姫「勇者と亡者が私を助けにやってきた」
    2016年03月14日 コメント(21) 長編創作・SS 
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    1以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 19:44:53 ID:ybKjezTc

    ―魔王城―

    勇者「姫っ! 助けに来たよ!」バタンッ

    姫「!」

    姫「ああ……あなたが勇者様なのね? 私を助けに来て下さったのね!」

    勇者「そうだよ、姫。魔王はこのボクが倒した。ケガはしてないかい?」

    姫「ええ、幽閉されていただけだから大丈夫よ」

    勇者「よかった……!」ギュッ…

    姫「こちらこそ……」ギュッ…






    2以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 19:47:56 ID:ybKjezTc

    姫「……」

    勇者「ん? どうしたんだい?」

    姫「あちらの方は?」

    勇者「ああ、あいつかい? あいつはボクの付き人のようなものさ。気にしないで」

    勇者「よく絵画に描かれてる亡者みたいだろ? だけど一応、あれでも生きてるんだ」

    姫「そう……」





    亡者「……」






    3以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 19:49:43 ID:ybKjezTc

    勇者「さぁ、帰ろう! 王様やみんなが待つ、王都へ!」

    姫「ええ……そうね」チラッ





    亡者「……」






    4以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 19:54:14 ID:ybKjezTc

    ―城―

    王「勇者よ! よくぞ魔王を倒し、我が娘を助けてくれた」

    勇者「いえ、こちらこそ王様のお役に立てて光栄です」

    王「ふむ……これほどの大手柄を立てても、その謙虚さとは、あっぱれな心意気」

    王「おぬしなら人格も家柄もワシの娘に釣り合う!」

    王「どうだろうか……ワシの娘をもらってはもらえんだろうか」

    勇者「私も……実はそれを望んでおりました」

    王「そうかそうか! その正直なところがまた素晴らしい!」

    王「ならばこの国の建国記念の日である一週間後に、盛大な披露宴を行おうではないか!」

    勇者「ありがたき幸せ!」

    姫「……」






    5以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 19:58:45 ID:ybKjezTc

    ……

    勇者「姫! どうして……どうしてボクと一緒に寝てくれないんだい?」

    姫「……」

    勇者「ボクとキミはもう結婚する仲なんだ! 恥ずかしがることはないんだよ! さぁ!」

    姫「……ごめんなさい」

    姫「私、どうしても心の中に何かが引っかかっていて……!」ダッ

    勇者「姫っ、待ってくれっ!」






    6以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:00:50 ID:ybKjezTc

    ―城下町―

    姫「……」ハァ…ハァ…

    姫(勇者様から逃げているうちに、町に下りてきてしまったわ)

    姫(早く戻らなきゃみんなに心配をかけてしまうけど……)

    姫(今は一人になりたい気分だし、しばらく散策してみようかしら)スタスタ…






    7以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:03:16 ID:ybKjezTc

    ―町外れ―

    姫「!」ハッ

    姫(あの方は……勇者様と一緒にいた――)





    亡者「……」






    8以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:05:33 ID:ybKjezTc

    亡者「……」ガサゴソ…





    姫(こんな町外れで、一人きりでボロ小屋に暮らしている……)

    姫(勇者様の付き人だったのに、どうして今はこんな暮らしを……)

    姫(あの方っていったい何者なのかしら……?)






    9以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:08:19 ID:ybKjezTc

    亡者「……」スパーンッ





    姫「!」

    姫(ものすごい剣さばきで薪を割った!)

    姫(あの方……もしかして!?)

    姫(私の心の中にずっと引っかかっていたのは、もしや、あの方……!?)






    10以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:13:30 ID:ybKjezTc

    ―城―

    姫「じいや……」コソッ

    執事「姫様!? なぜこのようなところに!? みんな心配しておりましたぞ!」

    姫「ごめんなさい……。だけど少しだけ時間をちょうだい」

    執事「それはかまいませんが」

    姫「私、じいやなら信頼できる……。これから私の尋ねることに正直に答えて」

    執事「は、はい……なんなりと」

    姫「……」

    姫「勇者様と一緒に私を助けに来てくれたあの方……いったい何者なの?」

    執事「!」






    11以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:18:25 ID:ybKjezTc

    姫「……」

    執事「……そのご様子では、おそらく察しはついているのでしょうな」

    姫「ええ」

    執事「お察しの通り、あの方こそ“真の勇者様”でございます」

    姫(やっぱり……!)






    12以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:24:15 ID:ybKjezTc

    執事「あの方は魔王を倒すためにそれこそ血のにじむような鍛錬をされました」

    執事「しかし、その結果、あのような亡者を彷彿とさせるお姿になってしまったのです」

    執事「そして、あの方の存在を知る人間が少ないのを幸いにと、陛下はご決断されました」



    王『ワシはあのような者に“勇者”の称号を与えたくはない!』

    王『戦いはあの者にやらせるとして、別に“勇者”を立てることにする!』

    王『外見も家柄も人柄も、全てが“勇者”に相応しい者をな』



    執事「――と」

    姫「なんてひどいことを……!」






    13以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:27:39 ID:ybKjezTc

    姫「ようするに、魔王を倒したのはあの方ということなのね?」

    姫「そしてその手柄を全部、あの勇者様に奪われる形になったということなのね!?」

    執事「……そういうことです」

    執事「もちろん、陛下はこのことについて固く口を閉ざすよう命じられました」

    姫「分かったわ……。ありがとう、じいや」

    執事「姫様……」






    14以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:34:39 ID:ybKjezTc

    勇者「やぁ、姫! 捜したよ!」

    姫「……勇者様」

    勇者「そんな青ざめた顔してどうしたんだい? キミには笑顔が一番よく似合うよ!」

    姫「勇者様……あのね」

    勇者「?」

    姫「私……全てを知ってしまったわ」

    勇者「な!? だ、誰に聞いたんだ!? そっ、そんなのデタラメだよ! ウソだ!」

    姫「今の反応で確信してしまったわ、勇者様」

    勇者「うぅぅ……」






    15以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:39:08 ID:ybKjezTc

    姫「ごめんなさい……」

    姫「あなたが悪いわけじゃないのは分かってるけど、もうあなたと一緒にはいられない」

    勇者「姫っ! ま、待って――」

    姫「ごめんなさいっ!」タタタッ



    勇者「姫っ! 姫ぇぇぇっ!」

    勇者「姫ぇぇぇ……」ガクッ






    16以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:42:46 ID:ybKjezTc

    姫(今行きます……!)タッタッタ…



    姫(全てを奪われたあなたのもとへ、参ります!)タッタッタ…



    姫(真の勇者様……!)タッタッタ…






    17以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:43:26 ID:ybKjezTc

    ―町外れ―

    姫「勇者様っ!!!」ザッ





    亡者「!」






    18以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:48:58 ID:ybKjezTc

    姫「勇者様……ついさっき私は全ての真実を知りました」

    姫「魔王を倒したのは……私を助けて下さったのは……あなたなのですね?」

    亡者「……」

    姫「どうか……どうか私と一緒になって下さいませ!」

    亡者「それは……できない」

    姫「どうして!? 私はすでにあの勇者様に別れを告げてきました!」

    姫「お父様だって私が説き伏せてみせます! 絶対に!」

    姫「もはや私たちの仲を引き裂くものは、どこにも存在しないのです!」

    亡者「あ、いや……そうじゃなくて……」






    19以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 20:51:01 ID:ybKjezTc

    亡者「こっちにも……選ぶ権利ってあるし……」

    姫「ちくしょぉぉぉぉぉ!!!」










    ―END―






    22以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 21:20:55 ID:oQfhoaw.
    なんつーオチだw






    21以下、名無しが深夜にお送りします :2016/03/13(日) 21:03:36 ID:f2Fpzbj.
    シリアスなSSだと思ったのに…
    一体どんな姫なんだろうw




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    この記事へのコメント
    1. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 06:20
    どんでん返しズッコケたわ
    2. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 06:55
    やられたわw
    3. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 07:14
    ようするにってところで冷めた
    4. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 07:19
    5. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 07:46
    途中までええ話やなーって読んでたのにW
    6. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 08:37
    たぶん姫はボブゴブリンみたいな容姿なんだろう
    ニセ勇者は資産狙いか
    7. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 09:00
    いや、だって今まで庶民だったのにいきなり王族とか無理だろw
    ストレスで死ぬわw
    8. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 09:29
    7がアスペっぽい
    9. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 09:37
    いわゆるむっちりが普通の世界で、勇者だけやせ形で亡者に見えてるって感じかと思った。
    10. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 09:51
    なるほどずっと黙ってたのは「うわ、ブッサ…」って事だったのか
    11. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 10:50
    8こそアスぺだろw
    偽勇者はそれなりの家柄=貴族社会にも慣れてるってことだから普通にうれしいだろうけどな・・・
    12. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 10:52
    容姿なんざ10年も経てば見る影もなくなるからな
    8も11もすぐにアスぺ認定するようじゃ思慮が足りないと言わざるを得ない
    13. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 11:19
    オチとしては姫が不細工だったってことでいいんじゃないか?
    いい意味で期待を裏切られて面白かった
    14. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 11:38
    そういうオチかいw
    15. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 11:56
    すげーなんだろうこの急旋回して振り落とされた感じ
    16. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 14:01
    流石に草
    17. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 14:08
    鍛えすぎて亡者みたいになったから好みも変わったんだろ
    姫様がゾンビ系とかスケルトン系ならハッピーエンドだったかも
    18. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 15:10
    あふぃwww
    19. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月14日 19:54
    ※17
    たぶんこれだろうなw
    あの大腿骨のラインがセクシーとか言っちゃう系勇者になったんだろう
    20. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月15日 21:46
    人間性を捧げよ
    21. Posted by 以下、金ぴか名無しさんがお送りします。   2016年03月25日 12:17
    混沌の従者
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