2008年04月24日

クライマーズ・ハイ(2008年7月公開予定、GYAGA)

クライマーズ・ハイ小学校の高学年から中学生のころ「3年B組金八先生」をはじめ、学園ドラマが隆盛を極めていた。生徒側から見れば、理想のセンセイ。それを苦々しく思っていたのか、中学3年のときの担任の教諭が「あれはドラマの中だけの話。あんな先生はいません」と生徒の前でぶち上げた。いやまあ、そうかもしれないけど、しれないけど…
自分の職業がドラマの主役となった場合、誰しもが多くの場合に抱く「あんなやついねぇーよ」。けど、新聞社の現場を描いた「クライマーズ・ハイ」は、かなりリアリティに富む。先行試写会に出掛けてきた。

横山秀夫の同名小説の映画化。NHKでのドラマ化&DVD化に続き、映画化となった。紹介文には「『半落ちの』横山秀夫原作」という枕詞が付いていたが、今さらそんな形容詞は必要あるまいに。
軽くストーリー。時は1985年、所は群馬県の北関東新聞社。日航機墜落事故報道をめぐる新聞社の様子を描く。
取材現場ももちろん出てくるが、紙面の方針を決めるまでの議論風景、編集局と販売局の対立など、新聞社内の人間模様が中心。小説だから、かなりデフォルメもあるが、似たような場面は現実にもある。
ディテールがよくできており、例えば整理記者の場合だと、物差しをパタパタと動かしながら走り回ったり、天井を見ながら指折り数えていたり(見出しの文字本数を合わせている)。また、大事故が発生したことを「ラッキーだ」と捉える新聞記者らしい物の考え方などを知る資料としても貴重。この映画が劇場公開されたら、我が子たちにも観せて「パパの仕事はこんな感じなんだよ」と教えてみたいぐらいだ。
ただ、懸念がひとつ。映像の場合は文字と違い、饒舌な説明がなされない。原作を読んでいるか、もしくは新聞社関係の人なら理解できる描写でも、一般の人がいきなり観ると戸惑うこともあるかもしれない。公開までには時間があるので、興味のある方は原作の予習をしておくことをお勧めする。
★★★★☆星4つ。新聞に携わる人間は、誰もが正義感だけで動いているわけではない。功名心もあれば、自己表現を前面に出す人もいる。もちろん、全体のバランスを重んじる人も。現在の私にも、私なりの熱い思いがある。上とも下とも喧嘩はしょっちゅう。日航機墜落事故の全権デスクを任された悠木和雅(堤真一)ほどのカッコ良さはないけれど、共感する部分はかなりある。

goodkage3 at 16:35│Comments(0)TrackBack(0)星4 

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