ちょっと待って、ラ・テ

オジサンのこころに響いた番組の、あの場面、あの言葉、あの人の表情。 毎日、放送される多くのラジオ、テレビ番組の中から、選りすぐって取りあげ、 聞いていない人、見ていない人が自分のなかで再生して、その番組の感動や楽しさを味わうことができる、そんなことの役にたてればと思います。 ついつい流される日々のなかで、ちょっと立ち止まって、日常を一歩離れて、考えてみるためのラジオ、テレビ。だから「ちょっと待って、ラ・テ」。

カテゴリ: テレビ

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世界女子カーリング選手権で見事、銀メダルを獲得した日本。そのチームのメンバーのひとり、吉田知那美選手の試合中の笑顔がとても印象的で、決勝戦でも、王者スイスを相手に接戦を展開しているというのに、いいプレイが出たあと思わずこぼれる笑顔は、彼女の根っからの明るさを象徴しているのだろうと思った。

だから、試合が終わってしばらくしてから、選手一人ひとりに対してのインタビューが始まったとき、彼女はその笑顔で、銀メダルという、日本のカーリング史上初めての快挙の喜びを言ってくれるだろうと思った。

ところが、4番目に画面にあらわれた彼女は、予想とはまったく違った。
試合終了直後は、スイスにもう一歩のところまでいきながら惜敗した悔しさで、
チーム全員がはばかることなく泣いていたが、このときは、その感情も
おさまっていていい時間だったから、彼女の前に出た、本橋麻里、
吉田夕梨花、鈴木夕湖の三人は、目に涙のあとを残しながらも、
微笑みが浮かぶこともあるといった様子でインタビューに答えていた。

そのあとに吉田知那美が画面のフレームの中に出てくるとき、
先ほどの試合中に見せた、あの笑顔で、金メダルは逃したけれど、
精一杯やったから満足です、そんな気持ちを顔に出して登場するものと
勝手に想像していたら、実際の彼女は、目にはまだ、今にもこぼれそうな涙が残り、
笑顔どころか、真剣な面持ちであらわれたのだ。

これには少々驚いた。
大げさに言うと、不意をつかれた、といった感じに近いものがあった。
しかし、もっと驚いたのは、アナウンサーの質問に答える彼女の、その言葉だった。

以下、文字おこしで再現してみる。

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これはほんとにドキュメンタリーなのだろうか。
自分は、テレビドラマを見ているのではないか、そんな気がした。
NHK BSプレミアムで、毎週木曜日の夜9時から放送されている
「覆面リサーチ ボス潜入」という番組だ。
毎回、ひとつの会社の社長が変装して、社員たちの働く現場で共に仕事をし、 
現場でなければ出てこない意見、提案、そしてもちろん不満などを直接聞き、
言うまでもなく、その現場スタッフは、相手が社長だと知らないわけで、
そのような「社長のお忍び現場研修視察」が数ヵ所行われたあと、
その現場に関わった社員が集められて、最後に社長からネタばらしがあり、
スタッフたちが、いまひとつ何が起こっているのか理解できないでいるなか、
社長から、一人ひとりに対して、現場で彼らが話したことについて、
社長としての考えが話される。

ここで、ほとんどの視聴者は泣く、らしい。
私は、今回初めてこの番組を見たが、正直に言うと、ポロリと涙がこぼれた。
しかし、しばらくして、何となく胸にしこりのようなものを感じ、
時間とともに、それは大きくなっていった。
そのしこりとは、
「これ、うまくいきすぎではないのか」「全部が、完全にドキュメントなのか」
というものだ。

2月11日木曜日の放送は、全国的に展開しているシネマコンプレックス(シネコン)の社長が、身分を隠して各地の自社の映画館で働き、現場でなければわからない会社の様々な問題を知ることになる。
各地の現場で、彼は、広告代理店の人で、シネコンの現場を勉強するため、
研修にきた、というふうに紹介される。

そして番組の最後に、それぞれの職場で、よりよい映画館にしてゆくための
自分なりの考えを率直に語ってくれた現場スタッフに
もちろん、彼らは、そのときは自分が話している相手が社長だなどとは、
まったく知らないのだが、
社長自身の口から、自分の意見、こんなことができたらいいな、という、
ついこのあいだ言ったことに対して、会社として、どう対応していくか、
ということが語られる。

そしてこの回のラスト、社長は、きょう集まった全員に、3泊4日の香港支社への
研修旅行をプレゼントすると発表がある。思わず、歓声を上げるスタッフ。
あすの仕事への期待と希望を感じさせる音楽が盛り上がって、番組は終わった。
メデタシ、メデタシ。

時間が経って、冷静に振り返ってみる。
まず、全国の、自社が運営する多くのシネコンのなかから、
社長が訪れるいくつかが選ばれたわけだが、
それはどのようにして選ばれたのか。続きを読む

今月9日夜6時から放送された「BS朝日開局記念番組 生放送!   56
日本の名曲 人生、歌がある 5時間スペシャル」は、 最近では例のない、豪華歌手陣勢ぞろいの、演歌たっぷりの番組で、「紅白」に代わって、全国の演歌ファンのための年末恒例番組にしてやろうじゃないかという、BS朝日の意気込みが伝わってくるように感じるほど、見事な5時間だった。

5時間の長丁場の進行をあずかる司会は
五木ひろし。
この「日本の名曲 人生、歌がある」は、毎週水曜日の夜7時から
BS朝日で放送されている2時間のレギュラー番組で、
五木ひろしは、この司会を2年前の番組スタート以来つとめている。

今回は、いつもの2倍以上の放送時間で、しかも生放送という、
緊張と体力とそれに加えて、出演者に気持ちよく歌ってもらうという、
かなりの力量を求められる仕事を、五木ひろしは50年間の芸能生活で
培ってきた実力をこれみよがしに見せることもなく、余裕の表情でやってのけた。

総勢47名、くしくもきょうは、赤穂浪士の討ち入りの日だが、
9日のBS朝日の開局記念番組に集結した歌手も、討ち入りの赤穂浪士の
数と同じだった。

20151213_212441 その歌手たちも、他の歌手がスタジオの傍らで見守るなかでの歌唱ということもあり、いつになく気合いが入っていた。 
北原ミレイ「石狩挽歌」 松原のぶえ「演歌みち」 中条きよし「うそ」 キム・ヨンジャ「暗夜航路」など数え上げたらキリがないが、まさに「日本の名曲」というタイトルにふさわしい歌の数々、全66曲、堪能した。

レギュラー番組のコーナーでもある「コラボレーション」は、2人、または3人の歌手が一緒に名曲を歌うものだが、今回のスペシャルでは、大月みやこ、キム・ヨンジャ、牧村三枝子の3人による「さだめ川」(ちあきなおみ)、そして、五木ひろし、鳥羽一郎、氷川きよしの3人による「かえり船」(田端義夫)が聴かせた。
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ひとりカラオケ、最近は「ワンカラ」などとも言うようだが、昼間そこで楽しんでいる
女性に「カラオケ代を払いますから、家ついていってイイですか?」と声をかけ、
オーケーということで家に行って…というのが、10月31日放送の
テレビ東京「家、ついて行ってイイですか?」。
今月19日のこのブログで紹介した、32歳差カップルのエピソードに続いて
この女性の「事実は小説よりも奇なり」というしかない話を見せてくれた。

歌っている最中に、番組スタッフから声をかけられたこの人、くみこさん(28才)は、
「同棲している人がいるので、確認が取れたら」ということで、その相手の了解も得て
ふたりの住まいに向かうことになった。

東京・新宿のカラオケボックスを出てJR新宿駅まで歩く道すがら、彼女の口から出た
言葉、その内容は、自分が最近読んだマンガの話でもしているのかと思うようなものだった。
それは、仕事中に彼が階段から落ちて、ある時期2年ぐらいのあいだの記憶を失くした、
というものだった。

スタジオならぬ専門学校生の部屋をスタジオがわりに借りて収録している、
そこにいる、おぎやはぎ矢作やビビる大木、アンタッチャブル山崎などが
「行っていいのか?」と言う声が入る。

「記憶喪失だと分かったときの気持ちはどんなものでした」
「なんかもう複雑でしたね。
 記憶を失くしたという事実がきたときはショックでしたね」
ビビる大木の声が入る。
「歩きながら聞く話なの、これ」

新宿駅から赤羽駅まで移動し、ふたりの暮らすマンションに着いた。 
その彼氏、重田佳則さん、28才が登場。画面には「くみこさんと同棲して約4年」と。
スタッフが質問する。「お仕事、何されているんですか」
「今、アルバイトしながら声優めざしています」
「アルバイトは何を」
「カードゲームの販売だとか買い取りだとか。秋葉原で」
「何年ぐらいやっているんですか」
「う~ん何年ぐらいだろ。自分の記憶では2年ぐらいなんですけど、
 飛んでる部分をあわせると3、4年ぐらいかな」

ふたりの出会いは声優の養成所、重田さんが告白したとき、
くみこさんは「恋愛とかは、いいやとなっていた時期だったので」振った。
それがなぜ、今同棲しているのか、という質問に、くみこさんは、
「付き合っていたわけではないんですけど、なぜか飛び越えて
プロポーズされて、まんざらでなかったんだと思うんですけど」
そこへ、重田さん、
「そんな記憶はないんですけど、私は」
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「事実は小説よりも奇なり」という言葉が、この番組のキャッチコピーとして
ピッタリだと思う、テレビ東京、土曜深夜の「家、ついて行ってイイですか?」
終電に乗り損なった人に「タクシー代払いますから、家、ついて行ってイイですか?」
と声をかけて、「イイ」と応えた人と一緒にタクシーに乗り、
着いた家で、いろいろ話を聞く。
1時間の番組で毎回、3人ぐらいのエピソードを見せ、スタジオならぬ、
これも街で「家で収録させてもらってイイですか」と頼み、OKの返事をくれた人の家、
あるいはアパートの部屋で、司会のおぎやはぎ矢作とビビる大木、
それにゲストの三人で、あれこれしゃべる、そういう番組だ。

10月31日の放送は、東京の町田駅から始まった。
中年の女性三人組に声をかけると、仕事の帰りだという。なんの仕事かと聞くと、
「熟キャバ」だと言う。いわゆる「熟女キャバクラ」だ。
その三人のなかで「家に72才の主人がいます」という女性の家まで行くことになった。

タクシーのなかで、その72才のご主人とのなれそめを聞く。
女性の名前は菅原香屋子さん、40才。
「ずーっと前に働いていた会社」の、当時の上司がご主人だという。
おぎやはぎ矢作が盛んに「興味深いなあ」と言う声が入る。

タクシーは横浜市江田の自宅に着いた。5千円とちょっとのタクシー代を払って、
家におじゃまする。
夜中の3時に、ご主人の菅原晃さんは、スジコからイクラを作っていた。
50才で離婚したとき、外で食っていればいいと思っていたが、
「外で食うものは、どんなに金出しても飽きる」から、自分で料理するようになったらしい。

あらためて、スタッフが「どんなお仕事だったんですか」と聞く。
香屋子さんが答えて、「百貨店の万年筆売り場の統括部長、総責任者と
ペーペーの下っ端」。
「どちらが付きあってくださいって言ったんですか」という質問には、
香屋子さん「言ってないよねぇ」晃さん「言ってないよ。おれ忙しかったもの、
いっぱいいて」
忙しいのは仕事ではなく、彼女がいっぱいいたからということだそうだ。
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