2007年11月09日

麻生太郎・平沼赳夫・中川昭一・安倍晋三と民主党民族派が立ち上げる「真正保守新党」に期待する。

福田首相と小沢一郎の「大連立構想」が流産又は中断し、政局は「元の木阿弥」に戻ったかに見える。だが、小沢一郎がかって予言したとおり「自民党と民主党をガラガラポンにして政界再編する」との動きが水面下で進行していることも事実である。

週刊文春11月15日号は「本当に小沢代表は連立をもちかけていないのか。中川昭一が激白:平沼さんと民主と一緒に行動したい」と題する記事を掲載している。その中に、以下1,2,3の興味深い一文がある。

1.(週刊文春の)政治部デスクは解説する。「福田総理が考えている連立は、渡邊恒雄、中曽根康広、森喜朗の3氏が唱えている大連立とは少し違う。突然、大連立をぶち上げることで、小沢代表に反発する人たちが民主党から分裂し、自民党の福田体制から飛び出した議員たちと組む。公明党と福田体制を支持する勢力、民主党左派と社民党などの勢力が生まれ、この3極による政界再編が起こる」と。

この政界再編論は、いわゆる2段階再編論である。つまり、自民党と民主党を「保守・中道・左翼」の3つに分解するのが第1段階。3つの勢力の組み合わせで連立政権を立ち上げるのが第2段階との構想である。

自民党内保守勢力は「先の総裁選で、反福田の旗を掲げ麻生陣営にはせ参じたグループ」である。民主党内保守勢力は「反小沢の急先鋒である前原誠司・枝野幸男・野田佳彦などのグループ」であろう。政治信条は、親米・反中の「資本主義+民族派」である。鳩山・川端達夫グループもこれに属するかもしれぬ。

中道勢力は、自民党では福田支持グループ、公明党、民主党では小沢・管グループであろう。政治信条は、非米・親中の「社会民主主義」である。

左翼勢力は旧日本社会党系の横路孝弘・興石東グループと社民党である。これに、日本共産党が加わると「左翼総結集」ということになる。政治信条は、反米・親中の「共産主義・社会主義」である。

自民党と民主党を以上の3勢力に分解することができれば、「思想・信条を同じくする者同士」が政党を結成することになるから、国民にとっては分かりやすい。


2.自民党加藤紘一元幹事長は今後の展開をこう予想する。「構図が緩んでガラガラと大きな化学反応が起こることがある。ここで新党を立ち上げた方が存在感を示せますから。小沢代表の辞任表明が大地震だったとすると、今後、震度3・4の余震が何度か起こるはず」

加藤紘一は親中派の元祖であるが、最近は「政界の解説屋」に成り下がった趣がある。加藤紘一の予測にどれほどの信用性があるのか不明であるが、おそらく政界再編の動きを肌で感じているのではあるまいか。


3.そこで、今後のキーマンとなるであろう麻生太郎、平沼赳夫両氏に近い中川昭一元農水相を直撃(インタビュー)した。
(中川昭一談)
僕は安倍さんとも相談しましたけど、今回のことを契機に自民党の良識派と民主党の良識派が一緒になる動きがあれば、僕自身も動いていいと思っている。自民も民主もガラガラポンしたほうがいいかなと。
目の前の国会や選挙のことも大事だが、一番大切なのは日本という国をどうするかということ、目先のことで自民と民主が内向きなケンカをしている間に世界との競争に負けてしまう。
ここまで来たら、民主党も平沼さんも含めて、一緒に行動しようと思っています。

中川昭一の談話は、平沼赳夫が先般「これからは、民主党保守勢力との連携を強める活動をしたい」と述べていたことと符合する。つまり、保守(民族派)の総結集を図る存念なのだ。

中川昭一は「政界が多数派工作に憂き身をやつし、国家の運営が円滑に進まない現状」を批判している。安倍前首相が突撃して挫折した「戦後レジュームからの脱却路線」の再興を図るつもりであろう。だから、同志である「安倍さんとも相談したのですが」と前置きしたのだ。

ということは、安倍晋三の健康状態も回復しつつあるのかもしれぬ。結末が結末だっただけに「公式の席」での発言は遠慮しているだろうが、「保守総結集」の精神的支柱として、徐々に活動を始めているのかもしれぬ。

中川昭一は「ここまで来たら、民主党も平沼さんも含め一緒に活動しようと思っています」と発言している。つまり、「自民党の枠を超え、無所属の平沼赳夫や民主党保守派と行動を共にする」と宣言したのだ。これは、自民党解党宣言又は自民党分裂宣言といってもよい重大な発言である。


(以下、真正保守新党立ち上げの条件を検討してみる)

第1.スポンサー又は後見人はいるか?

福田首相や小沢民主党代表の「非米・親中路線」に危機感を抱く米国は、親米勢力が誕生することを念願しているはずだ。我が民族派(真正保守)に対して、米国は「カルト・オブ・ヤスクニ」といって警戒心を隠していない。だから、現時点では、米国をスポンサーとして期待することはできない。

安倍政権を支持した日本経団連御手洗首脳部は、社会民主主義的政策を推進する福田政権や小沢民主党に対する不満が強い。そこで、「多角的外交」を展開してくれた安倍政権を懐かしく思っているはずだ。

新党を立ち上げるためには、数百億円の資金が必要であるといわれるから、「主義・思想」だけで人材を集めることはできない。「先立つもの(カネ)」がないと、新党立ち上げも「絵に描いた餅」となる。

民主党や平沼赳夫と一緒に活動して「同志を糾合する役回り」は、中堅並びに青年将校が担えばよいが、スポンサーの確保、財政基盤の確立は、やはり安倍晋三や平沼赳夫などが知恵を絞るほかはあるまい。


第2.国民に開かれた真正保守新党のあり方を考える

国民に開かれた「保守政党」をめざすためには、財界にオンブニダッコという訳にはいかないから、共鳴する国民からの浄財(寄付・カンパ)を募るべきであろう。

保守勢力を糾合する新党は、これに参加する国会議員の個人後援会に依存するだけでは十分でない。できれば、ロシアのプーチンが立ち上げた青年・学生組織に学んで、若者を結集する必要があろう。麻生太郎を支持するネット族は貴重な社会資源となるのではないか。


第3.日本民族の危機に決然と立ち向かい、国民の「命と暮らしを守り、民族の伝統を継承する」民族政党の結成を歓迎する。

福田康夫と小沢一郎の「数合わせ大連立の密談政治」について、国民は徐々に嫌悪感を抱くようになる。小沢一郎がいう「保革逆転」という意味のない政権交代にも疑問を抱くようになる。

21世紀の世界は、米国の一極支配が崩壊し、それぞれの国家が「国益」を賭けて争う時代である。政局に精を出すだけの政治は、国民の期待に応えることはできない。
国家存亡の危機意識を持って「私心を捨て」民族と国家に殉じる心構えを持った政党の出番が遠くない将来に訪れるに違いない。

筆者は、麻生太郎、中川昭一、平沼赳夫並びに安倍晋三が、「真正保守新党」を立ち上げるならば、これを支持する。

一つだけ注文を出すとすれば、「国民の期待を担って誕生した安倍内閣が、1年間という短期間で崩壊した原因」について総括し、二度と同じ過ちを繰り返さないような態勢を整備することであろう。

安倍内閣が倒壊したのは、直接的には閣僚の不祥事や年金問題である。しかし、根本的な理由は、安倍晋三自身が「君子豹変」して主義・思想を放擲して謝罪外交のワナに陥ったことや、危機管理に問題があった。さらに、多角的自主外交を推進するにつき、宗主国である米国への配慮が不足したこともある。その他、反省材料は少なくないであろう。

「戦後レジュームからの脱却」という看板を掲げて、米国を不安にさせたことにも問題があった。

制度改革というのは、大上段に振りかぶる必要はないのであって「いつのまにか」自然に変わっていたというのが「名人の技」というものではないか。大上段に振りかぶると、畢竟「敵を増やす」だけである。マスコミの集中砲火を浴びたことも反省しておきたい。マスコミを敵視するよりも「マスコミを如何に操作するか」にアタマを使うべきではなかろうか。

安倍晋三の健康回復と再起を祈る。今後は「真正保守新党」の立ち上げを背後から支え、精神的指導者となってくれることを希望したい。政治には「いろいろな役回り」がある。国民大衆の目には見えなくとも「大事な仕事」は山ほどある。




白髪爺 at 23:10│Comments(4)clip!自民党 | 民主党

この記事へのコメント

1. Posted by 藏光 武   2008年12月08日 23:04
ご意見に賛同いたします。
2. Posted by 白髪爺   2008年12月09日 23:52
来るべき衆議院選挙後の政界再編で「第二次保守合同」の中核となって働いてもらいたいものです。
3. Posted by 不義を討つ   2009年02月20日 16:22
諸君!
今こそ、国粋新党を造ろう!

防衛省、陸海空自衛軍の青年将校を中心に憂国愛国の士を糾合結集し、政治の主流を一気に形成しよう。

皇道に基づく憲法を制定、核兵器保有する精強なる三軍を整備、世界に冠たる大日本帝国を再興すべし。
4. Posted by 白髪爺   2009年02月20日 21:31
2.26事件の雰囲気ですね。心情においては共感できる面がありますが、ヒットラーでも合法的手段で権力を奪った訳ですから、もう少し辛抱が肝心かと考えます。
もっとも「捨て石になる」というのであれば、やむをえませんが。
外交・政治・経済など多角的視点を持たないと、国家運営が困難になるのではないでしょうか。現状で決起しても「首都圏を警備する有事即応部隊の3500人に鎮圧される」のではないでしょうか。

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