November 01, 2010

遷居のお知らせ

気がつけば長い間続けてきたこの日記、

秋から居所を遷します

「子供」と「大人」を別立てにしたいと思った次第です

よろしければ

http://bombay.petit.cc
へ、ジャンプ願います。


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October 05, 2010

ヒエラルキー


風呂上りのひと時、ミキハウスのバスローブ(いただき物)を羽織ったブランドンがトミカを一列に並べている。

電車みたいに走らせたり〜、上から見たり〜、ねんねさせたり〜
(ブランドンの心の声)

二歳と二ヶ月の、まさに至福のひととき…。


そこへ、二番目に風呂から上がってきたブレンダが
タオルを首にひっかけてすたすたと登場、
なんの躊躇もなくトミカの列を右足で蹴り上げた。


「ギャー!!」

驚きと悲しみで、床につっぷして号泣するブランドン。

それを見たブレンダ、しれっとした顔で
「ブレンダなぁ、サッカーしたかってん」


北野映画の一場面(顔色変えずに酷いことをするチンピラ)
のようだった。


それに対するブランドンの報復らしき行動といえば、
ブレンダのお気に入りの長靴(いちご柄)をはいて保育園に出かける! 
ということぐらいで、「!」がついているわりには、
たいした攻撃でもなく……

保育園の先生に
「あら〜 女の子のお靴はいてるの〜。そっちに目覚めちゃったのォ?ブランドン君〜」
と笑われ、なんだかへらへらしているわけで……

どS女優ブレンダの天下はしばらく続きそうな気配なのだった。




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October 03, 2010

習性

918391a0.jpg最初、自分の子どもだけかと思っていたが、周囲の友人や親戚に聞いたところによると、「表面積の小さいものの上に乗りたがる」という習性は、多くの幼児に共通するものらしい。

ミルクかん、ティッシュのはこ、ペットボトルなど、ぐらぐらするものの上に窮屈な感じで乗る事を好む。

似た系列の習性に、「容積の小さなものの中に入りたがる」というバージョンもある。

ダンボール、とくれば、当然大きいのが良さそうだが、実際問題、ギリギリ入れるか否かぐらいのサイズのほうが、子らの食いつきが良い。

風呂場に、大きな盥(たらい)と小さいバケツを放置していたところ、ハダカンボになった双子が争奪戦を繰り広げたのは小さいバケツのほうであった。

バケツに入ってしゃがむと、ほとんどの水はこぼれてしまうのだが、それでご満悦なのだ。

日々こうした習性を見せ付けられていると、何か人間の進化・歴史において、それなりのいきさつがあるような気がしてならないので、忘れないようにここに書いておこうと思った。

いつか、調べる時間ができたら、じっくり調べてみたい。

さて、二歳の誕生日に私が祖父母へおねだりして買ってもらった、木製の子供用キッチン。

この「習性」ゆえに、意外な使われ方をしている。
小さなホーローの丸いシンク。
ままごとで、おもちゃの皿や野菜を洗う用なのだが、
ブランドンは、「おのれが入る」という使い方を選んだ。

「小さい物に入る習性」からすれば、あり得る事態なのだった。

彼も、学生になって、東京やなんかで風呂無しアパートに住むようになれば、こうして行水することもあるだろう。そうなったら、この写真を見せてやろう。




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September 30, 2010

電話の相手

食べこぼしを掃除するため、ローテーブルを壁に立て掛けた。

ブランドン(男 2歳)が、そこに子供用のパイプ椅子をドッキングして、
上に立ち上がり、「ブルドーザーでるよー あぶないよー」
と、運転ごっこをし始めた。

まったく車には見えないが、立て掛けたローテーブルによって、
大きさ感は出ている。

しばらく運転しているつもりだったブランドンは、
やにわに電話の子機(電池切れで放置)をつかみ、
「もしもし〜」し始めた。

「誰に電話かけてんのよ?」と聞くと、

「おねえさん」と答えた。

ブルドーザーの運転席から女に電話をかけるごっこ……。

どうして、神主の子供が、そんなマッチョな設定で
遊んでいるのだろうか。不思議だ。

そうこうしているうちに、ブランドンが飽きて放った電話機を、
ブレンダ(女 2歳)が拾い、

「ヨースケにでんわするワ」

と言ってボタンをピポピポと押し始めた。

「もしもし、ようすけ君? こんにちは〜」

もちろん、実際にはかかっていないが、
本人には「君」をつけ、
いないところでは呼び捨てにするという事を、
一体いつどこで、ブレンダは学んだのだろうか?

どう考えても、母親である私を観察して、
真似ているにちがいないわけで……、おそろしや〜!




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September 16, 2010

車と女

すっかり秋の空に、秋の雲が清清しく浮かんでいる。

保育園からの帰り道、
ニコイチのベビーカーに乗ったブレンダ(女)とブランドン(男)。

ブレンダ「くも〜!!」

ブランドン「もっくもく〜!!」

ブレンダ「どこからきたんやろ?」

ブランドン「きかんしゃやで」


おそらく、初めてまともに成立した会話かもしれなかった。

そんな乗り物好きのブランドンは、保育園でも、バスやタクシーのパズルを真剣にやっているらしい。

家では、トミカに御飯を食べさせている。

御飯をのせたスプーンを、車にあてがい、結局は自分が食べるのだが…。


そして、車のほかに大好きなものがある。

それは「おねえさん」だ。

イルカショーを見た時。

ジャンプしてボールを蹴るイルカ、水しぶきをあげるイルカ、ダンスをするイルカ、すべてを無視し、インストラクターのお姉さんに注目していたブランドン。

「おねえさんいるねえ」
「おねえさん泳いでる」
「おねえさんバイバイした」

お兄さんも、イルカに乗って頑張っていたのだが、無視されていた。

教育テレビの幼児向け番組「おかあさんといっしょ」が始まり、
お兄さんとお姉さんが、「みんな、げんき〜?」と一緒に言うときも、

「おねえさんいた!」

と叫ぶブランドン。お兄さんは無視されている。

きぐるみのコーナーが始まって、お姉さんの姿が見えなくなると、

「おねえさんは? おねえさんは?」

と探すほどである。

今のところ、おねえさんであれば、どのおねえさんでも良いらしい。

やはり、二歳といえど、男は男である。

















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September 15, 2010

秋の詩人

秋の風が吹いた。

ブレンダ(女 2歳)が田んぼの方角を指差して

「きいろくなってるぅ〜!!」

と叫んだ後、真剣な顔で

「コンバインくる」

と言った。

働く車が100種類出てくる千円DVDの中で、ブレンダ特に気に入っているのがミニパトとコンバインであり、

夏の間、いつも、
「コンバインのる」

と言っては、「田んぼが黄色くなったらコンバイン出てくるから。今はまだいないから!」と説得されていたため、田んぼが黄色くなっているのを見て、キタ〜!!と思ったのだろう。

「あのねーブレンダ、稲が黄色くなったんじゃなくて、夕陽で黄色く見えてんの。ゆうやけ。ヒカリが黄色いだけなの」

「……」

「おひさまのヒカリが反射して、きいろくみえるけど、田んぼはまだ緑色だからね。コンバインまだよ。まだ」

「コンバイン〜」

「近くまで行ったらわかるから」

というわけで田んぼまで行って、田んぼの稲がまだ緑色であることを確認し、ひとまず「コンバインのる」は治まった。


その夜、風呂の湯につかりながら、天井の電気を見上げてブレンダがぽつりと言った。

「誕生日やねん、ヒカリのな」

保育園の連絡帳に、今日はお友達の2歳の誕生日会をした、と書いてあったので、
ブレンダの脳内で「誕生日」と「ヒカリ」が結びつき、ヒカリの誕生日という詩的なひと言が出たのだと思う。

一緒に湯につかっていたブランドン(男)は、にやにやしながら、

「おねえさんいたねぇ」

と、わけのわからん返事をしていた。
(たぶん、先日見たイルカショーのおねえさんの事を言っている)。






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September 09, 2010

俯瞰

3b1b003d.jpg車担当のブランドン(男・二歳)が、何やら印刷物を手にして

「ブーブー! ブーブー!」

と主張していた。

外へ出れば、「バスぅ!」「クレーンしゃ!」「ゆうびんしゃッ!」等、
はたらく車たちに愛を叫ぶブランドンであるが、
家の中では、あらゆる紙媒体を漁り、車の写真や絵を探し出す。

新聞にはエコカー補助金間近の広告があり、
チラシには中古車センターの広告があり、
ムヒベビーの紙箱には救急車のイラストがある。

これらを見つけると、
「ブーブーあったで」と親に報告の後、
穴のあくほど眺め、
最後にはクシャクシャっと丸めて団子状にするのが至福のひと時なのである。

だが、その時手にしていたのは、熱田神宮の由緒書きであった。

「ブーブー。くーるーま、くるまっ」

しつこく報告を繰り返すブランドン。

由緒書の表紙には、
青々とした鎮守の森の写真が印刷されている。

ひろーい森だねえ…おそうじ大変だねぇ。
でもねブランドン、それのどこにブーブーがあるんだよぅ。
第一、神社の由緒書に、ブーブーは無いだろうよ。

……つうか、あったー!?

写真の左端には道路があり、そこには、蚤よりも小さな車が写っていたのだった。

もちろん、車輪も運転士さんも見えるはずがない。

長さ1ミリにも満たぬほどの点々を「車」と認識する能力と、
それを見つけ出す魂に、心を打たれた。



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September 08, 2010

相方の領域

男女の双子も、二歳ともなれば、男は車担当、女はごっこ遊び(女優)担当という、「担当制」が自然に出来上がってくる。まったく仕向けたつもりは無いのに、自然とそうなった。

とはいえ、車担当のブランドンと同じ環境にいるので、ブレンダは「車に異常に詳しい女優」と言える。


ある日、彼等をチャイルドシートに載せ、クルマで高速道路を走っていると、後ろからパトカーがサイレンを鳴らし、追い抜いていった。

現実の緊迫感に、圧倒されて声も出ないブランドン。おそらく、ほんもののパトカーを目に焼き付けようと必死なのであろう。

その横で、
「ピーポーピーポーキタ〜!! 警らパトロールカーや!! 」
と叫ぶブレンダ。

毎日、ブランドンにつきあわされて「じどうしゃ100」という名の千円DVDを見ているため、すべての車を正式名称で呼ぶのである。

ふつうの車は、「じょうようしゃのセダンや」と言うのだ。

もっと先に行くと、救急車、サインカー、消防車、レッカー車が止まっていた。

「キューキューシャいてる!! レッカーしゃ!! 赤いのはショーボーのくるまでーしゅ!」

ブレンダは興奮して解説しまくった。
ブランドンは無言。(たぶん、見るのに夢中)。

そして、現場を通りすぎてしばらくしたころ、はっ、と我に返った気配のブレンダ。

部長が部下に言うような口調で、

「良かったなぁ、ブランドン君」

と、ひとこと言い、その場を締めた。

本来はブランドンが車担当であることを提示したうえで、「上から目線」を保つ、という行為を、締めのセリフひと言で成し遂げたブレンダであった。



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September 04, 2010

バットマンあらわる

子供らをオバケ作戦で寝かせた後、夜中の一時にパソコンに向かっていると、背後に黒い影がひらひらする。

オバケ?

恐怖政治で寝かしつけた罰に、本当にオバケが出たのか?

コウモリだった。
おそらく、夕方のうちに入ってきて、深夜になって活動を始めたのだろう。

コウモリは低空飛行で、せまい部屋の中を飛びまわっている。
とりあえず子らが寝ている隣の和室に避難した。

すると、和室との間の障子にへばりついて、よじ登っている姿がシルエットで映った。
手のかたちまで、生々しくシルエットになっている。

けっこう大きいじゃんか!!

おりしも旦那は出張で不在。
近所の人も寝ている時間。

コウモリはますます活発になってきた。

喉が渇き、水を取りにコウモリ部屋に入ると、こっちに向かって飛んできて、寸前で回避する。

ひゃ〜!! コワイ〜〜!!
ヒッチコック、これ体験して「鳥」作ったね!!

コウモリは、超音波で物との距離をはかっているというが、障害物を判別するのはぎりぎりであるようだった。

だから人に気づくのも遅く、闇雲に向かってくる。飛んでくる正面顔が、超こわい!!

しかも、障子は超音波を反射しにくいのか(推測)、障子にはバサバサぶつかっていて、その音がまた、ヒッチコック度10000!!

落ち着け、落ち着くんだゴンネギ、頭を冷やして
何か対策を考えるんだ…。

とりあえず外に出て、チルー(犬)を見に行ったが、
やはり老犬、コウモリの捕獲をお願いするのは無理と悟った。

そのとき、お向かいの家の駐車場に、虫取り網が立てかけてあるのが目に入った。
小学生の子供たちが、バッタやトンボを捕るために、いつもスタンバイさせているやつだ。

あれ借りて、がんばるしか無い…。
防犯用の明かりに照らされつつ、網を拝借して、軍手をし、コウモリ部屋へ戻った。

二軒となりの奥さんに、コウモリの捕獲の仕方を聞いていたから、その通りやることにした。

「飛んでても、いつか壁にとまるから、そこを網でエイってすると、自分で網に入ってくるねん。そしたらがんばって網の口をきゅっと握って、そのまま網ごと外に出す!」

たしかに、止まったところに網をかぶせると、網に入ってきた。

だが、網の口をきゅっ、とするのがコワイ。
そのままの姿勢で五分くらい固まっていた。

腕がだるい…
ふと、コウモリと目が合う。
顔がコワイ!! 
もうこれ以上は耐えられない…

勇気を振り絞り、
すごい速さで網を窓の外に出して振りまわし、コウモリを外に出した。
ひらひら、と黒いシルエットが去っていった。

けっきょく、網をぎゅっと握ることは出来なかったが、ひとつやりとげた感じだ。

網を返却、部屋に戻り、眠りについた。

もう、ごきぶりもヤモリも恐くないです。


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September 02, 2010

いろんな歌がある

寝る前のブランドンとブレンダが、保育園で覚えてきた「やさいバリバリ体操」(注*大阪府が食育のために普及させた体操)を急にやり出した。

「やさいやさいバーリバーリ たべてたべてモーリモーリ」
やさいだいすき元気っこ!」

といいながら、ぐるぐる回り、踊り狂っている。

ただし、ブレンダとブランドンは、踊るといっても、ちゃんとした振り付けは再現できないので、
ウチナンチュが、お酒飲んでふらふらカチャーシーを踊っているときのような状態になっている。

踊りの最中、ウンチ臭がしてきた。
ブレンダがどうやら、踊りながらウンチした(匂いで、だいたいどちらのウンチか分かる)のに、やさいバリバリ体操に夢中でなかなかオムツを替えさせてくれない。

あんまり夢中なので、こちらに気を引かなくてはと思うあまり、ふと魔がさして、
「はい、やさいやさいバーリバーリ うんちうんちモーリモーリ」と歌ってしまった。

すると……奴らのテンションはさらにmaxに!!

「うんちうんちモーリモーリ!!」と言いながら、つまづいて派手に転んでもすぐ起き上がって踊り狂っている。

汗だくになってバッタリたおれるまで、オムツは替えることが出来なかった。

以来、盛り上がりたい気分のときには、「うんちっこやって〜」とリクエストが来るほどになってしまった。

きっと、保育園でこの体操をやるときにも、奴ら「うんちっこ」と言うに違いない…。

先生、ごめんなさい。

そんな彼らがよく歌う手遊びうたに、

とんとんとんとん ひげじいさん
とんとんとんとん こぶじいさん
とんとんとんとん てんぐさん
とんとんとんとん めがねさん
とんとんとんとん 手は上に
きらきらきらきら 手は下に

というのがある。歌うとかわいらしいのだが、文字にすると大変こわい。

髭爺さん→こぶ爺さん→天狗
と、異形(いぎょう)度が増していったところに
「めがね」という日常がスッと入り込んでくるところに、
凄みを感ずる。



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September 01, 2010

ごとび

c9cfe675.jpg私の知っている範囲では、手先の不器用さにかけて、私の右に出る者はいない。

そんな自分が子供の保育園での給食用エプロンを縫っているのだから、縫い目が異様に粗いのは大目に見てほしい。

そして、「おうちにあるタオルで」となると、装束屋さんか授与品業者さんのタオルになるのも、大目に見てほしい。

たぶん、神社やお寺の子の多くが、こうしたをエプロンや雑巾として使用しているのではないかと推測する。

業者さんといえば……

京都の神社に研修に通っていたころ、会計を担当している神職さんのもとに、取引先の業者さんが次々とやってくる日があった。

月々の支払いは、その神職さんの机の上で、直接に行われる。神職さんは、その日一日、自分の机で待っていれば、すべての支払いが一日で片付く。

「あのぅ。こちとら、ひとつひとつ銀行に払込書持っていって、手数料も払っているのに、なんですかその楽ちんなシステムは?」

と聞く、たいへん失礼な研修生の私に、

「君とこ、ちがうの? ゴトバライって大阪が発祥でしょ?」
とのお返事が。

ゴトバライ…
また知らない単語出てきた…
おうちに帰ってから調べよう…

おうちに帰って、ごはんを食べてから調べた。

ゴトビバライとは、五や十のつく日に支払いを集中させることなんだってさ!!

もっとも多いのが二十日で、それが大阪の交通渋滞の原因にもなっているんだってさ!!

またひとつ、賢くなったのだった。



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August 30, 2010

ロケ地牧野

九月四日に公開の、「オカンの嫁入り」。

大竹しのぶと宮崎あおいの主演で、大阪のとある町が舞台ですが、
牧野でロケが行われました。

ロケの日は、酒屋さんが「宮崎あおい来てんでー!」と教えてくれましたが、
東京出身の私は、芸能人慣れてますから…的に、見に行きませんでした。

本当は、東京に住んでいた頃も、三遊亭円楽師匠と遠藤ミチロウしか、出くわしたことが無いのですが。

行き着けの美容師さんも「オカン」の現場を見に行ったらしく、その人の話によると、ツイッターで集まったほとんどの牧野村民で、現場はちょっとしたお祭り状態だったようです。

自分の生活している町が、どんなふうに写っているのか。ブラック・レインみたいだったらそれはまたそれで、嬉しいですけど、のんびりした静かな町だから、それは無いだろう。

牧野駅のシーンもあるらしいので、片埜神社の看板が無いか、映画館に行かれる方は、チェックしてくださいな!



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女は女である

二歳児にとって、蓋が開かないという状況は頻繁に起こる。

タッパー、水筒、ダンボール等々。

そんなとき、ブランドン(男)は
「あかない、あかない…」と言いながら、背中を丸めて一生懸命、開けようとしている。

ブレンダ(女)は、
「あかへんよー。あーけーてー、の、よいよいよーい」
と言いながら、物を渡してくる。

また、パズルも6ピースとなると、なかなか難しいらしい。

ブランドンは、「できない、できない…」と半べそをかきながら、自力での完成を目指す。

ブレンダは、「できひーん。ママしぇんしぇい、やって」と言ってピースを渡してくる。

「ママ」「お母さん」「ママ先生」を使い分けるのもブレンダのみである。

私は悟った。

女は二歳からすでに女であると。

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August 28, 2010

ブランコ

家に入れない……。

目下のところの悩みである。

保育園から三人乗り自転車で帰ってくると、
家の前の路地に学童がワラワラといる。

とても面倒見が良く、ザリガニや、カマキリや、かぶとむしを見せてくれたり、
フラフープや縄跳びを貸してくれたり、ありがたい。

のだが、これが楽しすぎるらしく、一時間経過しても双子が家の中に入ってくれない。

「ほら、おかあしゃんはさ、晩ごはんの支度があるからさ…」と言うと、

「いや〜。田んぼ行く〜」
「公園いく〜。しゅー(すべり台)する〜」

などと言って、遠くへ駆け出していく。

追っかけて近所の公園にたどりついてしまうと、そこにはすべり台がある。

ひとりを下で受け止め、「はい、おしまい」と言っている頃には、もう一人が梯子を上っているため、エンドレスである。

早く、誰か来てくれよ、大きいこども!
と思いながら、奴らがすべり台に飽きるのを待つ。

最近、それぞれが単独でブランコに乗りたがるようになったので、さらにややこしい。

勝手に放っておくにはまだ危険なので、奴らの後ろに立って

「ほら、ぶらーん、ぶらーん」

……エンドレスなんだこれが!!

降りないんだずーっと!!

しかも揺らしてる間、歌ってなきゃいけないんだ!

「ゆーらゆーらゆれるー おそらもゆれるー」
「やっほー しんかんせーん」
ああ、暑さで体力が一気に奪われていく……。

なんでこの人たちは、この暑さでこんなに元気なのか?
年齢差を感じずにはおれない。

ふと思い浮かぶのは「生きる」の予告編でブランコに乗っている志村喬だった。

そういえば、もうすぐ日本映画専門チャンネルで、「24時間まるごと志村喬」があるんだな……。

ブランコを揺すっている母親が、頭の中で志村喬を思い浮かべているとは、誰が気づくだろうか。






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挿絵

7f5767be.jpg朝、食卓についたブランドン(2歳・男)が、牛乳パックに向かって勢いよく言った。
「オウチにハイリ!」

牛乳パックには牛と牛舎の挿絵。
牛に向かって「牛舎に入れ」と命令しているのだった。

それを聞いたブレンダ(2歳・女)が、やれやれ、といった風情で

「あのなぁ、おうまさんはなぁ、おかあしゃんがいないいない、って泣いてんねん」
と諭すようにいった。

はっとしたブランドン。
「おかあさんはどこ?」

ブレンダ「おうまさんのおかあしゃんはな、おうちにいるねん」

ブランドン「おうち?」

ブレンダ「おりょうりしてんねん」

ブランドン「おりょうり?あそこ?(家の台所方面を指差す)」

ブレンダ「(やれやれ)あのなあ、ラーメンつくってるねん」

ブランドン「はい」

ブレンダ「ラーメンちがう。きりぼし大根や」

ここで会話が終了。

君ら、星新一のショートショートか!

ブレンダは、きりぼし大根を「甘い麺」だと思っている。

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August 16, 2010

お盆

暑気ばらいに、ボアダムスというバンドが、二年前にニューヨークでやったイベントの、記録映画をみた。

ロックバンドは、ボーカル、ギター、ベース、ドラム、各一名というのがオーソドックスな形だが、この日はドラマーが77名だ。

もちろん室内には入りきらないので、野外で、ロールケーキみたいにぐるぐるとした配置でドラムセットを77台並べ、多勢でひとつの曲を演奏するわけだ。

たとえば和太鼓とか、ジャンベとか、まるい感じの音がする太鼓なら、多勢でも文句は言われない。

しかし、金属的な音がするドラムセットとなると、一台でも迷惑がられるわけで、特にシンバルとかハイハット(シンバルを二枚張り合わせたもので、足で開けたり閉じたりしながらバチで叩きます)を鳴らすと、その場にいる人たちが会話できなくなるので、常に人目をはばかりながら練習しなければならないのだ。

だから、ロックのドラマーが多勢あつまって、いっしょに思いっきり叩いて良いというのは、この世にあり得ない天国みたいなもので、そこにはまさに天国みたいな光景が広がっていた。

アメリカでの出来事だから、ドラマーの風貌もいろいろで、禅僧のような人、ヒッピー風の人もいて、人種もさまざまだ。

最後に全員がシンバルをシャー!とやる場面では、不思議と、神妙な気持ちにさせられた。

77台の音の波とともに、いろんな思い出が走馬灯のようにぐるぐると回る。そんなお盆休み。

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August 10, 2010

リモコン

ブランドンが熱を出したので、ブレンダも一緒に保育園を休ませたが、かかりつけのお医者さんが盆休みに入っていた。

というわけで、具合の悪い者と元気な者が、雨の日に家の中で一緒におる…という、やりにくい状況の中、つかの間に揃って昼寝の平和な時間。

眠りに入る前、エアコンのリモコンが見つからず、どうしても出てこないので、ためしに隣の部屋のリモコンを向けて押してみたが、やはり、びくともしなかった。

それを見ていたブレンダが、
「こっちはこっちやろ」
と普通に言ったので、
「それはそうなんだけどね、ひょっとしたらつくかな〜と思って…」
と言い訳をした。

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July 23, 2010

ゴンネギの一番長い日(記憶)

我が双子、ブレンダとブランドンが二歳になった。

ずいぶん昔に感じるが、たったの二年前、緊急帝王切開で出てきたのだ。
今、救急車が大好きなブランドンであるが、おのれが産れ出でたその日、すでに乗車していたことを覚えているだろうか……。

予定日の一ヶ月前、腹まわり一メートルを超えた私は、管理入院すべく産科に入った。

と思ったらもうすでに前駆陣痛が始まっていた。
お腹がはってきたら言ってね、と言われていたが、限界ちかく膨らんだお腹は常にはっているし、ときどき来るぎゅーというかんじも、その頃いつもあったので、わからんようになっていたのだった。

機械から巻物のようにはきだされてくるグラフは明らかなる陣痛を示しているようで、看護師さんが師長さんを呼びにいき、翌日の朝には先生が来て言った。

よしっ。今日、切ろう! 今日なら小児科の先生も来る日だし!

がぜん、切るモードに入って、臨戦態勢になった先生の横で、師長さんが

たぶん大丈夫だけど、まだ九ヶ月だから、保育器に入れないといけないかもしれない。でもウチはNICUが無いから、あるところ、当たってみるわね。

と言った。

なじみの先生に切ってほしい気持ちはやまやまだ。
しかし赤ちゃんだけ搬送になるのはつらい…と思った私は、「もし受け入れ先が見つかったら、母子ともに搬送してください」とお願いした。双子の場合、NICUにお世話になる確率はひじょうに高い。ということを、双子本で読んでいたからだ。

しかし三連休あけの朝ということで、どこも受け入れ不可能だった。最後に婦長さんがもう一度、最初に電話したところに聞いたら「今すぐならOK」との知らせ。すぐ救急車が来て、私は担架に乗り、枚方大橋を渡って高槻市に入った。

普段、枚方から高槻までは下手すると四十分から一時間はかかる。が、そのときは10分でついてしまった。

「救急車、はやっ」と思いながら、がたがた飛ばす救急車の中で、私は「で、でそうです…」と言いながら頭がぐるぐるしてきた。この時の揺れでブランドンは逆子になってしまっていた。
                                      〜つづく〜


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July 16, 2010

だんごたましい説

ブレンダ 水ぼうそうなう。

家で小麦粉ねんどなう。

クレーン車つくって
おばけつくって
わんわんつくって

と次々注文するわりには、母ががんばって作った秀作を一秒で
ぎゅーとつぶし、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ…。

ひどい。人の気持ちなど考えていない。

しかし、団子だけは別格である。

泥も、粘土も、団子状にすると、めずらしいお宝を手に入れたときのように、
大事そうに手のひらに乗せ、眺め、ときには複数を机に整列させて「デキタ!」と腰に手を当てて満足する。

まるで、映画「未知との遭遇」でリチャード・ドレイファスが、三角のお山に執着して仕事も家族もほったらかしにしているとき(かわいいよね)のように、彼等は「だんご」になると目の色を変えてしまうのだ。

食事どきも、マッシュポテトはそのままでは食べないが、団子状にすると次々に食べる。

団子には、なにか隠された秘密があるにちがいない。

未知との遭遇にまさる何かが!

五年くらい前、タイトルは忘れたが、神道系の本で読んだことがある。

日本人は、旅に出ると、団子を食べる。
昔は川を渡る前も、団子を食べた。

それは、団子という丸いもの=たま=たましい を食べて命をつなぐ
という神事なのだと。

その時は、
また神道的こじつけじゃね〜の?

と、文句を言いながら読んだ(根がチンピラなのですいません)のだが、

ブレンダとブランドンの、団子への執着ぷりを見ていると、
「それもありかもなぁ〜」と感ずる。



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July 12, 2010

何期?

知らなかったが、幼児には、いやいや期、というものがあるらしい。

あと二週間ほどで二歳になるブランドンとブレンダも、どうやらその時期らしい。

パンツを履きかえる
Tシャツを着替える
席にすわる
片付ける

といった、ちょっと面倒くさいな〜というような事は全部、イヤ!と言って拒否するのである。

夏だから、着替えが嫌ならハダカンボでよろし、といって放置しようとすると、「アカーン!」と言って泣く。

じゃあ着れば? というと、じたばたして、アカーン!

だったら着なくていいって言ってんじゃん! と言うと、さらに激しく怒りながらアカン、アカ〜ン!

こうなるともう、アカン百連発で、どうしようも無い。

少し前まで、駄目=めんめん という幼児語を使っていたのに、気がつけば何にでも「アカ〜ン」を連発している。

晩も、寝ながら布団から落ちているので、戻してやろうとすると、目をつぶったまま「アカ〜ン」といって拒否…。

イヤイヤ期は、大阪では別名アカ〜ン期だと思った。

他の地方、あるいは外国では、何期があるのか、興味ぶかい。



gonnegi123 at 16:13|PermalinkComments(0)