ちょっと待って、ラ・テ

オジサンのこころに響いた番組の、あの場面、あの言葉、あの人の表情。 毎日、放送される多くのラジオ、テレビ番組の中から、選りすぐって取りあげ、 聞いていない人、見ていない人が自分のなかで再生して、その番組の感動や楽しさを味わうことができる、そんなことの役にたてればと思います。 ついつい流される日々のなかで、ちょっと立ち止まって、日常を一歩離れて、考えてみるためのラジオ、テレビ。だから「ちょっと待って、ラ・テ」。

カテゴリ: 番組

「週刊文春爆弾」は、芸能界、政界、プロ野球界と広い分野で炸裂し、その威力の
すごさは、これまで週刊誌によって暴かれた数々のスキャンダルとは
比べものにならない破壊力を見せている。

その週刊文春の標的になったのが、ショーンK氏。
学歴、経歴を詐称していたことを文春がスクープして、本人も認め、
すべてのラジオ、テレビ番組の出演を取りやめ、4月スタートの予定だった、
フジテレビの「ユアタイム ~あなたの時間~」の司会も辞退、ということになった。

「報道ステーション」のコメンテーターも週刊文春発売の日、
16日の夜の放送に出演せず、古舘氏から、今後の出演取りやめが発表されたらしい。
私は、ショーンK氏の番組はJ-WAVEしか知らず、いつだったか、
たまたま報道ステーションを見たら、ショーン氏が出ていたので、
あれ、いよいよテレビに出てきたんだ、と思ったのだが、
そのときのショーン氏の印象は、ラジオとは少し違っていた。

何か、かしこまっているというイメージがあり、そのときの話題がそうだったからか、
表情も暗く、深刻な話ぶりで、あとで思ったのは、雰囲気が姜尚中氏に似ている、
ということだった

J-WAVEでのショーン氏は、長いこと「MAKE IT 21」という番組のナビゲーターを
つとめてきた。この番組は15年以上つづいているが、時間は多少変わろうと、
土曜の夜であることはずっと変わらず、スポンサーが替わることはあっても、
ナビゲーターは常にショーン氏だった。

土曜の夜のラジオといえば、「MAKE IT 21」。
そこでのショーンKは、くったくのない明るいキャラクターで、チラッと見ただけだが、
テレビの真剣な表情とは違った、ベンチャー企業の若いトップがゲストのときなど、
そのビジネスの成功を心から願っているということが伝わってくる、誠実な応対で、
ユーモアも交え、いつ聞いてもイヤミのない、あきることのないトークを展開していた。

あす19日、土曜日の番組は、すでに休止が発表されているが、J-WAVEは番組の
ホームページで、当日の代替番組の冒頭で、「MAKE IT 21」について説明すると言っている。
どのような説明になるか待つしかないが、そのホームページのコメント欄には
番組ファンからの声が多数寄せられている。

以下、いくつか紹介する。
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これはほんとにドキュメンタリーなのだろうか。
自分は、テレビドラマを見ているのではないか、そんな気がした。
NHK BSプレミアムで、毎週木曜日の夜9時から放送されている
「覆面リサーチ ボス潜入」という番組だ。
毎回、ひとつの会社の社長が変装して、社員たちの働く現場で共に仕事をし、 
現場でなければ出てこない意見、提案、そしてもちろん不満などを直接聞き、
言うまでもなく、その現場スタッフは、相手が社長だと知らないわけで、
そのような「社長のお忍び現場研修視察」が数ヵ所行われたあと、
その現場に関わった社員が集められて、最後に社長からネタばらしがあり、
スタッフたちが、いまひとつ何が起こっているのか理解できないでいるなか、
社長から、一人ひとりに対して、現場で彼らが話したことについて、
社長としての考えが話される。

ここで、ほとんどの視聴者は泣く、らしい。
私は、今回初めてこの番組を見たが、正直に言うと、ポロリと涙がこぼれた。
しかし、しばらくして、何となく胸にしこりのようなものを感じ、
時間とともに、それは大きくなっていった。
そのしこりとは、
「これ、うまくいきすぎではないのか」「全部が、完全にドキュメントなのか」
というものだ。

2月11日木曜日の放送は、全国的に展開しているシネマコンプレックス(シネコン)の社長が、身分を隠して各地の自社の映画館で働き、現場でなければわからない会社の様々な問題を知ることになる。
各地の現場で、彼は、広告代理店の人で、シネコンの現場を勉強するため、
研修にきた、というふうに紹介される。

そして番組の最後に、それぞれの職場で、よりよい映画館にしてゆくための
自分なりの考えを率直に語ってくれた現場スタッフに
もちろん、彼らは、そのときは自分が話している相手が社長だなどとは、
まったく知らないのだが、
社長自身の口から、自分の意見、こんなことができたらいいな、という、
ついこのあいだ言ったことに対して、会社として、どう対応していくか、
ということが語られる。

そしてこの回のラスト、社長は、きょう集まった全員に、3泊4日の香港支社への
研修旅行をプレゼントすると発表がある。思わず、歓声を上げるスタッフ。
あすの仕事への期待と希望を感じさせる音楽が盛り上がって、番組は終わった。
メデタシ、メデタシ。

時間が経って、冷静に振り返ってみる。
まず、全国の、自社が運営する多くのシネコンのなかから、
社長が訪れるいくつかが選ばれたわけだが、
それはどのようにして選ばれたのか。続きを読む

よく、「ラジオは映像がないぶん、想像力を働かせて聞くから、そこがいい」
というようなことを言う人がいるが、
ふだん、結構ラジオを聞いているほうだと思う私は、そんな面倒なことをしていない。
「へえぇ」という話、笑っちゃう話、しみじみと心に沁みてくる話、そういうものが
聞けて楽しいから聞いているのだ。

しかし、今回、取り上げるNHK FM「夜のプレイリスト」を聞いて、思わず想像してしまった。
何を想像したかというと、秋吉久美子の高校生時代である。
この番組は、月曜から金曜の毎日深夜0時から1時間、
1週間を通してひとりの出演者が、自分が好きなミュージシャンのアルバムを、
毎夜1枚ずつ、5日間で5枚紹介しながら、その音楽や、自分との関わり、エピソードなどを話す、という番組だ。

2月1日からの週は、女優の秋吉久美子が担当で、自らの若き時代に
大好きだった音楽を語り、その中で、高校生活の日々を話した。
これが、オジサン世代にはちょっとたまらんトークであった。

2日火曜日に彼女がピックアップしたのは、レッドツェッペリンの3枚目のアルバム「Ⅲ」。
番組冒頭、「今晩は、秋吉久美子です」という最初の声が、そのトーンが、
ピタッと深夜という時間にはまっていて、この人は、それが分かっていて、この発声を
しているのではないかと思うくらい、スーッとこちらの胸に入って来た。

その時点で、これはいい番組だ、と私の中の何かが勝手に決めつけて、
その予想は裏切られることなく、冬の夜のひととき、気持ちのいいノスタルジーに
浸れたし、翌日も、その翌日も、寝てしまった場合の保険として録音予約をして、
しかしちゃんと起きていて、いろいろな感慨にふけったり、昔見た映画のことを思いだしたりしながら、70年代の空気に包まれたのだ。

さて、最初の挨拶のあと、今夜紹介するアルバムについての簡単な説明があり、
このへんは、台本を読んでいるというのが分かるという話し方だったが、
そのアルバムが発売されたのが1970年、というあたりから、
フリートークで、あの、彼女独特の、舌足らずというか、「秋吉調」といってもいい
不思議な魅力の話術が展開され始める。
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大みそかの夜は、「紅白」からテレビ東京「ジルべスターコンサート」の
ボレロで0時を迎え、宮本亜門の「感動で胸いっぱい」という気持ちがあふれそうな
表情を見て、NHKに戻り、「年の初めはさだまさし」で
さだまさしの、変わらぬ静かな闘志を感じ、最後の曲「風に立つライオン」で、
ひとり勝手に30年前に戻った。

明けて2016年、目が覚めると陽はすでに高く、なんなら初日の出を
ベランダから眺めて、デジカメにおさめようかなどと思っていた
前夜の私を笑うかのように、カーテンに届いている外の光は、
朝というには無理がある時間であることを伝えていた。

そういうときは、ラジオをつけて、ぼんやりとしたアタマに少しずつ刺激を
与えていく方がいい。
テレビは、まず視覚にくるから、けさのような状態のときは、
まずスイッチを入れない。
TBSラジオは恒例の「ニューイヤー駅伝」。恒例でないのが、ワイドFM開局によって、
ことし初めてステレオ放送で聞けることだ。
沿道の観客や応援の音が、ステレオならではの拡がりを持って聞こえた。

昼のニュースをNHKFMで聞いてそのままでいると、民謡番組が始まった。
この3月に開業する北海道新幹線にちなみ、東京発の北海道新幹線に乗って、
北へ向かいながら、各地の民謡を聞かせてゆく、という趣向で、
車掌は、歌手の福田こうへい。

福田こうへいの、とぼけた味の車掌が、たまたま車両に乗ってきた民謡歌手と
方言丸出しの会話をするというかたちで、車両には他の乗客がいるわけだが、
その笑い声が入るのは、番組がスタジオで公開録音で行われたからだ。
歌手の歌はもちろん、その場での生歌。

民謡の定番といっていい、嫁ぐ娘に贈る歌。
「宮城長持唄」が、太陽光が窓のカーテンに燦燦と降りそそぐ、元日の昼どきの空間に流れる。
  蝶よ花よと育てた娘
  きょうは晴れてのお嫁入りだェー

  故郷恋しと思うな娘
  故郷当座の仮の宿だェー

1時になろうとするところで、何気なくAMのNHKにチューニングを変えると、
なんと「チャンバラジオ」が前半終わったところだった。

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今月9日夜6時から放送された「BS朝日開局記念番組 生放送!   56
日本の名曲 人生、歌がある 5時間スペシャル」は、 最近では例のない、豪華歌手陣勢ぞろいの、演歌たっぷりの番組で、「紅白」に代わって、全国の演歌ファンのための年末恒例番組にしてやろうじゃないかという、BS朝日の意気込みが伝わってくるように感じるほど、見事な5時間だった。

5時間の長丁場の進行をあずかる司会は
五木ひろし。
この「日本の名曲 人生、歌がある」は、毎週水曜日の夜7時から
BS朝日で放送されている2時間のレギュラー番組で、
五木ひろしは、この司会を2年前の番組スタート以来つとめている。

今回は、いつもの2倍以上の放送時間で、しかも生放送という、
緊張と体力とそれに加えて、出演者に気持ちよく歌ってもらうという、
かなりの力量を求められる仕事を、五木ひろしは50年間の芸能生活で
培ってきた実力をこれみよがしに見せることもなく、余裕の表情でやってのけた。

総勢47名、くしくもきょうは、赤穂浪士の討ち入りの日だが、
9日のBS朝日の開局記念番組に集結した歌手も、討ち入りの赤穂浪士の
数と同じだった。

20151213_212441 その歌手たちも、他の歌手がスタジオの傍らで見守るなかでの歌唱ということもあり、いつになく気合いが入っていた。 
北原ミレイ「石狩挽歌」 松原のぶえ「演歌みち」 中条きよし「うそ」 キム・ヨンジャ「暗夜航路」など数え上げたらキリがないが、まさに「日本の名曲」というタイトルにふさわしい歌の数々、全66曲、堪能した。

レギュラー番組のコーナーでもある「コラボレーション」は、2人、または3人の歌手が一緒に名曲を歌うものだが、今回のスペシャルでは、大月みやこ、キム・ヨンジャ、牧村三枝子の3人による「さだめ川」(ちあきなおみ)、そして、五木ひろし、鳥羽一郎、氷川きよしの3人による「かえり船」(田端義夫)が聴かせた。
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