プロ雀士吉田光太の横向き激闘記

最高位戦日本プロ麻雀協会 吉田光太のblog。

2009年04月

木訥 (供

 件の国士無双の次局、私は厚く門前で構えてリーチを打った。


(東四局 北家 ドラ 九筒


三萬三萬七萬八萬九萬五筒五筒五筒七筒八筒七索八索九索   リーチ


 これを自摸るようならこの半荘の帰趨はまだ判らない。

 しかし、ここに土田プロが生牌の白板を押す。
 それに小林プロが鳴きを入れ、私が掴まされた牌を河に置く。

「ロン――」


 三筒四筒七筒八筒九筒九筒九筒南南南西西西   ロン  二筒


 声をかけたのは手負いの土田プロ。
 行く末が判らないのは、いったい誰の身か。

 この局を契機に私は今年最低の麻雀を打った。



 一萬一萬二萬二萬五萬五萬六萬六萬九萬南南西西   ロン  九萬


 起因が前局の打ち込みだけではないのは判っていた。
 
 南二局、福田プロの親番。
 三者に押された私の手牌から抜かれたのは痛恨の親満単騎のオリ打ち牌だった。


 牌が指から離れるたび、背徳の思いが溢れてくる。
 拭うことの出来ぬ不協和音と挽回を逸る思いが空回りを繰り返す。

 結局、私は箱を割った土田プロの下を行くラスを引いた。

 
 途轍もなく大きいラスも、その後の苦しい展開も全て自らが招いた結果だ。
 
 私は麻雀に生きると決めたあの日から、ただの一度も牌を舐めたことは無い。 
 だが、ここ最近の好調ぶりと充実さに目を奪われて、最も目を向けなければならないことを感じるのを放棄してしまった。


 なぜ――、国士無双が出たのか。
 
 本当に状態の良い人間が振った賽の目で、そんな牌の巡りが起きるだろうか。
 起きるとしたならば、その原因は。


 そんなあまりにも当たり前の事を考えるのを忘れてしまった。
 

 牌は、いつだって静かに色んなことを教えてくれる。





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[ピンツェリーグ 第二節終了時 (10/30半荘)]

土田浩翔  +135.3
水巻  渉   +69.9
小林 剛   +5.3
和田聡子    −8.9
福田 聡   −11.1
吉田光太   −43.5
近藤誠一  −43.6
手塚紗掬   −103.4


[次回 開催日時]

第3節 5月11日(月)  15時30開始
第4節 6月15日(月)  15時30開始


[会場]

マーチャオ新宿店 4階室


*観戦は自由ですが、観戦のルールをお守り頂きます。
 また、会場が貸切ではないため充分なスペースがない場合があります。ご了承下さい。


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木訥

 麻雀はつくづくメンタルの勝負だと思う。
 過酷な状況や大事な場でも実力を、いやそれ以上の出来を発揮できるかは精神的な部分が非常にものを言う。

 昨日行われたのマスターズプロ予選の出来を引き摺っていなかったと言えば嘘になる。
 ここ最近の充実ぶりは自分でも目を瞠るものがあった。

 若しかしたら初めての感覚かもしれない。
 自分の中での新たな境地の開拓と、それに伴い溢れてきた自信。
 今は、これから先は、触れるもの全てが自分を強くしてくれるかのような錯覚にすら陥っていた。


 驕り、とはまた違うがそんな感覚を引っさげて臨んだピンツェリーグ第二節。
 同卓の面子は土田浩翔、小林剛、福田聡。

 2600の出和了と聴牌料を物にした私の滑り出しは悪くない。
 ところが事件が東三局、私の親番で起きた。

 中盤過ぎにドラの白板を振った土田プロが場枯れに見える南を自摸切ると、それまで気配を消していた小林プロが手牌を倒した。


(東三局 南家 ドラ 白


 一萬九萬一筒一筒九筒一索九索東西北白發中   ロン  南



 小林プロの捨て牌はメンホン七対子、それも進行が遅いものに見える。
 この牌は誰も止まらないだろう。

 土田プロが一気に箱を割る展開。
 だが、初戦から小林プロに楽にトップを取らせてはいけない。且つ、私は福田プロとの二着争いの鬩ぎ合いも考えなければならない。


 だが、私はこのとき、最も目を向けなければならない大事なことを見落としていた。










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先達(供

(南三局 南家 ドラ 三筒
 

 四萬五萬六萬七萬八萬九萬三筒四筒四筒五筒六筒六索七索     ツモ  七筒


 この状況で2000点確定のリーチを打ち、退路の断たれた親と怯むことのない子方の反撃を受けるのは怖い。
 だが、私が彼らから教わったのは戦術的な損得や目先の利といった類のことではない。


 強い打ち手というものを、勝負事とはどういうものなのかを身をもって味わせてもらったのだ。
 若しかしたらそれは最高の技術ではないかもしれない。しかし、相手の心を折り、相手に打ち克つにはその方法論とは違った強さも必要となる。


 勝負に生きる男にとって意味のあるもの。
 それは、目先の“結果”に他ならない。


 幾人もが先に降りていく、この暗く長い道の途中で思う。
 何のために、誰がために自分は現役を張り続けるのだろう。


 それはきっと今この瞬間のためなのだ。
 己の指勘に殉じ、リーチをかけた。


 四萬五萬六萬七萬八萬九萬四筒四筒五筒六筒七筒六索七索   リーチ



 予想通り、子方が厳しいスジを飛ばしてくる。
 いつ追っかけが入ってもおかしくない。

 だが、牌を横に曲げリーチ棒を出したのは残り2000点の親だった。


「リーチ」


 二巡後、頭の中で感じた索子の縦に抜ける模様が私の親指に広がった。


  四萬五萬六萬七萬八萬九萬四筒四筒五筒六筒七筒六索七索    ツモ  五索



 1300点支払いの親が飛んで、ラスト。
 念のため裏を捲ると、奇しくも 八索 が裏ドラだった。


 勝負の世界に生きる先達たちが買った馬は、少しは期待に応るようなレースが出来るようになっただろうか。



 





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先達

 古い知り合いの麻雀打ちが集まるとのことなので、セットの手配を行うなうことに。
 中山競馬場、セット、西川口オートレースとは勝負師として優の字がつく旅程だ。

 鬼の子のような顔になって麻雀を打っていたまだ10代の自分に、勝負の世界や人生観を色々教えてくれた先達や仲間たち。

 皆、とことん打った。
 良い打ち手や強い人がたくさん居た。
 誰もが先にこの道を降りて行ったが、今の自分の細胞となっている存在だ。


 私が卓に入って最後の一半荘勝負。
 ラス前を迎えて、親から 2000 ― 34000(私)― 38000 ― 26000 という点棒状況になっていた。

 ちょうど、は続行のルール。
 ここで自らの手によってトップを決めるか、他者の和了を防ぎつつ最終局に勝負を持ち込みたい。

 私は条件をクリアするのにまたとない手格好を迎えていた。
 

(南三局 南家 ドラ 三筒


  四萬五萬六萬七萬八萬九萬三筒四筒四筒五筒六筒六索七索


 しかし、ここに招かざる牌を引き入れた。


 四萬五萬六萬七萬八萬九萬三筒四筒四筒五筒六筒六索七索     ツモ  七筒
 


 この聴牌だけはかなり微妙だ。
 トップ目とは4000点差であるから親から出ても倒すことは出来ない。そして自摸っても裏一条件となってしまう。

 見逃すのを覚悟で裏期待。乗らなければオーラス勝負という選択も悪くないが…。
 しかし、聴牌を取ってのメンタンピン手替わり、また、聴牌を取らずにドラを使い切るという道もある。

 だが、悩ましいことに私の親指は、早い巡目にいる 五索八索 の模様をその腹で感じていた。



 即リーか、聴牌を取ってのダマか、はたまた聴牌取らずの自摸切りか。
 
 今日この時のために今まで経験を集積してきた、とまでは言わないが。
 自分に期待を寄せてくれている人間の前で、私の体中の細胞は正しく反応できるであろうか。







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十色

 麻雀で大事なのは自由でクリエイティブな発想である。

 そのとき、どう考え、何を思ってこれから何を発想させて行くのか。
 私はそういった部分を一番大切にしたい。


 昨年の11月から始めた何切る問題。

 ここまでで最も回答投稿の多かった問題を三つ紹介します。
 今からでもぜひ投稿をしてみて下さい。


(東一局 7巡目 南家 ドラ 東


 
 



(東一局 3巡目 東家 ドラ 三索







(南一局 8巡目 南家 ドラ 八索












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設問

 8巡目、ドラが 三索
 五萬 が場に二枚切れています。


(東一局 南家 ドラ 三索












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醸成(掘

 四回戦目の東場、土田プロがジャブの応酬を制して一歩抜け出す。
 しかし、まだ完全にペースを掴んだとは言い難い。

 今日の勝ち頭を決める戦い。それも水巻プロは別卓でフルマークを刻み、100p以上浮いているのだ。


 その水巻プロが牌を横に曲げた。


(南一局 北家 水巻  ドラ 九索


九萬二筒八筒一筒九索
二索北五萬横   リーチ


 親の小林プロは遠いチャンタの仕掛けを入れている。
 露骨な切り出しはいつでも撤退の準備が出来ている証拠だ。

 一方の私は平和手の一向聴。


 一萬一萬六萬七萬四筒五筒六筒七筒八筒九筒五索六索八索


 何とか追いつきたいところであったが、リーチの二巡後に 六索 を引かされ、水巻プロが自摸切った 三萬 の中スジを頼りに、萬子の塔子外しを余儀なくされる。


 一萬一萬七萬四筒五筒六筒七筒八筒九筒五索六索六索八索


 小林プロが完全に退き、私も事実上攻めきるのが難しくなったときだった。
 突如、ブンと土田プロが強い牌を振り下ろしてきた。

 私は、攻めるなり形テンを取りにいくなり土田プロも警戒しなくてはならない。

 場も中盤に差し掛かり、水巻プロが初牌の 一萬 を自摸切った。
 二萬 が全て見えており、 一萬 は私の手中の二枚以外の所在が判らなかったのだ。


 一萬一萬一筒二筒四筒五筒六筒七筒七筒八筒九筒六索六索


 六索七筒 が水巻プロに切れないので、叩いて形テンを取るという手もある。

 しかし、終盤でリーチ者に通った字牌や割れた数牌はすぐに誰かが合わせる。
 逆に誰も合わせなければ山に残っている可能性が高い。

 私は敢えて一枚目を見送った。

 リーチに 七筒 が通るような事があり、私が 三筒 を埋められていればこのシャンポン受けは格好の狙い目となる。

 その前に誰かが持ってきたとしても形テンは取りやすいので、一応ギリギリまで自分の和了の可能性を残す。


 しかし、小林プロがすぐに抱えていた 一萬 を合わせて、私は已む無く仕掛けて形テンを入れる。


 二筒四筒五筒六筒七筒七筒八筒九筒六索六索     一萬横一萬一萬



 上手く伝えるのはとても難しいのだが、これが一対一の鬩ぎ合いであれば悪い仕掛けではない。
 逆にギリギリまで追って、きっちりと見切りをつけた上での形テンは取らなければ緩手だ。

 しかし、水巻×土田の鬩ぎ合いに関して私が介在し、山をズラすことが必ずしも必然の結果を招くとは限らないのだ。


 あくまでも結果だが、私の鳴きで下がった牌を土田プロが静かに手牌の横に置いた。


 三萬四萬五萬三筒五筒五筒五筒三索四索五索七索七索七索   ツモ  四筒


 この一局が物を言って、最終二回戦は土田プロが連勝。
 私はぶら下がりの3着、2着が精一杯だった。


 勝負の帰趨を決する嵌 四筒 を下ろした際に、私は以前聞いたある達人の言葉を思い出していた。 


「定石や基礎はもちろん大事だ。だが人が読まないような、人知を超えた部分も考えたり読もうとしなくては、人の上に行くことは出来ないよ」


 “ピンツェ”とはマジャール語でワインセラーという意味があるらしい。
 
 開栓されるまでの間ただひたすら熟成し、そのルビーのような輝きと気品漂う芳香を放つ高貴なワインのように、私たちが打ち手として自らの目指す色を醸成させるのはいつのことだろうか。






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[ピンツェリーグ 第一節終了時 (5/30半荘)]

土田浩翔  +148.8
水巻  渉   +66.1
吉田光太   +46.7
和田聡子    +0.4
小林 剛   −35.3
手塚紗掬   −45.0
福田 聡   −63.5
近藤誠一  −104.2


[開催日時]

第1節 4月 3日(金)   14時開始
第2節 4月20日(月)  15時30開始
第3節 5月11日(月)  15時30開始
第4節 6月15日(月)  15時30開始

[会場]

マーチャオ新宿店 4階室
(観戦自由)




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醸成(供

 ダマに構えた二巡後。
 対面の土田プロが上から打たれた牌に仕掛けを入れる。


(東四局 東家 土田 ドラ 七索


裏裏裏裏裏裏裏裏裏裏     三索横一索二索


 この鳴きで私に 八索 が回ってきて1300・2600の和了となる。


 一萬一萬一萬四筒四筒四筒五筒五筒五索六索七索七索九索   ツモ  八索



「あの鳴きは今日の敗因になりかねないと思った」

 そう述懐する土田プロの言葉の真意は計りかねるが、私はこの拾った和了でかなり楽になった。
 そして南場の親番で5800を出和了り、そこから三局続けて自摸和了することに成功した。


 初戦はこの攻勢が効いて私が5万点を超えるトップ。
 しかし、二戦目で土田プロに“メン・タン・自摸・ドラ1・裏6”の8000オールを引かれると、リーチ宣言牌とリーチ後に掴んだ牌で近藤プロと和田プロに放銃。


(東三局 東家 土田 ドラ 六索 裏ドラ 五筒 五筒


五萬五萬五萬六萬六萬五筒五筒五筒二索四索六索七索八索   ツモ  三索


(東三局1本場 西家 近藤 ドラ 六萬 裏ドラ 五筒


一萬二萬三萬三萬四萬五萬二筒三筒四筒五筒三索四索五索   ロン  五筒


(南一局 北家 和田 ドラ 六筒


一筒一筒六筒七筒八筒一索二索四索五索六索七索八索九索   ロン  三索



 初戦のトップを帳消しにする痛恨のラス。
 しかし三戦目をしぶとく戦って再びトップを手中に収める。

 ここで初回の卓編成により、別卓から水巻・小林プロがこちらの卓に入る。
 残るのは私と土田プロ。


 序盤、初日の勝ち頭を決める戦いの行方はもつれた。
 しかし、麻雀とは常に因果応報の世界。

 この日は顕著にその結果が現れることとなった――。







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醸成

 土田浩翔プロが発起人となって設立された「第一期 ピンツェリーグ」が開幕。

 出場選手は8名。
 前期・後期を一期とし、各6節(計12節×5半荘)で構成されるリーグ戦だ。

 各節同メンバーで半荘3回を戦い、各卓上位2名ずつと下位2ずつで卓を再編成して2半荘。5節を戦い終わった時点で、ポイント持越しの最終節に進み、優勝を争う形となる。


<概要>

[出場選手]
日本麻雀機構 土田浩翔・手塚紗掬
最高位戦    水巻渉・近藤誠一・和田聡子
麻将連合    小林剛
プロ協会    福田聡・吉田光太

[開催日時]
第1節 4月 3日(金)  14時開始
第2節 4月20日(月) 15時30開始
第3節 5月11日(月) 15時30開始
第4節 6月15日(月) 15時30開始

[会場]
マーチャオ新宿店 4階室
(観戦自由)

[ルール]
前期は25000点持ちの10-20(“モンド21杯ルール”)
後期は一発・裏ドラ無し 30000点持ちの4-12


 運命の第1節は、土田・近藤・和田・吉田と、小林・水巻・福田・手塚という組み合わせ。

 初戦、東ラスまで土田プロと近藤プロが交互に和了を重ねる。
 私と和田プロは音なし。

 しかし土田プロの親番で私にこんな手が入った。


(東四局 9巡目 西家 ドラ 七索


一萬一萬一萬四筒四筒五筒五筒三索五索六索七索七索九索


 筒子の並び対子は良い感触だ。ここは埋まりそうな気がしていた。
 そして各人の 三索五索 の切り出しを見ると、 四索 が悪くない場状況になっている。 九索 が2枚切れだが、 八索 に関しては未知数。

 すると、次巡に筒子を引き込んで聴牌した。


  一萬一萬一萬四筒四筒五筒五筒三索五索六索七索七索九索  ツモ  四筒  


 打点は、ある。そして手替わりも少ない。
 リーチか否か。ここで機先を制して初得点を挙げたいところではある。

 しかし、私はこの半年間、生まれて初めて自分の麻雀を見つめ直した。
 変革は望むとも望まなくとも自然と訪れる。
 そうさせてくれたのは数多くのライバル達や対面に鎮座する岩だった。

 十数年間、やってきた。
 ストリートに身を置くことで白刃を徹底的に磨き上げてきたが、一流のプロと戦っていくにはもっと圧倒的な重みと精度を身につける必要がある。


 そのために、自分の感性と場の状況に殉じることを決めた。
 弱い心で選んでしまっていた色気は一切排除する。
 
 ただ、自摸和了ることだけを考えろ。
 そして場の動きを機微に感じ取り、動くべき牌には仕掛けを入れる。


 上掲の手牌、この状況。
 自分の読みに殉じるのであれば、ダマで自摸和了を狙いつつ、下のような手牌変化を求めるべきだ。


 一萬一萬一萬四筒四筒四筒五筒五筒五索六索七索七索九索   ツモ  五筒


 一萬一萬一萬四筒四筒四筒五筒五筒五索六索七索七索九索   ツモ  七索



 第1節の初戦から麻雀を壊すわけにはいかない。
 私は静かに 三索 を切り出し、雌伏した。









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奈落

 久しぶりに大脇選手の顔でも拝もうと思い、上野「麻雀 FUN」へ。

 店に着き、三卓ほど立っている内の一つに案内されると、下家に大脇、対面に村田光陽プロ、上家に福井プロという布陣。

 
 手合いのレベルという要因もあるが、牌が全く言うことを聞いてくれず緒戦はラス。次いで二回戦もオーラスで福井プロに捲くられて二着。
 
 来る牌、選ぶ戦術すべてが裏目に出るという始末。
 波の荒いルールならまだしも、こんな酷い内容は久しぶりだ。どうやら今日は慎重に戦う必要があるらしい。


 そして迎えた三半荘目。
 親番の私は希望も艶もない平凡な手牌。


(東三局 東家 ドラ 三筒


一萬三萬五萬六萬五筒五筒六筒八筒一索一索二索四索六索


 すると、九巡目に村田プロが捨てた 六萬 に福井プロが仕掛けを入れる。


 裏裏裏裏裏裏裏裏裏裏  六萬横五萬赤七萬


 福井プロの打牌は 三萬
 食いタンの仕掛け、それもすでに煮詰まっているようだ。

 仕掛けを脇目に山に手を伸ばすと私の自摸は 九萬
 何の躊躇もなくそのまま河に放る。


「ン――」


 顔を上げると手牌を倒そうと理牌をしている男が一名。

 慌しく卓上に視線を走らせる。
 だが、直ぐに場に三枚切られた 九萬 が目に飛び込んできた。



  一萬一筒九筒九筒一索九索東南西北白發中   ロン  九萬

 
 手を開いたのは村田プロ。


 十年間放銃していなかった役満を二週連続で放銃。
 福井プロが仕掛けなければ彼が振っていたであろう役満。

 これは…。


 もっと苦しめ、と今の自分に牌が示しているのかもしれない。







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吉田光太

吉田光太

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第7回 野口恭一郎賞 受賞
第10回モンド21杯準優勝
VS研究会 第7期、第8期連覇中


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