レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年)仮面ライダーフォーゼTHE MOVIE みんなで宇宙にキターッ!(2012年公開中、東映)

2012年06月28日

自虐の詩(2007年、松竹)

自虐の詩
この世で、笑いと人間の「業」の両方を描くことのできる天才的な映画監督を挙げるとすれば、リュック・ベッソン、ジョン・ラセター、ティム・バートン、そして堤幸彦の4人だろう(単に好みです)。簡単に「笑いとペーソス」なんていうけど、その加減が分かるというのは大変なことだ。そんな天才の一人、堤幸彦監督作品。


業田良家の4コマ漫画が原作。映画制作時のメイキング映像などでは、ちゃぶ台返しの超スロー映像などを中心に紹介されていたが、そんな小手先の技術ではなく、なぜ人は人を愛するのか、なぜ人は生きているのか、というような、人生の本質を考えさせられる。

軽くストーリー。幸江(中谷美紀)は、短気で働かないイサオ(阿部寛)と同棲しながら、あさひ食堂で働いている。周囲からは同情され、別離を勧められながらも、頑なに別れない幸江。そんな2人に新たな展開が…

前半のコメディから、後半のシリアスシーンへ。まさか同じ映画とは思えない展開。過去に薬物中毒だったり、指を切り落としたり、かなりエグい表現がある。制作当初から、ノーカットでの地上波放送を諦めなければ、こういう映画作りはできまい。昨今、テレビとのタイアップでリスク回避をしようとする映画が多い中、この勇気には敬意を表したい。

そんな幸江とイサオの過去は、物語後半へ向け、十分に生かされていく。転機となるあのシーンは、あまりにも切なすぎて、画面を直視できなくなるんだけど、最後の最後にそれらを包み込むエンディングが待っていると書いておく。

言葉数の少ないイサオの気持ちを表現するために、見逃してしまいそうな、細かい演出がちりばめてある。私も、ひょっとしたら、いくつかは見逃したかもしれない。1秒たりと逃さず、表現の一つひとつを堪能してくださいな。

★★★★★星5つ。家族そろって観る映画ではありません。これから結婚しようとする彼女、彼氏と2人か、もしくは暗い部屋で一人っきりで。


goodkage3 at 02:00│Comments(0)TrackBack(0) 星5 

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