ごみ減量ネットワークブログ

ごみ減量ネットワーク代表が綴る日記です。

塩ビとカネミ油症

プラスチックごみを減らそうという動きが、ここに来て急激に高まっています。今回の一連の動きは、散乱プラスチックを起因とするマイクロプラスチックによる海洋汚染の問題が、主として発端となっているように思います。
実は、プラスチックごみが大きな問題となったのは今回が初めてではありません。1997年のダイオキシン騒動でも、ポリ塩化ビフェニール(PCB)にスポットが当たりました。プラスチックごみ、特に塩ビが可燃ごみの1つとして収集されて燃やされる際、800℃未満で不完全燃焼することによってダイオキシン類が生成されることが指摘されたのです。
そして、塩ビと健康の関係が最初に問題となったのは、さらに30年ほどさかのぼる1960年代後半。カネミ油症と呼ばれる問題です。今年はカネミ油症が明らかになってから50年の節目。ここでこの問題を振り返っておきたいと思います(以下の記述は、2018年9月1日付朝日新聞土曜版beによります)。

1968年10月、九州を中心に西日本一帯で正体不明の奇病が流行していることが報道されました。背中一面に吹き出物ができて耐えられないほどのかゆみに襲われたり、内臓疾患などの症状が出るといった特徴がありました。被害者を調査した結果、カネミ倉庫製の米ぬか油「ライスオイル」が原因物質で、この油に鐘淵化学工業製のPCBが混入していたことがわかりました。油の臭いを抜くための加熱媒体として使用していたPCBが、循環させていたパイプから漏れて混入したということです。さらに、加熱によってダイオキシン類のポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)が生成されており、PCBとPCDFによる複合中毒であることが突き止められました。
被害者は、カネミ倉庫、鐘淵化学、国を相手取って損害賠償請求訴訟を起こし、一審では勝訴しましたが1986年5月の福岡高裁判決ではカネミ以外の責任が認められず、結局最高裁の勧告に従って鐘淵化学と和解。国は一審敗訴の際に支払っていた仮払金約27億円の返済を被害者に要求し、被害者の中には医療費などで使ってしまい返せないのを苦にして自殺する人まで現れました。日弁連は被害者の人権救済を勧告し、2007年、仮払金の返還を免除する特例法が成立しました。2012年には、同居家族にも認定を広げるカネミ油症被害者救済法が成立しました。
2017年度末の時点で、認定者数は累計2322人。未認定の被害者は相当数に上ると見られます。

以上がカネミ油症の概要ですが、今も症状に苦しめられている被害者は多く、現在進行形の問題です。「人類初のダイオキシン類による食中毒事件」と呼ばれるこの問題を、私たちは決して忘れてはならないと思います。

衣料品の廃棄

昨日の朝日新聞に、SDGs関連の連載として衣料品の廃棄に関する記事が掲載されていました。有名ブランドの売れ残った服は、横流しされるとブランドに傷がつくという理由で再販売されず、産廃処理業者に焼却処分を依頼するといいます。
2000年代以降、ファストファッションの流行で衣料品の供給量は増え続け、バブル期に約20億点だったのが2010年ごろには倍増しています。製造コストを下げようと東南アジアの国々に工場をつくって大量発注・大量生産する仕組みのため、実際に売れる点数よりもともとかなり多く製造していることが、廃棄量の増加につながっています。
SDGsの12番目の目標は「つくる責任、つかう責任」。着る側も、持続可能な社会のために何をどう選択するかが問われています。

堺 自由の泉大学

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昨日は、堺市男女共同参画センターで、「堺 自由の泉大学」一般教養講座の講師を務めさせていただきました。ここに呼んでいただくのは一昨年、昨年に続いて3回目ですが、いつも300名定員のホールに入りきらないほどたくさんの方が参加され、熱心に聞いてくださいます。
ちょうど「ごみゼロの日」にあたる昨日(5月30日)は、「地球にやさしいお買い物」と題して、ごみをできるだけ出さないようなお買い物の工夫などについてお話しさせていただきました。また、最近注目が高まりつつある「エシカル・コンシューマー」(倫理的な消費者)やSDGsなどについても触れ、たっぷり2時間の講義を何とか無事に終えることができました。最後まで集中してお聞きくださった皆さん、そして「堺 自由の泉大学」スタッフの皆さん、ありがとうございました。
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http://gomigen.net/
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