ゲンドウ「お前がエヴァ初号機になれ」 シンジ「できるわけないよ!」 中編
    2015年07月01日 コメント(2) 長編創作・SS 
    org

    ■関連記事
    ゲンドウ「お前がエヴァ初号機になれ」 シンジ「できるわけないよ!」 前編
    http://blog.livedoor.jp/goldennews/archives/51908656.html
    192以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 17:49:32.41 ID:ctUT+kR2o
    ネルフ本部 トレーニングルーム

    アスカ「はっ! でぇい!!」

    シンジ「くっ……!」

    アスカ「チャーンス! これで最後よ!! アスカパーンチ!!」

    シンジ「これぐらいなら!」ガッ

    アスカ「なっ! バカシンジのくせに私の必殺技を受けるなんてしゃらくさい!!」

    シンジ「や!!」バキッ

    アスカ「きゃぁ!?」

    ミサト『はーい、そこまでー。シンちゃんのかちー』

    シンジ「やった……アスカに勝った……」

    アスカ「ちっ。ちょっと油断しちゃったわね。もう一度よ!」

    ミサト『トレーニングはもうおしまいよ、アスカ。また明日にしなさい』

    アスカ「でも! 私がシンジに負けたままなんて!!」

    ミサト『シンちゃんだって強くなっている証拠よ』

    アスカ「むぅ……。ふんっ! 総合力じゃ私が上なんだから!! 私がシンジより弱いわけじゃないの!! そこは間違えないでよね!!」






    193以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 17:55:51.63 ID:ctUT+kR2o
    シンジ「それは分かってるよ。今のは偶々上手くいっただけだし」

    アスカ「そうよ。よく分かってるじゃない。でも、男としてはてんでダメね。そこは否定しなきゃ」

    シンジ「アスカはほんと、難しいよね」

    アスカ「簡単な女じゃないって言いなさい」

    レイ「碇くん」

    シンジ「あやな――」

    マトリエル「……」カサカサカサカサ

    アスカ「ちょっと! あんた、何連れてきてるのよ!!」

    レイ「この子はお留守番、できないと思って」

    シンジ「か、可愛がってるんだね」

    レイ「わからないけど、この子と一緒にいると落ち着く気がする」

    マトリエル「……」カサカサカサ

    アスカ「気持ち悪い」

    シンジ「そのクモ……かな? 名前とか決めたの?」

    レイ「名前……。名前をつけないといけないの?」






    194以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 18:02:40.04 ID:ctUT+kR2o
    シンジ「いけないってわけじゃないけど、呼ぶときとか困らないかな?」

    レイ「そうね……」

    アスカ「別にクモでいいじゃない」

    シンジ「綾波は大切にしてるみたいだし、そういう言い方はしなくてもいいじゃないか」

    レイ「ペ、ペンペン、とか」

    シンジ「え?」

    アスカ「ペンペン?」

    レイ「……ダメ?」

    シンジ「う、ううん! 良い名前だとおもうよ! 可愛いし!!」

    アスカ「なんでペンペンなの?」

    レイ「出会ったとき、お尻を触られたから。お尻から連想できる音はペンペン」

    アスカ「あんたって本当に変なやつね」

    シンジ「僕は良いと思うよ。これからは僕もペンペンって呼ぶから」

    レイ「ありがとう、碇くん。ペンペンをよろしく」

    マトリエル「……」カサカサカサカサ






    195以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 18:09:34.42 ID:ctUT+kR2o
    シンジ「それじゃあ綾波、また明日、学校でね」

    レイ「ええ」

    アスカ「ペンペンを学校まで連れてこないでよ」

    レイ「わかったわ」

    アスカ「ホントにわかってんの」

    シンジ「流石に綾波も学校までは連れてこないよ」

    アスカ「どーだか」

    レイ「ペンペン……」

    マトリエル「……」カサカサカサカサカサ

    レイ「……」

    マリ「へー、笑えるようになったんだ」

    レイ「なに?」

    マリ「自然に『ありがとう』まで言っちゃってるし。随分と可愛くなったじゃん。一年前とは大違い」

    レイ「ありがとう、感謝の言葉、初めての言葉……。そうね、私は変わってしまったみたい」

    マリ「人としては良いことだけど、それが綾波レイとして良い方に向かうかは別の話かもね」






    196以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 18:18:55.96 ID:ctUT+kR2o
    翌日 学校

    トウジ「やっぱりエヴァになると色々と特典とかあるんか?」

    シンジ「特典って?」

    ケンスケ「あの葛城ミサトさんからごほうびのキスとか!」

    トウジ「伊吹マヤさんから抱きしめてもらえるとか!!」

    シンジ「そ、そんなのないよ!」

    アスカ「まーた、あの3バカは、朝からバカな話をしているわね」

    ヒカリ「ちょっと鈴原! そういう話は慎みなさいよ!」

    トウジ「うっさいわい! これは男にとっては大事な話なんや!!」

    レイ「おはよう」

    シンジ「え……」

    ケンスケ「綾波が……」

    トウジ「おはようって……」

    マトリエル「……」カサカサカサカサカサカサカサカサ

    アスカ「げ!?」






    197以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 18:27:03.35 ID:ctUT+kR2o
    ヒカリ「きゃー!!!」

    トウジ「なんや、あれ!!」

    ケンスケ「クモ、いや、ザトウムシっぽいなぁ。あんなに大きなのは初めてみたけど」

    シンジ「あ、綾波!!」

    レイ「なに?」

    アスカ「ペンペンを連れてこないでって言ったでしょうが!!」

    レイ「私も何度かついて来ちゃダメって言ったのだけど、どうしてもついてくるから……ごめんなさい……」

    マトリエル「……」カサカサカサカサカサカサカサカサ

    ヒカリ「いやー!! クモー!!」

    アスカ「ほら! 大パニックよ!! どう落とし前つけるつもり!?」

    レイ「大丈夫。ペンペン、まて」

    マトリエル「……」ピタッ

    シンジ「止まった……」

    トウジ「なんや、このクモ、躾けられとるんかい」

    ケンスケ「すごい。虫を躾けるなんて普通できないのに」






    198以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 18:35:25.33 ID:ctUT+kR2o
    レイ「ペンペンは言葉を理解できるみたいだから」

    ケンスケ「益々すごい!! 虫に人間の言葉がわかるなんて!!」

    マトリエル「……」

    トウジ「天才蜘蛛か、こいつ」

    アスカ「ホントにクモなの?」

    レイ「ペンペン、躍って」

    マトリエル「……」クイックイッ

    シンジ「こんな芸まで!? 綾波、一晩でこんなに仕込んだんの!?」

    レイ「鏡の前で踊っていたから、そのときに「躍れるの?」ってか聞いたら、「躍れる」って」

    シンジ「ペンペンがそういったの?」

    レイ「そう言った気がするだけ」

    ケンスケ「でも、実際に綾波の言葉で躍りだすなら理解しているのは確実ってことになる」

    トウジ「とりあえず天才なクモってことやろ。しかし、言葉を理解できるならなんか可愛くみえてくるな」

    レイ「そう、思う?」

    トウジ「やっぱり、こっちの言葉に反応してくれるのは嬉しいで」






    199以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 18:42:44.01 ID:ctUT+kR2o
    レイ「嬉しい……。ありがとう」

    トウジ「え……」

    レイ「そう思ってくれるだけで、嬉しい」

    トウジ「あ、ああ、まぁ、あれや、正直な感想をいうただけやしな」

    ケンスケ「お、トウジが照れてる」

    トウジ「いうな!!」

    シンジ「綾波があんなに自然と笑ってるところ、学校だとはじめて見たかも」

    アスカ「むっかつくわね。無愛想女って呼べなくなるじゃない」

    シンジ「それは最初から呼ばないであげてよ」

    アスカ「はいはい。シンジ様は綾波レイに惚れこんでるものねー」

    シンジ「ち、ちがうよ!!」

    レイ「噛んだりしないし、毒ももっていないわ。多分」

    ヒカリ「多分ってなに!?」

    マトリエル「……」カサカサカサカサカサカサカサカサ

    ヒカリ「やっぱりダメー!!!」






    200以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 18:50:43.14 ID:ctUT+kR2o
    ネルフ本部

    マヤ「市民の目撃情報からこのような物体を確認しました。モニターに出します」ピッ

    レリエル『……』フワフワ

    ミサト「なに、あの白黒のバルーンみたいなの。使徒なの?」

    マヤ「パターンはオレンジです。A.T.フィールドも確認できません」

    リツコ「対象物の詳細は不明ね」

    ミサト「突いたら割れるんじゃないの?」

    リツコ「やってみたら? 私はしないけれど」

    ミサト「そんなのあたしだってしたくないわよ」

    ゲンドウ「エヴァを出せ」

    ミサト「司令、対象物の詳細が判明するまでは様子を見たほうが……」

    ゲンドウ「奴は使徒だ。何らかの方法でこちらの目を誤魔化そうとしている」

    ミサト「そう結論を出すのは早計では」

    ゲンドウ「これは命令だ、葛城一尉」

    ミサト「……分かりました。エヴァを発進させます」






    201以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 19:00:39.89 ID:ctUT+kR2o
    市街

    レリエル「……」


    アスカ「目標を肉眼で確認。赤きサイクロンチーム。いつでもいけるわ」

    シンジ「いつからそんなチーム名になったの」

    ミサト『ごめんなさいね。もう少し時間をかけて情報収集をしてから貴方たちには動いて欲しかったんだけど』

    アスカ「いいわよ、別に。あんなの使徒以外にないじゃない」

    シンジ「僕もそう思います」

    ミサト『そうね。貴方たちに第三新東京市の未来を託すわ』

    アスカ「いっくわよ!!」

    シンジ「うん!」

    マリ『こっちもオッケー』

    レイ『指示を』

    アスカ「零号機と5号機はその場で待機! また使徒が仲間をつれてきている可能性があるわ!!」

    マリ『そのときはまた時間稼ぎね。りょーかい』

    レイ『了解』






    202以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 19:02:36.69 ID:jcDVfBiHo
    赤きサイクロン……飛び道具に弱そうな名前だなぁ






    203以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 19:06:13.96 ID:ctUT+kR2o
    アスカ「赤い魂のルフラン! エヴァンゲリオン弐号機!!」

    シンジ「残酷な青のテーゼ、エヴァンゲリオン初号機!」

    シンジ・アスカ「「参!! 上!!」」

    レリエル「……」

    アスカ「反応がないわね」

    シンジ「どうするの?」

    アスカ「あれできめるわよ!」

    シンジ「わかったよ」

    アスカ「フォーメーション!! デルタ!!」

    シンジ「スーパーダイナミック……」

    アスカ「ボンバァァァァ!!!」

    レリエル「……」スッ

    シンジ「消えた……!?」

    アスカ「なによこいつ!!」

    マヤ『パターン青!! 使徒です!! 初号機と弐号機の直下に出現しました!!』






    204以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 19:11:36.52 ID:ctUT+kR2o
    シンジ「直下って……?」

    ミサト『逃げて! シンジくん!! アスカ!! その影が使徒よ!!』

    アスカ「影ですって!?」

    シンジ「うわっ!? なんだよこれ!!」

    アスカ「引き摺り込まれる……!!」

    マリ「助けて欲しいかな、お姫さま?」

    アスカ「さっさと引きあげなさいよ!!」

    マリ「はいはい」

    レイ「碇くん、手を」

    シンジ「綾波、ありがとう」ギュッ

    レイ「ふっ……!」ググッ

    マリ「よっこいせーのせー」ググッ

    アスカ「ちょっと!! しっかりひっぱってよ!!」

    シンジ「このままだと綾波たちまで――」

    レイ「あ……」ズルッ






    205以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 19:17:12.14 ID:ctUT+kR2o
    ネルフ本部

    ミサト「シンジくん……たちは……」

    マヤ「完全にロスト……。反応がなくなりました……」

    リツコ「こちらから呼びかけてみて」

    マヤ「ダメです。こちらから幾ら呼びかけても音声は届いていません」

    リツコ「そう」

    ミサト「そんな……!!」

    リツコ「エヴァ4機の消失は大きな痛手ね」

    ミサト「違う! 失ったのは子どもたちのほうでしょう!? エヴァじゃないわ!!」

    リツコ「そうね」

    ミサト「リツコ……どうしてあなたは冷静なの……」

    リツコ「こういう事態は想定しているべきよ。あなたみたく取り乱さないようにね」

    ミサト「そうね……それができれば……どんなにこの仕事が楽か……」

    冬月「碇、いいのか」

    ゲンドウ「ここでエヴァを失ったときは、人類の最後というだけだ」






    206以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 19:22:55.82 ID:ctUT+kR2o
    虚数空間

    シンジ「ん……ここは……?」

    アスカ「シンジー、みてみてー」

    シンジ「アスカ、無事だったんだ」

    アスカ「ここ浮けるわよ。一度で良いから重力と言う名の楔を引きちぎって飛んでみたかったのよね」

    シンジ「……」

    マリ「ここは使徒の胃袋ってところか。まいったね」

    シンジ「使徒に取り込まれたってこと?」

    マリ「しょーゆーこと。出口も入口もない場所って感じがする」

    シンジ「僕たち、ここから出ることができないの?」

    マリ「あるいはそうかもしれない」

    シンジ「そんなことって……」

    レイ「脱出する方法を探しましょう」

    シンジ「綾波……」

    レイ「早く出ないと……ペンペンのごはんが……」






    207以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 19:31:13.84 ID:ctUT+kR2o
    アスカ「4回転宙返りからのスーパーサンダーキック!!」

    マリ「姫様、遊んでないで一緒に脱出する方法を考えない?」

    アスカ「こういうのは中からは脱出できないって相場が決まってるのよ。ミサトがなんとかしてくるのを待ったほうがいいわね」

    マリ「それが無理なら私たちは王子様を取り合って子孫を残しあいっこしなきゃいけなくなるなぁ」

    アスカ「な……」

    マリ「王子様には側室が付き物だけど、大丈夫かなぁ。体、もつかぁ?」

    アスカ「な、なんで私がシンジとそんな、こと、しなくちゃいけないのよ!!!」

    マリ「そんなことってどんなこと?」

    アスカ「うっさい!! 脱出方法を探すわよ!! コネ眼鏡!!!!」

    マリ「えー? アダムとイブ×3でいいじゃん?」

    アスカ「私をイブにいれんな!!」

    シンジ「ダメだ……上も下も右も左もない……」

    レイ「ここには境目がないのね」

    シンジ「こんなのどうやって出れば……」

    レイ「分からないわ」






    208以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 19:46:10.16 ID:ctUT+kR2o
    マリ「ここに取り込まれてから、もうすぐ5時間ってところかな」

    アスカ「まだ、出れないわけ……?」

    マリ「外からでも開けられそうにないってことかにゃ」

    アスカ「……」

    シンジ「なんだか、寒くなってきた気がする……」

    レイ「特殊装甲には一応生命維持装置がついているから、それが切れかけているのかもしれないわ」

    シンジ「そ、そんなのがあったんだ」

    レイ「体温を一定に保つだけみたいだけれど」

    シンジ「それならもし、装置が切れたら……」

    レイ「低温度で死ぬかもしれないわね」

    アスカ「嫌!!」

    シンジ「アスカ?」

    アスカ「死ぬのは嫌!! 出して!! ここからだして!!」

    シンジ「アスカ!! 落ち着いてよ!!」

    アスカ「死ぬのはいやぁ!!」






    209以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 19:54:02.62 ID:ctUT+kR2o
    マリ「姫様、まだ時間はあるって。焦ることないから」

    アスカ「でも……でも……!! こんなのもう無理じゃない!! 私たち、ここは出れないのよ!?」

    マリ「ヘーキ、ヘーキ。正義の味方は不死身なんだし」

    アスカ「ちがう! 私は普通の人間だもん!! こんなところにいたら死んじゃうじゃない!!」

    シンジ「アスカ……」

    レイ「彼女の本当の姿なのね」

    マリ「虚勢を張っている分、脆いところもあるの。大目にみてくれると助かる」

    レイ「私は気にしないわ」

    マリ「それでいいよ。サンキュ」

    アスカ「ママにあわせて!! あわせてぇ!!!」

    シンジ「落ち着いて、まだ僕たちは生きてるから。なんとかなるよ」

    アスカ「なによ!! それならシンジがなんとかしてよ!! ここから出してよ!!」

    シンジ「……」

    アスカ「出来もしないのにそんなこといわないで!! うぅ……うっ……」

    シンジ「ごめん……」






    210以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 20:01:52.29 ID:ctUT+kR2o
    マリ「あーあ、ここまでかぁ。短い人生だったけど、それなりに充実してたし、まぁ、いいかなぁ」

    シンジ「そういう考え方ができるって凄いね」

    マリ「そう? ま、仮設5号機としてもう少し活躍したかったっていうのはあるけど」

    シンジ「マリさんはどうしてエヴァになったの?」

    マリ「運命って信じる方?」

    シンジ「どういうこと?」

    マリ「碇シンジくん。君と一度、会ってる」

    シンジ「そう、なの?」

    マリ「エヴァンゲリオンの研究員でもあった碇ユイとその夫、碇ゲンドウに連れられて、エヴァを見に来てたよね」

    シンジ「え……?」

    マリ「そのとき、私も傍にいた。それだけ」

    シンジ「どうして……そういえば……そんなことも……でも、それって……すごく小さいときだったような……」

    マリ「あの場には姫様もいたし、綾波レイもいた。だから、これは運命って奴」

    シンジ「運命……」

    アスカ「ここで死ぬのも……運命なの……?」






    211以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 20:11:31.07 ID:ctUT+kR2o
    マリ「そうなるにゃー。そろそろ腹をくくってもいいんじゃない? かなり寒くなってきてるし」

    アスカ「死ぬのはイヤ……死ぬのはイヤ……死ぬのはイヤ……」

    シンジ「諦めるしかないのかな」

    レイ「ペンペンが心配……」

    マリ「動物の心配をする綾波レイが見れただけでも、この世界に生まれた甲斐はあったかな」

    レイ「貴女は一体……」

    マリ「そだっ! どーせ死ぬなら、これを見せておくか」

    シンジ「こんなときに何」

    マリ「冥土の土産っていうんでしょ、こういうの」

    シンジ「その端末は?」

    マリ「昔、あまりにも微笑ましいから記念に撮影しておいたのがあるわけ。その動画がはいってる。私の宝物」

    シンジ「何を撮影したの?」

    マリ「まぁまぁ、みんなで見てよ」

    アスカ「興味ない……」

    マリ「いーから、いーから。はい、再生」ピッ






    212以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 20:15:36.07 ID:ctUT+kR2o
    アスカ『わたしなのー!!』

    レイ『わたしがさき』


    アスカ「これ……私……?」

    レイ「私、なの?」

    マリ「可愛いじゃん」

    シンジ「あの、この子ってもしかして……」


    アスカ『シンジはわたしとけっこんするのー!』

    レイ『わたしがさきにけっこんする』

    シンジ『やめてよー』

    『シンジはモテモテね』

    『いいねぇ。将来はプレイボーイかぁ?』


    アスカ「ぶふっ!!」

    レイ「……」

    シンジ「あ、えーと……どうして、こうなったんだろう……」






    213以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 20:20:29.00 ID:ctUT+kR2o
    ネルフ本部

    ミサト「いいから!! どうしたら助けられるか考えて!!」

    リツコ「現段階ではサルベージできる可能性は0に近いといっているわ。つまり、助ける術がないの」

    ミサト「それを考えるのが貴女の仕事でしょ!?」

    リツコ「無駄なことは考えないようにしているの」

    ミサト「リツコ!!」

    リツコ「現実をみなさい、ミサト。消えたエヴァよりも新たなエヴァを用意するほうが――」

    ミサト「……!!」パシンッ!!!

    リツコ「……私をぶっても何も変わらないわよ、葛城一尉」

    ミサト「くっ……」

    マヤ「大変です!! 使徒から高エネルギー反応が!!」

    ミサト「え……」

    リツコ「なんですって?」

    レリエル『……』ピキピキピキ

    ミサト「あの白黒のバルーンに亀裂が……なにが起こるの……?」






    215以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 20:25:21.22 ID:ctUT+kR2o
    レリエル『……』ピキピキピキッ

    『ああぁぁああぁぁぁぁ……!!!!』

    ミサト「この声は……」

    アスカ『あぁあぁぁあああぁぁぁぁ!!!!』バリーン!!!!

    マヤ「エヴァ弐号機を確認!!!」

    リツコ「暴走、しているの?」

    アスカ『私はあんなこといわないんだからぁぁぁぁ!!!!』

    マヤ「使徒、消滅!!」

    ミサト「どういうこと!?」

    マヤ「使徒内部より強力なA.T.フィールドを確認しました!」

    リツコ「そのフィールドが使徒のフィールドを打ち破ったということね」

    冬月「心の壁を打ち破るのはやはり心の壁か」

    ゲンドウ「ああ」

    アスカ『いやぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!』

    ミサト「アスカになにがあったっていうの……」






    216以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 20:31:47.31 ID:ctUT+kR2o
    市街

    シンジ「う……ん……ここは……」

    ミサト「シンジくん! 気が付いたのね!?」

    シンジ「ミサトさん……? 僕は……」

    ミサト「ここで気を失っていたのよ。痛いところはある?」

    シンジ「いえ、それより、他のみんなは……」

    ミサト「みんな生きているわ」

    シンジ「よかった……」

    リツコ「シンジくん。少しいいかしら」

    シンジ「え?」

    ミサト「あとにして」

    リツコ「使徒の内部で何があったのか覚えている?」

    シンジ「あ……えと……覚えていません……」

    リツコ「そう」

    ミサト「やめて、リツコ。今はシンジくんたちを休ませるほうが先よ」






    217以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 20:41:43.64 ID:ctUT+kR2o
    ネルフ本部 司令室

    マリ「こうして面と向かってお話しするのは久しぶりだね、ゲンドウくんっ」

    ゲンドウ「何も変わらないな。時間が止まっているかのようだ」

    マリ「事実、私の体はあのときのまま。エヴァのプロトタイプとして呼ばれたときから」

    ゲンドウ「そうだな」

    マリ「感謝したほうがいいかにゃ。若い体を維持できる今を」

    ゲンドウ「それはお前自身に任せる」

    マリ「碇ユイはずっと謝ってたけど、ゲンドウくんは非を認めないよね。まぁ、そうでなきゃゲンドウくんじゃないけど」

    ゲンドウ「ここへお前を呼んだのはほかでもない。使徒内部で何があったかを報告してもらうためだ」

    冬月「黙秘権はないと思ってくれ」

    マリ「冬月先生も相変わらずで少し安心した。あの虚数空間から脱出できたのは、これのおかげ」

    ゲンドウ「これをシンジに見せたのか」

    マリ「死ぬって思ったからね。知らないで死ぬのは可哀相でしょ」

    ゲンドウ「……」

    冬月「碇の息子が感付くのも時間の問題か」






    218以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 20:46:32.79 ID:ctUT+kR2o
    医務室

    アスカ「……」

    シンジ『あの……入ってもいいかな……?」

    アスカ「あいてる」

    シンジ「お邪魔します……」

    アスカ「……アンタ、覚えてる?」

    シンジ「な、なにを?」

    アスカ「あの中で何があったのか」

    シンジ「ええと……その……」

    アスカ「覚えてるのね」

    シンジ「ごめん……」

    アスカ「なんでコネ眼鏡があんなもの持ってたのかはわかんないけど、あれは、あれよ。わかるわね」

    シンジ「わ、わかってるよ。む、昔のことだもんね」

    アスカ「そうよ。昔のことなの。いいわね」

    シンジ「う、うん……」






    219以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 20:51:42.40 ID:ctUT+kR2o
    通路

    レイ「ペンペン、ごめんなさい。はい、ごはん」

    マトリエル「……」カサカサカサカサカサカサカサカサ

    レイ「嬉しいのね」

    シンジ「はぁ……僕はどうしたら……」

    レイ「碇、くん」

    シンジ「あ、綾波……」

    レイ「……」

    シンジ「あの……」

    レイ「ペンペン、行きましょう」

    マトリエル「……」カサカサカサカサカサカサカサカサ

    シンジ「綾波! 待ってよ!!」

    レイ「今、ペンペンの散歩中だから、ごめんなさい」

    マトリエル「……」カサカサカサカサカサカサカサカサ

    シンジ「あ、そ、それなら仕方ないね……」






    220以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:01:35.17 ID:ctUT+kR2o
    市街 某所

    「レリエルまで世界の輪から外れてしまうなんてね。リリンはとても強く健やかにこの世界を蹂躙している」

    サキエル「……」

    「そう。レリエルは僕たちに残してくれたものがあるんだ。それもまた一つの光となるよ」

    シャムシエル「……」ニョロニョロ

    「13の天使は既に放たれている。イロウルの残した情報によれば、また一つリリンの僕がこの特異点に召喚されることになっているみたいだね」

    ラミエル「……」キャー

    「ラミエルの言う通りだよ。僕たちは屍の上を進むしかない。もう一度、やり直すためにね」

    サキエル「……」

    「レリエルが遺したもの、イロウルが遺したもの、マトリエルが遺したもの。これらはパズルのピースのようなものさ」

    「一つ一つは何の意味も持たない欠片だけど、あわせたときに1枚の大きな絵が完成する」

    「その絵を見て、バルディエルは動き出した」

    サキエル「……」ガオー

    「いいね。そうしよう。終焉のときは確実に近づいているのだから」

    ラミエル「……」キャ-ッ






    221以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:06:00.79 ID:ctUT+kR2o
    葛城宅

    ミサト「……」

    シンジ「あの、アスカ……ごはん……」

    アスカ「あとで食べる」

    シンジ「そ、そう……ごめん……」

    アスカ「謝らないでよ。気持ち悪い」

    シンジ「ごめん……」

    ミサト「ねえ、シンちゃん。最近、アスカとなにかあった?」

    シンジ「え? な、なにもないですよ」

    ミサト「それにしてはよそよそしいというか」

    シンジ「気のせいですよ。アスカはいつもあんな感じだったじゃないですか」

    ミサト「そうだったかしら?」

    シンジ「そうですよ。それより、ミサトさん、お酒のみますか?」

    ミサト「のむ!」

    シンジ「はい、どうぞ」






    223以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:13:19.22 ID:jcDVfBiHo
    ミサトさん簡単に誤魔化されすぎです






    222以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:10:36.44 ID:ctUT+kR2o
    学校 教室

    レイ「ペンペン、ジャンプ」

    マトリエル「……」ピョンピョン

    レイ「上手よ」

    シンジ「おはよう」

    トウジ「おはようさん」

    ケンスケ「おはよう、碇」

    レイ「……」

    シンジ「あ、綾波、おはよう」

    レイ「……」コクッ

    シンジ「……」

    トウジ「最近、綾波がまた喋らんようになってきたな」

    ケンスケ「確かに。前の状態とはちょっと違う気がするけど」

    トウジ「シンジだけを避けとる感じやな」

    ケンスケ「碇はアスカともここ数日は話してない気がするなぁ」






    224以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:18:06.28 ID:ctUT+kR2o
    ネルフ本部 トレーニングルーム

    シンジ「はっ!」ポカッ

    アスカ「痛い」

    シンジ「ごめん……」

    アスカ「気をつけなさいよ」

    シンジ「ごめん……」


    リツコ「最近のアスカ、どうしたの? 全然、訓練に身が入ってないみたいだけど」

    ミサト「それがさっぱり。あの一件以降、変なのよね」

    リツコ「何かあったのは間違いないけれど、私たちじゃ調べようがないわね」

    ミサト「どうにかしないとね……。シンジくんも様子がおかしいし」

    リツコ「……気分転換になるかはわからないけど、アスカにやってもらいましょうか」

    ミサト「なにをよ」

    リツコ「3号機のパーツがもうすぐ届くことになっているのよ。その性能を試すための実験をね」

    ミサト「3号機までこっちで見るわけ?」

    リツコ「各国のネルフ支部は順番に随時解体されているもの。手に余るものが本部に回ってくるのは道理よ」






    225以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:27:40.28 ID:ctUT+kR2o
    司令室

    冬月「遂に来たな」

    ゲンドウ「ああ。3号機が我らの手の中に入れば終わりだ」

    冬月「全ての手札が揃ったか」

    ゲンドウ「あとは使徒の出方次第だ」

    冬月「使徒の欠番は4体にも及ぶ。のんびりはしていられんな」

    ゲンドウ「問題ない。若干の修正が必要になるだけだ」

    冬月「これで奴等動かなければ、終わりだな」

    ゲンドウ「動かぬわけがない。使徒が出現していることは既に周知されている」

    冬月「では、やはり……」

    ゲンドウ「エヴァシリーズは完成しつつある」

    冬月「そうか。運命とは恐ろしいものだな。碇の息子とて例外ではなかったか」

    ゲンドウ「輪廻の渦中にいるのがシンジだ」

    冬月「世界の命運は碇の息子に託されたか」

    ゲンドウ「エヴァ初号機となったときから、託されている」






    226以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:30:42.72 ID:ctUT+kR2o
    休憩室

    アスカ「3号機の機能実験?」

    ミサト「そ。アスカが適任だって、リツコが推薦したの」

    アスカ「ふぅん」

    シンジ「危なくないんですか?」

    マリ「お。未来の旦那さまが心配してるぅ」

    アスカ「……」

    マリ「こわっ。睨まれた」

    ミサト「やる?」

    アスカ「……やるわ」

    ミサト「ありがと。実験は松代でやるから」

    アスカ「ああ。弐号機の実験をしたところね」

    ミサト「そうよ。当日は一緒にいきましょ」

    アスカ「わかったわ」

    シンジ「アスカ……」






    227以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:34:39.84 ID:ctUT+kR2o
    レイ「ペンペン、おすわり」

    マトリエル「……」クイッ

    レイ「良い子ね」

    シンジ「あ、綾波」

    レイ「……」

    シンジ「えっと、今度、アスカが松代で3号機の実験に参加するんだって」

    レイ「……」

    シンジ「それで、あの、心配だから、一緒にいかない?」

    レイ「それは命令?」

    シンジ「違うけど」

    レイ「なら、行く必要はないわ」

    シンジ「そ、そんなこといわないで……」

    レイ「ごめんなさい。今は碇くんと話したくないの……。胸が苦しくなるから……」

    シンジ「あ……そ、そう……なんだ……ごめん……」

    レイ「さよなら」






    228以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:39:33.21 ID:ctUT+kR2o
    数日後 葛城宅

    ミサト「アスカー、準備できたー? もういくわよん」

    アスカ「オッケー。いきましょ、ミサト」

    シンジ「えっと……」

    アスカ「なに?」

    シンジ「気をつけてね」

    アスカ「ふんっ」

    ミサト「ねえ、アスカ? シンジくんと大喧嘩したの?」

    アスカ「べっつに」

    ミサト「嘘でしょー。二人の様子、おかしすぎるもの」

    アスカ「シンジのことは話題にしないで!!」

    ミサト「なにがあったの? いい加減に話してくれない?」

    アスカ「シンジのことは一瞬でもいいから忘れたいの!!!」

    ミサト「そこまでのことがあったのね。いいわ。当人たちで解決して。もしできないなら、すぐに相談すること」

    アスカ「相談なんてできるわけないわよ……まったく……」






    229以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:48:25.61 ID:ctUT+kR2o
    実験施設

    ミサト『アスカー。準備はいい?』

    アスカ「ええ。3号機のパーツ、悪くないわ」

    ミサト『よろしい。実験内容は頭に入ってるわね』

    アスカ「とどのつまりは使徒との戦闘を想定した模擬戦でしょ」

    ミサト『それを理解しているのならいうことなしよ。がんばってね』

    アスカ「はいはい」

    アスカ「ふぅー……」

    アスカ「ミサトにまで気を遣われるなんて、私もヤキが回ったわね」

    アスカ「……いつまでも逃げていても仕方ないもの。帰ったらシンジを話してみないと」

    アスカ「よしっ。いくわよ、アスカ」

    アスカ「――漆黒のビューティフルワールド、エヴァンゲリオン3号機!!!」

    バルディエル『……』オォォォォン

    アスカ「え……なにこれ……体が……しめつけ、られ……」

    アスカ「いや……はいってこないで……!!」






    230以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:54:03.97 ID:ctUT+kR2o
    ネルフ本部

    マヤ「松代実験施設より緊急入電!!」

    ゲンドウ「どうした」

    ミサト『すみません、司令!! アスカ、いえ、エヴァ3号機が実験施設を抜け出しました!!』

    ゲンドウ「3号機の行方は?」

    ミサト『不明です! ただいま全力で探しているのですが……』

    ゲンドウ「3号機を追跡しろ。信号がでているはずだ」

    マヤ「はい!」

    ゲンドウ「葛城一尉は他のスタッフをつれ、こちらに帰還しろ」

    ミサト『了解!』

    冬月「使徒か」

    ゲンドウ「ああ。それしか考えられん」

    冬月「先手を打たれたか」

    ゲンドウ「構わん。使徒ならば殲滅するだけだ。エヴァ出撃準備」

    マヤ「はい! エヴァを呼び出します!」






    231以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 21:58:22.33 ID:ctUT+kR2o
    葛城宅

    シンジ「今頃、アスカは実験中なのかな」

    ピリリリ……

    シンジ「はい、碇です」

    マヤ『シンジくん! 今すぐ本部に来てください!』

    シンジ「使徒ですか?」

    マヤ『いえ、そうじゃ……あぁ……!?』

    シンジ「どうしたんですか?」

    マヤ『パターン青!! 使徒です!! 使徒がシンジくんの近くまで迫っています!!』

    シンジ「ここに来るんですか!?」

    マヤ『早くそこを離れてください!! 危険です!!』

    シンジ「わ、わかりました!!」

    シンジ「急がなきゃ……!! 使徒が……!!」

    アスカ「――ただいま」

    シンジ「ア、スカ……? お、おかえり……。どうしたの、エヴァになったままだけど……」






    232以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 22:01:26.53 ID:ctUT+kR2o
    アスカ「……」

    シンジ「どうしたの? それ、重くない?」

    アスカ「ねえ、シンジ。キス、しよっか?」

    シンジ「え……?」

    アスカ「したくない?」

    シンジ「えっと、その……どうしちゃったの……アスカ……」

    アスカ「私はしたいな……」

    シンジ「ちょ、ちょっと、アスカ……」

    アスカ「ねえ、シンジ。キス、しよ」

    シンジ「な、なんで……」

    アスカ「シンジのことが好きだからよ」

    シンジ「なっ……」

    ゲンドウ『シンジ、聞こえるか』

    シンジ「父さん!?」

    ゲンドウ『目の前にいるのは使徒だ。殲滅しろ』






    233以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 22:07:04.19 ID:ctUT+kR2o
    シンジ「使徒って……アスカだよ……」

    ゲンドウ『間違いなく、使徒だ。やれ、シンジ』

    シンジ「そ、そんなこと……」

    アスカ「お父さんもやれっていってるし、やろっか?」

    シンジ「なにを!?」

    アスカ「わかってるくせに。意地悪なシンジ。ふふ」

    シンジ「アスカ!! 待ってよ!! こんなのおかしいよ!!」

    アスカ「おかしくないわ。私はずっとシンジのことが好きだったのよ」

    シンジ「正気に戻ってよ!! アスカ!!」

    アスカ「最初は頼りない奴だって思ってたけど、結構かっこいいところあるし、優しいし、気も合うし……」

    シンジ「アスカが何を言っているのかわからないよ!!」

    アスカ「小さいときに結婚の約束までしてるし……これって運命だと思うの……」

    シンジ「やめてよ!! こんなのアスカじゃないよ!!」

    アスカ「ねえ、シンジぃ、わたしとやるの?」

    ゲンドウ『早くやれ、シンジ』






    234以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 22:11:11.23 ID:XVmPc96kO
    ゲンドウが変態に見えてきた






    235以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 22:13:38.55 ID:ctUT+kR2o
    シンジ「できるわけないよ!!!」

    マヤ『もうすぐパーツが届きます!! それまで耐えてください!!』

    アスカ「シンジ、おねがい。いいことしよ」

    シンジ「きっとこの3号機がアスカをおかしくしてるんだ!! これを引き剥がせば……!!」ベリッ

    アスカ「あんっ。そんなに私のが見たいの? いいわよ、シンジだけ特別にみせてあげるわ」ベリベリ

    シンジ「え……え……」

    アスカ「みて、この下にはなにも着けてないの」ベリベリ

    シンジ「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

    ゲンドウ『シンジ、何をしている。躊躇うな』

    アスカ「恥ずかしいけど、シンジになら見せてもいいわ」ベリベリ

    シンジ「やめてよ!!! アスカ!!! うわぁぁぁぁぁ!!!!!」

    バンッ!!!!

    シンジ「え!?」

    アスカ「ダレ!?」

    レイ「……」






    236以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 22:19:55.51 ID:ctUT+kR2o
    マヤ『エヴァ零号機、到着!! 初号機のパーツを持っている5号機はまだですか!?』

    シンジ「綾波……」

    アスカ「ふん。誰かと思えば泥棒猫じゃない。私とシンジの時間を邪魔しないでくれる?」

    レイ「……」

    アスカ「早く出て行きなさいよ!!!」

    レイ「……」

    アスカ「なによ、その目! 文句でもあるわけぇ!?」

    レイ「……ない」

    アスカ「あん?」

    レイ「……渡さない」

    アスカ「なんですって? よくきこえなーい」

    レイ「碇くんは、貴女に渡さない」ドゴォッ!!!

    アスカ「ごっ……!? やったわね……!! おんどりゃぁぁ!!!」ドゴォッ!!!

    レイ「ぐっ……!」

    シンジ「やめて……やめてよ……」






    237以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/07(日) 22:26:48.76 ID:ctUT+kR2o
    市街

    マヤ『5号機! 応答してください!!』

    マリ「それは無理な注文だ!」

    サキエル「……」ガオー

    シャムシエル「……」パシンッ

    マリ「おっと! ここはこいつでいくかぁ」ジャキン

    ラミエル「……」キャー

    マリ「ちっ! まだいるってかぁ!?」

    ラミエル「……」グリグリグリグリグリグリグリ!!!!!

    マリ「んぎぃ! そこはきくぅ!」

    マヤ『5号機!! 応答してください!!』

    ラミエル「……」グリグリグリグリグリグリグリ!!!!!

    マリ「ん……あっ……そこ、マジで……やめてぇ……」ビクビクッ

    シャムシエル「……」パシンッ!!!

    マリ「あんっ。こりゃ、ダメだ……。初号機パーツは届けられそうにないにゃぁ……」






    238以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 00:07:24.87 ID:cGKDUY/+0
    地球の隅っこでなーにやってだこいつらは






    239以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 00:28:58.29 ID:ZlYpC6c7O
    バルディエルは媚薬かなんかか…






    240以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 02:14:51.87 ID:UHn7E38go
    ラミエルがローターに見えてきた






    241以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 05:25:18.61 ID:5ScMEbSZO
    バルディエルがアスカを操ってるんだな原作的にも流れ的にも






    242以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 19:20:24.79 ID:CF6mOghWo
    ああ……こりゃアスカ、あとで廃人(引きこもり)確定ですわ……。






    243以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 21:06:48.28 ID:MX1MrRbZo
    葛城宅

    アスカ「私はシンジのことが好きなの! 愛しているの!! 邪魔しないで!!」バキッ!!!

    レイ「ずっ……。好きとか、愛しているとか、分からないけれど、貴女にだけは碇くんを渡したくない」

    アスカ「はんっ。自分の感情すらわからない女はそのまま指をくわえて私とシンジが愛し合うところをみていればいいのよ」

    レイ「私が碇くんのことをどう想っているのか、どう感じているのかは分からない。でも、碇くんのことを考えるとぽかぽかする」

    アスカ「はぁ?」

    レイ「胸のあたりがぽかぽかする」

    アスカ「それって好きってことじゃない!!」ブンッ

    レイ「そうなの?」ガッ

    アスカ「こいつ……! 私の拳を……!!」

    レイ「好きってこういう気持ちなの? 分からないわ」ドゴォッ

    アスカ「ごっほ……!?」

    レイ「好きがどういうものなのかは知らない。けれど、使徒に碇くんは渡さない」

    アスカ「嫉妬は見苦しいわよ。シンジは私と愛し合ってるの!! あんたを選んだりもしないの!! 諦めたらぁ!?」バキッ

    レイ「うっ……ぐ……。絶対に渡さないわ」ドゴォ!!!






    244以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 21:14:34.25 ID:MX1MrRbZo
    ネルフ本部

    アスカ『きえろぉぉ!!! 泥棒猫ぉ!!!』ベキッ!!!

    レイ『私は消えない』ボキッベキッ

    アスカ『あぁあぁぁぁあああ!!!』

    シンジ『父さん!! 聞こえてるんだろ!? 二人を止めてよ!!!』

    マヤ「酷い……」

    リツコ「これが女の戰いね」

    冬月「いいのか、碇?」

    ゲンドウ「ふっ。止める理由などない」

    アスカ『ころしてやる……ころしてやる……ころしてやる……ころしてやる……ころしてやる……!!!』

    レイ『貴女じゃ、無理』

    アスカ『こちとら、10年以上前からシンジと婚約してるんだからぁぁぁぁぁ!!!!』

    レイ『そんなの関係ないわ』

    シンジ『とまれとまれとまれとまれとまれとまれ……!!』

    リツコ「シンジくん。祈るだけでは止まらないと思うけど」






    245以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 21:21:09.33 ID:MX1MrRbZo
    葛城宅

    アスカ「シンジは私のものなんだからぁぁぁ……!!!」グニーッ

    レイ「ふぃふぁふぃふんふぁふぁふぁふぁふぁふぃ」

    アスカ「黙れ!!」ガンッ!!!

    レイ「いっ……」

    アスカ「こいつでラストぉぉぉぉぉ!!!!」

    レイ「くっ……回避が……」

    シンジ「やめてよ、アスカ!!」ガッ

    アスカ「シンジ……!! どうして……どうして……その女を守るわけ……」

    シンジ「僕は……その……」

    アスカ「そう、やっぱり……シンジはそいつのほうが、好きなのね……」

    シンジ「違う!! そうじゃなくて!!」

    レイ「……違うの?」

    シンジ「あ、そういう違うじゃなくて!」

    レイ「なら、どういう違うなの?」






    246以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 21:31:51.11 ID:MX1MrRbZo
    シンジ「だから、それは……」

    アスカ「ここではっきりさせるのもいいわね。シンジはとーぜん、私のことが好きでしょ? ねぇ」ギュゥゥ

    シンジ「あの……」

    レイ「離れて」ググッ

    アスカ「はにゃれりゅもんですかぁー!!」

    シンジ「やめてよ!! 二人とも!!」

    マヤ『シンジくん、結論を出せば、アスカの暴走は止まるかもしれません!!』

    シンジ「本当ですか!?」

    リツコ『半分は賭けね。悪化する事態も考えられるもの』

    シンジ「だったら、答えなんて出せないですよ!!」

    ゲンドウ『シンジ、何故戦わない。奴は使徒だ。お前の知っている者ではない。ならば、答えは一つしかあるまい』

    シンジ「勝手なことばかり言わないでよ!!」

    アスカ「あんたもシンジに近づかないで!!」ググッ

    レイ「ふぁふぁふぃふぁふぃふぃふぉ」

    シンジ「僕は……僕は……!!」






    247以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 21:39:11.56 ID:MX1MrRbZo
    マリ「はぁ……はぁ……やーっと、たどりつけたぁ……。流石に使徒三体はきっついなぁ」

    サキエル「……」ヨロヨロ

    マリ「しつこい、なっ!!」ドゴォッ!!!

    サキエル「……」ギャー!!!

    マリ「ごっめーん。ちょっとおくれたー、みんな無事ー?」

    シンジ「……」

    マリ「おぉ、王子様は無傷っぽいね」

    シンジ「マリ……さん……」

    マリ「なんかあった?」

    シンジ「あれ……」

    マリ「んー?」

    レイ「まだ、やるの?」

    アスカ「ぐ……ぅ……ごほっ……ま、だ……よ……まだ……あきらめ……な……い……」

    レイ「……」

    マリ「あっりゃー、どっちも血だらけで、顔も腫れあがってんじゃん。ナイス、キャットファイト」






    248以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 21:51:17.87 ID:MX1MrRbZo
    シンジ「どうにかして二人を止めてよ!! 僕じゃ無理なんだ!! 僕じゃ……」

    マリ「しゃーない。ミサトー。使徒がパーツにとりついてる説は信頼できんの?」

    ミサト『まず間違いないわ。実験開始直後にパーツから使徒の反応がでていたもの』

    マリ「だったら、パーツをひん剥くしかないじゃん」

    シンジ「え? それって……」

    マリ「ひめー、ちょいとごめんよ」

    アスカ「なにを――」

    マリ「おりゃー」ベリベリベリベリ!!!!!!

    アスカ「お……」

    シンジ「う……わ……」

    レイ「……」

    マリ「なんで、何も着てないの?」

    アスカ「あ……あぁ……あぁぁ……」

    シンジ「アスカ、だ、だいじょうぶ――」

    アスカ「いやぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」






    249以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 21:58:51.69 ID:MX1MrRbZo
    ネルフ本部

    マリ「こいつが今回の使徒っぽいね」ドサッ

    バルディエル「……」タスケテー

    リツコ「このパーツに使徒がいるのね」

    ミサト「これは厳重に封印したほうがよさそうね」

    リツコ「そうね。貴重なサンプルではあるけれど、このままにはできないわ」

    マリ「ゲンドウくんとしては残念だったかな」

    ゲンドウ「3号機のパーツは凍結させる。その後、使用を禁ずる。以上だ」

    リツコ「分かりました」

    バルディエル「……」ヤメテー

    マヤ「これで使徒は倒せたと言って良いですけど……」

    ミサト「問題はアスカね」

    マリ「姫のことは気にしても仕方ないって。派手に告白したんなら、あとは開き直るか引きこもるかしかない」

    ミサト「前者であることを祈るわ」

    マリ「姫の性格的に後者になりそうだけどにゃ。さーどうなるか、たっのしみぃ」






    250以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 22:19:32.75 ID:MX1MrRbZo
    葛城宅 アスカの部屋

    アスカ「……」

    『アスカー、起きてよ。綾波も今日見た事は忘れるって言ってるから』

    アスカ「……」

    『ごはんも出来たよ。一緒に食べよう』

    アスカ「……」

    『綾波も心配してるから』

    アスカ「……」

    『僕も忘れるよ。全部。今日のことはもう忘れるよ。それでいい?』

    『碇くん、どう?』

    『ダメ。返事もしてくれない』

    『そう……』

    『綾波、帰るならおくっていくけど』

    アスカ「……」

    アスカ「うぅー!!」バタバタ!!






    251以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 22:25:05.54 ID:MX1MrRbZo
    翌日

    『ちょっと、アスカー? 学校へは行かないの? シンちゃんは先に行ったわよー』

    アスカ「……」

    『あんなことがあったばかりだから、無理にとは言わないけど、気にしないほうがいいわよ。あれは全部、使徒の仕業なんだから』

    アスカ「……」

    『貴女は今までに何度もこの街を救ってきたヒーローなのよ。そんな小さなことに躓いちゃダメよ』

    アスカ「……」

    『シンちゃんもレイもマリもみーんな、アスカの心配をしてるんだから。いい加減、声ぐらいは聞かせて』

    アスカ「……」

    『アスカ!』

    アスカ「……」

    『……ごはんは冷蔵庫の中にあるわ。温めて食べるのよ。それじゃ、行ってきます』

    アスカ「……」

    アスカ「うぅ……」

    アスカ「うぅー!!」バタバタ!!!






    252以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 22:33:08.33 ID:MX1MrRbZo
    学校

    トウジ「式波は休みか?」

    シンジ「うん。色々あって」

    ヒカリ「もしかして大怪我したの?」

    シンジ「怪我……なのかな……あれは……」

    ヒカリ「心配だわ。今日の帰り、お見舞いに行ってもいい?」

    シンジ「うん。アスカもきっと喜ぶと思うよ」

    ケンスケ「今の言い方だと式波は普通の怪我じゃないってことか」

    シンジ「そうだね……」

    トウジ「エヴァになると大変なんやな」

    ケンスケ「肉体よりも精神的な負担のほうが大きいだろうからなぁ」

    トウジ「そうやなぁ。なんていってもシンジはワシらの街を守ってくれてる英雄やいわれてしまうし、そのプレッシャーは半端なもんやないしな」

    シンジ「トウジ……」

    トウジ「感謝してるで。ホンマに。だから、なんかあったらすぐに相談せぇよ。できることならなんでもしたる! これは男の約束や!!」

    シンジ「ありがとう……」






    253以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 22:40:35.50 ID:MX1MrRbZo
    ネルフ本部

    リツコ「現状ではエヴァ弐号機の稼動は絶望的といえます」

    ゲンドウ「そうか」

    マヤ「これからは零号機、初号機、仮設5号機だけの運用になりますね」

    ゲンドウ「仮設5号機を弐号機に書き換えろ」

    ミサト「ちょっと待ってください! それは事実上の更迭では……」

    ゲンドウ「使えぬエヴァに用はない」

    ミサト「アスカは今、ほんの少し気持ちの整理がつかないだけです!! もう少し時間をください!!」

    ゲンドウ「弐号機のパーツは5号機に回せ。これからは5号機を弐号機として運用する」

    ミサト「司令!!」

    リツコ「ダメよ」

    ミサト「けど!!」

    リツコ「次の使徒がいつ来るか分からない以上、こうするしかないでしょう。事実、5号機のパーツよりも弐号機のパーツは高性能。眠らせておく理由がないわ」

    ミサト「アスカは、どうなるの? アスカだって、今までがんばってきたじゃない。使えないからってここで見捨てるわけ?」

    リツコ「人類に残された時間は少ないのよ。作戦本部長の貴女がそんなことでどうするの?」






    254以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 22:47:44.14 ID:MX1MrRbZo
    トレーニングルーム

    シンジ「え……それ……どういうことですか……?」

    ミサト「言ったとおりよ。今後、アスカは戦力として考えないように。訓練も貴方たち3人だけでやっていきなさい」

    レイ「……」

    マリ「弐号機は私に回してくれんの?」

    ミサト「ええ。これからマリが弐号機よ。がんばってね」

    マリ「オッケー」

    シンジ「待ってください、ミサトさん!! アスカはどうなるんですか!?」

    ミサト「……ネルフの財政を考えれば、もうここにはいられないわね」

    シンジ「どうして急にそんなことになるんですか!?」

    ミサト「すぐに出撃できないエヴァは使えないからよ」

    シンジ「アスカだってエヴァとして街を守ってきたじゃないですか!! 見捨てるなんておかしいですよ!!!」

    ミサト「これは司令の命令なの。覆すことはできないわ」

    シンジ「父さんが……? わかりました。僕が父さんに直接言ってきます」

    ミサト「シンジくん!!」






    255以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 22:55:12.33 ID:MX1MrRbZo
    司令室

    ゲンドウ「……入れ」

    シンジ「失礼します」

    ゲンドウ「何か用か」

    シンジ「アスカのことです」

    ゲンドウ「なんだ」

    シンジ「弐号機はアスカです。どうしてマリさんが弐号機になるんですか」

    ゲンドウ「現弐号機が戦える状態ではないからだ」

    シンジ「あんなことがあったんです。しばらくは仕方ないじゃないですか」

    ゲンドウ「即戦力にならん者を置いておけるほどの余裕はない」

    シンジ「アスカは命がけで戦ってきたんです。本当は怖いのにそれを誤魔化しながら戦ってきたんです」

    ゲンドウ「だからなんだ」

    シンジ「な……」

    ゲンドウ「動けぬエヴァなど、邪魔だ」

    シンジ「どうしてだよ……どうしていつも……父さんは……」






    256以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 23:01:59.36 ID:MX1MrRbZo
    ゲンドウ「用件はそれだけか、ならば出て行け」

    シンジ「どうして父さんはいつもそうなんだよ!! 僕のことだって邪魔だっていって親戚におしつけて……!! 次は邪魔だからって必死に戦ってきたアスカを見捨てるの!?」

    ゲンドウ「今はお前が必要であり、現弐号機は不必要だ」

    シンジ「そうやって父さんは自分の都合で他人に迷惑をかけるんだ」

    ゲンドウ「これ以上、お前と話すことはない。出て行け」

    シンジ「父さんにとって、必要なのは僕じゃなくて、エヴァなんだろ」

    ゲンドウ「そうだ」

    シンジ「……っ」

    ゲンドウ「初号機であるお前が必要だ」

    シンジ「そう……やっぱり……薄々は気づいていたけど……やっぱり、そうなんだ……。父さんが必要なのは……僕じゃないんだ……」

    ゲンドウ「これからの予定もある。早く出て行け」

    シンジ「……てやる」

    ゲンドウ「なに?」

    シンジ「エヴァなんてやめてやる」

    ゲンドウ「……」






    257以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 23:10:04.95 ID:MX1MrRbZo
    シンジ「これ以上、父さんの思い通りになんてさせるもんか」

    ゲンドウ「子どもの駄々に付きあうほど暇ではない」

    シンジ「僕は本気だよ、父さん」

    ゲンドウ「大人になれシンジ。今、ここを離れてもお前は自己満足するだけだ」

    シンジ「それでいいよ。こんなところに、父さんがいるところにいたくない。エヴァなんて、苦しいだけだし、ずっと辞めたかった」

    ゲンドウ「また逃げるのか?」

    シンジ「逃げて何が悪いの。父さんは初号機がいなくなると困るんだろうけど、僕には関係ない。少しは困ればいいんだ」

    ゲンドウ「考え直せ、シンジ。使徒の脅威は全人類を飲み込むほどのものだ」

    シンジ「知らないよ。僕はエヴァなんてしたくない。なりたくもない」

    ゲンドウ「……」

    シンジ「父さんの言いなりになんてならない」

    ゲンドウ「そうか。では、貴様は用済みだ。早急に出て行け」

    シンジ「言われなくても出て行きますよ」

    ゲンドウ「好きにしろ」

    シンジ「しますよ」






    258以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 23:22:38.24 ID:MX1MrRbZo
    市街 某所

    「バルディエルも堕落してしまった。これで全ての希望は光を失い、闇へと染められた」

    サキエル「……」

    「君たちの失敗が主な要因であるけどね」

    シャムシエル「……」ニョローン

    「もういいんだよ。誰も苦しまなくていい。終焉と収束の扉は開いた」

    ラミエル「……」キャー?

    「終わりの始まり。始原にして終極。輪廻の根源となる『力』を司る天使が舞い降りる」

    サキエル「……!」

    「その名はゼルエル。全てを『力』のみで制す天使が動くんだ」

    シャムシエル「……!」ニョロニョロ

    「もう遅いよ。終末は既に僕らの頭上にある」

    ラミエル「……」キャー!

    「さぁ、ゼルエル。奏でるんだ。この世に捧げる鎮魂歌をね」

    サキエル「……」ガタガタガタ






    259以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 23:29:58.68 ID:MX1MrRbZo
    葛城宅

    シンジ「アスカ、それじゃあ僕は先に行くよ。気が向いたら、電話してほしい」

    ミサト「シンジくん、本当に行くのね」

    シンジ「はい」

    ミサト「話を聞いたときは驚いたわ。アスカのためにエヴァを辞めるなんて」

    シンジ「別にアスカのためじゃないです。僕は前から辞めたかっただけです。正直、訓練だって痛いし、苦しいだけだし、楽しいことなんて何一つありませんでした」

    ミサト「アスカに勝ったとき、喜んでいたように見えたけど」

    シンジ「気のせいじゃないですか」

    ミサト「司令が貴方を褒めていたって言ったら、喜んでいなかったの?」

    シンジ「いませんよ」

    ミサト「……そう」

    シンジ「今まで、お世話になりました。ミサトさんたちと過ごした毎日は……」

    ミサト「つまらなかった?」

    シンジ「……はい」

    ミサト「そうよね……。さようなら、シンジくん。私は、楽しかったわ」






    268以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/09(火) 00:49:55.18 ID:vSKwE19B0
    このシンジ君は(地方に)帰ってくれる






    269以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/09(火) 00:53:18.79 ID:bqoAAlN/o
    このまま帰れる強さも必要なんだなって新劇見てると思う






    260以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 23:33:56.80 ID:MX1MrRbZo
    市街

    シンジ「……」

    トウジ「シンジー!!」

    ケンスケ「いかりー!!」

    シンジ「あ……」

    トウジ「はぁ……はぁ……。ど、どういうことや!?」

    ケンスケ「急に転校ってどういうことだよ」

    シンジ「僕はもうエヴァをやめたから。ここにいる理由がなくなったんだ」

    トウジ「エヴァをやめたんか」

    ケンスケ「やめたって……」

    シンジ「うん。もういいかなって。エヴァになるのも疲れたんだ」

    トウジ「そうなんか――」

    ドォォォォン!!!

    シンジ「うっ!? この爆発は……!?」

    トウジ「なんや!? 使徒か!?」






    261以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 23:39:00.05 ID:MX1MrRbZo
    ネルフ本部

    マヤ「パターン青!! 使徒です!! モニター、出ます!!」

    ゼルエル『……』ドヤァ

    冬月「来てしまったな。最強の使徒。最強の拒絶タイプが」

    ゲンドウ「零号機と弐号機を出せ」

    マヤ「弐号機は既に出撃準備が整っています!!」

    マリ『こっちはいつでもいけるにゃぁ』

    マヤ「弐号機、出撃してください」

    マリ『いっちょ、いくかぁ!』

    ミサト「遅れました! 状況は!?」

    リツコ「今、始まったところよ」

    ミサト「マリだけ? レイはどうしたの?」

    マヤ「まだ更衣室から出てきていません」

    ミサト「何をしているのよ、レイは」

    リツコ「流石に更衣室に監視カメラは置けないから、分からないわね」






    262以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 23:46:09.84 ID:MX1MrRbZo
    市街

    ゼルエル「……」ピカッ!!!

    ドォォォォン!!!

    ゼルエル「……」ドヤァ

    マリ「そのドヤ顔もここまでにしない?」

    ゼルエル「……?」

    マリ「んー。姫の使っていたパーツ、やっぱりいいなぁ。5号機も気に入ってたけど、やっぱ使うなら性能が良いほうだよね」

    ゼルエル「……」ゴゴゴッ

    マリ「お。やる気かぁ? こっちはもう後には退けないから、やるだけのことはやってやるぞぉ」

    ゼルエル「……」ピカッ!!!

    マリ「おぉ。きたきたぁ。まずは、ソニックグレイヴで!!」ジャキン!!!

    ゼルエル「……!」

    マリ「ファーストアタックはもらったぁ!!」

    ゼルエル「……」ギィィィン

    マリ「A.T.フィールド、厚っ! にゃろぉ、反則染みてるなぁ」






    264以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 23:52:45.56 ID:MX1MrRbZo
    ゼルエル「……」ピカッ!!!

    ドォォォォン!!!

    マリ「ほいっと。強烈な光線だ。今までの使徒とはノリが違うね」

    ゼルエル「……」イラッ

    マリ「次はこいつで!」

    ゼルエル「……」シュルルル!!!

    マリ「な――」

    ゼルエル「……」バキィ!!!

    マリ「あぅ!?」

    ゼルエル「……」ドヤァ

    マリ「腕を伸ばせるなんてきいてなーい!」

    ゼルエル「……」ゴォォォ

    マリ「はやっ」

    ゼルエル「……」ドゴォ!!!!

    マリ「ぐっ……ぇ……!?」






    265以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/08(月) 23:57:20.09 ID:MX1MrRbZo
    ネルフ本部 更衣室

    レイ「……」

    マトリエル「……」カサカサカサカサ

    レイ「行かなきゃ。5号機の人も戦ってる」

    マトリエル「……」

    レイ「ペンペンはここにいて」

    マトリエル「……」クイッ

    レイ「良い子ね。私は必ず、戻ってくるわ」

    マトリエル「……」カサカサカサカサカサ

    レイ「碇くんが戦わなくていい世界にする」

    レイ「それが今の私の気持ち。私の想い」

    レイ「そして私は……」

    マトリエル「……」カサカサカサカサ

    レイ「私は今、生きたいと思っている。碇くんのいるこの世界で。だから、戦う。それが私の戦う理由」

    レイ「零号機。出撃します」






    266以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/09(火) 00:04:28.96 ID:oWbuNst3o
    市街

    ゼルエル「……」ガンッ!!!

    マリ「が……ぐっ……!! いったぁ……このままじゃ、かてないにゃ……」

    マリ「仕方ない。あれを使うとしますか。あんまり好きじゃないけど」

    ゼルエル「……?」

    マリ「モード反転!! 裏コード!! ザ・ビースト!!」

    ミサト『マリ!! 何をしているの!?』

    リツコ『それを使えば人でいられなくなるのよ!?』

    マリ「知ってるっつーの。だから、使うんだってば」

    ゼルエル「……」

    マリ「ウゥゥゥ……!! ワンワン!! ワンワン!!」

    ゼルエル「……!?」

    マリ「ガァァァウ!!!」ガブッ!!!

    ゼルエル「……」イテー

    リツコ『あれが人の理性を捨て、本能だけになったエヴァの姿……』






    270以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/09(火) 18:05:05.82 ID:1zXtt29Lo
    本能犬かよwwww






    271以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 00:46:06.57 ID:RrS7IPlNo
    マリ「ワンワンワンワンワンワンワン!!!!」

    ゼルエル「……」

    マヤ『弐号機!! 使徒の周りを回り始めました!!』

    ミサト『威嚇しているの!?』

    リツコ『彼女は既に本能だけで生きている獣と化しているわ。何を考えているかなんてわかるはずがない』

    マリ「ワオワオォォン!!!」

    ゼルエル「……」パシンッ!!!!

    マリ「キャン!!」

    ミサト『やっぱりダメか……』

    レイ「――零号機、行動を開始します」

    ミサト『レイ!』

    レイ「ここで使徒を倒して、碇くんが困らない世界にする」

    ゼルエル「……」ペシンッ

    レイ「あぅ」

    マヤ『零号機! 行動不能!!』






    272以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 00:51:28.79 ID:RrS7IPlNo
    葛城宅 リビング

    アスカ「……」

    チンッ

    アスカ「いただきます」

    『第三新東京市民のみなさん!! 見てください!! あれが使徒です!!』

    アスカ「使徒……」

    『あの使徒はいたるところを破壊しながらどこかへと向かっています!! 近隣のみなさんは避難してください!!』

    アスカ「……」

    ゼルエル『……』ゴゴゴゴゴッ

    『し、使徒がこちらに……!!』

    レイ『させない』

    『エヴァンゲリオンです!! エヴァンゲリオンが私たちを守ってくれるようです!!』

    ゼルエル『……』ペシンッ

    レイ『くっ……!!』

    アスカ「はむっ……」モグモグ






    273以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 01:01:40.00 ID:RrS7IPlNo
    市街

    シンジ「なんだか大変なことになっているみたいだね」

    トウジ「ほんまにこのまま街からでるんか? 使徒がこの街を壊しとる、こんな状況で」

    シンジ「僕はもうエヴァじゃないんだ。使徒と戦う理由もないよ」

    トウジ「……」

    シンジ「軽蔑するならしたらいいよ。でも、僕は――」

    トウジ「軽蔑なんてするかい、ボケ。感謝してもしきれんぐらいや」

    シンジ「え……」

    ケンスケ「碇は今までずっとここを守ってくれてたじゃないか。お礼はしても、軽蔑なんてしない」

    シンジ「でも……僕は苦しいことから逃げるのに……」

    トウジ「逃げたらええやろ。シンジはようやった。ここまで疲れさせたのはワシらの所為でもある」

    ケンスケ「碇がここを離れるっていうなら、全力で守らないとね」

    トウジ「その通りや。ダチが折角しんどいことから解放されるんや。使徒なんかに邪魔させるかい」

    シンジ「何をするつもりなの?」

    トウジ「ここにはもうワシらの知ってるヒーローはおらん。おるのは、親友だけ。親友を守るのは男の仕事や。まかせとけ」






    274以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 01:11:48.94 ID:RrS7IPlNo
    シンジ「使徒は普通の人間じゃ勝てないってミサトさんが言ってたんだ」

    トウジ「シンジも普通の人間やんけ」

    シンジ「僕はエヴァンゲリオンになれたからで……」

    トウジ「シンジはワシらとアホなことで笑いあってた。アホなこと言い合って、いいんちょに怒られた。十分、普通や」

    シンジ「違う……」

    トウジ「違わん!! はよ、いけ。ここに使徒がきても、シンジが街を出るまではとめたる!!」

    ケンスケ「来ないことに越したことはないけどね」

    トウジ「ふん。来るならきたらええねん!」

    シンジ「やめてよ……僕はそこまでしてもらえるほどのことなんて……何もしていないのに……」

    トウジ「なんやと?」

    シンジ「僕は綾波、ううん、みんなを守れる自分が好きだった。かっこいいって思ってた。だから、エヴァになって戦ってたんだ」

    ケンスケ「……」

    シンジ「……それも違う。僕はただ父さんに認めてもらいたくて、エヴァになっていただけなんだ。トウジたちを助けたくて、守りたくて戦ってたわけじゃないんだ」

    トウジ「そう、なんか」

    シンジ「だけど、結局父さんは僕のことなんて見てくれてなかった。だから、僕はエヴァをやめたんだよ。僕はヒーローなんかじゃないんだ」






    275以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 01:18:17.86 ID:RrS7IPlNo
    シンジ「勝手にぬか喜びして、勝手に自己嫌悪して、勝手に痛いことから逃げた、最低の人間だから。だから、守ってもらう資格なんて……」

    トウジ「なーんもきこえん」

    シンジ「トウジ……?」

    トウジ「ワシの知ってるヒーローはワシらを守ってくれた。それが全てや。そのヒーローの戦う理由なんてどーでもええ」

    ケンスケ「確かに。救われる側にとってはヒーローの事情なんて意味がないよね」

    トウジ「お前は死ぬ思いで死ぬほどがんばった。ワシらを助けてくれた。だから、恩返しをする。それのなにがアカンねん」

    シンジ「トウジ……! ケンスケ……!」

    ケンスケ「碇、早く行ったほうがいい。使徒もいつくるかわからないしさ」

    トウジ「はよう、いかんかい。グズグズしてると巻き込まれるで」

    シンジ「そんなこと――」

    ドォォォォン!!!

    トウジ「うお!?」

    ケンスケ「き、きた!?」

    マリ「くぅーん……」

    シンジ「マリさん!?」






    276以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 01:23:03.75 ID:RrS7IPlNo
    トウジ「な、なんやねん。おどろかすなや」

    ケンスケ「でも、この感じは……」

    シンジ「なにがあったの!?」

    マリ「クゥーン……クゥーン……」

    シンジ「え? なに? どうしたの!?」

    マリ「ガルルルルル……!!」

    ケンスケ「何かくる!?」

    ゼルエル「……」ドヤッ

    トウジ「ほ、ほんまにきよった……」

    ケンスケ「これが使徒……使徒なのか……」

    ゼルエル「……」

    シンジ「トウジ!! 早く逃げて!!」

    トウジ「そらぁこっちのセリフや!! シンジがにげんかい!!」

    シンジ「トウジ!!」

    トウジ「やったる!! 今度はワシらがシンジを守る番や!!!」






    277以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 01:29:08.95 ID:RrS7IPlNo
    ゼルエル「……」ドコォ!!!

    トウジ「ごっ……ぉ……!?」

    ケンスケ「あぁぁ……ト、トウジが……」

    シンジ「逃げよう!! みんなで逃げよう!!」

    トウジ「おえ……ごほっ……。なめんなぁ……ここで逃げても、こいつは追ってくる……」

    ゼルエル「……」

    マリ「ワンワンワンワン!!!」

    ゼルエル「……」ガオー!!!!

    マリ「くぅーん……」

    トウジ「こんなやつ、ワシがしばきまわしたるわぁ!!!」

    ゼルエル「……」バキッ!!!

    トウジ「うっ……ぇ……!?」

    ケンスケ「うわぁぁ!! くらえー!!」

    ゼルエル「……」ガンッ!!!

    ケンスケ「ぎゃ……!?」






    279以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 01:33:10.67 ID:RrS7IPlNo
    シンジ「トウジ! ケンスケ!!」

    ゼルエル「……」

    シンジ「うっ……」

    マリ「ガァァァウ!!!」

    ゼルエル「……」ペシッ

    マリ「きゃんっ!」

    シンジ「マリさん!!」

    ゼルエル「……」ゴゴゴゴッ

    シンジ「僕が戦うしか……」

    トウジ「さ、させんぞぉ……」

    ゼルエル「……!」

    トウジ「シンジはもう、精一杯たたかったんや……これ以上、シンジに戦わせてたまるかい……」

    ゼルエル「……」

    トウジ「お前の相手は鈴原トウジや。かかってこんかい」

    ゼルエル「……」シュルルル!!!






    280以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 01:41:23.91 ID:RrS7IPlNo
    トウジ「お……ぇ……」

    シンジ「あぁ……あぁぁ……トウジ……」

    ゼルエル「……」

    シンジ「マリさん! 早くトウジたちを助けてよ!! 僕はもうエヴァじゃないんだ!! 戦えないんだ!!」

    マリ「クゥーン?」

    シンジ「そんな……」

    ゼルエル「……」

    シンジ「くっ……」

    トウジ「ま、たんかい……ぼけなす……」

    ゼルエル「……」エー?

    トウジ「シンジはもう戦わんのや!! くそったれがぁ!!」

    ゼルエル「……」ドゴォ!!!

    トウジ「ぐっ……ぉ……!? つ、つかまえたで……」ガシッ

    ゼルエル「……!」

    トウジ「シンジはもっと痛かったんやろな……。なにも知らんかった……友達がこんな目にあってることを……何もしらんかったんや……だからこそ、ワシはお前を殴らなアカン……」






    281以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 01:47:13.84 ID:RrS7IPlNo
    トウジ「ワシはお前を殴って!! シンジを守らなあかんのや!!!」バキッ!!!

    ゼルエル「……」

    トウジ「はぁ……はぁ……」

    ゼルエル「……」ザンッ!!!

    トウジ「ぎゃ……ぁ……!?」

    シンジ「トウジ!! トウジぃ!!」

    トウジ「な、んで、やねん……もう、すこし……ぐらい……シンジの、ために……た、たかわせ、てくれ……ても……ええや……ろ……」

    ゼルエル「……」ドヤッ

    シンジ「あぁぁ……ああああ……!!」

    マリ「くぅーん」ペロペロ

    トウジ「……」

    シンジ「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

    ゼルエル「……!」

    マリ「わふっ!?」ビクッ

    シンジ「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!! ぁぁぁぁぁぁ!!!」






    282以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 01:54:36.03 ID:RrS7IPlNo
    レイ「ん……ぅ……」

    ミサト『レイ! 聞こえる!? レイ!!』

    レイ「はい、聞こえます」

    ミサト『よかった。気が付いたのね。悪いけれど今すぐ避難施設のほうへ向かって。そこに使徒がいるはずなの』

    レイ「了解」

    『ミサトさん!! TS地点に初号機のパーツを!!!』

    レイ「碇くん?」

    ミサト『シンジくん!? そこにいるの!?』

    シンジ『早くしてください!! パーツをTS地点まで運んでください!! お願いします!!』

    マリ『わんわんっ!』

    レイ「碇くん、どうして……」

    ゲンドウ『なぜ、そこにいる。お前はもうエヴァでもなければネルフの関係者でもないはずだ』

    シンジ『僕が戦います!!! 戦わせてください!!!』

    ゲンドウ『何を言っている』

    シンジ『僕はエヴァンゲリオン初号機、碇シンジです!!!』






    283以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 02:02:44.15 ID:RrS7IPlNo
    ネルフ本部

    マヤ「映像、来ます!!」

    ゼルエル『……』ドゴォ!!!

    シンジ『ぎっ……!? あぁぁぁぁぁ!!!!』

    マヤ「しょ、初号機が、いえ、シンジくんが戦っています!!」

    リツコ「エヴァにならず、生身で戦うなんてありえないわ」

    ミサト「シンジくん!! 逃げなさい!! その使徒はパーツなしではまともに戦えないの!!」

    シンジ『逃げません!! ここで逃げたら僕は誰も守れないじゃないか!!!』

    ミサト「どういうことなの!?」

    マヤ「シンジくんの傍に二人倒れているのが確認できます!!」

    リツコ「それを守るために彼は生身で……」

    ミサト「やめなさい、シンジくん!! そのままでは死んでしまうわ!!」

    シンジ『死ぬもんか!! 僕はエヴァだ!! みんなを守る!! エヴァンゲリオンなんだ!!!』

    冬月「どうする、碇?」

    ゲンドウ「碇シンジを初号機と認定する。パーツをTS地点に射出しろ」






    284以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 06:42:11.65 ID:TWezC4Qjo
    エヴァのパーツってただの飾りじゃなかったんだ……






    286以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 12:07:14.23 ID:ACyAauT5o
    >>284
    拘束具ですやん






    287以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 12:20:27.28 ID:fCtHz5u1O
    >>286
    つまりシンジ達は露出SMプレイをしてたのか……






    285以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 07:23:33.50 ID:gnKW8UrwO
    僕がエヴァだ!!






    291以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 17:05:12.81 ID:RrS7IPlNo
    市街

    マヤ『シンジくん、今パーツを射出したから受け取ってください!』

    シンジ「はい!」

    マリ「ワン!」

    ゼルエル「……」ガオー!!

    シンジ「パーツが届くまではこのままで戦わないと。トウジだって戦ったんだ、僕だって戦わないと」

    シンジ「友達を守るために!」

    ゼルエル「……」ヤンノカー!!!

    シンジ「うおぉぉぉぉぉ!!!」

    マリ「ワンワンワンワン!!!」

    ゼルエル「……」シュルルル

    シンジ「これぐらい!! 綾波やアスカのパンチに比べたら!!」ササッ

    マリ「きゃふん!?」

    シンジ「このぉぉぉ!!!」バキッ!!!!

    ゼルエル「……」グハッ






    292以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 17:12:17.50 ID:RrS7IPlNo
    レイ「碇くんが戦ってる……」

    シンジ「この!! この!!」バキッ!!ドカッ!!

    ゼルエル「……」ヒィー

    レイ「碇くんを援護します」

    ミサト『待って、レイ! たった今カタパルトで初号機のパーツを飛ばしたわ! なんとか受け取って!!」

    レイ「了解。どこから来ますか?」

    マヤ『地下通路から地上へと向かう貨物エレベーターのようなものですから、多分足元あたりに出てくるんじゃないかと』

    レイ「足元……」

    ゴー……

    レイ「地面から音が聞こえる……?」

    リツコ『レイ、気を付けて。すぐにパーツが届くわ』

    レイ「はい」

    ガシャン!!!

    レイ「ご……!?」

    マヤ『零号機!! 地下から射出されたパーツにより鳩尾を強打!! 行動不能です!!』






    293以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 17:22:45.26 ID:RrS7IPlNo
    シンジ「綾波!! あやなみぃ!!」

    レイ「い、いかり、くんに、この……初号機を……」

    ゼルエル「……」パシンッ!!!

    レイ「あ……」

    ミサト『パーツが!!』

    リツコ『使徒はあのパーツがどういう意味をもつのか知っているみたいね』

    レイ「パーツを拾わないと……碇くんに渡さないと……」

    シンジ「綾波!! 僕がそれを拾う!!」

    ゼルエル「……」シュルルル

    レイ「え……」

    ゼルエル「……」ググッ

    レイ「は……ん……」

    シンジ「綾波!?」

    ゼルエル「……」グググッ

    マヤ『零号機!! 使徒の触手によって緊縛状態に!!』






    294以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 17:28:09.36 ID:RrS7IPlNo
    リツコ『まさか!』

    ミサト『亀甲縛り!?』

    冬月『使徒め。人類に対する知識を得てきているな』

    ゲンドウ『知識の出どころは知れている』

    ゼルエル「……」グググッ

    レイ「いっ……ん……」

    シンジ「綾波を……! 離せ!!!」

    ゼルエル「……」ググッ

    レイ「あっ……くっ……」

    シンジ「……っ」

    マヤ『初号機の体温が上昇!!』

    ゼルエル「……」パシンッ!!!

    シンジ「ぐぁ!? やっぱり、エヴァじゃなきゃ、倒せないんだ……。でも、エヴァにはなれない……どうしたら……。そうだっ」

    マリ「クゥーン?」

    シンジ「……マリさん、ごめん!」ベリベリ






    295以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 17:56:52.22 ID:RrS7IPlNo
    マヤ『初号機、弐号機を剥いでいます!!』

    ミサト『シンジくん!!! 何をしているの!?』

    シンジ「初号機になれなくても、弐号機にはなれます!!」ベリベリ

    マリ「くぅーん」モジモジ

    リツコ『マリが切なそうに鳴いているわね。本能だけになってもどこかに人間としての恥じらいは残っているのかしら』

    シンジ「これでみんなを守るんだ。アスカ、僕に力を貸して」

    ゼルエル「……」グイッグイッ

    レイ「ん……ん……」

    シンジ「青い焔と赤い魂は何度でも立ち上がる!! 蒼朱の魂!! エヴァンゲリオン初号機+弐号機!! 参上!!!」

    ゼルエル「……」

    シンジ「綾波をはなせぇぇぇぇ!!!」ガッ

    ゼルエル「……!」

    シンジ「うおぉぉおおおお!!!」

    ゼルエル「……」イテテテ

    レイ「はぁ……はぁ……碇くん……」






    296以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 18:15:01.85 ID:RrS7IPlNo
    葛城宅

    アスカ「3……2……1……」

    アスカ「できた。いただきます」

    『エヴァンゲリオン初号機と使徒の交戦は続いています! 零号機らしき女の子は倒れこんでしまいました!!』

    アスカ「……」ズルズル

    シンジ『――アスカ、力を貸して』

    アスカ「ふー……はむっ……」ズルズル

    シンジ『青い焔と赤い魂は何度でも立ち上がる!! 蒼朱の魂!! エヴァンゲリオン初号機+弐号機!! 参上!!!』

    アスカ「……」

    『なんと初号機だと思っていたのですが、あの男の子、碇シンジくんはエヴァ初号機ではなく、初号機+弐号機と名乗りました!! 一体、何が違うのでしょうか!?』

    アスカ「……」

    シンジ『うおぉぉぉぉおおお!!!』

    『初号機+弐号機の猛攻は続いています!! 今度はどこかに引きずっていきます!!』

    アスカ「……」

    アスカ「ふーふー。はむっ」ズルズル






    297以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 18:33:01.93 ID:RrS7IPlNo
    某所

    「どうしてリリンはあそこまで抵抗するのだろう。僕には理解できないよ」

    サキエル「……?」

    「死にたくないから。生きたいから。たったそれだけの理由で彼らは圧倒的な力を前にしても屈することなく立ち向かうのかい」

    シャムシエル「……」ニョロニョロ

    「守りたいものがあるから。救いたいから。その理由づけは魂の原動力になるというのかい」

    ラミエル「……」キャー

    「そうだね。リリンの力はゼルエルのようなものではく、心のほうなんだね」

    「僕らもリリンの心を知ることができれば、またやり直せるのかもしれない」

    サキエル「……」

    「リリスから作られし、18番目の使徒リリン。彼らは僕らにないものを有している。それを知らなくてはいけない」

    シャムシエル「……」ニョロニョロ

    「あの二人に頼むしかない。あの二人ならリリンの全てを知ることができるはずだ」

    ラミエル「……」キャー

    「今は見届けよう。リリンとゼルエル、どちらの力が上なのかを」






    299以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 21:24:17.90 ID:RrS7IPlNo
    ネルフ本部

    マヤ「初号機+弐号機は使徒の頭をつかんだまま移動を開始!!」

    リツコ「どこへ行こうというの?」

    ミサト「行きなさい! シンジくん!! あなたの思うままに!!」

    シンジ『うぉぉぉぉぉ!!!!』ズズズッ

    ゼルエル『……』ジタバタ

    マヤ「初号機+弐号機の方向には先ほど使った射出口があります!」

    リツコ「まさか、あの子……」

    シンジ『この中に入れ!!!』グイグイッ

    ゼルエル『……』セマイヨォ

    シンジ『ミサトさん!!!』

    ミサト「カタパルト、全部外して!!!」

    マヤ「はい!!」ピッ

    ゼルエル『……』ナニナニ!?

    ミサト「使徒、リフト・オフ!!!」






    300以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 21:26:50.84 ID:RrS7IPlNo
    市街

    バシュゥゥゥゥ!!

    ゼルエル「……」イヤー!!!!


    シンジ「勝った……勝ったんだ……」

    レイ「碇くん、大丈夫?」

    シンジ「ごめん」

    レイ「どうして謝るの?」

    シンジ「この前、綾波に守ってもらったのに、僕は感情に任せてエヴァをやめようとした」

    レイ「私は気にしないわ」

    シンジ「またアスカとも話してみるよ。あのときのことをまだ気にしてるみたいなのに、僕はアスカからも逃げようとしたから」

    レイ「それがいいと思う」

    シンジ「そうだ。トウジたちが酷い怪我なんだ。綾波も手伝ってくれないかな?」

    レイ「ええ。急ぎましょう。……5号機の人はあれでいいの?」

    マリ「ワンワン!」

    シンジ「あれは僕たちじゃどうしようもないよ。今はトウジたちを助けるのを優先しよう」






    301以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 21:47:47.17 ID:TWezC4Qjo
    裸で放置とはなかなか






    302以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 22:56:00.33 ID:HIluttGmO
    本能だけで生きる人間に衣類が必要か?






    303以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/10(水) 23:37:15.89 ID:LuoNT9MuO
    謎のコスプレの二人、全裸で四つ這いの女。
    側から見るとただの変態集団だよな。






    304以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/11(木) 05:39:35.30 ID:vvhCujU4o
    プラグスーツの上から着ているんじゃ?
    それでも十分変態だが>四つんばいでワンワン吠える






    305以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/11(木) 23:18:49.80 ID:ZS+swCJYO
    エバパーツってまさるさんみたいなヤツか
    そりゃ強くなるわうん






    306以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/12(金) 05:24:09.93 ID:7nem4zztO
    >>305
    マサルさんは最初から強いでしょ。
    輪っかは只のオシャレと重りだよ






    307以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/12(金) 15:35:56.98 ID:uIjHQOnoO
    マジキチ






    308以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 21:22:56.14 ID:0l1vcqYXo
    病室

    ヒカリ「鈴原!!」

    トウジ「おう……いいんちょかいな……」

    ヒカリ「鈴原……大丈夫なの……?」

    トウジ「そうやな。なんかしらんけど、生きとるみたいや」

    ヒカリ「そっか……」

    トウジ「なんか、腹減ったな」

    ヒカリ「そ、そうなの。私がお弁当でも作ってきてあげようか?」

    トウジ「そら、ええなぁ。美味しそうや」

    ヒカリ「特別だからね」

    トウジ「ありがとな」

    ヒカリ「お礼なんて言わないでよ。鈴原らしくないんだから」

    トウジ「そうか? ワシはいつでも礼はきちっとするで」

    ケンスケ「……」

    マリ「わぉーん」






    309以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 21:30:02.45 ID:0l1vcqYXo
    ネルフ本部

    ミサト「戻ってきてくれたのね」

    シンジ「僕はただ守りたいものを守ろうと思っただけです。父さんのためでも、ミサトさんのためでもありません」

    ミサト「それで結構。シンジくんの決意こそが大事だもの」

    シンジ「僕はこれからもエヴァとなって戦います。あとどれぐらい戦えばいいのかわからないですけど」

    ミサト「そうね。第3新東京市の英雄はまだまだ活躍しないとね」

    シンジ「やめてください。僕はそこまで立派じゃないですから」

    ミサト「……今更だけど、シンジくんに謝らなければいけないことがあるの」

    シンジ「なんですか?」

    ミサト「あなたが最初、エヴァになると決断したとき、私は――」

    リツコ「やめなさい、ミサト」

    ミサト「いいえ。ここまでシンジくんを騙していたもの。もう限界よ」

    リツコ「そのことを話して、もしシンジくんの気が変わったらどうするつもり?」

    ミサト「さぁ? 私はただ、大人の都合に振り回される子供を見たくないだけよ」

    リツコ「ダメみたいね。今のミサト、作戦本部長の顔じゃないもの」






    310以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 21:37:17.77 ID:0l1vcqYXo
    シンジ「どういうことなんですか?」

    レイ「……私が使徒との戦闘で負傷したというのは嘘、という話ですね」

    シンジ「やっぱり。あんなに強い綾波が大怪我したなんて怪しいと思っていたんです」

    ミサト「ごめんなさい。ネルフスタッフ総出で芝居を打ったわ。貴方をどうしてもエヴァにしたかったから」

    レイ「碇司令の指示なの」

    シンジ「父さんの……?」

    ミサト「碇司令は是が非でもシンジくんをエヴァにさせるつもりだったみたい。貴方の性格を考えればその方法がいいだろうって」

    シンジ「……」

    レイ「碇くん、怒ってるの?」

    シンジ「怒ってるよ。また父さんは周りの人たちに迷惑をかけたんだ。いつもいつもそうだ。あの人は他人の気持ちを考えたことがないんだ」

    レイ「怒らないで。ペンペンを撫でさせてあげる」

    マトリエル「……」カサカサカサカカサカサ

    シンジ「やめてよ」

    ミサト「ただね、どうしてそこまでして貴方をエヴァにならせたかったのかはわからないわ。私たちは命令で動いていただけで、詳細は知らないの」

    シンジ「父さん……何が目的なの……」






    311以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 21:48:03.02 ID:0l1vcqYXo
    司令室

    冬月「最強の使徒を退けたか。想像以上の成果といえるな」

    ゲンドウ「これでスケジュールは大幅に前倒しとなる」

    冬月「エヴァシリーズの再動といったところか」

    ゲンドウ「ああ。これで人類にとっての大きな扉が開こうとしている」

    冬月「お前の息子はすでに感づいているのではないか」

    ゲンドウ「落ちていく砂は止められん。事は10年前から始まっている」

    冬月「エヴァの稼働実験。ユイ君の死。エヴァ開発計画完全凍結。ネルフスタッフ大規模リストラ。他にも色々あった10年だ」

    ゲンドウ「だが、これで全て整ったと言える。シンジは最強の使徒を退け、残るは3体だ」

    冬月「欠番についてはどう考えている?」

    ゲンドウ「これまで動きがないところを見るに使徒自体が生まれなかったと考えるのが自然だ」

    冬月「万が一、欠番が時期と場所を変え、襲ってきたらどうする?」

    ゲンドウ「すでに扉は開きかけている。欠番が現れたところで無意味だ。無論、残る3体もな」

    冬月「なるほど。あとは……」

    ゲンドウ「今のエヴァなど既に不要だ。初号機も零号機も弐号機も5号機も全てな。だが、壊れるまでは役に立ってもらう」






    312以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 21:55:46.30 ID:0l1vcqYXo
    葛城宅

    アラエル「……」パタパタ


    アスカ「なんか変な鳥がいるわね」

    アスカ「……使徒?」

    アスカ「なーんてね。もうどうでもいいしー」


    アラエル「……」ピカーッ


    アスカ「まぶしぃ……。カーテンしめよ」

    アスカ「はぁ……。そろそろ6時か。シンジかミサトが帰ってくるわね」

    アスカ「部屋に戻ろ」

    『第三新東京市を救ってくれた碇シンジくんにインタビューをしたいと思います! 今のお気持ちをお聞かせください!!』

    シンジ『やめてください! 今は友達の手当てをしているんです!!』

    『碇シンジくんはとっても友達想いみたいです! では、スタジオにおかえししまーす』

    アスカ「……」

    アスカ「ねよっと」






    313以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 22:01:07.65 ID:0l1vcqYXo
    シンジ「アスカ、ただいまー」

    シンジ「アスカー? 寝てるのー?」

    ミサト「今日もダメみたいね」

    シンジ「僕が戻ってきた日でも同じでしたよね。部屋から出ないどころか、声もきけないなんて」

    ミサト「使徒と戦っていたシンジくんの姿は見ているはずなの。リビングに出てきている痕跡は残っているし、テレビは見てるはずよ」

    シンジ「なんだか、連日あの日の僕が放送されてますよね」

    ミサト「仕方ないじゃない。シンちゃんはこの東京を救ったんだから」

    シンジ「恥ずかしいです」

    ミサト「そのシンちゃんに一言ぐらいあってもいいんじゃないのー、アスカー? もう3日よ? 部屋から出てきなさい」

    シンジ「……もういいですよ」

    ミサト「でも……」

    シンジ「アスカ、ごはんはまた冷蔵庫に置いておくから、温めて食べてよ」

    ミサト「アスカー、シンジくんにありがとうはー?」

    シンジ「いいですから、ほら、僕たちも夕食にしましょう」

    ミサト「そうね」






    314以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 22:08:00.85 ID:0l1vcqYXo
    アスカの部屋

    ミサト『アスカー、学校ぐらいは行きなさい』

    シンジ『ミサトさんっ』

    ミサト『だって』

    アスカ「……」

    アスカ「もう放っておいてくれたいいのに」

    アスカ「私は誰とも顔を合わせたくない。一人で生きていくのよ」

    アスカ「だって、そっちのほうが気楽だし、他人に気を遣う必要もないし、強がらなくてもいいし、恰好をつけなくてもいいし」

    アスカ「エヴァになんて、別になりたくないし、学校にだって行きたくないし、友達だっていらないし」

    アスカ「私は独りが好きだし、これでいいの。いいのよ、アスカ」

    【本当にいいの?】

    アスカ「いいに決まってるじゃない。どうして他人と仲良くしなきゃいけないのよ」

    【そのほうが楽しいから】

    アスカ「楽しくなんてないわ。ただ面倒なだけ」

    【そう言い聞かしてるだけ】






    315以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 22:19:08.55 ID:0l1vcqYXo
    アスカ「違う! 本当にそう思ってる!!」

    ミサト『アスカー? どうかしたぁ?』

    シンジ『何かあったの?』

    【それは嘘。私は心配してほしいだけ。心配されることで安心してるだけ。ズルい女。卑しい女】

    アスカ「違う!! 違う違う違う違う違う違う……!!」

    【誰よりもエヴァに固執した私。負けず嫌いな私。怖がりな私。それを隠すために恥ずかしい設定とセリフを考えて戦おうとする私】

    アスカ「やめてやめてやめてやめて……」

    【その設定も昔、大好きな男の子と一緒にしていたヒーローごっこの影響。綺麗な思い出に縋る私。弱い私。気持ち悪い私。嫌いな私】

    アスカ「そんな昔のことを思い出せないで!!!」

    ミサト『アスカ! 開けなさい!!』

    シンジ『どうしたんだよ、アスカ!!』

    【自分の活躍をその男の子に見てほしかった。世界のために戦うなんて少しも考えてない。ただ、好きな男の子に強くて可愛い私をアピールしたかっただけ】

    アスカ「それ以上、私に入ってこないで!! 私の心を覗かないでぇぇ!!!」

    【私のことをもっと知ってほしいんでしょ? 広めないと。第三新東京市中の人たちに、私の声を届けないと】

    アスカ「なっ……」






    316以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 22:26:07.04 ID:0l1vcqYXo
    ネルフ本部

    マヤ「パターン青!! 使徒の出現を確認!!」

    ゲンドウ「来たか」

    リツコ「ミサトを呼び戻して」

    マヤ「それが強力な通信障害が起こっているようで、無線はもちろん、携帯電話も使えません」

    リツコ「妨害電波でも発生しているの?」

    マヤ「通信を試みようとすると……」

    【私の名前は式波・アスカ・ラングレー。14歳。今、一番気になっているのは碇シンジの好きな人!】

    リツコ「なるほど」

    マヤ「延々、アスカの自己アピールが流れているんです」

    冬月「テレビはどうだ?」

    ゲンドウ「こうなっている」

    アスカ【ハーァイ。私は式波・アスカ・ラングレー。シンジー、みてるー? 私、シンジのことだーいすき!】

    冬月「ふむ……。弐号機は再起不能か」

    ゲンドウ「ああ。だが、問題ない」






    317以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 22:33:27.87 ID:0l1vcqYXo
    病室

    アスカ【シンジー、私のこと、ぎゅってして!】

    トウジ「なんや、これ。なんで式波がテレビにうつっとんねん。今日は漫才バトルスペシャルの日やいうのに」

    ヒカリ「なにこれ!? 私、アスカに電話してみる!」

    アスカ【シンジー、キス、しよ!】

    トウジ「こんな甘々な式波は……アリっちゃアリやな……」

    ヒカリ「もしもし、アスカ?」

    【私の名前は式波・アスカ・ラングレー。14歳。今、一番好きなものは碇シンジ!】

    ヒカリ「ダメ! 電話も同じようなことになってる!!」

    トウジ「こんなことできんのは使徒ぐらいやろうけどなぁ」

    ヒカリ「私、アスカのところに行ってみる! 多分、葛城さんの家にいると思うし!」

    トウジ「シンジによろしゅういうといてくれ」

    ヒカリ「うん!」

    トウジ「式波も大変やな……」

    マリ「くぅーん」






    319以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 22:44:33.89 ID:0l1vcqYXo
    某所

    「心の声が奏でる旋律は悲鳴か、それとも歓喜なのか」

    サキエル「……」

    「アラエルはただ彼女の、リリンの僕となった者の心を覗き見ただけさ」

    シャムシエル「……」ニョロニョロ

    「そう。これがヒトの心。リリンの本質。妬み、僻み、愛憎、醜悪な部分が多数を占めている」

    ラミエル「……」キャー

    「ああ。とてもゼルエルを超えるだけの力があるとは思えない。だけど、その中に不思議なぬくもりがある」

    サキエル「……」

    「優しさ、好意、慈愛、美麗な部分だ」

    「そうか。わかったよ。その美しも醜い心こそがリリンの力なんだね」

    シャムシエル「……」ニョローン

    「決して完璧ではないけれど、綻びもあるけれど、その不完全さを補うことでリリンは生きてきた。その繋がりを失うことを恐れるから、より強固な結びつきが生まれる」

    ラミエル「……」キャー

    「ありがとう、アラエル。ありがとう、リリン。僕はこの世界に、ヒトに興味が出てきたよ」






    320以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 22:55:50.87 ID:0l1vcqYXo
    ネルフ本部

    ゲンドウ「使徒の位置は?」

    マヤ「結果、出ました。上空10メートルから20メートルで滞空しています! 場所は葛城一尉の自宅、ベランダです!!」

    冬月「近いな」

    ゲンドウ「いけるな、レイ」

    レイ「はい」

    リツコ「ライフルを預けるわ。これで鳥を撃ちなさい」

    レイ「了解」

    マトリエル「……」カサカサカサカサカサ

    レイ「心配しないで、ペンペン。私は死なないわ」

    マトリエル「……」ビシッ

    レイ「いい子ね。行ってきます」

    マヤ「最近のレイ、よく笑うようになりましたよね」

    リツコ「不思議なものね。レイがあそこまで感情豊かになるなんて」

    マヤ「あの大きなクモの影響でしょうか?」






    321以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 23:01:11.19 ID:0l1vcqYXo
    葛城宅 前

    アラエル「……」パタパタ


    レイ「見つけた。綾波レイ、零号機。目標を殲滅します」

    【私の名前は式波・アスカ・ラングレー。14歳。今、一番してみたいことは、シンジに添い寝!】

    レイ「……通信機は使えない。私の独断でやる」

    ヒカリ「あれ!? 綾波さん!?」

    レイ「委員長……」

    ヒカリ「その恰好ってことは、どこかに使徒がいるの?」

    レイ「上」

    ヒカリ「え? もしかして、あの光ってる鳥?」

    レイ「そう。危ないから離れて」

    ヒカリ「それはできないの。私は、アスカを訪ねてきたんだもの」

    レイ「そう。なら、耳を塞いでいて」

    ヒカリ「どうし――」

    レイ「発射」バァァァン!!!!






    322以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 23:08:30.51 ID:0l1vcqYXo
    葛城宅

    アラエル「……」ギョエェェェ


    シンジ「な、なに、今の音……。銃声?」

    ミサト「みたいね。シンジくん、ベランダから下の様子をうかがってくれない?」

    シンジ「わかりました」

    ミサト「今の銃声。ポジトロンライフルの音っぽいけど」

    シンジ「ミサトさん、特に変わった様子はありません」

    ミサト「ありがとう。ってことはどっかの悪ガキが花火でもしたんじゃない?」

    シンジ「はた迷惑ですね。こんなときに」

    ミサト「そうね。今は一刻も早く、アスカの部屋に入る方法を考えましょう」

    シンジ「勝手に鍵を変えられているとは思いませんでしたね」

    ミサト「家主の許可なくやってくれるわ」

    ピンポーン

    ミサト「あら、お客さん? ほいほーい、葛城ミサトの家よーん。どちらさまぁ」

    ヒカリ『洞木ヒカリです。式波さんのことが心配できたんですけど……』






    323以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/13(土) 23:29:43.88 ID:0l1vcqYXo
    ミサト「どうぞ、入って」

    ヒカリ「お邪魔します……。えっと、アスカは?」

    シンジ「部屋にいるよ。さっきまで奇声をあげていたんだど、今は怖いぐらい静かになって……」

    ヒカリ「あんなことがあれば奇声もあげると思う」

    シンジ「あんなことってなにかあったの?」

    ヒカリ「知らないの? テレビとか電話を使ったりとかしてない?」

    シンジ「うん。それどころじゃなかったから」

    ヒカリ「それなら、まだ傷は浅いかも……。いや、十分に深いだろうけど……」

    ミサト「何か知っているならおしえてくれないかしら?」

    ヒカリ「それは私の口からはとても……。先ほど、綾波さんが使徒を倒すところを見たんで、詳しいことは綾波さんにでも……」

    ミサト「使徒が絡んでいることなのね。わかったわ。シンジくん、一度本部のほうへ行きましょう。洞木さんはアスカと話をしてみて。応えてくれるかはわからないけど」

    ヒカリ「わ、わかりました」

    ミサト「鍵はかけないまま出て行ってもかまわないわ。それじゃ」

    シンジ「アスカのことをお願い」

    ヒカリ「うん。やれるだけのことはやってみるつもり」






    324以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/14(日) 09:04:57.41 ID:OnFfu6uRo
    マリかわいいわぁ






    325以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/14(日) 11:50:52.14 ID:aFxPq/1Do
    アスカカワイソス
    これは確かに再起不能、リタイアものですわ……






    327以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/14(日) 13:24:17.01 ID:wLsmNrVYo
    アスカの部屋にはテレビとかないんだよね?
    あの状況で、アスカはどこかに電話しようとしたりしてないよね?
    みんながちょっとだけ優しければ、アスカは傷つかなくて済むんじゃ……?






    328以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/14(日) 14:13:39.45 ID:ZzTOv9fCO
    アラエルが広めないとって言ってるしアスカにも伝わってんじゃね






    330以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/15(月) 14:53:19.32 ID:VKi4Sh9po
    黒歴史を住んでる市町村全域に放送されるとか
    個人攻撃としては笑えないレベルで凶悪なんですがそれは






    333以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/16(火) 22:13:22.16 ID:fwH+Jvsno
    ヒカリ「アスカ? 起きてる?」

    アスカ『ヒカリ……?』

    ヒカリ「う、うん。そうだよ」

    アスカ『どうか、したの?』

    ヒカリ「あのね……その……」

    アスカ『もしかして、私のこと、全部知ったの?』

    ヒカリ「えっと、全部かどうかはわからないけど……」

    アスカ『隠さなくてもいいわ。私、大体のことは知ってるから』

    ヒカリ「え……」

    アスカ『私のこと、電波にのって発信されてたでしょ?』

    ヒカリ「……」

    アスカ『もうおしまいね』

    ヒカリ「アスカ?」

    アスカ『ごめん、ヒカリ。私、もうこの部屋から出る気にならないから』

    ヒカリ「ちょ、ちょっと、それってどういう意味? 引き籠るつもりなの?」






    334以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/16(火) 22:20:00.25 ID:fwH+Jvsno
    アスカ『この世界では生きていけないもの。このまま……』

    ヒカリ「待って!! あの、碇くんは何も知らないって言ってた!! だから、まだ大丈夫じゃないかな!?」

    アスカ『無理よ。街を歩けば指さし笑われる。生暖かい目で見られる。そんな毎日を送りたいと思う? 私は思わない』

    ヒカリ「うぅ……」

    アスカ『折角来てくれたのに、何もできないでごめん。帰って』

    ヒカリ「……できない」

    アスカ『ヒカリも私をそうやって慰めるんだ。腫物を扱うように』

    ヒカリ「そんなこと……」

    アスカ『いいから、出て行って』

    ヒカリ「お願い、私の話も――」

    アスカ『出て行ってよ!! 話すことなんてないから!!!』

    ヒカリ「……ごめん。それじゃあ、今日は帰るね」

    アスカ『もう来ないで。私を惨めにさせないで』

    ヒカリ「お邪魔しました」

    アスカ『バイバイ、ヒカリ』






    335以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/16(火) 22:27:03.78 ID:fwH+Jvsno
    ネルフ本部

    ミサト「そんなことがあったのね」

    マヤ「とてもないですが、シンジくんには見せられません」

    ミサト「見せる必要もないわ。シンジくんだって混乱するでしょうし」

    リツコ「状況を見る限り、使徒の行為はアスカ本人にも伝わっているとみて間違いないはずよ」

    ミサト「ちょっちヤバいわね」

    リツコ「碇司令は既に新たなチルドレンを用意すると言っているわ。むろん、弐号機のね」

    ミサト「なんですって!?」

    リツコ「使えないエヴァに価値はないもの」

    ミサト「リツコ……!」

    リツコ「私個人の意見を述べるなら、確かにここでアスカとマリの回復を待つのも一つの手かもしれない。でも、使徒が現れた時、絶望しないための方法としては司令の判断が最良と言わざるを得ない」

    ミサト「だからって……二人を切り捨てるなんて……」

    リツコ「元々アスカは弐号機ではないわ。マリも既に人間とは呼べない」

    マヤ「今も病室で遠吠えしていますからね」

    ミサト「くっ……」






    336以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/16(火) 22:28:32.31 ID:ke7Vxh08o
    まだ犬のままだったのか……






    337以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/16(火) 22:36:44.12 ID:fwH+Jvsno
    司令室

    冬月「新たなチルドレンか」

    ゲンドウ「ああ」

    冬月「いいのか。全てのエヴァが不要になった今、新たなエヴァとなるチルドレンを増やすこともないはずだが」

    ゲンドウ「これは規定事項だ」

    冬月「なるほど。この渚カヲルなる少年は使徒か」

    ゲンドウ「エヴァにもなれ、使徒にもなれる、最後の使者だ」

    冬月「その前に出てくるはずの使徒は欠番か」

    ゲンドウ「それはまだわからん。例外的に最後の者が動く可能性もあるというだけだ」

    冬月「使徒の番狂わせか。異様な事態だな」

    ゲンドウ「だが、我々の計画は狂わない」

    冬月「……完成してしまったか」

    ゲンドウ「人類を救済へと導くノアの箱舟。エヴァンゲリオンMark.06だ」

    冬月「そして、全てをカオスへと導く、量産機か」

    ゲンドウ「使徒も既存のエヴァも今や利用価値などない。あるとすれば露払い程度だ」






    338以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/16(火) 22:46:50.29 ID:fwH+Jvsno
    市街 某所

    「僕はわかったよ。ヒトのこと、リリンのことが」

    サキエル「……」

    「リリスより生まれし者たち。醜くも純粋な者たち。僕はそんな存在を愛おしく思う」

    シャムシエル「……」ニョロニョロ

    「ああ。僕は行こうと思う。この姿で。リリンに近しい、この肉体で」

    ラミエル「……」キャー

    「アルミサエルは動き始めているようだね。僕はそれを彼らと見届けることに決めたよ」

    サキエル「……」オロオロ

    「もう君たちは自由だ。縛られていた翼は解き放たれた。どこにでも行くといい」

    シャムシエル「……」ニョローン

    「心配ないよ。君たちならどこへでもいける。どこでも生きていける。僕の力なんて必要ないはずだ」

    ラミエル「……」キャー?

    「17番目の使者、タブリス。その名はここで捨てていくよ」

    カヲル「僕はカヲル。渚カヲル。リリンに最も近く、全く違う存在」



    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1432983934/
    新世紀エヴァンゲリオン NEON GENESIS EVANGELION Blu-ray BOX
    キングレコード (2015-08-26)
    売り上げランキング: 24,478
    • 「ゲンドウ「お前がエヴァ初号機になれ」 シンジ「できるわけないよ!」 中編」をTwitterに投稿する
    • 「ゲンドウ「お前がエヴァ初号機になれ」 シンジ「できるわけないよ!」 中編」をいいね!する
    この記事へのコメント
    1. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2015年07月01日 05:10
    アスカ災難だな
    2. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2015年07月01日 06:22
    本編のアスカもアラエルに精神攻撃うけたけど
    どちらがまだマシなのか
    名前:
      情報を記憶:
    コメント:
     
    ※連投、荒らし、宣伝、不適切と判断されたコメントはNGの対象になります
      当サイトについて
      記事検索
      アーカイブ
      スポンサードリンク