心地よい椅子

映画館のふわふわのいす、こたつに半分もぐりこんだ座椅子・・・心地よい時間を共有したい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハート5つ→傑作 ハート4つ→秀作 ハート3つ→佳作 ハート2つ→凡作 ハート1つ→駄作

2017年12月

シザーハンズ (初事見面映画館 その1129)

【 シザーハンズ Edward Scissorhands 】(1990年 アメリカ)


監督:ティム・バートン

出演:ジョニー・デップ ウィノナ・ライダー
  (NHK−BSプレミアム)

◎ ベッドに入った小さな男の子に、祖母が昔話を話して聞かせる、そんなシーンで始まる。これはおとぎ話なのだ。おばあちゃんが眠れない孫に読んで聞かせる絵本なのだ。だから、お山のてっぺんの壊れかかったお屋敷は、いかにもという感じだし、ふもとの町はパステルカラーで、生活感はゼロだ。この情景はベッドの中の男の子の頭脳の中に生まれたものだ。
◎ そして、CGもない。エドワードの手の先には、様々な刃物がくっついているだけだし、彼がその腕を発揮するときも、髪の毛や犬の毛、葉っぱや氷の粒が飛び散るのが見えるだけだ。それでいい。それがいい。それによってこの映画は永遠の命を手にしている。

キートンの結婚狂 (初事見面映画館 その1128)

【キートンの結婚狂  Spite Marriage 】 (1929ねん アメリカ)

監督: エドワード・セジウィック
出演:バスター・キートン  ドロシー・セバスチャン
    (レンタルDVD)

◎ 舞台女優に惚れてストーカーとなったしがないキートンは、無理矢理彼女にキスする役者の代役となり、舞台をめちゃくちゃにしてしまう。その後、船に乗り込んで悪い奴等をやっつけて、彼女の心をつかんでめでたしめでたし。
◎ 1929年の作品で、画面もきれいになっている。逆にギクシャクした画面でのトリックが使えないので、長回しで撮られたキートンの体当たり演技が見ものだ。船から落とされてからボートによじ登り、再び船に戻ってくるシーンはジャッキー・チェンを思わせる。 

キートンの大学生 (初事見面映画館 その1127)

【 キートンの大学生  College 】 (1927年 アメリカ)

監督: ジェームズ・W・ホーン
出演:バスター・キートン   アン・コーンホール
   (レンタルDVD)

◎ 優等生で運動音痴のキートンが、いつものように愛するかのじょを得るために、できない陸上競技に挑戦するが、失敗ばかり。あまりひねりもきいていないため、ちょっと退屈だ。
◎ 最後はボートに挑むが、この設定には無理が大きい。 

拳闘屋キートン (初事見面映画館 その1126)

【 拳闘屋キートン  Battling Butler 】 (1926年 アメリカ)

監督: バスター・キートン
出演:バスター・キートン   サリー・オニール
    (レンタルDVD)

◎ この映画でもキートンは大金持ちのお坊ちゃん。 上げ膳据え膳で何もできないという設定が好きなようだ。でもシャツを脱ぐと筋肉モリモリ。これは誤魔化しようがない。
◎ 大好きになった彼女と結婚するために、なぜかボクシングのリングに立つことになる。よくあるパターンだが、結局大観衆の前には出ない。期待している観客に肩透かしを食らわす。 

カラーパープル (再見映画館 その320)

【 カラーパープル  The Color Purple 】 (1985年 アメリカ)

監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:ダニー・グローヴァー  ウーピー・ゴールドバーグ
     (NHKーBSプレミアム)
 
◎ 久しぶりに観て、120パーセントのスピルバーグ印であることにあらためて驚かされた。当時の流行エンタメ監督が撮ると、黒人映画もこんなに美しく明るくなる。途中でこれは『天使にラブ・ソングを…』かと思った。ウーピーが出ているせいもあるが、もちろんこっちが先だ。 
◎ それにしても顔のアップが多い。テレビ映画のようだ。もちろん登場人物の95パーセントが黒人なので、その黒く光る顔の迫力がすごい。暖色系の『ムーンライト 』と言える。

トッツィー (再見映画館 その339)

【 トッツィー  Tootsie 】   (1982年 アメリカ)

監督:シドニー・ポラック
出演:ダスティン・ホフマン   ジェシカ・ラング
     (NHK-BSプレミアム)

◎ 名優たる者、1度ぐらいは女装せずにはおられないようだ。ロビン・ウィリアムズは『ミセス・ダウト』で、ジャック・レモンは『お熱いのがお好き』で。 そう言えばBBCが選んだコメディ映画のベスト100で『お熱いのがお好き』がベスト1の栄冠に輝いた。『トッツィー』も31位にはいったが、『ミセス・ダウト』は圏外だった。
◎ 35年も経って再見してみると、確かに『トッツィー』は少し理屈っぽい。良識派のポラックだから真面目過ぎて、女性差別などに視点が過重に置かれてしまっている。大口で笑っていられる『お熱い……』の方が確かにコメディとしては上だ。でも、前置きなしに女になってホフマンが登場するシーンは忘れることができない。 

スウィート17モンスター (初事見面映画館 その1125)

【 スウィート17モンスター The Edge of Seventeen 】 (2016年 アメリカ)

監督:ケリー・フレモン・クレイグ
出演:ヘイリー・スタインフェルド ウディ・ハレスソン
  (レンタルDVD)

◎ ヒロインの高校生ナディーンは憧れている男の子にとんでもない性的なメールを送ってしまう。取り返しがつかない。そこで自殺を決意する。しかし、たった一人の親友とけんかしてしまっており、決意を打ち明ける相手がいない。仕方がない。生徒に人気のない担任教師のところに出かける。そこでのこの中年の男性教師のリアクションが笑わせる。「実は私も今遺書を書いていたところだ」。教師は机の上の遺書を読み上げる。もちろん、でたらめを読んでいるのだだろうが。彼は今まで映画に出てきた学校教師の中でもぴか一である。映画はここからヒロインの小学校時代にさかのぼり、再び映画の後半になってこのシーンに戻ってくる。この映画のコアになるシーンだ。
◎ 残念なのはラストだ。モンスター・スチューデントのヒロインが大いに反省した途端、東洋系の級友の作った映画を観に行き,彼の仲間に迎え入れられる。人はそう簡単には変わらない。改心をして一歩前進しても、やはり前途多難。そんな普通なラストにしてほしかった。

ゾンビ (初事見面映画館 その1124)

【 ゾンビ Down of the Dead 】 (1977年 アメリカ)


監督:ジョージ・A・ロメロ

出演:デイヴィッド・エンゲ スコット・H・ラインガー
  (レンタルDVD)

◎ ロメロが逝ったことが話題になっているが、正直言ってこの手の映画は肌に合わない。自分にとってゾンビ映画といえば『高慢と偏見とゾンビ』だけだ。それでも1本ぐらいは観ておこうと思って、元祖『ゾンビ』をレンタルしてきた。
◎ 脚本も演出も演技も、どこかの中学校の映画クラブのレベルだった。アダムとイヴにノーベル賞やアカデミー賞をとれといってもしょうがないのか。

キートンのカメラマン (初事見面映画館 その1123)

【 キートンのカメラマン The Cameraman 】 (1928年 アメリカ)


監督:エドワード・セジウィック

出演:バスター・キートン マーセリン・デイ
  (レンタルDVD)

◎  街角に立つしがないカメラマンだったキートンが、ニュース映画会社の受付嬢に惚れて、特ダネを追う報道カメラマンを目指す。映画は三部構成で、間に彼女とデートでプールに行く話が挟まる。当時のニューヨークのプールの様子も興味深い。
◎ 後半は、チャイナタウンの中国人マフィア同士の抗争を取材する。これがすさまじい。そして、ボートレースの取材では、おぼれた彼女を救出するが、同僚にその手柄を奪われてしまう。しかし、すべての真相はカメラに収まっており、めでたしめでたし。相棒となったサルも達者な芸を見せる。

海底王キートン (初事見面映画館 その1122)

【 海底王キートン The Navigator 】 (1924年 アメリカ)


監督:バスター・キートン ドナルド・クリスプ

出演:バスター・キートン キャスリン・マクガイア
  (レンタルDVD)

◎ ある陰謀に巻き込まれ、たった2人で乗った軍船で漂流するキートン。座礁した船を修理するために海底に潜る。このシーンはガラスの水槽に入って撮影されたのか。クライマックスは、襲ってくる人喰い人種の群れ。時代を感じさせる。絶体絶命の危機で潜水艦に救われる。きちんとストーリーが通っているところがいい。
◎ 主演の2人はほぼ出ずっぱり。相手役のキャスリン・マクガイアはあまり可愛くはないが、キートンに負けぬアクションで健闘している。
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