2009年10月27日

沈まぬ太陽(2009年公開中、東宝)

沈まぬ太陽上映時間は3時間22分。予告編を含めると3時間半以上、椅子に縛られ続けることになる。物語が佳境に入ったころ、トイレに行きたくなったらどうしよう。そんなことを思っていたら。「途中で10分間の休憩がある」というありがたい情報を得た。教えてくれたのは、我が労組の委員長。さっすが、委員長。これからも手を携え「組合の利益は会社の利益」を胸に、共に闘っていこうじゃありませんか。

時は1985年。国民航空(NAL)で閑職にいる恩地(渡辺謙)と、役員に上り詰めた行天(三浦友和)。創業35周年を祝っていたその日、御巣鷹山に国航123便が墜落した。遺族係を命じられた恩地。今は全く違う立場となっている2人だが、1960年代には労組の委員長、副委員長として闘っていたのだった。

冒頭から墜落のシーン。体育館に並べられた多数の棺。変わり果てた姿と対面する遺族。いきなり頭を殴れたような衝撃的な映像に、涙があふれてくる。命とは、空の安全とは。会社とは、労組とは。色んなことを考えさせられる。

「この物語はフィクションです」とはいうものの。モデルとなったのはもちろんアノ会社だし、社長人事に口を挟む政治家たちも、誰がモデルなのかは一目瞭然。内容はかなり脚色してあると思うが、受け手によっては事実と混同する人も出るかもしれない。週刊誌などによると、モデルとなった会社は、制作段階から繰り返し抗議をしているという。

最近の映画は、DVD化やテレビ放映を前提にしたものが多い中、スクリーンで観てもらうことを最優先した作りには好感が持てる。3時間22分もあると、分割せずにノーカットでのテレビ放映はかなり困難。たばこの煙をくゆらせるシーンがたびたび出てくるのも、テレビ放映を前提としていないからこそできるのだろう。もっとも、広告収入で成り立っている地上波テレビ局は、モデルとなった会社から抗議が来ることが分かっている映画を、放映するのは簡単ではないだろうけど。

スタートから2時間ほど経った時に10分間の休憩がある。女性の場合、トイレに行列ができていると10分では足りないかもしれない。私が観たシネコンは映画館が6階で、1-5階がショッピングスペース。男性なら、走って降りて用を足し、ビールを追加購入するぐらいの時間はある。冷たいビールが補給できるってのは、ありがたいですよ。

★★★★★星5つ。骨太で見応え充分の3時間半。今はちょうどモデル企業の今後が注目されている時でもあるし、テレビCMなどは少ないけど、口コミで評判は広がるんじゃないでしょうか。お勧めの作品。

goodkage3 at 22:30│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!星5 

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