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そして、グラディウスは“伝説”となった!

1988年、春。AOUアミューズメントエキスポの会場に激震がはしった。あの名作『グラディウス』のアーケード版続編が電撃発表されたからである。ただの作品発表ならば、それはただのイベントでしかない。しかし、本作の発表はまったく意味が違っていた。あのビデオゲーム史において横スクロールシューティングというジャンルを切り拓いた『グラディウス』の続編は、ひと目で「これは前作をはるかに凌ぐ作品だ!」とわかるほどの強烈な輝きを放っていたからだ。前作以上にグラディウスであった本作の魅力とは何なのか?今宵も歴史に埋もれしレトロゲームの魅力にせまってみよう。

※2015年1月6日、記事完結。



ブログ代表
こんにちわ、レトロゲームレイダース/ジョーンズ博士です。

今回発掘した作品は、コナミから1988年にリリースされたアーケード用横スクロールシューティング『 グラディウスII GOFERの野望 』です。「GOFER」とはゴーファーと読みます。バクテリアン軍の特殊部隊の名前であり、本作は宇宙で唯一、バクテリアンの侵攻を撃退したグラディウス宇宙軍とバクテリアン軍の再戦を描いた物語です。

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『グラディウス』という作品は知名度が高いので、「ゲームは詳しくない」という人でも名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。若い人の中には「シューティングっしょ!」くらいの認識でゲーマーを名乗る方もいらっしゃいますが、それはちゃんちゃらおかしく、ヘソでお茶も沸いてしまうというもの。「どこに住んでいるんですか」と尋ねられて「地球です」と答えるようなものなので、気をつけてくださいね。

さて、本作のことを知るためには、前作『グラディウス』のことをある程度知っておくことが重要です。当ブログで前作のことを書いていますので、お時間に余裕のある方は読んでみてください。

=参照=
『グラディウス』─―薄暗いゲーセンの片隅でボクらは宇宙に出会った。

『沙羅曼蛇』──戦友(とも)よ、我とともに戦ってくれ!



バイパーアイコングラディウスの奇跡を受け継ぐもの!
グラディウス棒

太陽の1420倍の大きさを持つ恒星、標高24000メートルもある山、液体化したダイヤモンドの海…。宇宙とは知れば知るほど私たちの常識を超えるモノが当たり前のように存在しており、このわけ分からなさが時としてなんともいえない恐怖を呼び起こし、また地球にはない神秘性を持っています。

そんな「宇宙」を、暗闇と星の光だけの背景としてではなく、よく分からない加減&ミステリアスを、上下が地上というステージ、ストーンヘンジやモアイといった遺跡、増殖をくりかえす有機生命体といったもので、ひとつの世界観をつくりあげたことは、グラディウスの魅力でした。

  1.9.8.5. 宇宙ガ、マルゴト、ヤッテクル

というキャッチコピーは、まさに、『グラディウス』でしか語れないものだったのです。

単に宇宙を舞台にしたよくあるビデオゲームを超えようとする気概が、そこには感じられました。深遠の宇宙を、ただの黒と星の光だけでなく、ガスやチリのうねりまで再現しようとした『宇宙戦艦ヤマト』初期TVアニメシリーズに通じるものがあったのかもしれませんね。

『グラディウス』の功績は、横スクロールシューティングゲームに進化を促したことにあります。当時すでにオワコンと言われ始めていた横スクロールシューティングの可能性を指し示したのは、他でもない『グラディウス』であり、『グラディウス』がなければ、後に横スクロールシューティング御三家と呼ばれる『R-TYPE』や『ダライアス』も生まれなかったかもしれません。

グラディウス

『グラディウス』の革新のひとつは、パワーカプセルによるパワーアップ形式。これは、特定の敵を倒すと出てくるパワーカプセルを取るごとに画面下のパワーゲージが点灯し、点灯したところでパワーアップボタンを押すと自機がパワーアップするというもの。自機が早くなる「スピードアップ」、下段攻撃を可能にする「ミサイル」、上段攻撃が可能になる「ダブル」、敵を貫通する「レーザー」、そして数発弾に当たっても大丈夫になる「バリア」。そして、自機に追随してくる破壊不可な攻撃補助「オプション」を得ることができます。

これまでのゲームはパワーアップアイテムが決まっており、誰がやっても攻略方法は同じになりがちでした。しかし『グラディウス』は、このパワーカプセル方式の採用により、「好みのパワーアップ方法をプレーヤーが選べる」ようになり、それは戦略性をあげ、プレイスタイルの幅を限りなく広げました。ミスをしてパワーアップを失っても、いかにそこから復活するかという楽しみも生まれ、ゲーセンのギャラリーたちのビックバイパー乗りの奇跡の復帰に歓声を送ったのです。

そして、追加装備である「オプション」も画期的でした。敵の弾に当たっても破壊されない。壁も通り向ける。こんなものは物理的にあり得ない存在です。しかし、ゲームだからなんでもあり!なわけで、この無敵のオプションをいかに使うかが攻略のポイントとなりました。敵に当たったら終わりというシューティングの常識に対して、オプションはどんどん当たらせていくという新しい概念を提示したのです。

ステージごとに別の世界観が広がっているというのも、衝撃的でした。当時のゲームはステージが進んでも難易度が上がるだけで同じようなステージが続くものばかり。そこに、前述した“グラディウスの宇宙観”が飛び込んでくるわけですから。当時は、ステージが変わるごとに別のゲームみたいになるとまで言われました。

そろそろ賢明な読者のみなさんは、「こいつ、いつまで前作グラディウスのことを話してんだよ」と、イライラされる頃でしょう。ご安心ください。もう少しで終わります。m(_ _)m

そんな『グラディウス』の“続編”です。

中途半端な出来のものを当時のゲーマーたちが許すわけがありません。しかも、すでにアーケードには、『沙羅曼蛇(サラマンダ)』という二人同時プレイを可能にしたコナミから公式にグラディウスの続編とアナウンスされている作品があり、またMSXでは演出面ではアーケードには敵いませんが、斬新なアイデアをたっぷり詰め込んだ『グラディウス2』がこれまたコナミから公式で続編とアナウンスされていました。

いきなり『II』とか言われてもなぁ、納得のいく説明をしてもらおうじゃねーか。そんな空気は間違いなくありました。しかし、そんな主義主張は、『グラディウスII GOFERの野望』の前では無意味。ゲーム開始からわずか1分で、「これは間違いなくグラディウスの正統続編だ!」と魂が認めてしまうほど。ゲーマーとは優れたゲームに対してだけは身体が正直な生き物。そして、『グラディウスII GOFERの野望』は、名作といわれた前作以上に間違いなくグラディウスだったのです!





バイパーアイコンさらに広がった、グラディウスの宇宙!
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STAGE.01 人工太陽
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『沙羅曼蛇』のプロミネンスステージを超える衝撃!上下にもスクロールできる空間の中に無数に浮かぶ巨大な人工太陽。そこから火飛沫をあげて登場するファイアドラゴン!ステージ1からフルスロットルの展開に、燃やせ、Burning Heat!


STAGE.02 バクテリアン合成生物の巣
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『グラディウス』のストーンヘンジと同様に、立ちふさがる障害物を破壊しながら進んでいくステージ。無機質と有機質が混在する、いかにもグラディウスっぽい構成。ギーガー色の強いデザインが美しい。殲滅せよ、Synthetic Life


STAGE.03 クリスタル宙域
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漆黒の宇宙に浮かぶのは隕石だけじゃない。『沙羅曼蛇』に出てきた隕石は、本作でまったく新しいアプローチに。美しいクリスタルは破壊可能。しかし、油断召するな。物量で攻められたとき、それは凶悪な死の壁になるのだ。これぞ、Crystal Worldの恐怖!


STAGE.04 逆火山地帯
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AOUショーでは隠されていた真のステージ04。『グラディウス』の伝統、ステージ4は逆火山で、敵の弾幕が激しいステージを継承している。この前線を突破するのは容易ではない。しかし、望みを捨てるな。A Way Out of The Difficulty(死中に活あり)だ!


STAGE.05 モアイの聖域
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モアイステージが還ってきた!だが、ここは俺たちが知っているモアイじゃない。より凶悪になった古代兵器の墓場だ!倒れていたモアイが起き上がる!通り過ぎたはずのモアイが振り向く!大量のイオンリングを放射する!恐るべきThe Old Stone Age


STAGE.06 高速潜入ミッション
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かつてない衝撃!ステージの大半が高速スクロール!迫りくる壁に当たらないように、機体をきちんと持ち直せ!迷路のような要塞内を駆け抜けるには、冷静さを失ってはいけない。エネルギーの充填は終わったか!よし、Maximum Speedだ!


STAGE.07 ボスラッシュ
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ステージ最後に待ち受けるバクテリアンのボスたちとだけ戦い続けるというステージ!こんな常識外れの戦いがあっていいのか!?いや、これでいいのだ。グラディウスは横スクロールシューティングのパパなのだ。


STAGE.08 GOFER部隊基地
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ついにたどり着いた敵GOFERの本拠地。『グラディウス』らしい要塞と思っていたらとんでもない!動く壁!剥がれ落ちて襲い掛かってくる壁!弾幕厚いぞ、何してくれちゃってんの!破壊不可能なクラブ!しかし、The Final Enemyはすぐそこだ!



バイパーアイコンセンスが光りすぎるバクテリアンのボスたち
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『グラディウス』から『沙羅曼蛇』へのパワーアップ要素のひとつとして、各ステージのラストにそのステージ特有のボスが存在するようになりました。そのデザインも秀逸だったのですが、本作ではデザインだけでなく、攻撃方法にも個性が出てきました。

STAGE.01 フェニックス
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人工太陽ステージのトリを務める巨大な鳥。急スピードによる接近と、斜め方向に飛ぶ弾の回避が攻略の決め手になるでしょう。弱点は頭部!Shoot it in the head!


STAGE.02 ビッグアイ
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STAGE.02のボスは、まるでステージと一体化しているようなビッグアイ。吐き出される弾と、上下の触手のトリッキーな動きに気を付けろ!弱点は眼。Shoot it in the eye!


STAGE.03 クリスタルコア
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個人的には、もっとも美しいバクテリアンボスと思っているクリスタルコア。「You shall be crushed.」のセリフとともに、シリーズ初の背後から登場。触手を優雅に動かしながら放たれるレーザーに美を感じた。弱点は遮蔽板の先にあるコア。Destroy the core!


STAGE.04 デスmk-II
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サラマンダ軍でも使われていた空母デスの改修機。戦闘機を排出する前面ハッチがミサイル射出ユニットに換装されており、直径の巨大なレーザー照射も可能に。


STAGE.05 ビッグモアイ
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モアイステージのラストに待ち構えるモアイの王。「You can't go any further.」のセリフ同様に、まさにビックバイパーの壁として立ちふさがる。三面の口から小型モアイを掃き出し、さらに追尾型イオンリングを連射してくる。弱点は口。Shoot it in the mouth!


STAGE.06 ビッグコアmk-II
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特殊部隊GOFERに配置されたビッグコア系の巨大戦艦。ビッグコアの倍となるダブルコアを有し、レーザー砲は4門から14門に増加。圧倒的な火力を誇るようになった。


STAGE.07 ビッグコア(GOFER部隊仕様)
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前作で登場したビッグコアのカスタム機。動きのバリエーションが増え、また、遮蔽板破壊時には弾を撃ち返すといった攻撃をしてくるようになった。


STAGE.07 ゴーレム
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『沙羅曼蛇』のSTAGE.01のボス。バクテリアンを代表する脳をモチーフとした生物型兵器。弱点は眼。Shoot it in the eye!


STAGE.07 テトラン
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『沙羅曼蛇』のSTAGE.02のボス。バクテリアンの巡洋艦テトラン。横スクロールに対応するために、向きが90度曲がっている。


STAGE.07 ガウ
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『沙羅曼蛇』の仕様変更作品『ライフフォース』に出てきたボス。空母デスをモチーフにして創られた生物型の兵器。


STAGE.07 イントルーダ
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『沙羅曼蛇』のSTAGE.03のボス。バクテリアンのファイアドラゴンタイプの生物型兵器。弱点はそれぞれの頭部。


STAGE.07 カバードコア
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遮蔽板をより強固にして、ディフェンス面での強化から長期戦を想定されたバクテリアンの巨大戦艦。カバーユニットがコアを中心に回転することで、敵からのコアへの攻撃を防ごうと考えられている。


STAGE.08 クラブ
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バクテリアンの要塞防衛システムの一環。要塞の最奥部にて、GOFERを守るために立ちはだかる大型多脚ロボット。アーケード版は破壊不能だ。



バイパーアイコンGOFERの野望は、グラディウスシリーズの礎に!
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グラディウスは、パターンを作っていけば意外と先に進めていしまうシューティングゲームです。「パターン」とは、ここに来たら、この位置で、こういう攻撃を行なうといった必勝パターンのこと。熟練ビックバイパー乗りのプレイを見てそれをマネすると、結構先まで行けてしまうのです。

そんな私たちにコナミが与えてくれたものは、パワーアップ兵装が選べるというものでした。

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「タイプ1」は、前作グラディウスと同じもの。「タイプ2」はMISSILEの替わりに入ったSPREAD BOMBが強力ですが、TAIL GUNは使い時が限られてしまいます。「タイプ3」はPHOTON TORPEDOがいい感じで、RIPPLEを上手く使えればバランス型と言えるかも。「タイプ4」は、2-WAYとTAIL GUNの使い分けがポイントで、上手くパワーカプセルを取っていくことが求められます。

さらに、バリアを『グラディウス』タイプのSHIELDにするか、『沙羅曼蛇』タイプのFORCE FIELDにするか、これだけでも大きな違いです。

この兵装の選択によって、ステージの難易度がガラリと変わり、さらに攻略法もそれぞれで変わってくることに。まさに、『グラディウス』が横スクロールシューティングで起こした革命の、さらに「その先」を見事に体現したのが、この『グラディウスII GOFERの野望』だったのだと私は思います。

本作のシステム・ステージ構成・ボスキャラのデザインなどは、その後のグラディウスシリーズ、パロディウスシリーズ、オトメディウスシリーズにも受け継がれていきました。決して無くすことができないグラディウスのグラディウスたる神髄。本作から生まれたものは多数存在し、それが名作と呼ばれる所以なのではないでしょうか。



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