアは結果責任を背負うことはないから、1億3千万国民が平等に背負うことになる。亀裂が深まり再起不能となる前に、事態を収拾すべく自民党は「鳩山亡国内閣打倒」の旗を掲げ立ち上がるべきである。

第2:日米同盟離間策を企てた共産党北京政府は大喝采

ブッシュと小泉が蜜月であった当時、北京政府は「南京事件」を誇大・脚色して映画化、日本軍国主義者の蛮行を世界に宣伝して回った。次に北京政府は「靖国神社参拝」を続けていた小泉・安倍・麻生らを名指して「日本軍国主義復活を企てるカルト・オブ・ヤスクニ」と称して、世界に喧伝して回った。ついでに従軍慰安婦問題も取り上げた。効果てきめん、米連邦下院本会議は従軍慰安婦問題で「対日非難決議」を採択した。

米・英・蘭・豪など我が国の同盟国・準同盟国と日本の間に重大な「ひび割れ」が生れた。北京政府が企てた「仮想敵国の強固な同盟に楔を打ち込む」破壊工作が成功した瞬間だ。我が国で唯一の「親米保守」が総崩れとなった。親米保守は「親とも兄貴とも慕ってきた」米国から集中攻撃を受けて撃沈された。彼らは好むと好まざるとにかかわらず「反米又は非米」に転向せざるを得なかった。北京政府の悪しき企てが見事に成功した。

安倍・福田・麻生自民党内閣時代、北京政府の陰謀に踊らされた米国を初めとする同盟国および準同盟国が「対日バッシング」に狂奔したのであったが、鳩山内閣は誕生直後から「米国からの離反と北京政府への急速接近外交」に踏み出した。客観的にみると、「同盟国日本」を軽視し馬鹿にしてきた米国の自業自得といえなくもない。天罰が下ったと見ることもできる。

問題は北京政府の「日米離間策」の罠にはまったもので自然現象とはいえないということだ。北京政府は「敵を分断して各個撃破する」という初歩的戦術を採用しただけである。単純ではあるが基本動作を粘り強く繰り返す破壊工作活動だ。北京政府から見ると「長年の苦労がようやく実った」ということになる。「塵も積もれば山となる」の諺通り、北京政府が企てた気の遠くなるような「日米分断工作の積み重ね」がようやく実りの秋を迎えたという訳だ。

中国13億人民の暴動が年間約10万件、中国共産党並びに傘下3団体からの離脱表明者がこの5年間で約6400万人である。共産党官僚の暴力と腐敗は底なし沼で浄化策はない。彼らは13億人民の天をも貫く怒りに脅えているだけではない。北方にはロシア、南方にはインド、東方には日米両軍が対峙している。北京政府がロシアやインドへの懐柔策を繰り出すのも安全保障政策の一環だ。また北京政府が日米同盟に楔を打ち込み離反させるのも、中国の安全保障政策の一環をなしている。日米双方との軍事協力を推進し、東部方面を安定させたいと考えていても当然だろう。近年、ようやく北京政府の念願が成就し、オバマ政権が米中二国間同盟(G2)並びに米中軍事交流に乗り出す。日中両海軍の軍事交流も進んでいる。

中国は、それぞれ数万キロの国境線を接するロシアとインドが事実上の軍事同盟関係にあることを意識せざるを得ない。しかるに、パキスタンにミサイルや戦闘機を供与してインドをけん制する。内憂外患、北京政府も内実は火の車だ。「孫子の兵法」で理論武装して延命した中国歴代王朝は確認されていない。悪徳政治を続け、人民を苦しめるだけの王朝は易姓革命によって打倒されるのが中国4000年の歴史である。共産党北京政府が打倒される日も遠くはない。期待をもって見守りたい。

第3:鳩山・民主党内閣は亡国内閣である

(1)安全保障政策

日米同盟を対等なものとした上で、在日米軍基地を全面返還してもらうというのは国民の総意といってよい。だが、物事には手順がある。中・長期の戦略もなく、場当たり的な「人気取り政策」で突っ走るならば、日米関係は引き返すことができない泥沼に陥る。米国から「敵国扱い」された場合、米国の経済制裁や経済封鎖を覚悟しなければならない。貿易立国である我が国のシーレーンは米国海軍が抑えている。米国の感情を無視して闇雲に突撃するならば、屍累々、我が国は「飢えと貧困」の闇市経済に戻ってしまう。「そんな馬鹿なことが起こるはずはない」という人がいるかもしれぬが、米国の経済制裁を被っている北朝鮮、イラン、キューバ、ミャンマーの今日が明日の日本の姿にならないという保障はない。

1億3千万国民の生命と財産を守るべき総理大臣は「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」臥薪嘗胆すべきなのだ。宰相の椅子は軽いものではない。1億3千万国民の生命と財産を背中に背負っている自覚を持って行動してもらわなければ困る。先日来日した中国の外相に鳩山由紀夫は「本来であれば小沢さんが首相になるはずでしたが、成り行きで私が首相になってしまいました」と語ったという。言語道断である。宰相を司るという自覚と責任感が全く感じられない。我が国は「とんでもない男」を首相に就任させてしまった。

(2)科学技術振興予算を全廃又は大幅に削減。未来は絶望だけか

農家では来年の稲作用「種籾」を残す。種籾はいかなる飢饉になっても残しておかなければならない。来年の稲作ができなくなるからだ。科学技術立国日本にとって「科学技術振興予算」は種籾である。将来の日本が食べる科学技術を生み出す種籾である。今回、、行政刷新会議では「5.5兆円の子供手当」を捻出するために、虎の子の科学技術振興関連予算を全廃又は大幅に削減した」という。財務省主計局が行政刷新会議を活用して各省庁の予算カットに動いている。民主党のマニュフェストを実現するために、我が国の未来を支えるべき科学技術振興予算をカットしたのは、国家の未来を考えない亡国の政治である。

枝野や蓮坊が「名前を売り込み、実績を上げたい」という一念で奮闘すればするほど、我が国の未来は危うくなる。将来の飯の種を食い尽くす。国家を崩壊させるのは悪徳官僚だけではない。何よりも、誤った政策を真面目に実行する政治家が国家の崩壊を加速させる。現段階では、亡国の政治家は鳩山由紀夫首相を筆頭に、藤井財務相、行政刷新会議の枝野、蓮坊らである。彼らは真面目であるだけに、懸命になって誤った方角に国家を導く。

まとめ

小沢・鳩山内閣誕生から1か月半。すでに亡国の兆しがいろいろな箇所で発生している。「日米関係の不和」「永住外国人に対する参政権付与」はいうまでもないが、さらにマクロ経済を考えない「年間5.5兆円の子供手当」と、その資金を捻出するために科学技術振興予算を全廃又は大幅に削減することで、日本の未来は真っ暗闇だ。

税収は年間40兆円以下、10年度予算は「子供手当の大盤振る舞い」を加え90−95兆円に膨らむ。国債増発は不可避だ。事実上、国有化する郵貯銀行と簡易保険の金を国債購入に充てるのであろうが、たちまち軍資金が枯渇する。「紙切れ化必至」の日本国債を買う馬鹿はいないから、早晩、国債は売れなくなる。金利が暴騰し超円安に追い込まれる。

遅ればせながら、庶民も「金の現物や金貨」を買い求めるようになった。中国は外貨準備で金を1万トンまで買い増す予定という。インドを初めアセアン各国の中央銀行や個人も「金の現物や金製品」を買い求めている。米国債を買い増ししているのは我が財務省国際局だけだ。小沢・鳩山民主党政権になってから米国債購入残高が約1000億ドルも増え7000億ドルを超えた。けしからん兆候だ。アフガン支援に5000億円、そして米国債購入急増である。日ごろの非行を「虎の子の金を支払って猶予してもらうつもり」なのか?不可解な話だ。

最近、我が国でも個人の金購入が増えている。「通貨発行特権」を握っている政府や日銀への不信任の表れである。特に、鳩山内閣のマクロ経済に対する無知・無策と、将来の種籾まで食ってしまう計画性の欠如を見るに、日本経済は大暴落、失業者急増の時代となるのは必至だ。すでに「日本売り」が始まっているのかもしれぬ。鳩山内閣誕生以後の東京株式市場の低迷ぶりは顕著だ。世界の株式市場が上昇しても東京株式市場は反応しない。世界の株式市場が少しでも下落すると、東京株式市場は大暴落する。株価は経済の将来を占う指標である。

もはや「政権誕生から3か月は猶予期間」などと様子見をする時代ではない。ダムはあらゆる箇所で水漏れが始まった。これ以上放置すると「日本ダム」が大崩落を起こす。

鳩山内閣誕生後1か月半であるが、鳩山内閣の本質は明らかになった。普天間基地問題でも、鳩山首相が国家的見地に立って判断すべきだろう。鳩山由紀夫は「来年の地方選挙の結果を見て決める」という。仮に「普天間基地の即時返還」と「海外又は県外への移転」を希望する首長が誕生した場合はどうするつもりか?

米国に対して「民意は国外・県外移転ということですので、日米合意を破棄して再度、普天間基地移転問題を13年前に戻して議論をし直してもらえませんか」と主張するつもりか。国家経営に責任を持たず、「民意」の動向で国家方針を決めるならば、政治家は必要ない。インターネット投票機械を備え付け、その都度国民投票を実施して過半数で決定すればよい。政治家は不要で国会議員歳費が節約できる。

また、鳩山首相の「引き延ばし戦術」と「13年前に戻して議論をし直したい」と主張する鳩山由紀夫の態度に怒り狂った米国が「そちらがその気なら結構」、「普天間基地移転問題はなかったことにしよう」と主張してきた場合、普天間基地周辺の住民は厳しい生活をこれから何十年、何世代も耐え抜くこととなる。

「鳩山由紀夫と岡田克也が普天間基地返還交渉を台無しにした」という怨念が高まることは必至だ。沖縄県民は理想論、あるべき論で「海外又は県外への移転」を希望する首長を誕生させる可能性が高い。

沖縄県民の意見が首長選挙に反映され、それを尊重した鳩山首相が「日米合意の見直し」を主張した場合、米オバマ政権が妥協することはあり得ない。結果、普天間基地移転問題は白紙に戻る。

「臭いものには蓋」という諺がある。鳩山由紀夫は「ややこしい問題は先送り」する性癖がある。先送りすれば、誰かがなんとか処理してくれるのではないかという甘えがある。鳩山家の御曹司として甘やかされた無責任体質である。

鳩山首相の実弟邦夫がいう「政治家としての資質が劣った最悪の人物」が首相になってしまった訳である。早く「首のすげ替え」をしなければ被害はますます拡大する。火遊びのつもりが、大火となって1億3千万国民を焼き尽くす。

繰り返す。我が国家、我が民族の最大の危機は「鳩山首相」を担いでいることにある。少しづつ国民大衆も問題の重大性に気づきつつあるが、「鳩山内閣打倒」の旗を掲げることで、国民の覚醒をさらに促したい。








































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2009年11月11日

小沢・鳩山民主党政権が「永住外国人に対する地方参政権を付与する法案」を国会に提出すれば「国賊を成敗せん」という名の天誅(暗殺)が続発する可能性が高い。

はじめに

冷戦終了後20年。世界は今、先進国首脳会議のG8から、インド・中国・ブラジル等を含むG20の時代になった。経済のグローバル化が先行し、政治的グローバル時代が始まった。安倍・麻生自民党内閣は「日米同盟基軸」を唱えつつ、中国、ロシア、インド、ブラジル、中東湾岸諸国、EU諸国、中央アジア等との多角的外交を推進した。我が国がグローバル時代で生き残り勝者となるために尽力した。

小沢・鳩山民主党内閣発足から1か月半。小沢・鳩山内閣の動きを見るに「米・中等距離外交」「韓国・北朝鮮・中国を中心とする永住外国人への地方参政権付与」「従軍慰安婦への国家賠償」などを巡る取り組みが活発だ。その守備範囲は狭く東アジアとりわけ極東に執着している。千数百年前の奈良時代の外交を彷彿とさせる古代モデルの復活だ。世界情勢の変化を直視せず、唯我独尊の自己満足外交に専念し埋没している。小沢・鳩山外交は「亡国をもたらす政権」といっても過言ではない。

加えて小沢・鳩山民主党は、韓国政府や韓国系「在日・民団」および在日中国人の意向に迎合し「永住外国人に対する地方参政権付与法案」の成立に前のめりである。だが、この法案は、我が民族・国家のあり方に直結する問題である。国論が二分されるだけではない。この法案が提出され強行採択された場合は、これを推進した民主党小沢一郎幹事長、山岡賢次国対委員長、鳩山由紀夫首相、千葉景子法相、社民党福島瑞穂党首、共産党志位和夫委員長、創価学会池田大作名誉会長らに対する「天誅の嵐」が吹き荒れると想定すべきだ。「天誅」はいつの時代にも「国家の存亡又は国体の危機」を巡って行われる。国家と民族の存亡への危機感が愛国青年を自爆攻撃に向かわせる。

第1:刺客・暗殺者・義士

古代中国の歴史書である司馬遷の「史記」には、刺客列伝という項目がある。特に有名な刺客が「始皇帝暗殺」という題名で映画化された「荊か」である。中国共産党推薦の映画では「始皇帝の苦悩と人間性を美化する」など現体制擁護の粉飾が施されているが、これは歴史の改竄である。秦王政(後の始皇帝)に圧迫され、滅亡の危機に瀕していた燕王が「荊か」を抜擢、刺客として秦王室に送り込み「秦王政」の暗殺を企てた。結果は未遂に終わったけれども、一命を賭して国(燕)を守るという「荊か」の愛国心と心意気に共感した司馬遷が歴史書に彼の名を留め顕彰した。

古来、漢族は強大な敵国を打倒する目的でなされた愛国的暗殺行為を「刺客」と称し尊崇した。先般、悪徳共産党官僚から姦淫されたカラオケ勤務の美女従業員が犯人を刺殺する事件があった。事件の概要を認知したネット族約2億人が美女を支援し釈放させた。美女はネット族から「巴東烈女」と称えられ英雄となった。漢族の伝統文化では悪人は刺殺されて当然なのだ。悪徳共産党官僚を成敗すれば英雄となるのが昨今の風潮だ。暗殺は当局から見ると犯罪であるが、中国13億人民衆から見ると英雄行為とみなされる。

イラク・アフガン・パキスタンにおける自爆テロは、占領軍である米国から見ると「悪逆非道な非人道的行為」である。しかし、イスラムの聖なる大地を汚している米軍との戦争を「聖なる戦い(ジハード)」と考えるイスラム教徒から見ると、称賛され顕彰されるべき行為となる。中国の「刺客列伝」と同じ扱いを受ける。国家・民族・宗教などのアイデンティティーが危機に瀕したとき、人は「刺客」に転じ、自己存在を死守する行動に打って出る。自然の動きだ。不可解な点は一つもない。また、暗殺は権力の横暴によって虐げられ抑圧されている弱者の最後の手段である。被抑圧者に残された最後の手段が「刺客」であり「暗殺」であり「テロ」であり、暴力を伴う「維新」なのだ。

我が国の歴史で最も有名な暗殺事件は後世「桜田門外の変」(1960年3月)と称される水戸・薩摩浪士18人が行った大老井伊直弼刺殺事件である。井伊直弼は米ペリー艦隊の砲艦外交の脅しに屈し、天皇の勅許を得ることなく独断で「日米修好通商条約」という不平等条約に調印した(1858年7月)。天皇軽視・国益無視の井伊大老の政治に反対した幕府高官・大名・公家・勤皇の志士らに加えられた大弾圧事件が有名な「安政の大獄」である(1958−59)。このとき、吉田松陰や橋本左内も刑場の露と消えた。

明治以降の要人暗殺事件で有名なものは、明治維新の最大の功労者大久保利通暗殺事件(1878)、海軍青年将校有志によってなされた犬養毅首相暗殺事件(5.15事件)、そして「アメリカ帝国主義は日中両国人民の敵」と叫び「選挙による社会主義革命」をめざした日本社会党浅沼稲次郎委員長を刺殺した山口二矢少年事件である。被害者は「国体を損なう国賊」とみなされ刺殺された。

我が国における要人暗殺は「天に代わって不義を討つ(天誅)」という色彩が濃厚である。「共産党悪徳官僚を成敗するのを英雄視する」漢族と共有する観念である。「天命に逆らい、民族の心を売り渡す悪徳行為を処罰する」のは、天帝の御意であると考える天命思想。「暴力と腐敗で人民を苦しめる王朝を打倒するのは天命に従うもの」と唱えた孟子。我が国にも「革命と天誅の儒教思想」が伝来し一部に定着した。吉田松陰の「草奔屈起」や西郷南州の「敬天愛人」も同じ水脈にある。

小沢・鳩山民主党が掲げた100項目以上の選挙公約の中で、外国人参政権付与や従軍慰安婦への国家賠償問題は特別の地位を占める。多くの愛国者を「決死隊」に駆り立てる刺激的な政策といえる。国会の多数という政治権力を使って「国家のありようを変革する勢力」に対抗して、「1人1殺」の暗殺行為が続発しても不思議ではない。国家・民族の危難に殉じたいと念じている愛国者は少なくない。彼らは「民族や国体護持」という超法規的な世界で生きている。彼らを統制できる法律は存在しない。彼らは刺客、暗殺者および義士と呼ばれる。

第1:民族や国家のありようを変容させる永住外国人参政権法案は愛国者の過激な行動を誘発する。

先般、「韓日議員連盟会長」と懇談した小沢一郎が「永住外国人に対する地方参政権を付与する法案を来年の通常国会に提出する」旨約束したことがあった。数日前、山岡賢次が「この臨時国会に議員立法で外国人参政権法案を提出する」と語った。腰の座っていない鳩山内閣に対して「政府は何をもたもたしている。早く法案を提出せんか」と尻を叩いた。

鳩山首相や平野官房長官は「まず、党内の意見を調整すべき。」とかいって早期の法案提出に消極的だ。平野博文官房長官は山岡賢次が語った「議員立法で法案成立を図る」との発言を渡りに船と考え「外国人参政権法案は議員立法でやるのではないですか」ととぼけて見せた。これに対し小沢一郎は「とんでもない。外国人参政権法案成立は政府の仕事」といって責任を内閣に押しつけた。

韓国政府や在日韓国人「民団」との約束履行を迫られている小沢・鳩山民主党としては「外国人参政権付与法案」を国会に提出せざるを得ない。しかし、この法案を提出し強行採決すれば愛国者から「国賊」とみなされ、暗殺対象者リストの上位に登録される。街宣車で「売国奴」や「国賊」という宣伝を仕掛けられ、大量のビラが地域一帯に頒布され平穏な生活が阻害される。または、プロの殺し屋が雇われた場合は、元厚生事務次官の如く「一家皆殺し専門」の刺客を送りこまれることになる。本人はもとより家族も安全ではない。

最近、山岡賢次に警視庁のガードマンがついた。先般の発言に激昂した愛国者の抗議が殺到し、身に危険を感じたから派遣を要請したのであろう。しかし、警視庁派遣のガードマンが24時間、万全な警備をすることは不可能である。現役の警視総監が自宅から出て公用車に乗り込む寸前に短銃で狙撃され死亡した事件があった。警視庁は一応、政治家本人をガードするであろうが、家族のガードまでは手が回らない。家族はいつ何時襲撃されるか分からないから怖くて買い物にも行けない。施錠して就寝しても不法侵入され「一家皆殺し」になる事件も頻発している。

「天皇の発言は形式的であるから変更すべし」と評して改善を求めた岡田克也外相は世間の非難を浴びた。国家のありように触れる政治家の暴言や法律案の提出は民族主義者又は愛国者の逆鱗に触れる。過激な行為を誘発する。「言論の自由を暴力で封じ込めるのは許されない」と解釈しても意味はない。「国体とか民族」に抵触する領域は憲法や刑法を超えた世界の出来事なのだ。法治国家の枠を超えた民族の心(アイデンティティー)の問題なのだ。

昔から、誰もやりたくない仕事(汚れ仕事)というものは存在した。綺麗で格好いい仕事は万人が好む。就職希望ランキングの上位を占める。「汚れ仕事はしたくない」のは人情だ。誰でも、感謝される仕事をしたい、恨まれる役割は引き受けたくないと考える。つまり、外国人参政権問題は「小沢幹事長・山岡国対委員長」と「鳩山首相・平野官房長官」の押し付け合いの様相を呈している。誰でも「家族を危険にさらし、歴史に国賊の汚名を残したくない」と考える。

まとめ

小沢・鳩山民主党政権は、アフガンに5年間で5000億円の経済支援を約束させられた。西インド洋から海上自衛隊給油艦を撤収する代わり莫大な金を出す。18年前の湾岸戦争で、自民党小沢一郎幹事長(当時)は米国経由で戦争協力金として1兆数千億円を供出した。結果、クーウェイト政府からは感謝もされず、米国の懐を潤しただけで終わった。同盟国の一員としての役割を果たさず、汗もかかないと一方的に非難され、「旗識を鮮明にしない国」と馬鹿にされた。

以来18年、小泉・安倍・麻生の歴代自民党内閣は「より対等で、より双務的な日米同盟の構築」をめざして取り組んできた。時々の必要性に応じたイラク特措法等の時限立法をつくって対処してきた。今回の西インド洋からの自衛艦の撤収と5000億円のアフガンへの支援は、18年前の湾岸戦争時代(自民党小沢幹事長時代)に逆戻りしたことを意味する。「米国の財布:日本」への回帰だ。

民主党の米・中・韓にとらわれた視野狭窄外交を見るに、歴史を何十年も逆回転させたというほかはない。彼らの世界観には冷戦終了も、多極化したグローバルな世界という観点も欠如している。米国、中国、韓国(北朝鮮)しか見ない外交だ。米国を初め中国や韓国も世界的規模での外交に踏み出しているのに、我が小沢・鳩山民主党政権だけが時代錯誤の東アジア外交に埋没している。これこそ国家衰退、国家滅亡をもたらす主要な要因である。

賢明なる我が国の民間企業は「小沢・鳩山民主党政権は頼むに足りず」と考え自らの判断で動き始めた。国内工場を閉鎖し発展途上国ほかの海外に工場を移転させている。国際競争力のある企業は日本を脱出して活路を求め、国際競争力のない体力の弱った納税しない企業だけが国内に残るといういびつな風景だ。ばらまき福祉で労働意欲を失い国家に寄生するだけの個人が増殖し、自立的な企業が脱出する国家に未来はない。

社会主義的ばらまき政策に没頭する小沢・鳩山民主党政権は「亡国の政党」である。未来への対策を怠り、今日の生活を楽しむだけの享楽政党である。この応援団が、創価学会(公明党)並びに社民党や日本共産党等の社会主義政党である。

今後、小沢・鳩山民主党政権の「反民族的体質」が、内政だけでなく外交においても次々と露呈する。外国人参政権問題を初めとする外患誘致政策は国論を二分する。そして、国体護持を念じる愛国者を刺激し憤慨させ蜂起させる。

「小沢や山岡に天誅を加えるべし」との怒りが勢いを増している。目下、指導者が必死になって愛国者の暴走・暴発を食い止めているが、まもなく愛国者の怒りが土石流となって川を駆け下る。残された時間は長くはない。自民党稲田朋美衆議院議員を初め自民・民主・国民新党の真正保守勢力が「外国人参政権付与法案の国会提出を阻止できるか否か」が当面する最大の課題だ。

仮に、小沢一郎、山岡賢次、鳩山由紀夫、千葉景子、福島瑞穂、志位和夫並びに創価学会池田大作らが、外国人参政権付与法案を国会に提出し強行採決し可決成立させた場合、「国賊に天誅を加えよ」との声が沸騰する。「国賊に対する暗殺の嵐が吹き荒れる」と想定しておくべきだろう。又はプロの殺し屋を雇った「一家皆殺し事件」が多発するかもしれぬ。権力の横暴に対する個人又は小規模集団の暴力を含むあらゆる手段を駆使した反撃が始まる。我が国は一気に政情不安定な時代に突入する。

戦後60余年。彼らの暴発が少なかった背景は、自民党歴代政権が彼らの主張を忖度し、一定の配慮を加え、ガス抜きを怠らなかった結果である。ガスは密封され充満すると必ず大爆発を起す。これが自然の理である。

鳩山内閣は内憂外患の荒波を無難に航海できるとは思えない。司令塔不在による蛇行運転で日本丸を難破させる危険が高い。

世界に通用する識見を持ち、機敏な行動力と強靭な精神力を有する指導者が求められる時代となった。森喜郎や青木幹雄の時代ではない。もとより小沢一郎や鳩山由紀夫の時代でもない。30・40代の若きリーダーが求められている。

「立て、飢えたるものよ」のインターナショナルではなく、「立ち上がれ。決起せよ。そして民族の危機を救う先駆けとなれ」が合言葉とされる時代となった。
































白髪爺 at 11:28|PermalinkComments(9)clip!日本の政治 | 民主党

2009年11月08日

ヒラリー・クリントンは1年以内に副大統領に昇任するのか?直後、オバマ大統領は辞職または不慮の事故で大統領職を明け渡すのか?

はじめに

米連邦議会上院議員1期目のオバマが、民主党大統領候補として彗星の如く現れ、ヒラリーやマケインという強豪を次々と打ち破って大統領となってから10か月。オバマは圧倒的な選挙資金を使ったメディア攻勢によって敵を圧倒してあれよあれよという間に大統領の座を獲得したが、その華やかな風景を眺めながら誰もが「第35代大統領ケネディ」を想起した。

オバマは大統領就任演説において、「ケネディが大統領就任演説で語った<祖国があなたに何をしてくれるかを尋ねてはなりません。あなたが祖国のために何をできるかを考えて欲しい>という言葉を引用した」だけではない。オバマの掲げる政策はケネディの政治と重なり合う面が多い。

(以下のカッコ内は、ケネディの行った主要な政策・・・ウイキペディアから要約抜粋)

(1)ベトナムからの早期撤退模索
(2)米英ソの核実験禁止条約(PTBT)締結
(3)イスラエルの核保有に反対
(4)人種差別との戦い。有能な黒人を積極的に連邦政府幹部に任命
(5)貧困者対策の充実。失業手当の13週間延長、失業者の子供への手当支給、年金増額、最低賃金の引き上げ
(6)アポロ計画
(7)西ベルリンへの空輸

以上をオバマの政策に照合すると、(1)は「18か月以内にイラクからの全面撤退」(2)は「米ソの核弾頭削減交渉」(3)は「中東イスラム諸国との融和政策」(4)は「ヒスパニックからの連邦最高裁判事への登用」(5)は「公的医療保険制度の導入」となる。

オバマも精力的に動いているものの、ケネディのようにめぼしい成果を上げるに至っていない。オバマの「ケネディ流急進的リベラル政策」に対して米国民の抵抗が強いという面もある。オバマの訪日が1日遅れたのは「まもなくイラクに派遣される予定であった米陸軍軍医(イスラム教徒)が惹起した銃乱射事件で死亡した十数名の兵士等の葬儀に出席するため」とされる。イスラム原理主義組織アルカイダのテロとされる9・11から8年、再び「反イスラム感情」が沸騰するのを懸念したためかもしれぬ。

今回の事件の犯人である軍医は犯行前「同じイスラム教徒に銃を向けたくない」とイラク派遣を嫌がっていたという。米陸軍内のイスラム教徒による暴発又は反乱かもしれず不気味だ。

第1:ケネディ大統領暗殺とジョンソン副大統領の大統領就任

ケネディ大統領(1917−1963)は、1963年11月22日暗殺された。犯人はオズワルドの単独犯行説や軍産複合体説などが飛び交っている。オリバー・ストーン監督作品の映画JFKが有名だ。事件の8時間後、オズワルドは劇場で逮捕され地元警察の留置所に収容された。2日後、オズワルドは身柄を護送中に狙撃され死亡。オズワルドを射殺した犯人ジャック・ルビーは4年後獄中でガンが悪化し死んだ。46年後の現在でも真相は闇の中だ。

ケネディ大統領の敵は、ベトナム戦争拡大でひと儲けを企む軍産複合体、イスラエルの核保有を支援するユダヤロビー、マイノリティの進出を喜ばない白人至上主義者、自己責任を主張し社会主義的福祉政策に反感を抱くプロテスタントなど多様である。周囲はケネディの敵だらけといってよい。ケネディ暗殺を企てる人間は米国中に満ち溢れていた訳だ。どの勢力が仕掛け人であっても不思議ではない。

米国の大統領が任期途中で死亡すれば、第一順位は副大統領、第二順位は下院議長である。暗殺により大統領職は急進的リベラルのケネディから穏健派のジョンソンに交代した。ジョンソン政権下において急進派リベラル政策は破棄されベトナム戦争への米軍投入は大規模化した。

ジョンソンは1960年の民主党大統領候補を選出する選挙において僅少さでケネディに敗れたが、ケネディから副大統領候補に指名された。しかるに、オバマと民主党大統領候補選を争ったヒラリーは副大統領候補に指名されなかった。いかなる事情があったのかは不明である。

第2:バイデン副大統領はまもなく辞任するのか?又はヒラリー国務長官と職務を交替するのか?

11月7日付け日本経済新聞「点検:オバマ人脈(中)」という記事の中に、不可解な内容の文章があった。以下(1)から(4)は抜粋。

(1)「バイデン氏は辞任すべきか」。米国の政治ニュースで急成長中のサイトを持つアリアナ・ハッフィントン氏のコラムが物議を醸した。先月の投稿で大統領がアフガン増派を決めた場合、増派に慎重なバイデン副大統領に「抗議の辞任」を提案。たちまちネット上で賛否両論が沸騰した。

(2)「影の大統領」と呼ばれたチェイニー前副大統領に比べ、失言以外は目立たないと言われてきたバイデン氏、アフガンで米兵の犠牲者が増えるにつれ、増派への反対論がにわかに脚光を浴びている。アフガンよりも、核兵器を持つパキスタンや国際テロ組織アルカイダへの対処を求める訴えには外交通も一目置く。

(3)元海軍大学教授でコラムニストのトーマス・バーネット氏はバイデン、クリントン両氏のポストの入れ替えを予想する。バイデンはナンバー2よりも一国一城のあるじになりたい。クリントンは大統領選の再挑戦をにらみ、オバマも初の女性副大統領の起用で歴史に名を残せるーとの読みだ。最近のクリントン氏のパキスタンや中東の歴訪に政治的野心が復活したとの憶測も飛ぶ。

(4)中間選挙まであと1年。大統領が演説する集会も超満員が当たり前ではなくなってきた。ワシントンが浮足立てば、政権で安定感を保ってきた外交・安保チームにもさざ波が立ちかねない。

11月3日に開票された南部バージニア州と東部ニュージャジー州の両知事選で民主党が共和党に敗北した。オバマ大統領への支持と不支持の割合が逆転したという世論調査も現れた。11月の中間選挙(任期2年の下院議員と上院議員の3分の1)まで1年。米国では共和党と民主党の立場が逆転。国民の意識は移ろい易い。

ケネディの急死で大統領に就任したジョンソンは見事、大統領選を勝ち抜き民主党政権を維持した。米民主党が中間選挙で想定される劣勢を跳ね返す奇策を打ち出す可能性は否定できない。急進的リベラルのケネディから穏健派のジョンソンに衣替えして態勢を立て直した如く、急進的リベラルのオバマから穏健派のヒラリー・クリントンへの入れ替えだ。ヒラリーがオバマの任期途中で大統領職を引き継ぐためには副大統領に就任しておかなければならない。

第3:1年前「オバマは2年で辞任。ヒラリーが大統領に就任する」と予言した副島説について

我が国で陰謀論の大家という地位を確立したかに見える副島隆彦は、米大統領選の約1年半前に「オバマ大統領誕生」を予測していた。また、我が国で「小沢政権が誕生する」という予測も1年以上前から著書で公表していた。副島隆彦は「世界の支配者であるロスチャイルドとロックフェラーが企画・立案した通りに世界の政治・経済は動く。オバマも小沢一郎もロックフェラーから政治を任された代理人」と指摘する。

オバマが大統領選に勝利し大統領就任式までの間(2008年12月30日付け)に発行された「暴走する国家・恐慌化する世界」副島隆彦・佐藤優共著、日本文芸社の26ページで副島隆彦は「オバマは経済政策に失敗して2年くらいで辞任するでしょう。その後はヒラリーが大統領になります。こんな大胆な予言をして大丈夫か、と言われても私は構いません。私は今や予言者宣言をしています。」と佐藤優との対談で語っている。

これについて筆者はブログで「国務長官であるヒラリーがオバマ辞任後の大統領に就任するのは制度的に不可能。副島隆彦の誇大妄想ではないか?」と指摘したことがある。しかし、前述した「バイデン副大統領辞任→ヒラリー副大統領誕生」又は「バイデン副大統領とヒラリー国務長官の職務入れ替え」が実現した場合は、副島隆彦の予言が的中する可能性がある。オバマが辞任するか又は暗殺されることで、オバマの任期途中で大統領が空席となり副大統領が大統領に昇任する可能性は否定できない。ちなみに、ケネディは大統領就任後2年10月で暗殺された。

オバマの大統領就任式から10か月経過。「18か月以内にイラクから全米軍を撤退させる」公約はほぼ絶望的だ。アフガン戦線も敗色濃厚で、首都カブールの治安も悪化、国連職員50数名が国外退去した。ベトナム戦争末期と同じだ。パキスタン戦線の対タリバン掃討作戦も長期化の様相を見せている。サウジアラビア軍がイエメンを越境攻撃した。イスラエルとパレスチナの調停は破綻、展望が全く見えない。オバマ政権の盟友たるべき地位にある日本の鳩山首相は「米国追従からの脱却」を掲げ、米国からの離反意思を明確に打ち出した。

米国内ではイスラム教徒の軍医が暴発して十数名の兵士が死亡し多くの怪我人が出た。失業率は10%を超えた。膨大な財政投入によって米国は「景気の底抜け」をかろうじて防いでいるが、第二波の大津波がくればひとたまりもない。地方銀行の破たんや企業倒産の続出で失業者も増えるばかりだ。「稼ぐにおいつく貧乏なし」の諺通り、雇用創出が企業倒産と人員整理による失業者の増加に追いつかない。Yes We Canと叫んでも米国民は踊らない。オバマの人気も急落、オバマの神通力もなくなった。「山高ければ谷深し」の諺通り、偽造された商品はメッキがはげると本来あるべき水準まで暴落する。

オバマは内憂外患である。前途には暗雲が立ち込めている。米国民は「オバマがノーベル平和賞だって?」とびっくりしている。オバマは米3軍の最高司令官として、イラクとアフガンに20万の軍隊を進駐させ、イスラムゲリラと共に多数の非戦闘員イラク・アフガン・パキスタン住民を虐殺しているのに、ノーベル平和賞を受賞するとは世も末だ。

副島隆彦の著作から判断するに、副島隆彦は米国の事実上の支配者であるロックフェラーやロスチャイルドら超巨大財閥の裏情報に通じる人物から情報を入手している模様である。副島隆彦は個人的に入手したさまざまな情報を分析して「オバマ大統領誕生」や「小沢・民主党政権誕生」を的中させた。米国政財界にはいろいろな裏情報が飛び交っていると想定できるし、インサイダー情報も多く含まれているであろう。ウオール街やワシントンは情報の宝庫だ。

情報は玉石混交。ロックフェラーやロスチャイルド系企業の最高幹部が親族又は親友に「君だけに打ち明けるのだが・・」といって漏えいする最高度の機密情報が伝搬することもあろう。また、謀略で流すガセネタ情報も多いはずだ。つまり、ウオール街とワシントンは世界の情報が氾濫しているはずで、その情報を入手すべく世界中の「いかがわしい人物」が跳梁跋扈していると推測される。副島隆彦はおそらくこれらの情報に接近できる人物を取材源としているのではなかろうか。副島隆彦は収集した玉石混交の情報を分類・分析して予言の手がかりにしているのではなかろうか。だから、的中する場合もあれば、外れる場合もある。

ワシントンやウオール街で密かに語られていた情報が1年又は2年後に、雑誌や新聞で公開される。首謀者が「そろそろ公開する時期か」と考え、代理人を使って機密情報を流し雰囲気作りを始めるという段取りだろう。

人間行動科学を応用した情報操作と大衆洗脳は飛躍的な発展を遂げた。大衆は「操作又は洗脳されている」ことを自覚できないから「自分の意思で判断し行動している」と感じさせられている。大統領選や衆院選における投票行動について大衆は「自らの意思で、オバマや小沢民主党を選んだ」と信じている。「民意」は人間行動科学を活用した情報操作によって「狙った方向に向けて」自由自在に操ることができる。副島隆彦がいう「米国や我が国における民主主義はロックフェラーやロスチャイルドら世界の絶対的権力者によって支配され操作されている。」との説も、一概に「荒唐無稽」とはいえない。

まとめ

米国民を一時的に興奮状態に陥れたオバマの神通力もなくなった。米国民は幻覚と妄想から醒め正常な判断力を回復しつつあるように見える。だが、第二段階の情報操作がすでに始まっている。ユダヤ人の末裔ヒラリー・クリントンを持ちあげる宣伝工作が始まっているのかもしれぬ。オバマが辞任するか暗殺されるかは、最高権力者にとって大きな問題ではない。誰をオバマの後継者に据えるか?そのために「どのような情報操作が必要か?」そして、誰又はどのメディアを使って情報操作を開始するか?などの戦術が科学的に研究され実行に移される訳だ。ノーベル平和賞は「オバマへの餞別」なのかもしれぬし、「オバマへの慰謝料」なのかもしれぬ。

我が小沢・鳩山政権は司令塔不在である。鳩山首相を筆頭に各大臣が自由奔放に発言し行動している。一昨日、平野博文官房長官は「普天間基地移転問題に関する最終判断は来年1月の地方選挙の結果(民意)を見てから決める」と語った鳩山首相の見解に関連して「鳩山首相の個人的判断であって政府の統一見解ではない」と弁明した(6日付け日本経済新聞・夕刊)。最高責任者であるはずの鳩山首相の発言を部下である官房長官が「政府の統一見解ではない」と否定した。下剋上というべきである。誰が内閣に最終責任を持つのか?誰が最終決定者なのか明確でない。

小沢一郎は当初「国会や党関連以外の法案は内閣が提出する」といっていたが、小沢の側近である山岡賢次国対委員長は一昨日「臨時国会を延長して、外国人に地方参政権を付与する法案」を国会に提出する旨発言した。「朝令暮改」とはこのことだ。鳩山内閣も、小沢・民主党も平気で前言を翻す。自分の言葉に責任を持たない内閣や政党が外国から信頼されるはずはない。国民大衆も「また前言を覆すのか?」と諦観し、政治不信を強めている。

米オバマ政権も内憂外患であるが、我が小沢・鳩山政権はオバマ政権以上に混迷を深めている。司令塔はいない。発言が毎日変わる。国家戦略もなくマクロ経済政策もない。あるのは、政務三役がお山の大将となって威張り散らすことと「子供手当等の社会主義的ばらまき政策」の財源探しだけだ。小沢・鳩山政権が強行する社会主義的ばらまき政策に失望した優良企業は国内工場を閉鎖して工場を国外に移転させている。国内の雇用は失われ失業者は増える一方だ。

日本銀行は「景気は大底を打って立ち直りつつある」等と寝ぼけた経済観測を打ち出した。短期的な経済指標を整理しただけのとんでもない景気予測だ。「景気が大底を打ったように見える」のは、麻生自民党内閣が年間4回の予算を成立させ膨大な財政出動を行い底割れ防止を行ったからだ。ようやくその効果が出て「大底から立ち直ったように見える」だけだ。しかし覚せい剤注射の効果も長くは続かない。2010年1・2月頃には「薬切れ」となり身体が動かなくなる。経済活動は失速し寒冷期に突入する。

企業は生き残るために派遣社員や臨時職員の解雇に加え正社員の解雇に踏み切る。蓄えを食いつぶし体力を消耗した企業は社内失業者を抱える余裕がなくなる。正社員の大量解雇が始まる。結果、我が国の失業率も欧米並みに10%の大台に乗せる。

小沢・鳩山民主党政権が「子供手当の財源探し」の社会主義的政治に埋没している間に、我が国経済は縮小再生産のデフレスパイラルを加速させる。生産は縮小、労働者の賃金は低下、税収は大きく落ち込む。企業が衰退し経済が失速したとき福祉水準を維持することはできない。旧ソビエト連邦やキューバ・北朝鮮の国民が困窮し十分な福祉を得られないのは、為政者の独善かつ無策だけでない。国内企業が衰退しているにもかかわらず軍備を増強して福祉に回す金がなかったからだ。小沢・鳩山民主党政権は将来の展望もなく目先の「ばらまき政治」に励むだけだ。「世も末」というほかはない。「1億3千万国民総貧民化政策」と指摘しておきたい。

児童に恵まれた教育環境を与え、かつ福祉を充実させるためには、国内企業が発展し多くの雇用を創出することが前提となる。そうなれば法人税も増えるし所得税も増える。福祉に回す金も捻出できる。我が国にとって喫緊の課題は、明治政府が断行した殖産興業政策である。新しい最先端企業が林立するよう国家が財政面で支援し雇用を創出する。「子供手当等5兆円」は国内消費を高める効果はほとんど期待できないし、一部の家庭の収入の目減り分を補填する効果しかない。「子供手当に回すために予算を削減された業界」は破産続出となるから失業者が急増する。

自民党はケネディやオバマが唱えた「祖国があなたに何をしてくれるかを期待すべきではない。あなたが祖国のために何ができるのかを考え実行してもらいたい」というスローガンを採用すべきだ。小沢・民主党が主導する社会主義的「ばらまき政策」によって、国家に寄生するだけの怠惰な国民を増産するのか?それとも活力があって責任ある行動がとれる国民を増やすのか?を参院選の対立軸に据えるべきだ。「子供手当等の全廃」を掲げ堂々と戦い抜いてもらいたい。「子供手当の民主党か、それとも殖産興業による雇用拡大の自民党か」を争点にすえるべきだ。自民党は殖産興業の具体策を国民に提示し、社会主義的色彩が濃厚である小沢・民主党の愚民化政策と対比させて違いを明確に打ち出すべきである。

11月3日に開票された米国の2つの州知事選でオバマの民主党が全敗した。「自己責任」を主張した共和党が躍進したのは米国民の意識が急速に変化している証拠だ。オバマが唱える美辞麗句によるバラマキ政治は賞味期限が切れた。健全な国民による健全な国民のための健全な経済・社会の発展をと期待する米国民が着実に増えている。

自民党は国家100年の経済・外交戦略を構築して国民に夢と希望を与える政党であらねばならない。国民大衆の意識変化をすばやくキャッチできるアンテナと感受性を備える必要がある。最高権力者がメディアを総動員して国民大衆の心理を操作してもその効用は続かない。洗脳された国民大衆はいつまでも眠り続ける訳ではない。米国民は1年で覚醒し本来の自己を取り戻しつつある。

谷垣禎一自民党総裁と前原誠司国土交通相は京都、仙石由人行革刷新担当相は滋賀。平野博文官房長官は大阪府枚方市(京都府に隣接)が地盤だ。元来、乱世向きではない京滋・大阪の人間がそれぞれの持ち場で活躍しているがこれも時代の変化であろう。

「明治は遠くなりにけり」だ。
























2009年11月05日

民主党小沢一郎幹事長が進める「党改革」の狙いの一つは利権政治の復活か?民主党国会議員各位は小沢一郎が運転する車のタイヤか。

はじめに

今回の衆院選で初当選した百数十名の小沢チルドレンは目下、「衆議員初任者研修中」の身分である。連日の如く研修日程が組まれ、遅刻・欠席は許されない。衆院予算委員会の傍聴に駆り出され「野党委員の発言に野次を飛ばし、首相はじめ閣僚の答弁に拍手する機械だ。彼ら小沢チルドレンの幼児的振る舞いに眉をひそめる国民も多いのではなかろうか。喜劇でもあり悲劇でもある。

「国権の最高議決機関」たる国会が労使の団体交渉の場と化した。小沢チルドレンには国会議員としての品格も、見識も、矜持もない。民主党幹部の指示・命令に従順に従う下僕である。このような国会議員が大増産されたのはなぜか?世界では通用しなくなった左翼思想の労組員が支配している朝日・毎日・琉球・西日本・京都などの各新聞やNHKや民放テレビ等偏向メディアが一斉に「政権交代」と叫び続けた結果、国民大衆は「黒を白と」「醜を美」と感じるようになった。ナチス党のゲッペルスがいう「大ウソでも100回いうと真実となる」という訳だ。大衆は純朴であるから騙されやすい。いつの時代でも大衆は、悪徳政治家、悪徳商人および詐欺師のカモとされる。グランビルは「勝利の女神は決して大衆に微笑むことはない」と喝破したが、これも情報操作に乗せられやすい大衆の心理をついた鋭い格言だ。

第1:なぜ、民主党は小沢一郎を頂点とする官僚制的政党に変質したのか?

1996年9月、新党さきがけの鳩山由紀夫・菅直人らのグループと社民党の一部が寄り集まって民主党結成。1997年12月新進党解党(小沢幹事長)。1998年4月、民政党(岡田克也ほか)、新党友愛(川端達夫ほか旧民社党集団)、民主改革連合(江田五月ほか)らが民主党に合流。2003年9月、民主党が小沢・自由党を吸収合併した。以上の経緯でも明らかなように、民主党は「反自民勢力」の寄り合い政党である。思想・信条も異なる集団が野合した政党である。各集団が集って衆議を重ね、妥協点を見出し、かろうじて統一を保ってきた。司令塔はいないが、各グループ長が談合して運営する比較的民主的な組織であった。2006年4月小沢一郎が代表に就任、当面の戦略を「選挙に勝つ」ことに絞り込み、同床異夢のバラバラな集団をかろうじて束ねてきた。

民主党が統一のとれた政党に脱皮できるか?といえば、道程は平坦ではない。国家理念も、思想も、信条も全く異なる勢力を抱えているから、外交だけでなく内政についても民主党がまとまることはない。不一致の政策を足して2で割るか、妥協して落とし所を決めるほかはない。野党と対決する以前に、党内意見の集約がなかなかできない。普天間基地移転問題で外相と防衛相が対立するだけではない。鳩山首相は右に左にぶれまくっている。野党を説得するどころか党内をまとめることができない。

民主党は政権政党となった。来年7月の参院選で勝利すれば、名実ともに独裁政権となる。最低4年間は国家運営の重責を担う予定になっている。しかし、寄り合い所帯の民主党では責任ある政治が遂行できない。未曾有の危機を乗り越える国家政策を打ち立てることができない。

今回の選挙で、自民党衆議院議員の200人ほどが落選したから公設秘書を初め大量の失業者が出た。食えなくなった自民党元国会議員秘書のうち約100人が民主党国会議員の秘書に鞍替えした。自民党の地盤が秘書と共に民主党に移動する。これまで自民党を支援してきた各界・各層・各業界は「寄らば大樹の陰」で、民主党応援団に転向しつつある。国会議員秘書だけでなく支持団体の相当数が自民党から民主党に移動すると想定できる。政権政党でないとメリットがない。自民党を応援すれば、民主党政権からどのような迫害を受けるか分からない。「金の切れ目が縁の切れ目」になるのも自然だ。

かくして、これら利権団体は権力がもたらす甘い蜜を求めて、自民党から民主党に移動する。自民党と民主党の大連立は、公設秘書や支持団体という下部構造で始まった。小沢・民主党はこれまでの支持団体(公務員労組、大企業労組、部落解放同盟など)に加え、自民党の支持団体(企業、医師会、歯科医師会、特定郵便局長会、農協など)を傘下に取り込む工作を仕掛ける。結果、民主党は利権と既得権で肥え太った団体・企業等すべてを抱え込む。小沢・民主党はウルトラ自民党として出発する。これら諸団体は選挙の固定票である。組織に組み込まれていない一般大衆の票は浮動票である。一般大衆は「お呼びがかからない」と覚悟すべきだ。

第2:小沢・民主党のヒエラルキー(位階制)

(1)小沢一郎幹事長(興石東幹事長職務代行)が指導する党執行部

山岡賢次国対委員長(小沢派)ー同代理三井弁雄(小沢派)ー国対副委員長(予算など19委員会理事)のうち小沢派が13人、羽田派・野田派・左派がそれぞれ1人、無派閥3人。

党役員会メンバーは、小沢一郎、興石東(左派)、山岡賢次(国対委員長・小沢派)、高嶋良充(参院幹事長・左派)、平田健二(参院国対委員長・民社協会)、佐藤泰介(財務委員長・左派)、石井一(選挙対策委員長・小沢派)、奥村展三(総務委員長・小沢派)、細野豪志(組織委員長・前原派)の9人。小沢派が4人、左派が3人、民社協会と前原派が各1人。左派を除く6人は小沢一郎が一本釣りしたとされるから、役員会メンバー9人中6人を小沢が掌握している。

党幹事長室(14人の副幹事長が窓口)・・・詳細は不明であるが、おそらく小沢派又は小沢が一本釣りしたメンバーが主力で、一部左派という構成であろう。筆頭副幹事長は参議院幹事長の高嶋良充(左派)、次席副幹事長は細野豪志(前原派)で、陳情窓口責任者となる。

小沢執行部は現段階では、衆議院を支配する小沢派・小沢色の主流派と参議院を指導する興石東・高嶋良充の左派が連立している状態である。内閣に出払っている鳩山派・菅直人派・野田派・岡田グループは影も形も見えない。

(2)小沢・民主党の陳情受付システム
(以下は、11月3日つけ日本経済新聞より抜粋)

(ア)まず、選挙区で陳情を受けた議員が幹事長室に報告。細野豪志・高嶋良充両副幹事長が中心になって内容を精査した後、省別に分担している14人の副幹事長が各省庁の政務三役につなぐ。たとえ閣僚級の議員でも、政府側とは直接折衝できない仕組みだ

(イ)全国規模の業界団体の陳情は、党の企業団体対策委員会を窓口に幹事長室に取り次ぐ。地方議員や地方自治体の陳情はいったん各都道府県連を経由する。

(ウ)小沢氏は10月中旬の党の会合で「重要案件については興石幹事長職務代行とともに自ら判断する」考えを強調。党役員の一人は「小沢氏は各団体の支援状況を見て、陳情の対応を決めるつもりだろう」と指摘する。陳情対応をテコに、農協など大所の自民党支持団体を陣営に取り込む狙いがにじむ。

以上によって、利権誘導政治に依拠してきた自民党は切り崩され崩壊するが、田中角栄直伝の小沢・民主党利権政治となって復活・再生する。自民党国会議員や族議員が取り仕切ってきた利権政治は、小沢・民主党においてより制度化され復活する。利権と関係のない多くの国民大衆は税金を絞りとられるだけで、恩恵に預かることはない。

かくして小沢・民主党に対する企業・団体からの政治献金は10倍増、100倍増となる。小沢一郎や興石東等の政治資金管理団体への政治献金も数十倍・数百倍に膨れ上がる。「三つ子の魂、100まで」とはよく言ったもので、小沢一郎は金権腐敗の田中角栄や金丸信の愛弟子である。これから小沢・民主党が金権腐敗の巣窟となる。

第3:小沢・民主党の利権政治の問題点

国と地方の債務残高が約1000兆円に達しているのだが、小沢・民主党は民主党の支持団体に予算を重点配分することになる。小泉純一郎が「自民党をぶっ壊す」といって始めた利権団体切り捨て政策を取りやめ、小沢・民主党が利権政治を復活させる。先般、亀井静香郵政担当相は小沢の盟友である元大蔵事務次官を「日本郵政社長」に横滑りさせた。亀井静香はこの一件で「小沢一郎に貸しをつくった」と考えている。だから亀井静香は最後は小沢一郎が助け舟を出す。傍若無人な振る舞いをしても大臣を更迭されることはないと考えている。政治の世界は極道の世界と同じく「貸し借り」がものをいう。義理や人情はいつでも壊せるが「貸し借りの帳尻を合わせない政治家」は生き残れない。

小沢一郎が「国会での官僚答弁を禁止する法案を提出する」と語った件につき、さっそく社民党の福島瑞穂党首が「法律で縛る必要はない」と反抗して見せた。そこで、小沢一郎は「福島党首と相談して決めたい」と語った(5日のテレビニュース)。小沢一郎は福島瑞穂女史を口説き落とす自信がある。小沢は福島瑞穂の耳元に小さな声で語りかける。「社民党の選挙公約の一部である保育園の拡充による待機児童の一掃を実現してやるから、本件については矛を収めてもらいたい」などといって懐柔する。福島瑞穂は思わずニンマリ。小沢は「女を釣るのは簡単、甘い言葉の一つか二つを耳元で囁くだけでコロッと落ちる」とますます自信を深める。

政権与党になった小沢一郎にとって怖いものなしだ。国家予算は自由に動かせる。小沢の尊師田中角栄も新潟県を全国一の高速道路県にしたし、新潟県の土建業者を儲けさせた。結果、田中角栄親分の懐は金でじゃぶじゃぶ、使いきれないほど金が集まった。すべてこれ政権与党の役得である。暑い最中に選挙運動した甲斐があったという訳だ。小沢にもようやく「実りの秋」が訪れた。

業界や団体に無縁な1億人国民大衆にとっては、小沢に便宜を図ってもらうことは皆無だ。我々大衆が収める税金は小沢・民主党の支持団体を潤すだけだ。おそらく「子供手当」や「高校授業料免除」などの福祉政策は、長くて3年で打ち切りとなろう。国家の借金(国債発行)を増やし国家の借金を積み増して「子供手当」でもあるまい。子供に飴をしゃぶらせて「大人になれば莫大な借金を返済するのだぞ」といっても喜ぶ子供はいない。「子供手当をやめて借金を減らして欲しい」というに決まっている。

小沢・民主党による利権政治は「国家予算を支援団体にばらまく」ことで成り立つから、民主党政権は放漫財政に陥らざるを得ない。折からの世界的大不況、デフレ経済で税収は大幅に減少、40兆円を割り込むと想定されている。2010年度予算は税収を大きく超える50兆円以上の借金で賄うことになっている。国債発行は増える一方だ。低金利で紙切れ化必至の国債を買う馬鹿な個人や企業はいない。金融機関は折からの不況で不良債権が増えている。国債購入を強要されても買う余力がない。金融機関の株価は底値で張り付いたまま動かない。

頼みの綱が日本郵政・株の郵貯と簡易保険の約300兆円だ。これまで郵貯と簡易保険の300兆円のうち100兆円超はすでに国債購入や財政投融資資金で食い尽くされている。郵政民営化を唱える前社長は「これ以上、日本国債は買えない」と頑張るから更迭された。亀井静香郵政担当相は後任に元大蔵事務次官を据えた。財務省の思惑通り国債を日本郵政に押しつけ買わせる装置が完成した。国会において「官僚の天下りではないか」と厳しく追及されることを承知の上で断行した人事である。財務省の資金繰りが悪化、切羽詰まっているのだろう。民主党政権下において、国民大衆の虎の子である郵便貯金や簡易保険はすべて「国債」という借用証書に置き換わる。郵便貯金通帳には預金残高の数字が書いてあるがこれを裏づける資金はない。

いつの間にか、都銀でもカード1枚につき1日50万円までしか引き出せなくなった。それ以上の金額は通帳を持参して窓口に並ぶという面倒な手続きだ。銀行は「不正資金の洗浄を防止するためです」等と弁明している。最大手の三菱UFJ銀行でも資金繰りが悪化しているのではなかろか。預金者の一定数が同日付けで引き出した場合、銀行の手持資金が底をつく懸念があるのではなかろうか。だから大衆が預金を引き出さないよう「不便を強要している」のではなかろうか。「取り付け騒ぎ・銀行閉鎖」の一歩手前の危険な綱渡り営業に陥っているのではなかろうか。

まとめ

小沢一郎は自民党を脱党して雌伏20年で、ようやく大願成就の政権を手に入れた。「利権を付与してくれる」と期待している自治労、日教組、部落解放同盟、茨城県医師会など利権団体が小沢一郎の周囲に集まっている。国家予算に寄生し私腹を満たそうとする輩だ。永住外国人への地方参政権付与を期待し、民主党の選挙運動を手伝った韓国系民団も首を長くして待っている。小沢・民主党はこれまで発行した膨大な約束手形の支払いに追われる。「無駄をなしく財政を健全化させる」ということは期待すべくもない。

加えて、これから自民党の支持団体であった利権団体を切り崩し民主党応援団に鞍替えさせるために、補助金のカットで脅しつけ補助金の現状維持又は増額で懐柔する。脅しだけでは恨みを買うだけで票につながらない。時には飴をしゃぶらせなければ相手はいうことをきかない。飴と鞭を使い分けてこそ相手を屈従させることが可能だ。

小沢・民主党が行う金権腐敗の利権政治は我が国の財政悪化を加速させる。利権にあずかる一握りの連中は懐が潤うかもしれぬが、95%以上の国民大衆は税金を絞りとられるだけの被害者だ。国民大衆も馬鹿ではない。遠からず、小沢民主党の金権体質に嫌気がさす。そして激怒する。「金権腐敗の小沢一郎を逮捕して絞首刑にせよ」という怨念が日本列島に満ちる。

予算委員会の議論は官僚答弁がなくなったお陰で面白くなった。これは小沢一郎の功績である。小沢チルドレンが大挙して傍聴し「意味不明な野次を飛ばして審議を妨害、首相や閣僚答弁に機械的に反応して拍手する等、騒々しい限りだ。彼らは団体交渉の応援団のつもりかもしれぬが、国権の最高議決機関たる国会の品格を貶める非行である。民主党の支持率を急落させる要因となろう。国民大衆を馬鹿にしてはいけない。「サクラが拍手する」ような下手な芸当を見分ける力は誰にでもある。。

昨日の国会テレビ中継で「みんなの党」渡辺善美代表が最後に登壇し、限られた時間で「官僚の天下り・横滑り問題」を厳しく追及していた。渡辺の専門分野とはいえ見応えがあった。

「みんなの党」は先の衆院選告示2週間前に結党、1か月余の選挙運動で約300万票を獲得した。現在は神奈川県、栃木県を中心とする関東地方を地盤としているが、来年の参院選では比例区と3人以上の選挙区で立候補者を立てる予定という。

3人以上の選挙区は北海道、福島、栃木、茨城、埼玉、東京、神奈川、長野、静岡、愛知、岐阜、京都、大阪、兵庫、広島、福岡の17都道府県である。「みんなの党」は来年の参院選において台風の目になる。そんな予感がする。

「みんなの党」の国会議員は以下のとおり。いずれも一騎当千の変わり種である。これから小沢・民主党の犯罪行為、非行並びに不祥事が次々に発覚するから鳩山内閣と民主党の支持率が急落するのも時間の問題だ。「みんなの党」が国民の不満を吸収する受け皿になると予想できる。

渡辺善美(57)・・・・代表
江田憲司(53)・・・・幹事長
浅尾慶一郎(31)・・・政調会長
山内康一(35)・・・・国対委員長
柿沢未途(39)・・・・政調・国対副委員長





















白髪爺 at 21:48|PermalinkComments(0)clip!日本の政治 | 民主党

2009年10月30日

鳩山首相の所信表明演説に対して参議院与党が代表質問を行った背景を読み解く。小沢幹事長の唯我独尊・独断専行の党運営に対する左派(社会主義協会)の反撃が始まった。

はじめに

鳩山首相は28日衆議院で、29日参議院でそれぞれ所信表明演説を行い、各党の代表質問を受けた。今回、衆議院での代表質問は野党だけが行ない与党の代表質問は省略された。小沢一郎が唱える「議院内閣制においては政府と与党は一心同体であるから与党が代表質問するのはおかしい。戦後長く続いた悪しき慣習は排すべき」という論理による。

小沢一郎の「国会軽視の姿勢」に異論を唱えたのは民主党左派のボス横路孝弘衆議院議長であるが、小沢一郎はこれを「議院内閣制の構造を理解しないたわごと」と決めつけ一蹴した。横路孝弘衆院議長は面目を潰され遺恨が残った。

小沢一郎はこれまでも、国会での審議や採決を欠席し選挙運動に出かけていた。「結論が見えている国会審議や採決に出席しても仕方がない。それより選挙が大事」という職務怠慢を合理化する税金泥棒の論理である。さらに、小沢一郎は国会審議を自民党歴代政権を追い込む道具に利用した。小沢一郎にとって国会は「国権の最高機関(憲法第41条)」ではなく、野望を実現するための小道具に過ぎない。今般、小沢一郎が独断で決定した「所信表明演説に対する与党の質問省略」は、与党国会議員を投票マシンと位置づけるもので、民主党内からも不満が続出している。

民主党国会議員は民主党のマニュフェストを掲げて選挙を戦い当選したのだから、マニュフェストを実施に移す政府に一任しておけばよいという論理にも一理ある。しかし、選挙民は「地域の声を国政に反映させてくれるより好ましいと思われる人物を地域代表に選んだ」という側面もある。政権構想よりも人物を比較考量して選んだ選挙民も少なくない。

民主党国会議員のうち、大臣・副大臣・政務官など政府の役職に就くのは一部の国会議員である。さらに、党運営はすべての権限が小沢幹事長に集中する中央集権的組織に変質した。民主党国会議員の多数は「地域代表の仕事を遂行できない。野党の発言に野次を飛ばし、政府答弁に拍手し、そして政府が提出した法案に賛成するだけの「投票マシン」が仕事である。民主党の新人議員は、国民の支持を背中で感じながら「さあ頑張るぞ」と張り切ったのもつかの間、連日の初任者研修と議員としての自発的・自主的行動を禁止されて落ち込んでいるはずだ。「これでは自分を支持してくれた選挙民の要望を国政に反映できない」と感じあせっているはずだ。

小沢一郎は「国会は内閣が提出した法案を可決する機関。野党に反対意見を言わせてガス抜きする場所」と考えているから与党の代表質問を省略して議事進行を早めたのであるが、さらに小沢一郎が民主党代表として代表質問を行いたくない事情もある。「なぜ?最高実力者の自分(小沢)が傀儡政権に過ぎない鳩山首相の所信表明演説に対する質問者にならなければならないのか。不合理で時間の無駄である」という意識である。「演説が苦手だから回避したい」との心理もある。だから小沢は「議院内閣制云々の理屈を並べたて、横路衆議院議長を馬鹿にした」のだ。自分の言動が横路議長に恥をかかせたとは感じておるまい。自らの言葉が相手を傷つけた結果、遺恨を持たれたとは想定していないはずだ。これが「気配りの田中角栄親分」に届かない小沢一郎の資質上の限界である。

親分が「あかの他人」に恥をかかされ黙っているのは子分ではない。おそらく、興石東民主党参議院会長・幹事長職務代行や赤松広隆農水相は激怒したはずだ。「小沢の野郎、威張り腐って。何様のつもりだ」といって復讐を誓ったと推定できる。

小沢一郎と民主党左派(旧日本社会党)とは因縁の黒い糸で結ばれている。小沢一郎が自民党幹事長時代の敵は旧日本社会党であった。小沢一郎は新進党幹事長・代表であったとき、連立政権を組んでいた村山富一を軽視し馬鹿にしたことがある。これに激怒し怨念を抱いた村山富一率いる日本社会党は「自社さきがけ政権樹立」に走った。官公労つまり「旧総評」を支持母体とする左派国会議員(社会主義者)と「親分・子分の絆で動く」小沢流政治が共存・共棲してきた事が不可解なのだ。野合は政権奪取という目的が実現したら破綻する。

第1:小沢一郎の強権的・唯我独尊的・独断専行的体質が民主党を分裂させる。

世間の一部には「小沢さんは民主党代表になってから皆の意見に耳を傾けるようになりました。以前の小沢さんではないのです」と考える者もいる。確かに、民主党が衆参両院で絶対少数であった時代には、そのように見える面も散見された。しかし、2年前の参院選で民主党が第一党に躍進したころから小沢一郎は本性を露呈するようになった。民主党役員会に諮らず独断で「福田・小沢の大連立合意」を取り決めたこともある。

今回の衆院選で民主党は約3分の2の議席を獲得した。小沢一郎は鳩山代表から「国会と党の運営を取り仕切る全権」を委任された。「官僚の答弁禁止」や「国会における与党の代表質問省略」の決定も、民主党国会議員の意向を聴取し意思統一を図るという手続きを省略して小沢一郎が独断で決めた。小沢一郎の専制政治の始まりである。その他大勢の民主党国会議員は「小沢の指示・命令を遂行する手足」に過ぎない。意見や判断が求められることもない。

衆院選後の民主党は従来の「派閥領首の寄り合いによる民主的党運営」から、「小沢一郎が専制する中央集権的組織」に変質した。民主党役員会の構成も中2階の代表代行や副代表が廃止され、小沢一郎の意思を忠実に実行するだけの各委員長、副委員長ポストが増設された。最高顧問も反小沢勢力(渡部恒三ほか)を一掃し、「イエスマンの好好爺羽田牧だけ」が登用された。民主党執行部は、左派(旧社会党系)の若頭興石東参議院会長・幹事長職務代行以外、小沢幹事長の見解に反対できる人物がいなくなった。民主党はおそるべき中央集権的専制政党に生まれ変わった。

小沢一郎は「指示・命令に忠実な人間」を厚遇するが、一度でも「気に食わない言動をとった人間」は徹底して干し上げる。小沢の公設第一秘書逮捕騒動後「小沢代表は辞任すべき」と唱えた藤井裕久や渡部恒三など自民党離党以来の同志に恨みを抱き喧嘩別れした。「捨てる神あれば拾う神あり」の諺通り、藤井裕久は鳩山首相に拾われ財務大臣に就任できた。世の中、何が幸いするか分からない。禍福はあざなえる縄の如しだ。

今回、興石東参議院会長は、小沢一郎が独断専決した「与党の代表質問は省略する」という通知を無視した。「与党の代表質問」を参議院で断行して小沢幹事長の指示に反抗して見せた。小沢一郎は歯ぎしりし激怒「不愉快な奴。興石東にはいつか仕返してやらずばなるまい」と怒りを心中深く刻みこんだ。

民主党と自由党が合併した後、二人三脚で民主党を主導してきた小沢一郎と興石東を初めとする左派(旧社会党系)に裂け目が生じた。民主党左派は小沢一郎の独断専行に我慢できない。「小沢が独断専行するのであれば、我々も勝手に動く」と覚悟を決めた。十数年前、小沢一郎に無視され、怒り狂った村山富一社会党党首と同じ気分になった。村山富一は「自社さきがけ政権」を樹立し総理大臣となって村山談話を残した。小沢は失意のうちに新進党解散に追い込まれ長い野党暮らしを余儀なくされた。

小沢一郎の唯我独尊・独断専行の性癖が改まることはない。これがなくなると「小沢が小沢でなくなる」からだ。これからも「小沢の同志や盟友」が小沢の強権的体質に我慢がならなくなって次々と離反するはずだ。小沢は心変わりした同志や盟友を敵視するから「撚りが戻る」ことはない。小沢一郎は、優れた指導力で仲間を集めることができる反面、独断専行・唯我独尊という性格の偏りによって同志や盟友を離反させる。永遠回帰、無間地獄を彷徨する運命(さだめ)だ。

第2:民主党各派閥の棲み分けと「貧乏くじ」を引かされた左派(旧社会党系)

内閣官房は鳩山派。鳩山内閣の目玉国家戦略室は菅直人派、行政刷新会議は前原・枝野・仙石派である。財務大臣は小沢と喧嘩別れして引退を覚悟した藤井裕久を一本釣りした鳩山系。主要閣僚とされる外務大臣は一匹狼の岡田克也、国土交通大臣前原誠司と総務大臣原口一博は松下政経塾出身、官房長官平野博文(松下電器労組)、経済産業大臣直島正行(トヨタ労連)、文部科学大臣川端達夫(東レ労組)は民間大企業労組出身である。厚生労働大臣長妻昭は日経ビジネス記者出身。以上が花形大臣である。

なお、内閣から疎外された左派は民主党参議院執行部を掌握し、小沢は民主党役員会と民主党衆議院を手中に収めた。各派の陣取り合戦が一段落した。

左派(社会主義協会)は安倍内閣以来辞任が相次ぎ自殺者も出た農水大臣に赤松広隆、永住外国人に参政権を付与する法律案を作成する汚れ仕事を担当する法務大臣に千葉景子を押しつけられた。誰が見ても貧乏くじだ。自民党時代はなり手がなく忌避された大臣である。左派には横路親分を小馬鹿にした小沢一郎への怨念と、待遇に格差をつけて左派を冷遇した鳩山首相への不満が渦巻いている。

左派は日教組、自治労のほか、問題多発の全農林労組や社会保険庁労組など公務員等労組を支持基盤としている。かっては「階級闘争至上主義の総評」といわれたこともある。民主党結成に参加した旧日本社会党系議員並びに事務局職員には旧日本社会党の最左翼に位置した「社会主義協会」のメンバーが多数紛れ込んでいるとされる。福島瑞穂は「社民党に残ったのは旧日本社会党の穏健勢力」と語っている。

以上の事実は民主党内で知らないものはいないというべきであるから、小沢一郎や鳩山由起夫も当然ながら熟知している。だから、組閣にあたって鳩山由起夫は「真正社会主義者を主要閣僚には起用できない。どの大臣を割り当てるべきか?」と苦心したはずだ。鳩山由起夫はいろいろ思い悩んだ末に、残りくじの農水大臣と法務大臣を左派に割り当てた。

民主党左派(社会主義協会)が支配する公務員労組は選挙の実働部隊である。民主党の事務局にも多数の同志を送り込みマニュフェストづくりに関与させている。これが「民主党のマニュフェストが社会主義的」と評される所以だ。彼らは民主党の社会主義政党化を画策しているばかりではない。何よりも「民主党躍進の手足として働いたのは我々だ」との自負心を持っている。なお、鳩山内閣成立後、社会主義協会は、民主党本部事務局に潜入させているメンバーを無報酬の非常勤国家公務員として官邸に送り込むことに成功した。同志を潜入させ内部から切り崩す彼らの常套手段だ。

昨日の参議院本会議における代表質問では、興石東と福島瑞穂が喜々として演説していた。鳩山首相に質問するよりも自らの意見開陳に終始した。彼らにとって国会は「社会主義国家日本をつくるための手段」にすぎない。国会を目的実現の手段と考える点において、方向は異なるものの小沢一郎と同じである。彼らが「護憲」とか「人権擁護」というとき、言葉通り受け取ってはならない。「権力を奪取して、社会主義独裁国家日本を建設するまでの方便」と理解しておきたい。中国や北朝鮮の現実をみると、社会主義者が如何に人権を蹂躙し一党独裁の暴力国家を築いたかが分かる。美辞麗句に誤魔化されてはならない。

小沢一郎は「政権交代可能な英国型政党政治の実現」を標榜しているが、これも左派の詭弁と同様、小沢一郎の本心ではない。小沢一郎の体質から勘案すると、議会制民主主義を形骸化させ、政府が一元管理する専制国家建設を狙っていることは間違いない。小沢は社会主義ではなく、国家社会主義(ファシズム)独裁国家を企図しているように見える。

29日、行政刷新会議担当大臣の仙石由人が「小沢親分に無断で1回生議員を行政刷新会議のメンバーに加えた件」につき小沢の前に跪き謝罪した。「御相談せず申し訳ございませんでした。過ちは二度と繰り返しません」といって行政刷新会議のメンバーを30数名から7人に絞り込んだ。国家戦略室と同様、行政刷新会議も事実上機能不全に陥った。これまで「反小沢筆頭の仙石由人」といわれた男が小沢一郎に屈し無条件降伏した。すでに、鳩山首相や菅直人は小沢の軍門に下っている。藤井裕久、前原誠司、原口一博も小沢の逆鱗に触れないよう気配りしている。民主党には、虎(小沢)の尾を踏む勇気のある政治家はいない。

現時点でみると、小沢一郎に楯突くことができるのは興石東を初めとする左派だけだ。だから左派の動きが目立つ。小沢と喧嘩できる能力があるのは、公務員等労組をバックに持つ社会主義協会系の左派か、民間大企業労組をバックにした旧同盟系の民社協会くらいだろう。小沢一郎に一本釣りされて政界入りした個人が小沢皇帝に楯突くことはできない。小沢の言動が理不尽だと感じても耐え忍ぶ以外に方法はない。これが小沢・民主党の現実である。

という訳で、小沢一郎の強権的・唯我独尊的・独断専行的言動はますますエスカレートする。民主党各派と新人研修中の1回生議員諸君の欲求不満はつのるばかりだ。「国会議員は国民の代表である。小沢一郎の奴隷ではない」という不満が蓄積する。鬱積した不満のエネルギーは出口を求めて徘徊する。

横路孝弘、興石東、赤松広隆などの左派(社会主義協会)が決起した。これが、小沢幹事長の方針を無視して断行された「参議院での与党の代表質問」である。社会主義協会の反撃に呼応し、これまで沈黙を強いられてきた不満分子が動き出す。民主党解体の兆しだ。

まとめ

旧日本社会党の主力部隊であった社会主義協会は戦前の労農派マルクス主義の末である。現在、民主党に潜伏し事務局を抑え左派を形成している。いわゆる党の中の党で、民主党を社会主義政党に変質させる工作活動に専念している。社会主義協会は、日本共産党と競い合って我が国の社会主義革命を企ててきた革命集団である。そこらのヤワな政治集団とは体質が異なる。筋金入りの革命家なのだ。であるから、彼らが小沢一郎の圧力や脅しに屈すると考えるべきではない。その程度の脅迫に屈するようでは革命家とはいわない。

「政権を奪取する」という一点で同盟を結んできた小沢一郎と民主党左派(社会主義協会)は目標を達成したことで、双方とも本性を現し始めた。民主党を小沢一郎の専制政党にするか?それとも社会主義協会が主導する革命政党にするかの戦いが始まった。すべては想定の範囲内だ。これから「仁義なき戦い」が始まる。どちらも勝てないが敗北することもない。戦いは民主党分裂まで続く。

急進派リベラルの米オバマ大統領は、キューバのカストロ、ベネズエラのチャベスなど社会主義政権の声援を受けている。そして我が鳩山内閣も中国共産党北京政府や北朝鮮の金正日カルト政権から期待を持って見つめられている。日米両民主党政権は「社会主義者の同志だ」とみなされている。

小沢・鳩山政権は今後、急進的マルクス主義者「社会主義協会」と、国家社会主義独裁政権樹立を狙う小沢一郎との熾烈な党内闘争で揺れ動く。社会主義協会にとっては「日米同盟からの離脱」と友党である「北朝鮮との国交回復」が中心的テーマである。小沢は「国連中心主義」という無味乾燥の外交路線である。いずれも現実から遊離したもので、日本の外交を窮地に陥れる。国益は大きく損なわれる。

政権政党である民主党の二大潮流である小沢一郎と社会主義協会の教条主義的外交の行方を注意深く見守り、厳しく批判していかなければならない。国民大衆が民主党のおそるべき現状を認識できるよう宣伝戦を強化する必要がある。

自民党谷垣禎一総裁は国民の生活援護、企業の発展、省エネ社会を先導する社会の実現に加え、国家の自立と民族の伝統護持を高く掲げ、民主党の悪政との対立軸を明示すべきだ。それができないのであれば、自民党を解体し「初心にかえって」出直すべきである。「自民党に不信を抱き、民主党に不安を持つ」国民の政治不信をこれ以上深化させてはならない。





白髪爺 at 10:12|PermalinkComments(5)clip!民主党 

2009年10月27日

中国共産党中央の派閥闘争は「倒すか、倒されるか」の敵対関係に転換した。中国における政変またはクーデターの危険水位は高まっている。

はじめに

2年前のブログで筆者は「中国共産党第17回大会において、江沢民・曾慶紅率いる上海閥・太子党が胡錦涛率いる共青団閥を圧倒した」と論じた。その証拠として、(1)無位無官の江沢民前総書記が胡錦涛総書記と並んで第17回党大会の中央雛壇席に座った。(2)中国共産党を率いる党中央政治局常務委員9人中6人が上海閥・太子党系によって占められたことで、胡錦涛総書記は主導権を失った。(3)曾慶紅直系の習近平が党中央書記処筆頭書記、党中央政治局常務委員、国家副主席に指名され、事実上、次期総書記・国家主席の地位に昇任した。(4)胡錦涛総書記が就任後全力で取り組んできた上海閥掃討作戦は、掃討作戦の行動隊長であった党中央規律検査委員会書記のポストが江沢民直系の賀国強に奪われた。結果、これまで胡錦涛が全力を挙げて取り組んできた「上海閥討伐作戦は終止符を打つ」と推測した。

筆者はまた「トゥ小平が導入し、江沢民と胡錦涛が推進してきた改革開放政策(中国経済の資本主義化)は、毛沢東路線を全否定するものであるから、左派(毛沢東派)との路線を巡る闘争が激化する」旨指摘した。

第17回中国共産党大会以後2年間の推移をみるに、党中央指導部における上海閥・太子党と共青団閥の生死を賭けた権力闘争はいよいよ最終局面を迎えた観がある。従来、共産党内で行われていた陰湿な闘争が公然と行われるようになった。加えて、捲土重来を期す左派(毛沢東派)が党中央指導部の分裂に乗じて、さらに地方政府官僚の不正や経済格差の拡大に不満を抱く農民・市民等の相次ぐ暴動に触発されて、ネットを通じ公然と「党中央指導部解体」を叫ぶようになった。

中国共産党中央の権力闘争は公然かつ大規模化するのは必至で、中国はまもなく政治的激動の時代を迎えることになる。輸出の激減、失業者の急増、資産バブルの崩壊がこれを加速する。3000万人以上が餓死又は虐殺された文化大革命→劉少奇・トゥ小平失脚→林彪飛行機事故死→華国峰による4人組逮捕という激動の時代と同様の政情不安定な時代となる。

第1:胡錦涛に反旗を翻した習近平国家副主席の狙い。禅譲を期待せず、力で総書記を奪い取る決意を固めたのか?

(以下は、10月26日付け大紀元日本「習近平副主席、江沢民著作を独首相に贈呈。外交まで蔓延する内部闘争」と題する記事の抜粋である。)

(1)習近平副主席はドイツ訪問中の12日、独メルケル首相との会談前に、江沢民前総書記からメルケル首相への挨拶を伝え、江沢民の2冊の著作をメルケル首相に手渡した。このニュースは中共系メディア「新華社」で大きく報道され、人々の憶測を呼んでいる。

(2)独立系ジャーナリスト「ショ愛宗氏」はRFAの取材に対して次のようにコメントしている。

(ア)習氏は国家副主席で、中共政権を代表する身分である。彼が著作を贈呈したことは江沢民の特使と受け止められている。江沢民が習氏を派遣したと解釈できる。

(イ)江沢民は何らの肩書もない身分で国家副主席に指図したが、このことは「自分は依然、国家の指導者、無冠の王と思い込んで行動している」訳だ。

(3)杭州の学者温克堅氏も

(エ)江沢民の行動は外交慣例から外れたもので、江沢民に何らかの狙いがあると指摘。

(4)北京の学者高ユ氏は

(オ)この異常事態は江沢民がなお、現指導者の上に君臨する資格を持つというメッセージであり、「まさに中共政権の体制であり、一党独裁がひき起こした問題」とコメントした。

(5)一方、共青団派の李克強副総理によるモンゴル国防長官との会見、中国共産党の聖地とされる井岡山への訪問などが注目されている。

以上、次期総書記の最有力候補とされる習近平国家副主席が、江沢民の著作2冊(英訳)を独首相に贈呈した件につき、江沢民の「権威を誇示するもの」という観点で分析されている。確かに、2年前の第17回中国共産党大会において、無位無官の江沢民は中央雛壇席に胡錦涛総書記と並んで陣取ったことがあった。同じく、本年10月1日の国慶節で、江沢民は天安門楼上の雛壇において胡錦涛国家主席と並んで軍事パレード等を謁見して存在感を示した。「中国の最高指導者は江沢民である」旨喧伝しているように見える。

習近平国家副主席は9月下旬頃から数週間かけて西欧・東欧諸国を歴訪した。連日、中国共産党機関紙電子版「人民網・日本語版」や国営新華社電子版「新華網・日本語版」が習近平と欧州各国首脳の会談を報じていた。習近平は中国共産党と国家を代表してヨーロッパを歴訪し首脳会談を行ったはずである。国家主席・党総書記である胡錦涛の代理として行動すると期待される習近平が「中国の最高実力者は江沢民前総書記・前国家主席です」と喧伝して回った訳だ。直属の上司胡錦涛を小馬鹿にした習近平の行為が中国共産党機関紙や国営新華社で大々的に報じられたというからびっくりする。江沢民派(上海閥)が、党のメディアを支配している証拠だろう。

「江沢民の院政」も問題ではあるが、筆者は「次期総書記・国家主席の最有力候補である習近平が、あえて胡錦涛総書記・国家主席を無視する態度に出た」ことの方に興味がある。なぜ?習近平は「私は江沢民の部下であって、あなた(胡錦涛)の部下ではありませんよ」と主張しなければならなかったのか?なぜ、習近平は「中国皇帝江沢民の使者という役割を演じるという手段で、直属の上司胡錦涛総書記に反旗を翻したのか?」という点に関心がある。

推察するに、中国共産党中央において、次期総書記・国家主席を誰にするか?ということで深刻な対立があるのだ。「習近平」を擁立する江沢民・曾慶紅系の上海閥・太子党と、「李克強」を擁立する胡錦涛を初めとする共青団閥の意見が対立しているのだ。習近平が次期総書記・国家主席になるのを決定づける党軍事委員会副主席に就任できなかった理由も共青団閥の激しい抵抗と妨害があったためであろう。習近平は胡錦涛に遺恨を持った。だから、習近平は欧州歴訪の機会を利用して反撃に出たと解することができるのではないか。

習近平と次期総書記の席を巡ってしのぎを削っている李克強副総理・党中央政治局常務委員(胡錦涛・共青団閥)が、中国共産党の聖地井岡山に詣でたのはなぜか?圧倒的に優勢な上海閥・太子党との避けられない戦争を想定し、「神様・仏様・毛沢東様」に願をかけたのか?それとも劣勢を跳ね返すべく、左派(毛沢東派)の支援を期待して媚を売ったのか?当面の敵(上海閥・太子党)との戦で勝ち残るために、永遠の敵(左派・毛沢東派)と野合するつもりなのか。疑問は尽きない。

三国志の時代。強大な魏の曹操に対抗するため、呉の孫権と蜀の劉備が同盟を結んだことがあった。戦国乱世の時代には「昨日の敵は明日の友」ということも、その逆も頻繁に起こる。「生死を賭けた戦いで生き残るためには義理・人情・思想・信条にこだわっている場合ではない」ということかもしれぬ。

第2:左派(毛沢東派)が狙う「走資派一掃」の第二次文化大革命

(以下は、10月21日付け大紀元日本が報じた「中国左派、造反の動き、政権交代目指す」と題する記事の要約・抜粋である。)

(1)7月24日、吉林省最大の国有企業「通鋼集団」の所有権を巡り、労働者が経営側と対立、社長は労働者の暴動で死亡した。この事件について中国民族大学証券研究室張宏良主任教授は「偉大な社会主義の復興運動を迎えてー中国の危機および打開策」(以下、復興運動)と題する4万字におよぶ論文を発表した。9月2日以降、この論文並びに演説映像が中国の大手サイト「新浪」や「凱ゆ」などに一斉に掲載された。

(以下は「復興運動」の概要)

(ア)通鋼事件は1911年の「武昌蜂起」に匹敵する。武昌蜂起では体制内の官僚を首領にした。今回の「通鋼蜂起」たる運動も、中共体制内の高官薄キ来(重慶市党委書記)を首領として擁立すべきだ。

(イ)今回の「復興運動」は、これまでの空洞的な体制批判に留まるスローガンを一掃し、理念、目標、実行計画が詳細に盛り込まれている。換言すれば、林彪の「571計画」(クーデター綱領)たる復興運動は、文化大革命の毛沢東時代を復活し、改革開放を主導したトゥ小平を鞭撻し、現体制を埋葬する。

(ウ)「復興運動」はトゥ小平が生んだ三つの代表「腐敗勢力、買弁勢力、売国奴勢力」と決戦する。

(エ)左派(毛沢東派)の基本的スタンス

a 江青や李鵬を愛し、朱ヨウ基を罵倒し、薄キ来を領首に擁立する。重慶市長の薄キ来は、重慶で腐敗官僚やマフィア勢力を厳しく制裁し、毛沢東時代の革命歌曲を大規模に歌うことを提唱した。これが、毛派の領首として薄キ来を擁立する最大の理由である。

b 毛派が最も恨んでいるのは「腐敗・買弁・売国奴」の幕僚やその手先となっている文化的エリートである。暴力で彼らを厳重に罰する。

c 江青の名誉を回復し、毛沢東をふたたび神の地位に復帰させ、毛沢東時代を全面的に復興することこそ「偉大なる社会主義運動」である。

(オ)中国国内における階級闘争は年内に思想闘争から政治闘争の段階に変わり、毛派と左派勢力は戦略的防御から戦略的攻撃に変わっていく。また、胡錦涛の現政権に対しては「流血せずに時代を変革する最後のチャンス」とも呼びかけた。

(以下は、「復興運動」を紹介した作者の意見)

(カ)「復興運動」をこのまま黙認すれば、中国共産党第18回大会までの3年以内、遅くとも5年以内に未曾有の流血による暴政が始まり、毛沢東時代に回帰する。

(キ)薄キ来が毛沢東時代の革命歌曲を大々的に歌うよう提唱したことも、毛派を意識したものと思われる。一方、謀略に長じた習近平も、第18回共産党大会で無事に政権交代させるために、毛派の主張に同調して社会主義復興運動を唱える可能性があることは否定できない。

以上は、左派(毛沢東派)の檄文「復興運動」を紹介した記事の要旨である。

「時代錯誤・荒唐無稽の主張」と言わざるを得ない。だが、格差が拡大して、爆発寸前の中国人民大衆のおかれた厳しい現実をみると「医療と教育が保障されていた毛沢東時代の方がまし」と感じる多くの人民大衆がいても不思議ではない。イラクで「フセイン時代の方がよかった」と感じる国民がいるのと同じ現象だ。左派(毛沢東派)が唱える第二次文化大革命は経済発展の恩恵にあずかれない多くの人民大衆の不満を吸収する受け皿になり得る。人民大衆の怨念は民主主義よりも、独裁者の専制政治を希求することもある。ムッソリーニのファシズムを求めたイタリア国民、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス党)を台頭させたドイツ国民のように。

(上海閥・太子党と共青団閥、そして左派(毛沢東派)の三つ巴の戦い)

思想・信条でみると、左派から「腐敗・買弁・売国奴」とみなされている上海閥・太子党及び共青団閥は左派(毛沢東派)にとって不倶戴天の敵である。左派との関係でみると上海閥・太子党と共青団閥は同じ穴のムジナである。しかし、中国の権力闘争は複雑怪奇であって論理的整合性で割り切ることはできない。理屈通りには物事が進まない特徴がある。

上海閥・太子党と共青団閥は当面の敵。この戦争に勝ち抜かないと2回戦に進めない。という訳で双方が、第3勢力である左派(毛沢東派)を取り込む工作を仕掛けることはあり得る。

左派(毛沢東派)が領首に担ぎたいと考えている重慶市党委書記の薄キ来は出自からいえば親の七光で出世した習近平と同じだ。中国共産党大幹部の居宅がある中南海で一緒に遊んだことがあるかもしれぬ。

共青団閥のホープ李克強が聖地井岡山を詣でた理由は明らかではないが、左派(毛沢東派)に接近して取り込む工作の一環かもしれぬ。「2位3位の弱者連合を組んで第1位の江沢民閥を成敗しよう」と誘っているのかもしれぬ。

中国共産党最高指導部における上海閥・太子党、共青団閥、左派(毛沢東派)の生死を賭けた三つ巴の権力闘争が始まった。毛沢東時代の復活を企てる左派が伸長し第3勢力として台頭したから力関係が複雑になった。

左派(毛沢東派)は「戦略的防御の思想闘争から戦略的攻撃の政治闘争へ」と戦術を転換したと宣言した。しかし、彼らにはカリスマ性を備えた領首(指導者)がいない。重慶市党委書記の薄キ来を担がざるを得ないところに彼らの苦しさがある。党と軍に絶大な影響力を持っていた毛沢東のような著名人はいない。第二次文化大革命を指導できる人材がいない。

という訳で、彼らは胡錦涛(共青団閥)に対して「流血を回避する最後のチャンス」と呼びかけざるを得ない。自力で第二次文化大革命を起こすほどの力量はないから、当面、共青団閥を懐柔し又は圧力をかけ「左翼と同盟を組んで腐敗・買弁・売国奴の江沢民・曾慶紅・習近平一派を追放しよう」と呼びかけている感じだ。

まとめ

中国共産党3派の権力闘争は引き返すことができない臨界点を超えた。倒すか倒されるかの決戦が始まった。習近平国家副主席が行った江沢民著書2冊を独首相に手渡した行為は、習近平が江沢民・曾慶紅への忠誠を宣言したことを意味する。上海閥・太子党軍団は胡錦涛・李克強の共青団閥に宣戦布告したと考えてよい。

天安門事件の責任をとらされて政権の座を追われた共青団閥と天安門事件を契機にして政権を掌握した上海閥との最後の決戦が近づいている。この天下分け目の決戦に左派が割り込み復権を企んでいる。

中国共産党指導部における権力闘争はコップの中の争いである。いずれも「腐敗と暴力」という体質を共有している。濃淡の差はあるが「暴力で人民を弾圧する共産党官僚専制国家」である。人民から搾取し権力者一族の繁栄を図る共通点がある。左派が神と崇める毛沢東は大躍進政策(人民公社化など)で約5000万人の人民を餓死させ、文化大革命では約3000万人を虐殺又は餓死させた。人類史上最大の悪人だ。

大紀元の報道記者「呈工」がまとめている如く「今後、党内闘争がさらに激化すれば、中国共産党の内部から反乱が起こり、党の分裂と共産党一党独裁の崩壊をもたらす」ことは間違いない。

問題は、法輪功や地下キリスト教会を含む中国の民主勢力が、一党独裁政権の崩壊による社会的混乱を収拾できるかどうかにかかっている。軍閥割拠又は軍事独裁政権の誕生を阻止できるかどうかが喫緊の課題である。

習近平を担ぐ上海閥・太子党・人民解放軍主力と、胡錦涛・李克強が率いる共青団系官僚組織の決戦は、左派(毛沢東派)を初め各勢力を糾合して争われる。中国大乱の始まりだ。

中国共産党並びに傘下団体からの離脱表明者は、2004年12月4日から2009年10月25日までの4年11月で、6260万1772人に達した(大紀元日本より引用)。中国共産党の内部崩壊は加速している。共産党中央の権力闘争が中国共産党に最後の一撃を加える。

中国の民主勢力が、共産党独裁政権の崩壊以後を視野にいれた態勢を速やかに構築すること、換言すれば、中国の民主化を期待する各界・各層・各民族による「民族民主統一戦線の結成」を加速すべきである。これに加え、中国の民主化を願う人民解放軍の現役又は退役将校・兵士並びに共産党・共青団からの離脱者を糾合して、中国大乱を収拾できる実力を備えることを期待する。

習近平国家副主席は中国共産党の最高意思決定機関である中央政治局常務委員会の多数派である江沢民閥(上海閥)の全面支援を得ている。昨年8月の北京五輪の総責任者になって、北京・瀋陽・済南・南京の4大軍区から十数万の兵士を動員し事実上の戒厳令態勢を敷いた。

G20首脳会議に出席するため胡錦涛が中国を留守にしている間に勃発した新疆ウイグル自治区の大衆暴動に対して、10万人超の軍隊を派遣して鎮圧した総責任者も習近平であった。10月1日国慶節に向けて、軍は北京五輪以上の厳戒態勢をとった。北京五輪に続いて2回目の「首都包囲の軍事演習」が挙行された。首都警護という名目で10万人を超える軍隊が首都を包囲する軍事演習はクーデターの予行演習ではなかろうか。

我が国のメディアは何も報じないが、おそらく首都北京では一触即発のただならぬ雰囲気が漂っているのではなかろうか。共産党最高幹部の邸宅があるとされる中南海では、政変又はクーデターがいつ勃発しても不思議ではない緊張感が漂っているのではなかろうか。

油断大敵。我が国並びに企業や旅行者は不測の事態を想定した対策を講じておくべきだろう。我が国を初め世界は、中国の民主化を願う法輪功や地下キリスト教会、民主化を求める知識人そしてチベット・ウイグル・内モンゴルの自主権拡大を求める各団体との連携を深め支援すべきだ。

我が政府が北京政府に対し「中国の内政には一切干渉しない」と明言しておくことは必要な措置である。つまらぬ事で喧嘩し警戒心を煽るべきではない。「秘すれば花」ともいう。

白髪爺 at 21:50|PermalinkComments(2)clip!

2009年10月24日

日米同盟と米海兵隊普天間基地移転問題を考えてみる。在日米軍基地は米国の「租借地」である。

はじめに

我が国と隣接する国家との間で係争中の領土問題は、ロシアとの北方領土と韓国との竹島(韓国名:独島)である。いずれも、ロシアと韓国が実効支配している。我が国が実効支配している東シナ海(中国海)の尖閣諸島について我が国は「争いはない」と考えているが、中国並びに台湾政府は自国領土である旨主張している。北方領土並びに竹島について我が国は「強奪された」と主張してきた。北方領土並びに竹島は終戦前後の混乱期に武力で強奪された我が国固有の領土である。議論の余地は全くない。問題は、我が国の主権を認めつつ、外交交渉でどこまで妥協できるかという手続きの問題が残っているだけだ。

米英ソ3国首脳が行ったヤルタ会議において、米ソ両首脳は「ソ連は日ソ不可侵条約を破棄して対日参戦する。ソ連はその代償として千島列島、樺太(サハリン)を領有し満州鉄道の利権を獲得する」という秘密合意を取り決めたというのは今や常識である。「太平洋戦争を早期に終結させ米国民の犠牲をより少なく」と欲する米国と、「日露戦争の敗北で失った樺太(サハリン)やアジアでの利権を回復したい」と欲するソ連の思惑が一致したという訳だ。我が国にとっては「不都合」であるが、帝国主義時代の常識というべきであって不可解なことは一つもない。

「北方領土の返還」を訴え街宣活動を行ってきたのは右翼の諸君であった。米国との平和共存を唱えたソ連共産党と対立した日本共産党は「千島列島と樺太(サハリン)は日本固有の領土である」と主張し、全千島と樺太の返還を要求した。偶然、左右両極の意見が一致した。

ポツダム宣言では「我が国固有の領土は保全される」ことになっていたから、北方4島又は千島列島・樺太(サハリン)の返還を要求する我が国の主張には道理がある。しかし、国際社会は弱肉強食のジャングルである。「正義ではなく力が支配する」社会である。

(在日米軍基地は期限を定めていない租借地なのか?)

第1:租借地とは

ある国が一定期間、他国に貸し与えた土地のこと。租借期間中は貸した国には潜在的な主権が存在するが、実質的な統治権は借りた国が持ち、準領土となる。立法、行政、司法権は借りた国に移る。

英国と清王朝の間で戦われたアヘン戦争(1840−41)で清国は香港島を割譲された。その後、欧米列強等による清国の租借地は拡大した。
1898年・・・ロシアが旅順・大連を25年間租借
     ・・・ドイツが膠州湾を99年間租借
     ・・・英国が威海衛・九竜半島を99年間租借
1899年・・・フランスが広州湾を99年間租借
1905年・・・日本が遼東半島南部を18年間→99年間租借
(以上ウイキぺディアより抜粋)

「租借地」は「主権国家が他国に貸し与えた土地」とされるが、これは欧米列強等強奪者側の論理であって事実は「欧米列強やロシア・日本が足腰の弱った清国を軍事力で制圧又は威圧して提供させた土地」というべきである。その植民地的不当性を合理化すべく列強側は「清国が自らの意思で貸与した土地」という形式を踏んだに過ぎない。清国という広大な領土をまとめて植民地とすることは経営上困難であるから地域限定で割譲した。「強奪したものではない。清国が同意したもの」という形式を踏んだから「租借地又は租界」と呼ばれに過ぎない。借用期間99年間は「半永久的」という意味だ。帝国主義列強は清国の領土の一部を切り取って「租借地」という名の自国領とした。1930年代末に始まった日中戦争は我が国が中華民国の領土に進攻し戦われた戦争である。中国の非戦闘員市民からも多くの犠牲者が出た。反面、欧米列強の租借地を一掃した側面もあったのだ。

第2:在日米軍基地は租借地か?

我が大日本帝国が無条件降伏したことで、米国を主力とする連合国軍は我が国に進駐した。彼らは、我が帝国陸・海軍の基地を接収したばかりではない。周辺の民間私有地を接収し広大な在日米軍基地を構築した。戦後、ソビエト連邦を盟主とする共産主義国家の拡大、とりわけ中国共産党の武力革命の成功と朝鮮戦争の勃発によって在日米軍基地は拡充され恒久化された。

1951年9月8日、サンフランシスコ講和条約と同日付けで、旧日米安保条約が調印。サンフランシスコ講和条約が発効する2か月前の1952年2月28日「日米行政協定」が締結された。我が国が連合国軍の軍政を脱し独立国家となっても、米軍が継続して日本に駐留できる態勢が整備された。その後、現行の日米安保条約(1960年6月23日発効)と同条約第6条(基地の貸与)を具体化した日米地位協定が締結され現在に至っている。

(日米安保条約は単なる軍事同盟ではない)

日米安保条約の前文は「日米両国は、両国間に存在する平和及び友好関係を強化し、並びに民主主義の諸原則、個人の自由及び法の支配を擁護することを希望し、また両国の間の一層緊密な経済的協力を促進し、並びにそれぞれの国における経済的安定及び福祉の条件を助長することを希望し、・・・・国際連合憲章に定める個別的または集団的自衛の権利を有していることを確認し、両国が極東における国際の平和及び安全の維持に共通の関心を有することを考慮し、相互協力及び安全保障条約を締結することを決意し、よって次のとおり協定する。」と記す。
第1条(平和の維持のための努力)
第2条(経済的協力の促進)
第3条(自衛力の維持発展)
第4条(臨時協議)
第5条(共同防衛)
第6条(基地の許与)
第7条(国連憲章との関係)
第8条(批准)
第9条(旧条約の失効)
第10条(条約の終了)

以上のとおり、日米安保条約は「経済・軍事同盟」という性格が濃厚である。「二国間安全保障条約」を超えた「日米経済共同体条約」といっても過言ではない。日米安保条約は「中ソなどの共産主義陣営封じ込め」の軍事同盟を超えた日米経済の一体化、換言すると「日本を米国の属領とする」狙いが秘められている軍事・経済同盟条約と見るべきであろう。それが、共同防衛(第5条)、基地の許与(第6条)よりも前に、経済的協力の促進(第2条)が置かれている所以だろう。

(在日米軍基地は米国の租借地なのか?)

(租借期間)・・・日米地位協定第2条3は「合衆国軍隊が使用する施設及び区域は、この協定の目的のため必要がなくなったときは、いつでも、日本国に返還しなければならない」と規定する。「日米安保条約が終了したときは当然にも米軍基地を返還するが、日米安保条約が存続する限り永遠に返還しない」と読むことも可能だ。無期限の貸借契約だ。

(第5条2)・・・米軍の構成員並びにその軍属・家族は旅券なしで自由に在日米軍基地に出入りできる。また、同人らは米軍基地と他の米軍基地や日本の港・空港の間を自由に移動できる。

(第7条)・・・米軍の構成員らは、日本国政府が保有し、管理し、規制するすべての公益事業及び公共の役務を利用できる。その利用における優先権を享有するものとする。

(第9条2)・・・米軍の構成員らは、外国人登録及び管理に関する日本国の適用から除外される。

(第11条)・・・物品持ち込みの関税免除、(第13条)・・・公租・公課の免除

(第15条)・・・米軍施設内の販売所、食堂、社交クラブ、劇場、新聞などは、日本の規制、免許、手数料、租税又は類似の管理に服さない。

(第17条1)米軍の構成員らは、合衆国の法令によって処罰される。(米軍の構成員らが施設外で行った幼女拉致・強姦や交通事故に関しては、日本の裁判管轄権と競合するから紛争の種になっている。・・・筆者)

(第28条)・・・この協定及び合意された改正は相互協力および安全保障条約が有効である間、有効とする。ただし、それ以前に両政府間の合意によって終了させたときは、この限りではない。

(以上はウイキぺディア「日米地位協定」の要約抜粋である)

以上、米国の法律が適用され、我が国の法律が適用されない治外法権の地域が在日米軍基地なのだ。まさしく清国における租借地と同じである。在日米軍基地の潜在的主権は我が国にあるが、実効支配している米国の領土(租借地)となっている。

我が国には在日米軍の演習場、訓練場、駐屯地、通信施設、飛行場、海軍基地、兵舎などが134施設もある。その内、米軍専用施設が85である。総面積は3億0882万5000平方メートル。東京都の1.5倍の面積といわれている。
特に多いのが、沖縄県34施設(嘉手納空軍基地・普天間海兵隊基地ほか)、北海道18施設、神奈川県14施設(横須賀海軍基地・第七艦隊司令部、キャンプ座間・在日米陸軍司令部ほか)、長崎県13施設(佐世保海軍基地ほか)、東京都7施設(横田飛行場・米第5・13空軍司令部ほか)、青森県7施設、広島県7施設、埼玉県・静岡県4施設、熊本県・宮城県3施設、山口県2施設(岩国飛行場ほか)で、岩手・山形・茨城・群馬・千葉・新潟・石川・山梨・岐阜・滋賀・鳥取・岡山・佐賀・大分・宮崎の各県に1施設ある。近畿と四国を除いてほぼ全国を網羅している。

沖縄の米軍基地は中国大陸と台湾海峡を睨み、佐世保海軍基地と岩国飛行場は朝鮮半島に近い。北海道と青森はロシアに面する。そして、東京・神奈川・埼玉の首都圏3都県には25施設が集中。いつでも我が国中枢部を制圧できる陣構えだ。在日米軍基地は、極東ロシア軍、北朝鮮軍、中国軍を仮想敵国としていることは配置上明らかである。そして、我が国の心臓部を「いつでも扼殺できる態勢」となっている。

日米安保条約並びに同第6条に基づく日米地位協定が「米国による、米国のための米国主導の条約・協定である」ことは明らかである。首都圏に膨大な外国軍基地を許す独立国家は日本以外に存在しない。これこそ我が国が「米国に強姦され妾に堕ちた」動かぬ証拠である。

第3:普天間(海兵隊)基地の返還とグアム島への海兵隊の移動並びに辺野古沖合への基地移転について

太平洋戦争の激戦地となった沖縄県を軍事占領した米国は、我が陸海軍の基地と民間私有地を接収して世界有数の軍事基地沖縄を創造した。民間から接収した土地の借地料は我が国政府が支払ってきた。在日米軍基地は「無料で貸与されている」だけではない。我が国は年間二千億円以上もの大金(思いやり予算)を支出し、米軍基地で働く日本人従業員の給料等に充ててきた。

普天間基地の海兵隊数千人をグアムに配置換えするのは、少ない兵力を機動的に運用したいと欲する米国の戦略による。冷戦時代は在外米軍基地に兵員を固定してきたが、冷戦終結後の兵員削減によって兵員不足が顕著になった。アフガン・イラク戦争を行うには、世界中に散開している米軍を機動的に運用できる態勢に組み替えざるをえない。

なぜ?米国の都合で移動させる海兵隊の移転費用やグアムの軍事関連施設の建設費用並びに辺野古沖合の米軍基地建設費用を我が国が負担しなければならないのか?普天間基地は市街地のど真ん中にある。数年前、大学敷地内にヘリコプターが墜落した。航空機騒音で住民の生活に重大な支障が出ている。米国軍人の犯罪も多発している。幼女が拉致され輪姦された事件もあった。戦争終結から64年。沖縄県民の悲願とする「米軍基地の全面撤去」は少しも前進していない。

太平洋戦争末期、沖縄は本土防衛の最終決戦地と位置づけられ官民を問わず無数の人命を失った。その上、土地の相当部分が米軍基地となっている。戦後27年間は米国の軍政下に置かれていたが、日本に復帰した後も状況に変化はない。

米軍は沖縄の事実上の支配者である。米軍は「押し入り強盗」と同じ態度で「出て行ってもらいたいならば、金を出せ。借地権を買い取れ」と脅す。やむを得ず、自民党政権は「数千億円の移転費用を分担し、代替の辺古野沖合の基地を建設する」旨の合意を行った。不合理といえばこれほどの不合理はないが、これが現在の「日米の力関係」というものだろう。理屈よりも力がモノをいう。これが厳しい世界の現実である。道理が通るのであれば、アフガンやイラクの国民は苦労しない。

まとめ

鳩山・民主党と連立政権を組んでいる社民党は「米軍基地の県外への移転」を強く要求している。一方、米軍にとって沖縄を初めとする在日米軍基地は「多くの血を流して獲得した数少ない財産」である。無料で返還する気は毛頭ない。近年、沖縄はじめ在日米軍基地は中国人民解放軍第二砲兵部隊の中距離ミサイルの標的になったはずだ。米軍にとって、戦闘部隊を沖縄に常駐しておくのも危険が一杯である。韓国ソウル郊外の米軍基地を北朝鮮短距離ミサイルの射程外に移動させるのも、米軍兵士と軍属・家族を危険に曝しくないという論理だろう。優先されるべきは「自国民の保護」である。「同盟国の保護」は二の次の三番目だ。

来日したゲーツ米国防長官は普天間基地移設問題に関連して「前政権と合意した契約を履行せよ」と迫った。鳩山・民主党は「我々は日米合意に反対していました。日米が将来ともに信頼関係を維持できるような同盟関係を築きたい」と応答した。「また日本の引き延ばし策か」と激怒したゲーツは失意のまま韓国に飛び立った。

民主党は「西インド洋からの海上自衛隊給油艦とイージス護衛艦の撤収」を決定した。加えて「普天間基地返還の日米合意を見直したい」と提案し長期戦の構えを示した。米国の激怒は日に日に水かさを増している。

米ウォールストリート・ジャーナル紙22日付け・アジア版は「広がる日米安全保障の亀裂」(元ホワイトハウス高官の論文)を、同じくワシントン・ポスト紙は22日付け1面で、在日米軍再編を巡る日米間の摩擦を取り上げ「オバマ政権にとって日本は中国よりも厄介な国になった」という国務省高官のコメントを紹介した。(23日付け日本経済新聞・夕刊より抜粋)また、同紙は「(鳩山)首相:普天間移設問題・焦ることない」と題する以下の記事を掲載した。

「鳩山首相は23日、米軍普天間基地の移設問題について「(日米が)お互いに(どれだけ)リスクを回避するかだ。それが外交だ。あせることはない」と述べ、時間をかけて調整を進める考えを示した。」

米オバマ政権のいらだち、米主要紙の「日米関係不和の論調」をあえて無視して見せる鳩山首相の態度は米国の感情を逆なでし刺激する。鳩山首相のブレーンとされる寺島実郎が23日夜のテレビ朝日・報道ステーション番組で「今こそ、日米関係のあり方を抜本的に見直すべき時期だ。西インド洋からの給油艦等の撤収や普天間基地返還問題もさることながら、在日米軍基地の使用実態の調査等を行い不必要な基地の返還交渉を始めるべきだ」等々の意見を披歴していた。

「日米同盟の在り方、在日米軍基地の縮小・撤去」という本質的な問題と、喫緊の課題である西インド洋の給油艦撤収問題や普天間基地移転問題をからめるならば日米協議の歯車が噛み合わない。日米関係は疑心暗鬼の腹の探り合いで関係が益々悪化する。前向きの話し合いどころではない。

寺島実郎に教授されたと思える鳩山首相の泰然自若の態度を見るに「強盗に押し入られた。すぐに救助して欲しい」という切迫つまった事態が発生しているのに、「まず防犯対策の在り方を検討しましょう」と言っているに等しい。現実から逃避した机上の空論、学者の妄言といっておきたい。

普天間や給油問題を初めとする鳩山首相の発言のブレは「周囲のさまざまな意見に影響されている」と推察できる。岡田外相が「○○です」といえば、「○○」というし、北沢防衛相が「△△ですよ」といえばこれを引用する。寺島実郎が「日米同盟は大局的見地で見直すべき時期ですよ」と助言すれば「そうだなあ。そうしよう」ということになる。鳩山首相はオウム返しの達人である。主体性は全くない。

鳩山由起夫の資質上の特質は、自己の発言に固執せず融通無碍に意見をくるくる変えること、失態・失言を行っても微塵も反省せず羞恥心を持たないことである。いずれも宰相の器とはいえない。米国を初め外国から不信感を抱かれるから国益を損なう。我が国民は「今日、首相はあんな発言をしているが、明日になるとまた異なる発言をするに違いない」と感じてしまう。政治不信を高めるばかりだ。鳩山・民主党御用達のメディア各社が必死になって防波堤となっているが、堤防が決壊するのも時間の問題だろう。

かくも異質な人間が生まれたのはなぜか。遺伝か?それとも名門鳩山家の嫡男として溺愛され過保護に育ったためか?ブリジストン創業者の娘(由起夫・邦夫の実母)が、由起夫の不祥事や問題行動を尻拭いして回ったから責任を持てない性格行動傾向を強めたのか?または、米国留学中にヒッピーの仲間入りをしてマリファナを過剰摂取、フリーセックスに耽溺したため大脳の一部が毀損したのか?おそらく複合汚染ではなかろうか。

鳩山内閣は司令塔がいない。各大臣が自由勝手に発言する。首相もこの輪に加わり万機公論・群雄割拠である。鳩山丸がどこに向かうのか誰にも分からない。乗組員である各大臣にも分からない。

岡田外相が発言すれば、すぐに北沢防衛相がこれを否定する。赤松農水相も岡田外相の実父が創業し実兄が経営しているイオンの産地直送経営と関連づけて岡田外相を批判する。岡田外相は四面楚歌、孤立無援だ。

前原国土交通相は日本航空再建に向け精力的に取り組んでいる。「数日が勝負だ」というから、倒産必至なのだろう。株価も暴落している。だが、前原誠司は専ら藤井財務相と協議して日航救済策を模索している。首相や官房長官並びに国家戦略局担当菅直人の出番はない。

「官僚内閣制打倒」を掲げた鳩山・民主党政権は、藤井財務相を中核とする名実共に「閣僚内閣制」に転換した。各省庁を率いる大臣が、内閣から自立して自由奔放に行政を行う。昨日だったか、長妻厚生労働相は「生活保護家庭の母子加算手当を復活できた。藤井財務相のお陰です」とテレビで語っていた。50数億円の予算を復活できたことがよほど嬉しかったのであろう。テレビで藤井財務相を持ち上げて見せた。

「予算編成権は財務省にある」と主張する藤井裕久財務相は財務省を復権させることが、自らの権力基盤の強化につながることを熟知している。元盟友で眼下の敵小沢一郎とも勝負できると思っている。

世界経済はこれから第二波、第三波の大津波に襲われると想定されている。我が国にも未曾有の危機が繰り返し襲来する。90兆円を超える10年度予算は確実で、予算の半分以上は借金(国債発行)だ。国債の札割れ→国家破産に備え、外国へのキャピタルフライトや現物資産購入の流れが加速する。我が国の優良企業が海外企業の買収や外国での工場建設を加速しているのもキャピタルフライトの一種と見るべきだろう。沈みゆく船と運命を共にする馬鹿はいない。「政治が駄目だから自力で荒波を乗り越える」という訳だ。

鳩山・民主党が掲げる「対等な日米同盟の構築」という姿勢は正しい。誰も異存はない。また、米国が嫌がる発言をすることも一概に否定すべきではない。双方が意見を主張し妥協点を見出すのが外交だ。戦後の対米外交では「米国から嫌がられる発言を控えてきた」いじらしい面があった。妾の分際をわきまえていた。

問題は、対米外交の切り札として「アジア共同体構想」と「対中接近外交」だけでよいのか?という問題だ。米国を激怒させては議論にならない。北朝鮮ほどの試合巧者は参考にならないが、せめてロシアや中国程度の戦略性を持った一貫した外交を心がけるべきだ。側近やブレーンの意見で外交指針をくりくり変えるようでは外国から相手にされない。

宰相たる者、群衆(閣僚)と共に踊るべきではない。最後の調整、最後の決断を行うべき宰相が、群衆(閣僚)と一緒にマリファナを吸って、性に興じ、踊り狂うような真似をすべきではない。

大衆迎合のマニュフェスト選挙で国民大衆を陶酔させて勝ち取った民主党政権である。筆者の好みではないが、政権を担っている以上、国家・国民に対して責任を背負ってもらわねば困る。鳩山内閣が発足してから2か月弱であるが、国民は不安な眼差しで見つめている。「選択が間違っていたのではないか」と感じ始めている。

2009年10月17日

09年、米財政赤字が1兆4171億ドル(約130兆円)に膨らんだ。そろそろ米国は、イラク・アフガン・パキスタンから全軍を撤収せざるを得なくなる。

第1:国債増発→札割れ→金利高騰→緊縮財政の時代がやってくる。

10月17日付け日本経済新聞・夕刊は「米財政赤字130兆円」と題する以下1,2,3,4の記事を掲載した。(抜粋)

1.米政府は16日、09会計年度(08年10月から09年9月)の財政赤字が1兆4171億ドルになったと発表した。赤字幅は前年度の約3.1倍に膨らみ、年間で初めて1兆ドルの大台を突破した。国内総生産(GDP)比でみると10%に達し、第2次世界大戦が終わった1945年以降で最大となった。

2.09年度の米財政に関して歳入は前年度に比べて16.6%減の2兆1046億ドルだった。一方、歳出は景気対策に伴う財政出動の拡大により18.2%増の3兆5217億ドルとなった。

3.米政府は「景気が回復した際には、大統領は議会と協力して持続可能な水準に戻していく方針だ」(ガイトナー財務長官)とし、財政再建に取り組む姿勢を示した。

4.日本でも、税収の不振と歳出削減に厳しさから、10年度予算で国債の増発を迫られるとの見方が多い。欧州では英国、フランス、ドイツなどの財政赤字が軒並み拡大、欧州連合(EU)の加盟国の大半が財政悪化の警告を受けている。日米欧で同時に深まる財政難は債券市場で需給悪化の懸念を長引かせるとともに、金利の上昇に目配りする各国の中央銀行の金融政策を制約する要因になりそうだ。米国についてはドル資産への信認を危うくする懸念もある。

以上、米国の財政赤字は巨大であるが、それでも歳入比は67%である。10年度、小沢・鳩山民主党の概算要求は「事項要求3兆円超」を含めると約98兆円となる。歳入が40兆円前後と推定されているから、歳入に占める財政赤字58兆円との比率は145%となる。米国の倍以上悪い。

米国債は中国や日本などに販売可能であるほか、米ドルの暴落の不安はあるものの連邦準備理事会(FRB)に米国債を引受けさせる道がある。日本国債の95%は国内の銀行、生保、郵貯、社会保険庁、日銀などに押しつけて消化しているが、各金融機関とも国債購入限度額の上限に近づいているのではなかろうか。日銀も財政法第5条の縛りがあるから無制限に国債を購入することはできない。

本年3月英国債が札割れ(応札が予定発行額に満たない)となった。7月には中国債が札割れとなった。ドイツ国債、米国債、日本国債の札割れも時間の問題だろう。大量の国債を売り切るには金利を引き上げる以外に方法はない。世界的高金利時代がやってくると想定できる。しかし、国債が高金利になっても、暴落必至、最悪の場合は紙切れ化する国債を買う馬鹿はいない。金利を引き上げても国債が売れない時代がやってくる。

我が国や米国を初め世界中が「歳入の範囲内に歳出を抑制する」カルフォルニア州型の超緊縮財政方式を導入せざるを得ない。世界中で歳出カットと増税の嵐が吹き荒れる。ゴミ収集を初めとする公務サービスが低下するか又は有料化される。米国は膨大な戦費を賄えなくなる。世界最大の軍事費を大幅にカットせざるを得ない。イラク・アフガン・パキスタン戦線から撤退せざるを得ない。極東米海軍の大幅削減又は全面撤収も時間の問題だろう。

第2:日米露3国同盟は形成されるか?

筆者は先般、「暴走する国家、恐慌化する世界」副島隆彦・佐藤優共著、日本文芸社248ページ以下の元外務事務官佐藤優の意見「日米露3国同盟を構築し、排除されて没落した我が外務省の地政学主義」を紹介した。

(以下は、10月17日付け日本経済新聞・夕刊は「日米露、官民で安保会議」と題する記事である。)

1.日本、米国、ロシアが来年3月をメドにワシントンでアジアの安全保障を巡る専門家会議を初めて開く。各国の政府系や民間の研究機関のほか、政府関係者、国防OBらも出席する見通しだ。定期協議の場とし、3か国の安保協力を模索する。

2.オバマ政権が進める核軍縮路線や軍備の増強を続ける中国への対応、北朝鮮情勢などが話題になる可能性が大きい。

3.外務省所管の日本国際問題研究所と米戦略国際問題研究所(CSIS)、ロシアの世界経済・国際関係研究所が中心となって準備している。政府関係者らの参加メンバーは現在調整中という。

4.7月の日露首脳会談では、当時の麻生太郎首相とロシアのメドベージェフ大統領が安保会議を立ち上げることで合意していた。オバマ政権が核軍縮などでロシアと歩み寄ったことで、3か国の枠組みづくりがつながった。

5.会議は非公開とする方向。日米露はともに中国の台頭に警戒を強めており、北朝鮮問題などとともに中国を意識した議論が展開されそうだ。外交筋は3か国による対話の成果として、テロ対策や海賊対策を巡る連携を有力視している。

6.一方で、対立点や課題も多い。日本は米国との間で沖縄県の米軍基地問題を抱え、ロシアは日本との北方領土問題で強硬姿勢を崩していない。米露間も旧ソ連圏での勢力争いなどの火種がくすぶる。対中関係も含めて安保体制を巡る駆け引きが表面化する可能性もある。

現在は、上海協力機構による中露の準軍事同盟と日米軍事同盟が対峙しているが、上記の日米露3国による安保会議の立ち上げは、東アジアだけでなくユーラシア全域における軍事同盟の大変動を惹起する可能性がある。

ロシアは中国との軍事的・経済的交流を深めながら、日米との関係強化に動き始めた、中国はロシアとの準同盟を強化しながら、米国とは戦略的同盟を結ぶという二股外交を行っている。米国は、米中(G2)同盟化を推進しつつ、ロシアとの関係強化に動きだした。我が国は日米同盟を基軸としつつ、対中融和とロシアとの戦略的同盟構築に動き出した。

世界は今、イラク・アフガン・パキスタンでの地域戦争後を睨んで、大国同士の合従連衡の時代が始まっている。同盟関係が目まぐるしく揺れ動く時代となった。各国とも財政難を抱えながら「安上がりで効果的な軍事同盟構築」に向けて動き出した。日米露軍事同盟を模索する「地政学主義」の台頭は米国覇権の衰退と中国覇権の伸長という新しい時代の反映である。米国とロシアは「中国覇権は認めない」ことで利害が完全に一致する。

第3:アフガン・パキスタンにおけるゲリラ勢力の伸長と内戦の激化

オバマの選挙公約は「18か月以内にイラクから全軍を撤退させる。戦力をアフガンに集中し対テロ戦争を勝ち抜く」というものであった。イラクでは時折自爆テロが発生しているが、もともと対イラク戦争は道義なき戦争であったから、全軍を撤退させる大義名分はある。米国民の圧倒的多数がイラクからの早期撤退を支持している。

問題はアフガンである。反政府イスラム原理主義組織タリバンは、アフガン国土の97%の地域で自爆テロや襲撃事件を行えるほど勢力を拡大している。首都カブールでも自爆テロや襲撃事件を繰り返すようになった。米英軍を初め多国籍軍は、駐屯地を集約し守りを固めざるを得ない。点と線の確保から重要拠点地域の守備に戦術転換せざるを得なくなった。アフガン駐留米司令官は「4万人の増派がなければ、タリバンの伸長を防ぐことは不可能」と弱音を吐いている。

米国では「アフガン戦争の継続支持派とアフガンからの撤退派」の比率が五分五分になった。オバマ政権内部でも「アフガンへの増派に反対」と主張する副大統領と、「速やかな増派を」と主張する国防長官が対立している。オバマは股裂き状態で動きが取れない。

米国の「対テロ戦争」はアフガン侵攻からイラク進攻に転換したことで変質したのであるが、建て前としては「9.11の実行犯であるアルカイダとこれを匿うタリバンを主要な敵」とするものであった。しかるに、アフガンのタリバン・アルカイダ勢力の後背地がパキスタンの北西辺境自治州であったことからパキスタン国内でのゲリラ掃討作戦を重視するようになった。パキスタンの核兵器がテロ集団に渡ることを阻止することが米国の最大の戦術に格上げされた。アフガンのタリバンよりも、パキスタン・タリバン並びにパキスタン国内に潜伏しゲリラ活動を活発化させているアルカイダとの戦争が最重要課題となった。アフガニスタン戦線の重要度が低下した。

(以下は9月27日付けアサヒコムの要約抜粋である。)

(1)パキスタン北西部で9月26日、2件の自爆テロ。少なくとも16人が死亡した。パキスタン・タリバン運動(TTP)が犯行声明。
(2)パキスタンペシャワール市内の商業地区で手投げ弾を投げたゲリラが、推定100キロの車載爆弾を爆発させ市民10人が死亡、75人が怪我。
(3)パキスタン北西部部族のバヌー地区でトラックが警察署に突っ込み自爆、警官6人が死亡。
(4)10月8日朝、アフガン首都カブール中心部にあるインド大使館近くで、爆発があり警官や市民13人が死亡、85人が怪我。タリバンは「狙いはインド大使館であった」とする犯行声明を発表。
(5)アフガン東部マーリスタン州で3日、武装勢力との戦闘で米兵8人とアフガン政府軍兵士2人が死亡。先月(9月)、首都カブールでイタリア兵6人が自爆攻撃で死亡。

(以下は、10月13日付けアサヒコムの要約抜粋である)

(6)パキスタン北西部シャングラ地区で12日、治安部隊を狙った自爆テロで41人が死亡。治安部隊の車列に爆弾を積んだ車が突っ込み自爆。
(7)9日、パキスタンペシャワール市内の市場で自爆テロ。少なくとも49人が死亡。
(8)5日、パキスタンの首都イスラマバードにある国連機関の世界食糧計画(WFP)の事務所で自爆テロ。国連職員5人が死亡。

その後も、パキスタン陸軍参謀本部に手投げ弾と小銃で武装したゲリラが潜入し人質をとって立てこもった。関係者多数とゲリラが死亡するなど、アフガンとパキスタンは内戦状態といってよい。イラクのゲリラが自爆攻撃主体であるのに対し、アフガンとパキスタンのゲリラは自爆攻撃に加えて、ロケット砲、手投げ弾、小銃で武装した数名から数百名規模の襲撃事件を繰り返している。

第4:アフガン・パキスタンのタリバン(アルカイダ)を支援しているのは誰か?

アフガン全土におけるゲリラ戦争とパキスタン主要都市と北西部におけるゲリラ戦争を遂行するためには、武器弾薬の補給と財政支援がなければ戦力を維持できないし、ゲリラ戦争を拡大することはできない。一体、誰がタリバン(アルカイダ)を支援しているのか?

(1)パキスタン陸軍諜報機関

旧ソ連がアフガンを軍事占領していた時代、タリバンを育てたのはパキスタン陸軍諜報機関並びに米中央情報局(CIA)であった。軍事教練を施し、軍資金を提供し、携帯型ミサイルを含む武器弾薬を提供した。結果、思惑通りアフガンからソ連軍を追い出すことができた。アルカイダの首領オサマもCIAの要員であった。

目下、パキスタン陸軍主流派はパキスタン・タリバン掃討作戦に大部隊を動員しているが、情報は筒抜けであろう。かって我が国でも「暴力団と昵懇にしている警察幹部が事前に強制捜査の日時を暴力団に通知し、捜査の当日、証拠を隠滅した留守番の暴力団組員が捜査員を出迎える習慣が定着していた。同様、パキスタン陸軍諜報機関の一部とタリバンとの腐れ縁は続いているはずだ。パキスタン陸軍がタリバン勢力に武器弾薬を横流ししているとは断定できないが、掃討作戦を手抜きしていることは大いにあり得る。掃討作戦の情報がタリバン側に漏れている可能性は低くない。

(2)アフガンのタリバン政権を承認した3か国

アフガンの最大部族パシュトゥン人で構成されているタリバンがソ連軍撤退後の内戦に勝ち残りほぼ全土を制圧したとき、これを承認した国が3か国あった。パキスタン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦である。(ウイキぺディアより抜粋)

隣国のパキスタンと、経済的に豊かなサウジアラビアとアラブ首長国連邦がタリバン政権樹立を熱烈歓迎した。9.11以後、米国がアフガンを空爆したとき、サウジアラビアは「国内の米空軍基地からの出撃は認めない」と決定した。米国の「アフガン進攻作戦は容認できない」旨態度で示した。9.11を実行したとされるアルカイダの主要メンバーはサウジアラビア出身である。オサマはブッシュ前大統領一族と親しいオサマ財閥の息子である。

サウジアラビアやアラブ首長国連邦が国家としてタリバン(アルカイダ)を財政支援しているとはいえないだろうが、莫大な資産を有する部族の長クラスが、タリバンに莫大な軍資金を提供しているとしても不思議ではない。金があれば、武器弾薬をはじめ食料や衣類はいくらでも入手できる。ロスチャイルドのような武器商人は世界中掃いて捨てるほど存在する。

タリバンは中国製の武器を多数保有しているとされる。おそらく、人民解放軍(広州軍区など)の系列企業が武器商人に売り渡した武器が世界中のゲリラやテロ組織に出回っているのであろう。「丈夫で安価」が人気の秘密かもしれぬ。

サウジアラビアやアラブ首長国連邦は米国債を大量に購入してくれる米国の大事なお客である。中国共産党北京政府と同じだ。米国に恩を売りながら首を絞めるという手口も共通している。両国は我が国への主要な原油輸出国でもある。粗末に扱うことはできない。

原油は16日、ニューヨーク先物市場(11月)で1バーレル78ドルに急騰した。金も1オンス1050ドルと高値を更新中である。ペーパーマネーの信用が失墜しつつある現在、資源や貴金属等実物資産の価格はさらに高騰するはずだ。米国は財政悪化が進行し、サウジアラビアやアラブ首長国連邦などの産油国は益々潤う。タリバンを支援する軍資金は増えることはあっても減ることはない。米国は財政悪化で戦費負担を続けることが困難になる。

第5:海上自衛隊艦艇を撤収することの政治的意味

小沢・鳩山民主党は西インド洋に派遣中の海上自衛隊艦艇の撤収を決定した。臨時国会で延長法案を提出しないから来年1月に期限切れとなる。

海上自衛隊給油艦並びにイージス護衛艦は米国軍艦とパキスタン沿岸警備艇を中心に燃料を供給しているという。つまり、アフガンとパキスタンにおけるタリバン(アルカイダ)への補給路を遮断する軍艦や警備艇の後方支援活動だ。日米軍事同盟に対する最低の義務を果たしているともいえる。

海上自衛隊艦艇が撤収すれば、日米同盟に対する義務を果たさないばかりではない。結果として、タリバンへの補給路の確保を容易にすることにつながる。小沢・鳩山民主党は「反米・親タリバンなのか?」と疑われる。米国だけでなく、独仏英などのNATO軍も「早期撤退を念じている」であろうから、撤退ムードに火をつける。小沢・鳩山政権の利敵行為に対して米国は激怒する。

逆に、サウジアラビアやアラブ首長国連邦はひそかに喜ぶかもしれぬ。キューバのカストロ、ベネズエラのチャベスなどの社会主義者は小沢・鳩山政権を「同志」とみなすかもしれぬ。タリバンも「よく撤収してくれた」と感謝状を送呈するかもしれぬ。

まとめ

オバマは揺れ動いている。アフガンへの増派を決断すべきか?それともアフガンに駐留している6万5千人と傭兵部隊約4万人を見殺しにするかで迷っている。来週中に決断することになっている。先送りできない。
Yes We Canといって誤魔化すことはできない。米軍の最高司令官としての責任を果たさなければならない。

オバマがアフガンに増派するか否かにかかわらず、イラク・アフガン駐留米軍は全面撤退するほかはない。莫大な戦費負担と犠牲者の急増に米国民の忍耐が限度に達しつつある。

旧ソ連軍はアフガン進攻から約10年で全面撤退した。米国はアフガン進攻から8年になった。あと2年以内が目安となる。

日米露3国軍事同盟を推進する動きは、イラク・アフガン・パキスタン戦争以後を睨んだ日米露の世界戦略の一環であろう。米国がポーランド・チェコに配備する予定であった「迎撃ミサイルシステム計画」の中止と今回の「日米露3国安保会議」の立ち上げは、同一線上にある布石である。

我が国は日米露3国軍事同盟を推進する触媒である。冷戦時代、世界を二分し対立してきた米露の接着剤である。

世界は今「帝国以後」に向けて確実に動き出した。米中同盟(G2)への対抗軸である日米露同盟の構築へ向けた動きが始まった。世界の覇権を狙う米中露3国と国境を接する我が国の動向は世界の地政学に決定的影響を与える。我が国は局外中立を許される立場ではない。我が国は大国の一つとして新帝国主義時代のプレイヤーとなる。

進路選択を誤り「亡国の憂き目」を再び招き寄せない賢明な道を選択すべきだ。「過ちは二度と繰り返しませんから」でなければならない。悪人と交われば身を滅ぼす。同盟相手の選択を誤れば国が滅ぶ。






















白髪爺 at 22:09|PermalinkComments(0)clip!


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